ガイム&パンツァー  戦車道・ライダー道極めます!   作:フルーツ大将軍

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お待たせしました!、第46話です!

今回はアンツィオ防衛戦です!、一真とヴィヴァルディたちが協力してインベスと戦います!

では、どうぞ!


第46話「アンツィオ高校を死守せよです!」

これまでのガイム&パンツァーは

 

 黒森峰へ訪問しゲネシスドライバーと戦極ドライバーの改良を受けた一真たちライダーチームと新たな戦車の受領を約束されたみほたち戦車チーム

 

 その後、一真と優花里は次の対戦校であるアンツィオ高校へと潜入する

 

 動向する中、カップルと間違われるが一真に即答で否定され落ち込むが無事情報を手に入れアンツィオ戦車チームの秘密兵器であるP40の撮影に成功するもうっかり転げ落ちそうになる安斎千代美・・・ではなくアンチョビを一真を助けてしまいなんとアンチョビが恋に落ちてしまう

 

 優花里はアンチョビの恋心にシンパシーを感じ戸惑いを隠せないでいたが「一真と一緒に楽しい時間を過ごしたい」という自分の思いと覚悟を改め潜入偵察を再開する

 

 途中アンツィオで行われていたゲリラコンサートのゲストプレイヤーに選ばれた一真の演奏で潜入がバレてしまうが一真とアンツィオムジカライダー楽団の見事な演奏に感動したアンツィオの生徒は捕まえるどころか讃えアンツィオムジカライダーチーム隊長の安斎猛士・・・ではなくヴィヴァルディからライダーチームの資料を受け取り事なき得たのも束の間突如として悲鳴が聞こえるのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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                    『アンツィオ高校 広場』

 

 一真や優花里にコンサートをしていたアンツィオの楽団は広場に到着するとそこには複数のクラックから五十数体程のインベスが人に襲い掛かり既に十数人の黒影トルーパーたちが応戦するもあまりにも物量に抑えるのでやっとだった

 

「なんて数なんだ!」

 

「ヴィヴァルディ、ここから一番近い避難場所は!?」

 

「アンツィオ高校の体育館です!」

 

「分かった!優花里ちゃん体育館に向かってくれ!」

 

「で・・・でも!」

 

「あんたたちはさっきのお客さんか!?、早く逃げろ!!あたしが案内してやる!!」

 

 避難誘導していたべパロニが一真と優花里に気付き避難するように促す

 

「すいません!!、優花里ちゃんをお願いします!」

 

「あんたは!?」

 

「自分は・・・仮面ライダーです!」

 

 一真はべパロニに戦極ドライバーを見せるとべパロニは一瞬驚くも納得したように微笑し頷くと優花里を連れて体育館に向かう

 

「一真殿!!」

 

「優花里ちゃん!、すぐに終わらせて一緒に大洗に帰ろう」

 

 一真は優花里を安心させようと微笑みながら言い優花里の姿が見えなくなると覚悟を決めた顔になりヴィヴァルディと向き合う

 

「破神さん、力を貸してください!」

 

「あぁ・・・俺に手伝わせてもらう!」

 

 2人はそう言い合うとヴィヴァルディも戦極ドライバーを取り出し2人とも腰に装着する

 

「ヴィヴァルディ・・・私たちも・・・」

 

「君たちのドライバーは神道でバージョンアップしている最中のはずです、ここは大人しく避難誘導を・・・」

 

「雷鼓さん、ここは任せてください」

 

 バスドラムのような髪飾りを付けた少女、堀川 雷鼓(ほりかわ らいこ)や赤・黒・ピンクの帽子を被った3人の少女が懇願するもヴィヴァルディに一蹴され一真も親友である雷鼓に諭すように言う

 

「でも・・・」

 

「大丈夫だよメルラン、絶対にアンツィオは守ってみせる!」

 

「一真・・・でもあなたは・・・」

 

「私たちの戦いなのに!」

 

「リリカそれは違う、ここにいる限り俺の戦いでもある!」

 

