或る咎人の憂鬱   作:小栗チカ

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★ 原作のネタバレが含まれています。

◆ 原作の設定に基本忠実ですが、捏造要素はしっかり含まれています。
◆ オリジナルの男主人公です。暴言を吐きます。
◆ NPCのキャラが崩壊しています。
◆ アンチ・ヘイトの意図はありませんが、保険としてつけております。
◆ その他、不備がありましたらごめんなさい。


エピローグ

自由になりたい。

願いはそれだけ。

 

 

今日も今日とて、雲ひとつない青空が広がるパノプティコン周辺。

そもそも俺の所属するパノプティコンは、この季節は乾燥するのが常なのだが、あまりの雨の降らなさに、PT上層部はしきりに節水を呼びかけていた。

だが雨は降る気配はなく、いよいよ給水制限がかかるのではないかと噂されている。

雨を降らせるため、水を確保するため、市民も咎人もモザイク街の住人も奔走していた。

市民連中は理解しがたい踊りを踊ったり、逆さ吊りした人形をいたる所に飾ったり、フィーバーした市民が、モザイク街の建物を全焼させて大騒ぎになったり。

咎人は、その市民連中が発行したボランティアに東奔西走し、いつもどおり酷い目にあったり。

そして、モザイク街の住人は、どこからともなく仕入れた──十中八九フラタニティ──怪しいモノを売りつけてトラブルを引き起こしたり。

どれだけ技術が発達し、その結果、ヒトとモノの境目が曖昧になろうとも、水一つで右往左往するのは古代とちっとも変わらないじゃないかと、焚き火仲間である怠け者の市民が皮肉っぽく笑って言っていた。

 

俺はと言えば、朝からアクセサリの定期メンテナンスのため、パノプティコン近郊にあるプラント地帯に足を運んでいた。

定期メンテナンスだったら、パノプティコンにいる市民でも取り扱っているし、モザイク街の住人にもその手の業者はいるようだ。

そもそも咎人は、自分が所有するアクセサリを自分の手でメンテする者が多い。

アクセサリに対して良い感情を持っていない俺ですら、第七情報位階権限に上がった直後までは、ユリアンに見てもらいながら俺自身がメンテをしていたくらいだ。

でも、今は勝手が違う。

『サルート』と呼んでいる偵察コマンドの搭載したアクセサリは、当然俺の知識と技術では手に負えず、専属の技術者達に見てもらわなくてはいけなくなった。

しかも、その市民数名がプラントにほぼ住み込みで働いているため、外へ出向く必要が出てきたのである。

プラント好きの俺にとっては全く苦にならないけどな。

むしろ、定期メンテナンスが待ち遠しいくらいだ。

とは言え、プラントは例外なく関係者以外立ち入り禁止で、ましてや咎人がプラント見学などできるはずもなく、外から眺める事だけしかできない。

そんなわけで、ボランティア以外でプラントに足を運ぶ奴は当然少なく、俺のような物好き以外は実に縁遠い場所とも言えるだろう。

 

開発局の管轄であるアクセサリプラントの近くには、同じく開発局の管轄であるアブダクタープラントと、生産計画局が管轄する再資源化プラントが存在する。

そして、再資源化プラントこそが、俺が唯一立ち入る事をが許されたプラントなのである。

古代では廃棄物処理場、下水処理場とも呼ばれていた再資源化プラント。

このプラントも、当然関係者以外は立ち入り禁止だ。

だが、無知で恥知らずでおたんこなすの咎人に、更生と社会勉強の機会をくれと虚実取り混ぜて頼み込み、ようやく立ち入りを許可してくれたのだった。

まあ一番大きいのは、その生産計画局に所属するソフィアの口添えだろう。

人脈って、大事だよなー。

以降、ソフィアを通して予約を入れれば入場できるようになり、俺の数少ない楽しみになっているのだった。

 

