前世でやる気のない転生者が女神補佐を目指します。 step1 めだかボックス   作:呪壊 赤城

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皆様今日は、驚きのプライス価格の呪壊です。

いやー戦挙もとうとう終わりましたね。
というわけで、前々から述べていましたが、暫く休載致します。まことに勝手かと思いますが、11月中には再開できるように努力致します。ちなみにある程度の方針は立っているのでそんなに長くは休載しないはずで御座いますはい。

番外編等、鶴戯君達にこんなことやって欲しいなー等のご要望が御座いましたら、駄作者にメッセージを頂けるとありがたいです。

それでは、本編どうぞ。


第21攻 「戦挙が終わって」

生徒会戦挙が終わってから1週間が経過した。

なんだかんだ亜沙と空洞の2人が生徒会の皆と-13組の間を取り持ったことにより、かねてより(亜沙がぼやいていただけだが)計画していた生徒会戦挙お疲れパーティを開催することになっていた。はじめのうちは(亜沙と半袖以外)のメンバーは遠慮がちだったのだが、2人の無理矢理の説得により(亜沙が空洞は金があるから問題ない事と、半袖が最悪鶴戯に振る舞ってもらえば言いと言った)具材を3年組が持ちより、鶴戯が屋外で振る舞うことで落ち着いたのであった。 ちなみにどこでやるかと言うと鶴戯が造ったあの修行場で所謂バーベキューという形になっていた。

 

 

_____________________

 

「あひゃひゃ♪先輩方、ありがとうでーす♪」

 

「そうそう。ありがとうなのデス。」

 

満面の笑みでそう言う2人の心の中に悪気や遠慮と言ったものは見当たらないのは恐らく気のせいではないだろう。きっと心の中を見れたらマジでやってくれた。ラッキー♪とかそんな感じだろう。で、そんな恐らく戦挙開始くらいから考えてたんじゃないだろうかと言いたくなるような2人の大成功した暗躍は置いておいて、その他の面々は以下のような感じである。

 

「あらあら、悪いわねぇ3人とも。あははっ、でもこのお肉美味しいわねぇ。どうやったらこんなに美味しく焼けるのかしら?」

 

「む、むぅ。確かに焼き具合と良い、飲み物の味の良さといい、いや、だがあやつに出来るのなら私に出来ない筈がそもそもあやつにこんな才能があると言うのが信じがたいのであって・・・。」

 

肉を食べながらそう呟く瞳先生の隣でブツブツ呟きながら食べるめだかは文句とも褒めているとも言える言葉を吐きながらも食べる手は以前と止まっておらず、その横ではもがなが遠慮がちにはあるが美味しそうに食べ進める。

 

「わ、私達までご馳走になってなんかごめんなさい。あ、このお肉高いやつだ!!いただきまーす!!・・・ん、お、美味しい!!」

 

「それにしても鶴戯先輩がこんなに料理がお上手だったなんて知りませんでしたよ。ところでなんで鍋島さんはここに?」

 

そんなもがなから少し離れたところでは高貴が何故か一緒に食べている猫美に食べながらも問いかける姿が見える。

 

「え?いやー、鶴戯クンとはちょくちょく話してたし?なんか呼ばれたから来たやけや。いやーそれにしてもほんまに美味しいなぁ。ウチもこないな料理作りたいわぁ。」

 

 

「いやいや、アンタは呼んでねーからな?勝手に肉屋で買ってたら付いてきたんだろォが。」

 

そんな風に答えた猫美に丁度おかわりの分の肉や野菜の乗った皿を盆に乗せた鶴戯が不機嫌そうに答えるが、猫美は無視をしながら話をさりげなく変える。

 

「まーええやないの。それにしても、面白いくらいべっぴんさんさんやないか鶴戯クン。」

 

「そういや、鶴戯先輩って何時元に戻るんすか。」

 

「あ、それはあたしも気になるな。」

 

「善吉君も飛沫もそんなに気にしなくても良いじゃねェかよ。」

そんな話に食い付いてきたのは戦挙に参加していた善吉と飛沫に鶴戯は気にしないように返すが、怒江と蛾ヶ丸も興味本意からなのか聞き始める。蛾ヶ丸の場合は聞くというよりもひどい物言いなのだが。

 

「あ、それ私も気になります!」

 

「私はもう元に戻らなくてもいいと思いますけどね。」

 

「ちょっ、怒江までかよ。って蛾ヶ丸お前なァ!!」

 

「幾ら褒められて嬉しいからといって追いかけるのは止めてくださいよ。」

 

「これのどこが喜んでるように見えんだよてめェは!!」

 

蛾ヶ丸の本気なのか冗談なのか分からないような発言を聞いて追いかけ始めた鶴戯は近くからかかる声に足を止め、それを見た蛾ヶ丸は又のんびりと肉と野菜を食べ始める。

 