 ルナサ・メルラン・リリカのプリズムリバー三姉妹にそう答える一真に三姉妹は歯痒そうにすると一真は辛そうにしながらオレンジロックシードを取り出しヴィヴァルディもアセロラの形をした錠前「アセロラロックシード」を取り出し開錠しようとする

 

 その頃、近くで避難誘導をしていたとある少女は・・・

 

「みんな焦らず体育館に向かって!!」

 

「ギシャアァァァァァ!!」

 

「カルパッチョ副隊長!!」

 

 避難誘導をしている少女カルパッチョにイノシシの姿をした上級インベス「イノシシインベス」が突進を近くにいた黒影トルーパーが盾になる

 

「ギシャ!!」

 

「ぐわぁぁぁ!?・・・あっ・・・ぐっ!?」

 

 イノシシインベスの突進に影松までへし折られ近くの建物に叩きつけられ外壁に崩れ落ちる程の威力に黒影トルーパーは強制変身解除されてその場で倒れてしまう

 

「大丈夫!?・・・あっ!?」

 

「グルゥ・・・・」

 

 咄嗟に駆け付けようとするカルパッチョだがイノシシインベスはカルパッチョに標的を変えて足踏みをする

 

「グルワァァァァァ!!」

 

「ふ・・・副隊長!!」

 

 イノシシインベスはカルパッチョに向かって突進し尻込みをしてしまうカルパッチョに向かってライダーチーム隊員が叫ぶ

 

(たかちゃん!!)

 

 カルパッチョは諦め親友の名前を心を叫んだ時!

 

「はぁぁぁぁぁ!!」

 

「グワァァァ!?」

 

 突如として何者かがインベスの近くのあった街灯を飛び込み蹴る事で軌道を変えると突進するイノシシインベスに向かって飛び蹴りを放ちイノシシインベスは予想外の攻撃をマトモに受けてしまい転げ倒れる

 

「大丈夫ですか!?」

 

「は・・・はい・・・ありがとうございます」

 

「早くあの人と一緒に!」

 

 カルパッチョに手の差し伸べた者、一真はカルパッチョに礼を言われると頷きライダー隊員と逃げるように促す

 

「大丈夫?」

 

「は・・・はい、でもあいつって見た事ないですけど新入りですか?」

 

「私にも・・・っ!?」

 

 カルパッチョはライダー隊員に肩を貸し体育館に移動しようとするが初めて見る一真にライダー隊員はそんな予想を言うがカルパッチョは一真が装着していた戦極ドライバーを見て正体に気付く

 

(あれはたかちゃんと同じ学校にいるっていう鎧武のフェイスプレート!、この学校に潜入に来ていたんだ・・・)

 

 カルパッチョはライダー隊員には告げずに無言で体育館に向かうが不意に一真に振り返ると

 

「ありがとう・・・破神・・・一真」

 

 一真に笑みを浮かべながら改めて礼を言い体育館に向かった

 

 ライダー隊員は気付いていなかったが変身解除された際にロックシードのセットされたままの戦極ドライバーが落ちていた

 

【オレンジ!】

 

【アセロラ!】

 

 一真と向かい側にいるヴィヴァルディはロックシードを開錠し一真はいつもの変身ポーズを決めヴィヴァルディは指揮者のような構えをして戦極ドライバーにロックシードをセットしハンガーにロックを掛ける

 

【【lock on!】】

 

 一真は法螺貝の待機音にヴィヴァルディはファンファーレの待機音が流れるとカッティングブレードでロックシードを切る

 

【ソイヤ! オレンジアームズ!】

 

【カモ~ン! アセロラアームズ!】

 

 すると一真とヴィヴァルディの頭に降りてきたアームズが覆い被さり!

 

【花道 オンステージ!】

 

【バトル オブ マエストロ~!】 

 

 電子音声とともにアームズが展開され一真は仮面ライダー鎧武にヴィヴァルディは西洋の作曲家のようなライダー「仮面ライダーマエストロ」に変身した!