この再資源化プラントの処理対象物は、産業用の資源全般。非実在ゴミも含まれている。

市民の職場で出る資源はもちろん、俺達咎人が出す破損した備品や使い捨てのアイテム、天罰や敵性PT襲撃時に出る瓦礫などがこれに該当する。

ウィルオー凝集体となったアブダクターや、大破したアクセサリもこちらに回されることが多いらしい。

設備提供は、八甲重機の再資源化プラント部門が担当しているそうだ。

このプラントに持ち込まれた資源とゴミは、焼却、破砕分別、成形加工等を経て資源化され、各生産プラントで新たなモノとして生まれ変わる。

こんな事はデータを見ればわかるし、アクセサリに尋ねれば教えてくれるだろう。

でも俺は、それだけでは信じることはできない。

自分の歪んだフィルターがかかっていようとも、実際に自分の目で見て、耳で聞いて、肌で感じて、心で感じた事こそを信じたいのだ。

 

一通りの施設を見終え満足した俺は、すっかり顔見知りになった担当者に礼を言って外へと出た。

化学プラントのような鉄の輝きと華やかさはないが、俺はこのプラントが好きだった。

ゴミの集まる場所だ、お世辞にも綺麗とは言えない。

だが、乳白色の建屋も、煙突も、最新鋭の溶融炉や、無骨で頼もしい外観のシュレッダといった設備全般も、外で詰みあがる再資源化を待つ資源も、あらゆる光景が好きだった。

何で好きなのかと聞かれると、言葉にするのは難しい。

強いて言うなら、スクラップアンドビルドを目の当たりに出来るためだろうか。

始まったものが終わりをむかえ、新たに生まれ変わるという構図は、何というか、ホッとするのである。

我ながら変な思いだと言うのは自覚している。

門に向かって歩きながら、聳え立つ真っ白な煙突を眺めた。

煙突の先に広がる午前中の青空に、二ヵ月ほど前のホウライPTでの事を思い出される。

 

カルロスに刺された事で、計らずもアリエスとの約束を果たせた俺は、アリエスが散々口にしていたサイモンなる男に会う事ができた。

まさかそこに、ベアトリーチェの親父さんがいる事は予想外だったが。

オサレオールバッカーから、取り急ぎ姉妹喧嘩を止めるための槍と、棺の種を貰った俺は、すぐさま現実へと帰還。

槍の不思議な力で姉妹喧嘩はあっさり終了したものの、ホウライPTを消すためにやって来た天獄の連中から逃れるため、シルヴィアのディオーネに乗って空を飛んだのだ。

あの時の事は未だに鮮明に覚えている。

いつもは見上げるだけの雲が眼下にまばらに広がり、緩い弧を描く地平は、ほぼ砂の色に塗り潰されていた。

天に向かって群青色のグラデーションを描く空と、これが真実の姿とばかりに地上よりも容赦のない光と熱を投げかける太陽。

遮るものが何一つとしてない空は、まさに俺の思い描く自由そのものだった。

 

シルヴィアのおかげで自分のPTの戻り、第八情報位階権限に昇格した俺を待っていたのは、『幻痛』の後遺症とトラウマ発症だった。

担当医の話では、極度の緊張状態が続いた事によるものと、アーベルとの戦い、そしてカルロスに刺された事によるものではないかと言っていた。

医療アイテムや荊で体の傷は治るが、その時に受けた心の傷は治らない。

記憶を改竄するのが嫌なら、薬を飲んでしばらく安静にしていろとの事で、ボランティアに復帰までに一週間を要した。

 

その間に見舞いに来たプロパ好きの赤服連中に、例のオマモリは返した。

無残な姿に一同そろって嘆いたが、だがプロパくんのおかげで同士──奴らが勝手に言っているだけだ──が生還し、ホウライPTの野望は潰えたのだ、そうだ、これは永久保存をしよう、プロパくんの起こした奇跡を、このPTに未来永劫語り継いでいくのだ、プロパくん万歳、という話になっているが、お前らそれでいいのか?