「おーい、鶴戯の旦那。俺と古賀ちゃんおかわりくれー。」

 

「そう言えばこれってお店の味より美味しい気がするんだけど手作りでやったってほんとですか?」

 

「ああ、まァそォ言うのが嫌いじゃねェからな。ついつい趣味が凝ってとかあるだろ?それと同じだよ。で、焼けたぞ。あ、禊ももってけ。」

 

夭歌といたみの2人と少し話をし、丁度良く来た禊を呼び止め出来上がったばかりの皿を渡す。

 

「あ・・・うん。そう言えば、冥利君達がおかわりだってさ。」

 

「・・・あいつら、いつも食ってるじゃねぇかよ。ッチしゃーねーな。」

 

禊からそれを聞いた鶴戯は不機嫌そうな言い方をしつつも綻んだ顔でまた肉と野菜を焼き始める。そんな鶴戯に善吉が声をかけた。

 

「あはは、鶴戯先輩も大変っすねー。」

 

「そォいうなら手伝えや善吉君もよォ。」

 

「え、いやいや俺はそんなに上手く焼けねぇんで遠慮しときます。」

 

全力で手を振って離れていく善吉を見ながら呆れているのは誰にも気付かれないようにスキルで隠れながら焼いていたなじみであった。

 

「やれやれ、人吉君は意外に逃げ足は早いんだねぇ。鶴戯もそろそろ食べたらどうだい?一度も休んでないだろう?」

 

「ま、今日はあいつらが賑やかに食って楽しむ日だろ?別にこれが終わってからでもゆっくり食えんだろ。俺の事なんかよりなじみは食ったのかよ。」

 

「うーん。じゃあ僕も鶴戯が食べるときに一緒に食べるよ。1人より2人の方が美味しく食べれるだろ?」

 

「かかか、そうに違いねェな。まァ、話は変わるけど今日の晩飯はあいつらに作らせるか。充分食ってんだからな。」

 

「それは良いねぇ。今日は僕らは大人しく食べる側に回ろうか。いつもいつも僕と鶴戯が作ってるんだしね。」

 

「だろ?」

「あ、これはもう良いんじゃない?」

 

「お、だな。じゃあ持ってくわ。」

 

そんな風に会話をしながら焼いたり、配ったりしている鶴戯は意外と楽しそうにしており、それを見つめるなじみも知らず知らずのうちに頬を緩ませていたがそれに気付いているのは鶴戯と亜沙、そして特訓に参加していたメンバーだけである。

一方、亜沙は空洞と共に談笑をしながら鶴戯が焼いた肉を食べていた。ちなみに半袖はというと空気を読んで禊と冥利と冥加の中に加わって大量の肉と野菜を胃袋に詰め・・・基、平らげていた。

 

「・・・それにしても鶴戯のやつすごいな。」

 

「デスね。」

 

「・・・なんというか、その、だな。今日は何だかんだで鶴戯が食材費を全部払っていて申し訳ないのだがな。この前も結局奢っていないしな。」

 

「あ、そ、そんな気にしないでください。なんだかんだお兄ちゃん楽しそうデスし、ほら・・・また今度の時にでもデスね?」

 

「いや、そ、それでだな。な、何て言えばいいか、こ、今度の休みに戦神の都合さえ空いていればだ、その、ゆ、遊園地にでも、どうだ、と思ってだな。」

 

すごい噛みながら言っている空洞は補足として言っておくと鶴戯、禊、半袖、怒江とラーメン屋の大将依哉から押されるに押されまくって、昨日の夜まで練習までさせられて言っている。ちなみにその面々が何を考えて空洞に言ったのかは皆さんのご想像にお任せすると言っておこう。兎に角、それほどまで練習したにも関わらず噛み噛みな空洞はさておき、それを聞いた亜沙はと言うと・・・。

 

「えーっと、その日は空いてますね。じゃあ、お昼からにしますか?それともお昼を食べる予定で10時頃に待ち合わせしますか?」

 

・・・意外と普通だった。恐らく、亜沙の中ではデートと言う感覚は皆無なのだろう。実際この前ラーメン屋に行き依哉に彼女か?とかデートなら遊園地とかじゃないか?とか言われていてもいつも通りにのほほんとしていたのだから相当な鈍さと言えるだろう。鶴戯といい亜沙といい、なぜ転生者と女神がこれほど鈍いのかと言いたい気がしなくもないがそれはとりあえず隅に置いておくとして、自分から聞いている空洞の方が顔を赤くして照れているのはどうなのだろうか。そこは普通亜沙の方が顔を赤くして照れるべきではないのだろうか?いや、まぁ照れるべき亜沙は恋愛事には疎そうではあるから仕方ないかもしれないが。