 

「ここからが俺の舞台だ!」

 

「新たなミュージカルの開演だ!」

 

 鎧武に変身した一真とマエストロに変身したヴィヴァルディは戦闘開始の如く言うとインベスたちに突撃する!

 

「グワァァァァァ!!」

 

「っ!、はっ!」

 

 するとさっきのリベンジがイノシシインベスが大きな牙で鎧武を刺し貫こうとするも鎧武は寸前で避けその隙に大橙丸で切りつけるが鎧武には妙な違和感があった

 

(なんか今日は・・・変身してから妙に動きづらい、まるで拘束具を付けられている気分だな)

 

 鎧武は改良された直後でまだ身体が慣れていないと思いそのまま戦闘を続行し次々と迫る初級インベスを一刀両断にし爆散していく

 

「私たちの音楽を踏み荒らした罪は・・・重い!」

 

 マエストロはインベスの懐に潜り込みアセロラアームズのアームズウェポン「アセロタクト」を真上に放り投げインベスを正拳突きを浴びせた同時に他のインベスに旋風脚・肘打ち・エルボーなど多彩な格闘術でインベスたちを圧倒していく

 

「さぁ・・・お前たちへのレクイエムを奏でよう・・・」

 

 マエストロは落ちてきたアセロタクトを掴みまるで楽譜を作るように振るうと白色の音符や音楽記号のようなエネルギーが実体化する

 

「はっ!ふっ!はぁぁぁ・・・はぁっ!!」

 

 マエストロは4拍子を刻むと音符や音楽記号のエネルギーがまるで弾丸にインベスに向かい直撃するとインベスたちは火花を散らして倒れ込みマエストロは大きく溜めそして両手を大きく突き出すと音符や記号たちの雨あられが降り注ぎ一帯のインベスたちは爆散した

 

「あれが仮面ライダーマエストロの能力・・・俺も負けてられないな!」

 

 鎧武はマエストロの能力を興味深そうに見ると自分を鼓舞し無双セイバーを抜刀し再び突進してくるイノシシインベスを両手の刀で真正面から受け止める

 

「はぁぁぁぁぁ!!」

 

『カチッ』

 

 鎧武は鬼気迫る勢いでイノシシインベスを押し返していくと何かが外れた音がする  

 

 すると鎧武の全身から力が溢れイノシシインベスの牙を切り落とす!

 

「でやぁぁぁぁぁ!!」

 

「グルワァァァァァ!?」

 

 鎧武は無双セイバーでイノシシインベスを叩き切り断末魔と共にイノシシインベスが爆散した!

 

「なんだか急に身体が軽くなったし・・・力が湧いてくる!」

 

 鎧武は自分の変化に気付くが特に気にすることもなく熾烈な防衛戦を続ける

 

「一真・・・もうイザナギ鉱物の特性を発揮してしまうとは・・・」

 

 その頃、近くの建物の屋上から戦闘を見学していた蓮子は悲しそうに呟くと広場にやってきた小町と美鈴に目を向ける

 

「へぇ~結構善戦してるじゃ・・・ってあれは!?」

 

「鎧武・・・一真!?」  

 

 小町と美鈴は鎧武を見て驚愕すると美鈴は意を決したように戦極ドライバーとは違う天球儀のようなバックルを取り出し小町はやれやれと言わんばかりの表情をしガシャポンと思わせるベルトを取り出す

 

「無駄よ、まだこの世界では「それは」使えない、破神さんから聞いているはずよ」

 

「でも・・・私たちのドライバーは!」

 

「丁度ドライバーのバージョンアップの時に襲撃されるとは・・・こりゃまさか・・・」

 

 すると何処からか現れたメリーに止められ美鈴は歯痒そうに答えると小町の予想にメリーは頷く

 

「奴らが動き出したのは確実ね・・・そしてその狙いは・・・」

 

 メリーはそう言うと鎧武を見つめ美鈴や小町も鎧武を見つめていた

 

 その頃、遅れて広場に到着したとある2人の黒影トルーパーは

 