オマモリが役に立ったかはわからない。

ただ、アーベルが必殺技を繰り出している際、その技が崩れた瞬間があった。

推測の域を出ないのだが、ポケットが破れたことで落ちたオマモリを、奴が踏んだせいではないかと思う。

その結果があの様で、敵味方関係なく咎人への嫌がらせをするという点では、効果は抜群と言ってもいいだろう。

さすがは天敵、いつか必ずPTの外壁にめり込ませてみせる。

 

そしてボランティアに復帰し、いつもどおりの日常に戻ったと思いきや、ホウライPTという巨大にして強大なPTが消えた事で、その傘下に入っていたPT同士で戦争が勃発した。

いわゆる、都市国家対戦の始まりである。

俺の所属する影の薄い田舎PTも、否応なく都市国家対戦に巻き込まれている状況だ。

さっさと近隣の強いPTと同盟組んで、いつもどおり無難にこの状況を乗り切りたいねー、というのがPT上層部の意向らしいが、さて上手くいくのやら。

そんな感じで、自分の建て直しとボランティアに懸命になっていた事で、アクセサリの定期メンテの日程は延びに延びて、ようやく今日行う事ができたのだった。

「おーい」

 

門の前に、ユリアンが手を上げていた。

隣にはメンテが済んだアクセサリもいる。

俺も手を上げ、守衛のアクセサリに許可証を返して門の外へ出た。

早速ユリアンに尋ねる。

 

「結果はどうだった?」

「特に問題はなかったよ。改造箇所も含めて全て良好だそうだ」

「そりゃ良かった」

 

歩きながら、ユリアンはメガネを押し上げる。

 

「ホウライPTとの戦いでどういう影響が出るか、みんな気にしていたからね。良い感じでデータの収集も出来たそうだ。次かそのまた次のメンテの時に、バージョンを上げたいそうだけど」

「それは構わんが──」

「それとは別に、新たにアンテナを搭載してみたいという提案があってね」

「アンテナ?」

 

怪訝に尋ねる俺に、ユリアンは溜め息をつく。

 

「なんでも、古代で使われていたヤギ・ウダアンテナや、パラボラアンテナが候補に挙がっているんだけど」

「……背中に背負うとかじゃなくて、体にくっつけたいのか?」

「さあ?」

 

まだ趣味の範囲ながら人工構造物に興味がある手前、アンテナの形はわかるのだが、それをこのポンコツにくっつけるのか?

俺の横で控えているポンコツを見やる。

無感情で俺を見ているその姿に、そのアンテナ類がくっついた姿を想像してみた。

コイツに似合うような気もしないでないが、だがしかし。

 

「……それ、さすがにアウトだろ。ていうか、市民流のジョークだよな?」

「そう思いたいところだけどねぇ」

 

そもそも、ウィルオー通信が確立されたこの時代に、古代のアンテナをくっつけて何をしたいというのか。

市民の考えている事はやっぱりわからない。

俺は溜め息をついた。

 

「アンテナ云々はともかく、バージョンアップは、俺にもわかるように説明していただいた上で、改造の意図に沿うものならOKですよ」

「了解したよ。まかせてくれ」

 

ユリアンは笑って頷いた。

この超人市民、二週間ほど前からこのアクセサリ専用プラントに出向している。

期間は一ヶ月と短いものの、通勤が大変だと嘆いていた。

ならば専用の宿舎を借りればいいのにと思うのだが、妻と離れ離れになるのは二度とゴメンだと言って現状に甘んじている。

一度拉致られたからだろう、気持ちはわからなくはない。

そして今日は、空き時間を作って会いに来てくれたのだ。

結果の詳細を聞きつつ、再びアクセサリ専用プラントへ戻ってきた。

プラントを取り囲む外壁に寄りかかり、手持ちのボトルから貴重な水を飲む。

 

「体の具合はどうだい? また少し痩せたようだけど」

「ボチボチですかねえ。でも体重は徐々に取り戻してはいるよ」

「それならいいけど、安全第一で頼むよ」

 

俺は笑う。

ユリアンの発言は、市民の発言としては時代錯誤のものだと思ったのだ。

 

「効率第一じゃなくて?」

「君の場合は安全を最初に持って来たほうが、バランスがとれるんだよ」

「返す言葉もないなー」

 

頭をかく俺に、ユリアンの表情は真剣で厳しいものになる。

 