そんな中、期待していた展開にならなかったと言うのもあり乱入してきた2人の姿が見えた。いや、まぁ空気を呼んで行かなかった亜沙の親友半袖とこれ以上進展しないだろうとおかわりを持ってきた空洞の親友鶴戯の2人なのだが。

 

「おーい、お前らおかわり持ってきたぜ。」

 

「あひゃひゃ♪亜沙ちゃーん。そろそろあたしともお話ししようよ♪」

 

「・・・お、す、すまんな鶴戯。」

 

「あ、ごめんデス。袖ちゃん。」

 

「そうそう、空洞持ってくの手伝ってくれよ。」

 

「それもそうだな。」

 

そんな風に話が進んでいると冥利と禊の声が聞こえてきた。

 

「おーい、兄ちゃん、俺も手伝うわ。」

 

「あ、鶴戯ちゃんー!!焼けたみたいだよ!」

 

「おー、今いくぜ。」

 

そう言って焼いている場所に戻ると次々とおかわりの声がかかり始めた。

 

「あ、鶴戯クン。ウチおかわり貰いたいわ。」

 

「あ、あたしもおかわり欲しいです!!」

 

「お兄ちゃん、私も貰いたいデスよー!!」

 

「あ、あたしもあたしも♪」

 

「わかったから、とりあえず順番な。」

 

「あらあら、じゃああたしも貰おうかしら。」

 

「ふむ。この紅茶はここか。」

 

「うわわっ。すごいね。あ、はい。これとこれ焼けたぜ。それにしても鶴戯。まだまだ肉余ってるけど、どうやったのさ。」

 

「あー、それはスキルで増やしてる。おい!!冥利、禊、これ鍋島さんと喜界島さんに持ってってくれ。あと、空洞はそれ食い終わったらすぐこっちに来てくれよ。」

 

「オッケー。あ、禊兄ちゃんは休んでて良いぜ。」

 

「あ、そう?なら休んでるよ。」

 

「鶴戯食い終わったぞ。」

 

「じゃあ、これとこれ亜沙と半袖に持ってってくれ。」

 

「お、おう。」

 

「戦神さん!!すいませんけど私と志布志さんの分おかわり下さい。」

 

「おー、ちょい待ってな。」

 

「あ、じゃあ私も分もお願いしますね。」

 

「分かったぜ。お、冥利戻ってきてすぐで悪ィがこれ瞳先生の所な。」

 

「おう!任せてくれよ兄ちゃん。」

 

「こっちも焼けたよ!」

 

「お、そしたら空洞!この3つあの3人に持ってってくれ。」

 

「おう!」

 

「悪いけど、俺のもお願いします!」

 

「あ、すみませんついでに俺も良いですか。」

 

「オーケーオーケー。任せろ。」

 

そんな風に頼まれた物を止めることなく焼いていく鶴戯となじみはその後、皆の腹が満たされるまで休むことなく焼いていき、空洞と禊、冥利と時々手伝った冥加はそれを交代したりしながら運んでいった。

こうして、原作では交流の機会の少なかった面々は何だかんだでこの日を境に交流を深め、休みの日にも会ったりする程度の中になっていったりするようになったのはまた別の話である。




~怒江ちゃんと禊君が巻き込まれるまで~

ラーメン屋壱火にて

禊「それにしても鶴戯ちゃんが先に来てろだなんて珍しいよな。」

依哉「あっはは!禊は鶴戯に呼ばれたのかい?こりゃあ傑作だよ!!」

禊「え?依哉さん何か知ってるんですか?」

ガラガラッ!

怒江「お、お邪魔します。って球磨川さん!なんで居るんですか!?」

禊「え?いやいやそんなに驚くこと!?」

依哉「ブッははははっ!!!ひー、こりゃあ笑いがとまらっははははははは!!」

半袖「大ー将♪って大将笑いすぎですよって、あひゃひゃひゃひゃひゃ♪」

ガラガラッ

鶴戯「よォ、依哉と半袖の様子からして禊は来てるみたいだな。」

禊「あ、鶴戯ちゃん。どういうこと?」

鶴戯「あ?ああ、禊、空洞の恋を手伝わせてやるよ。」

禊「え?」

怒江「戦神さん。依哉さんと半袖ちゃん、気失ってますよ?」

鶴戯「おお、マジか。激写激写。」

禊「・・・拒否け、いや、なんでもないよ。」

鶴戯「かかか。つー訳で、明日は空洞にコクらせるぞ作戦開始な。」

怒江「はい!」

禊「・・・。」

依哉「ヒェーイ!!」

半袖「あひゃひゃ♪」

その数分後、空洞君は理不尽に呼ばれたのだった。

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