「予備のドライバーを借りてて良かった~」

 

「トルーパーでも戦えなくよりはマシだよね♪」

 

 なんとなく歌が上手そうな2人の黒影トルーパーはそう言い合いながら広場に到着し影松を構えてインベスに向かおうとするが1人の黒影トルーパーがライダー隊員が落とした戦極ドライバーを発見し手に取る

 

「なんでこんな所に?」

 

「っ!?、ミスチー!あれを!?」

 

 ミスチー(恐らくあだ名)と呼ばれる黒影トルーパーは落ちていた戦極ドライバーを不思議そうに見るともう一体の黒影トルーパーがミスチーの肩を叩いてある人物を指差してミスチーは指差した方向を見て驚愕する

 

「鎧武が・・・なんで一真がアンツィオに!?」

 

「確か大洗って所にいるんじゃ・・・」

 

「ミスティア!、そのドライバーは?」

 

 鎧武がいる事に驚く2人に雷鼓が声を掛ける

 

「そこに落ちていたんだけど・・・使う?」

 

「勿論!」

 

 雷鼓は2つ返事で答えミスティアは雷鼓に戦極ドライバーを投げ渡す

 

 その頃、鎧武とマエストロは2人でおよそ五十数体いたインベスの内、既に半数近くを倒していた

 

「破神さん!!」

 

「あぁ!!中央に集めて一気に倒す!」

 

「その作戦!」

 

「私たちも!!」

 

「手伝うよ~!!」

 

 鎧武とマエストロは1箇所に固めて倒す作戦に出ると雷鼓が変身した黒影トルーパーとミスティアと相方の黒影トルーパーも参戦し手助けを始める

 

「はっ!、さぁ~こっちに来なさい!」

 

「うっ!」

 

「きょーこ!」

 

「助かったよ、ミスチー」

 

 雷鼓はインベスを牽制し中央へと誘導していききょーこと呼ばれる黒影トルーパーはミスティアと協力しながらインベスを中央に追いやっていく

 

「雷鼓さん・・・ミスティアさんに響子ちゃんまで・・・一撃で決める!」

 

 鎧武は戦っている黒影トルーパーを見て少し俯くがすぐに顔を上げてロックシードホルダーからパインロックシードを取る

 

【パイン!】

 

【lock off】

 

鎧武はパインロックシードを開錠しドライバーにセットしていたロックシードを取り外し代わりにパインロックシードをセットしハンガーにロックを掛ける

 

【lock on!】

 

 待機音声が流れると鎧武はカッティングブレードでロックシードを切る

 

【ソイヤ! パインアームズ! 粉砕・デストロイ!】

 

 霧散するようにオレンジアームズが消えたと同時に頭上に降りてきたパインアームズが鎧武の頭に覆い被さり電子音声と共にアームズが展開され鎧武はパインアームズにアームズチェンジした!

 

「これで・・・全部!」

 

「決めろ!ヴィヴァルディ!・かず・・・仮面ライダー鎧武!」

 

「あぁ!!」

 

「これでコンサートも閉幕だ!」

 

 鎧武とマエストロはカッティングブレードを1回倒す

 

【ソイヤ! パインスカッシュ!】

 

【カモ~ン! アセロラスカッシュ!】

 

 鎧武はパインアイアンを真上に投げるとマエストロは周りに膨大な音楽記号を作り出すとインベスたちを縛り上げた直後、鎧武がパインアイアンをインベスに向かって蹴ると巨大なパイナップル状のエネルギーとなってインベスたちを包み込み二重で捕縛する!

 

「セイハァァァァァ!!」

 

「はぁぁぁぁぁ!!」

 

 鎧武はライダーキック「アイアンブレイカー」・マエストロはライダーキック「エゼクツィオーフィナーレ」を放ち鎧武とマエストロで左右から捕縛していたエネルギーを貫き巨大な爆発と同時にカッティングされたパイナップルのエフェクトと音符のエフェクトが現れる!