「僕やみんながこの改造に手を貸しているのは、戦いを嫌う君の改造の意図に共感したからだよ。君の無茶を認めるものじゃない。そこを忘れないでくれ」

「了解デス」

 

しっかり釘を刺されて、俺は片手を上げて応じた。

ユリアンは疑わしげな表情で俺を見たが、やがて溜め息をついて天パの髪をかき上げる。

 

「君もそうだろうけど、僕の髪の毛も、将来が相当に心配な状態なんだよ」

「ゴメンな。そこは本当に悪ぃと思ってる」

「まぁ、君に助けられたのが運のツキだと思って半ば諦めてるけどね」

「あきらめたらそこで試合終了っていう古代の名言もあるそうだぞ。お互いハゲ軍の入隊回避を目指して、後退する額に抗っていこうぜ」

「君のことだから悪気はないんだろうけど、改めてその単語を聞くと凹むなぁ」

 

文字通りトホホな表情でうな垂れる超人市民だったが、不意に発信音が響いた。

ユリアンは腰についているウェストバックから端末を取り出し、ボタンを押して発信音を止める。

 

「ああ、そろそろ戻らないと」

「今日はありがとな。毎回の事だけど助かってるよ」

「それは気にしないでくれ」

 

端末をしまい、俺の方を向き直る。

 

「僕は武器を持って戦うことはできない。だけど天獄へ攫われそうになって、君たちに助けられて、そして付き合うようになってわかったんだ。僕も戦えるんだって。もちろん違法行為だから恐怖はある。でもそれと同じくらいに嬉しく思えるんだよ。ヒトとして、技術者としてね」

「……そうか」

 

優しく生真面目で、俺よりも遥かに勇敢な心を持つ市民は、笑顔を浮かべて手を差し出す。

 

「だから、これからもよろしく」

「それはこちらの台詞だ。存分に頼らせてもらうからな」

「僕の髪の毛がなくならない程度に頼むよ」

 

俺も手を差し出し、お互いに笑ってその手を握った。

小さな、しかし力強く温かい右手だった。

門を通り、職場へと向かって歩いていく超人市民を見送る。

建屋の前で一度俺に向かって手を上げたユリアンを見届けると、俺はボトルを片手に持ちつつ歩き始めた。

否応なく、この世界の、この時代における、世界最大の人工構造物が目に入る。

 

双曲線を描く鉄の色をしたこの建物の名は、パノプティコン。

全展望監視システムという意味で、元は古代の哲学者が提唱した、刑務所や公共施設への構想だそうだ。

実際はアーコロジー──完全環境都市の意味、らしい──と呼ばれる高い人口密度で住人が居住している建造物であり、生産・消費活動がその中で完結している建造物でもある。

そこで営まれている社会は、全ての存在が資源として徹底管理された──ザルな部分も多々ある──胸糞の悪いシロモノだ。

今さら言うまでもないが、俺は大嫌いである。

だが、この建物の姿は自体は、好感を持ってもいるのだ。

傲慢にして孤高なその姿は、ある種、この地上に生きるヒトの姿を連想させる。

豊かな自然を失い、貴重な資源が尽き、厳密にはヒトとは呼べない存在になったとしても、それでもこの地上で生きようとするヒトの意思と、執念と、足掻きの象徴のように思えてならないからだ。

デザインをした建築家の思惑など知りようもないから、俺の勝手な思い込みでしかないけどな。

 

「咎人マティアス・“レオ”・ブルーノより連絡です」

 

アクセサリから声をかけられる。

 

「『メンテはどうだ? 午後に資源回収のボランティアを受けようと思ってんだけど、一緒に行かねーか? 面子はベアトリーチェとビリーを確保。連絡待ってるからな』。以上です」

 

俺は立ち止まる事なく、アクセサリのほうを向く事もせずに口を開く。

 

「マティアスに伝言。わかった。同行させてもらう。メンテ終わってこれから独房に戻るから、また連絡するよ。以上」

「一件の伝言をお預かりしました。現在送信中。……送信を完了しました」

 