 

「ふぅ~・・・今回は流石に数が多かった」

 

 マエストロや黒影トルーパーたちも変身解除をし安堵の表情を浮かべる

 

 それに対し鎧武も変身解除するがその表情は戦いに勝った喜びでもヴィヴァルディたちのような安堵の表情ではなく

 

 憂いを帯び何処か悲しみすら感じる表情をしていた

 

「破神さん・・・」

 

「一真殿~」

 

「優花里ちゃん!」

 

 ヴィヴァルディが話し掛けようとするが駆け寄る優花里に一真は笑顔でサムズアップをして答える

 

(前までは戦った後でなんであんなに笑顔になれるのか分からなかったけど・・・今なら分かる)

 

 小町はそんな一真の様子が取り出したガシャポンのようなベルトを見ながら思いそしてヴィヴァルディも

 

(自分の笑顔を殺してまで友の・・・いや他人を笑顔にする為に藻掻く・・・そんな「バカ」な人なのは分かったが・・・)

 

 ヴィヴァルディは一真の心の闇の一部が分かったが次に優花里を不審そうに見る

 

(あの人は破神さんを好意を抱いているようだが・・・何度も破神さんの戦いを見ているはずなのに何故全く気付いていないんだ?)

 

「ヴィヴァルディ・・・すまない、かなり広場が荒れてしまった」

 

「いえ、破神さんのおかげで寧ろ被害が最小限で済みました」

 

 ヴィヴァルディは少々顰めっ面で考えていると一真はインベスとの戦いで荒れた広場を見て言いヴィヴァルディは労うように答える

 

「そう言ってくれると助かる」

 

「一真殿、もうそろそろ次の定期船が来る時間です」

 

 優花里が定期船が来る時間を告げると一真は無言で頷きプリズムリバー三姉妹や羽の飾りを付いた帽子を被る少女ミスティア・ローレライや緑色のチューリップハットを被りハットから少しはみ出て見せる緑髪に少し茶髪が混じっている少女、幽谷 響子(かそだに きょうこ)が名残惜しそうにする

 

「もう行っちゃうの・・・」

 

「あぁ・・・まともに挨拶も出来なくてごめんね」

 

「また今度・・・遊びに来て」

 

「その時は1人でね♪」

 

「えっ?、うん、また来るよ」

 

「あっ!、それか私たちが大洗に遊びに行ったら良いんじゃない!?」

 

「っ!?」

 

 自分たちとは違い何処か遠慮していない砕けた表情で話すアンツィオの三姉妹やミスティアたちをムスっとした表情で見る優花里はリリカの提案に複雑そうな表情をし雷鼓は優花里の変化を見逃していなかった

 

「どうやらお連れの方は不満そうね」

 

「あっいえ!?・・・そんな事よりも一真殿!、もう時間が!」

 

「おっといけない!、また必ず遊びに来るから!」

 

 優花里に急かされ足早に帰ろうとする一真

 

「いつでもお待ちしております、またヴァイオリンを弾きに来てください」

 

「あぁ!、ヴィヴァルディもありがとうな!」

 

「破神さん、1言だけ良いですか?」

 

 一真は足を止めて振り返りヴィヴァルディも振り返り一真と向き合う

 

「あなたはもっと「趣味」の時間を設けてみてはどうですか?、それともそんな時間が作れない程に忙しいのですか?」

 

「・・・今は色々とね、みんなも頑張っているのに俺1人だけうつつを抜かす訳にはいかないよ」

 

 ヴィヴァルディの問いに一真はハニかんで答えアンツィオ高校を去る後ろ姿をヴィヴァルディは複雑そうな表情で見ていた

 

(あなた1人だけで頑張っている・・・いや、頑張らされているだけではありませんか?)

 

 一真と優花里が去る姿を屋上から降りて物陰から見ていた蓮子にメリーが合流する

 

「一真は・・・もうイザナギ鉱物の特性を発揮したわね」

 

「えぇ・・・予想以上に早い、殆どの能力を封印しているのにそれ以前よりと同等いやそれ以上にまで成長スピードが上がっているって破神さんが言っていたわ」

 

「封印された能力を補う為だと思うけど・・・早く手を打たないと!」

 

『ダーゲット2名、定期船に乗船を確認』

 

『すぐに行動を開始してください』

 

『了解、行動を開始します』

 

 深刻そうに話す蓮子とメリーのインカムに同業者と思われる者の通信が入り蓮子は指示を出す

 

 すると蓮子とメリーはヴィヴァルディに近付きヴィヴァルディも蓮子とメリーに気付く

 

「あなたたちはロックシードディラーの・・・」

 

「憶えていてもらえて光栄です、ムジカライダーチーム隊長の安斎猛士さん・・・この場ではヴィヴァルディさんとお呼びすれば良いですか?」

 

「などと言う世辞は置いといて、まずはこれを受け取ってください」

 

 ヴィヴァルディは2人を不審そうに見るとメリーはニヤリと笑い持っていたジュラルミンケースを開けて中身をヴィヴァルディに見せる

 

「・・・・・」

 

「ヴィヴァルディ!、無事だったか!?、これは・・・ゲネシスドライバーとアセロラエナジーロックシードじゃないか!?」

 

「やったな!、これでヴィヴァルディもゲネシスライダーか!」

 

「私たちも早く使えるようにもっと頑張らなきゃいけないですね!」

 

 その中身はゲネシスドライバーとアセロラエナジーロックシードであり別エリアを防衛していたムジカライダーチーム副隊長である金髪のオールバックが特徴なランディーニと小柄な少女と間違えそうな銀髪のもう1人の副隊長レーネと共にやってきたアンチョビが嬉しそうにしていたがヴィヴァルディは何処か表情が硬かった

 

「どうしたんだヴィヴァルディ?」

 

「いえ・・・なんでもありません」

 

「その他のバージョンアップしたドライバーももうそろそろ到着します」

 

 アンチョビの問いにヴィヴァルディは茶を濁したような言い方をし蓮子は微笑しそう言うとアンツィオ高校に神道コーポレーションのロゴの入ったトラックが入ってくる

 

「じゃあ私たちのドライバーのバージョンアップも終わったの?」

 

「えぇ・・・パッチリ・・・いえバッチリよ」

 

 雷鼓の問いにメリーは少しジョークを交えながら答えるとランディーニやミスティアたちがトラックに群がっていき乗り込んでいた業者が積荷である戦極ドライバーとロックシードの1式の入ったアタッシュケースをライダーチーム隊員たちに配る

 

ランディーニやレーネたち副隊長やミスティアたち幻想郷の住人たちには特殊なマークが施された登録型と思われる戦極ドライバーとロックシード1式の入ったアタッシュケースを渡していく

 

「あなたや副隊長たちそして雷鼓や教官たちのドライバーには特殊な鉱物を使った新たなバージョンになっています」

 

「特殊な鉱物?」

 

「それについてはケースに付属している説明書を参照してください」

 

 蓮子は営業スマイルでそう答えると次々と神道コーポレーションのロゴの入ったトラックが入ってくる

 

「そしてこれはクライアントから本の囁かな気持ちです、受け取ってください」

 

「これは・・・!」

 

 蓮子は営業スマイルを崩さず言い積荷のリストを渡すとヴィヴァルディは目を通しアンチョビにもリストを渡す

 

「ほっ本当に頂いて良いんですか!?」

 

「勿論です、その為に用意したんですから」

 

 その内容は戦車の砲弾や燃料・パスタの材料や食材などこの先1年ぐらいは持つ程の物資が贈られた

 

「みんな~よく聞け!、神道から砲弾や燃料にパスタの材料を貰ったぞ!、みんなで運べ~」

 

「すごい景気が良いっすねアンチョビ姐さん!」

 

 意気揚々と運んでいくアンチョビやべパロニたち戦車チームだがヴィヴァルディが怪しむように見る

 

「何故ここまでの事を?」

 

「言ったはずですよ、単なる気持ちです」

 