さーて、午後から頑張りましょうかね。

大きく伸びをしつつ、ふと思い出した。

オールバッカーから貰った棺の種、放置したまんまだけど、さすがにそろそろ植える場所を見つけないとな。

 

「ユウ」

 

アクセサリに声をかけられた。

 

「貴方の労働・奉仕・貢献が、我がパノプティコンの礎となります。貴方のさらなる貢献を期待しています」

 

アクセサリの言葉に、思わず足を止めた。

現在の俺は、第八情報位階権限に昇格したものの、刑期はまだ三分の一すら消化しきれておらず、幻痛の後遺症とトラウマを抱え、戦うことが大嫌いな未熟で臆病な咎人だ。

おまけに記憶をロストしまくって、世間の事すらもわかっていない社会不適合者の筆頭だろう。

こんな俺が、本当に刑期を全て消化できるのだろうか。

再び記憶をロストして、最下層からやり直しをするかもしれない。

それどころか、俺自身がロストする可能性も充分に考えられる。

しかし、立ち止まる事は許されないし、立ち止まるつもりもない。

ジャケットの胸ポケットにある真鍮のタバコケースの感触に、あのどん底でのあまりにも苦い出来事が脳裏に蘇る。

だが、あのどん底にいたからこそ見る事ができた、俺の願いと夢がある。

不相応な願いと夢なのはわかっているけど、それがあるからこそ、俺はどうにか戦い続けることができるのだ。

俺は顔だけ振り向き、

 

「へいへい」

 

無感情にこちらを見ているアクセサリに返事をすると、再びパノプティコンに向けて歩き始めた。

 

 

自由になりたい。

願いはそれだけ。

 

これまで世界は、数多の犠牲を払い続けてきた。

そして最近、世界最強の咎人と、世界最大の敵性PTが消え去った。

それでもこの世界は何ら変わることはなく、絶望と停滞は続いている。

そんな世界のありように、俺の心で怒りの火の手が上がろうとする。

でも、燃え盛る事はない。

個人の力だけでは、世界は決して変わらない。

そして何よりもまず、自分自身が変わらなければいけない事をわかっているからだ。

この世界に押し潰されないために。

不相応の願いと夢に心が歪んでしまわないために。

わかっているのだ。

だがそれでも、怒りの炎は消える事はなく、憂鬱と言う名の黒煙を生じながら燻り続けている。

 

<或る咎人の憂鬱:終わり>

 




ここまでお読みいただきましてありがとうございます!
毎回の事ではありますが、誤字、脱字、言い回し等の変更がある際は、都度手を入れていきます。

第十一話の後、ゲームではサイモンとのやり取りや、姉妹喧嘩のあれやこれ、ホウライPTからの脱出と続きますが、二次創作でここまでゲームのネタバレをするのもどうかと思いましたので、ダイジェストでの後日談となりました。
グダグダになるのは、目に見えて明らかですしね。

プラントやアクセサリの話につきましては、あくまでも設定資料集のない状態の時のオリジナル設定ですので、大目に見ていただけましたら幸いです。
個人的には、ユリアンとのやり取りが書けて楽しかったです。
……でもなんで、ユリアン不人気なんだろう。
個人的にはとても書きやすく、咎人とも絡ませやすいキャラなんですけどね。

このお話をもって、設定資料集のない状態から一区切りとさせていただきます。
書きたいエピソードはまだあるのですが、設定資料集が発売された事で改めて設定の見直しを行い、原作の世界観をしっかり理解した上でお話を書いていきたく、一旦終わらせる事にしました。
小説初心者な上に、頭の出来が残念なぼっちが書く物語ですから、お見苦しい箇所もあったかと思います。
ましてや、ゲームに対するプラスの情から生み出されたものでなく、マイナスの情を昇華すべく書き始めた物語です。
受け入れがたい作品だという自覚はあります。
それでも、最後まで拙い話と、ガラクタな咎人にお付き合いいただきました皆様、本当にありがとうございました!
二級市民まで至るまでのお話になるであろう続編にて、またお会いできましたら幸いです。
それではまた!

小栗チカ

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