 ヴィヴァルディの問いにニヤリと含みのある笑みを浮かべる蓮子に睨むように見るヴィヴァルディ

 

「私たちはあなたたちの駒になるつもりはありません!」

 

「そうですか・・・ですが多少のリスクを背負ってでも勝つ必要があるんじゃないのですか?、特にあなたは」

 

「3回戦への出場・・・いや優勝がアンツィオのいえあなたのお姉さんの悲願ですものね、そして次の相手は苦戦は免れない相手というのは分かっていまよね、そんな悠長な事を言っている場合ですか?」

 

 ヴィヴァルディは蓮子やメリーたちの真意に気付くが蓮子とメリーは交互に言いヴィヴァルディは苦虫を噛み潰した表情をしメリーは鼻で笑いあるリストをヴィヴァルディに差し出す

 

 ヴィヴァルディはそのリストの内容が薄々分かり戸惑うもアンチョビを見て思い悩んだ末にひったくるようにリストを手に取る

 

「懸命な判断です」

 

 蓮子とメリーほくそ笑みながらそう答えアンツィオ高校を去っていく

 

 そのリストは現在大洗女子学園に在学するライダーチーム隊員の名簿でありまだ公式戦に参加していない鈴仙や早苗のライダーとしての能力まで事細かに書かれていた

 

 その一部始終を見ていたうさ耳の少女2人は・・・

 

「これはかなりマズイね・・・」

 

「早く一真たちに伝えないと!」

 

 うさ耳の少女たちは深刻そうに言いながらポルペッティ(イタリアの郷土料理である肉団子)を食べ終わり口元を拭き取るとその場を去ろうとするが

 

「見つけたわよ小ネズミ・・・いや小ウサギ!」

 

「ここが年貢の納め時ってやつかい?」

 

「「バッバレたぁ~!?」」

 

 目の前に美鈴が立ち塞がり逆方向から逃げようとするが小町に立ち塞がりうさ耳の少女2人は絶叫してしまう

 

「一真いや・・・永琳か鈴仙の指示?」

 

「まぁそれしかないよね・・・「イーグルラヴィ」のお2人さん?」

 

 イーグルラヴィと呼ばれる2人のうさ耳の少女、浅葱色の髪をした少女清蘭(せいらん)と金髪に茶色のハンチング帽を被った少女琳瑚(りんご)はかなり焦り始める

 

「どうする?」

 

「こうなったら・・・あれを使うしかないね!」

 

 琳瑚は意を決して懐から白いピンポン玉ぐらいのボールを取り出し地面に投げつける

 

 すると白い煙が辺りを覆い尽くしていく!

 

「煙幕!?」

 

「洒落た事をしてくれるね~」

 

 小町が呑気に言っていると煙幕が晴れていく

 

 するとそこには清蘭と琳瑚の姿は消えていた!

 

「逃げられた・・・」

 

「まぁ大した情報じゃないし、問題はないさ」

 

 睨みつけるように遠くを見る美鈴は小町は余裕の笑みを浮かべていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

#####

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                『大洗女子学園 自動車部室』

 

 その頃、自動車部の部室に1人パソコンに何かを打ち込んでいたにとりは間もなく打ち込みが終わりディスプレイに「complete」が映し出されるがその表情は何処か虚ろで何かに失望しているようだった

 

 その直後、文とはたてが意を決した表情をして自動車部に入ってくるとにとりはニヤリと笑い

 

「理解してくれたみたいで何よりだよ♪、2人が使うロックシードのデータが送ったから2日もあれば総一が作ってくれるよ、あとはたてはこれを」

 

 にとりは神道コーポレーションのロゴの入った銀色のアタッシュケースを渡しはたてはケースを開けて中身を確認する

 

 その中身は2つの黄色いラインが入ったベルトに「Χ」を模した銃みたいな物などがありはたてはその中で黄色い「Χ」を模した携帯を掴み取る

 

「まだこの世界では「変身」は出来ないけど、ちゃんと他の機能は使えるから」

 

 にとりに無言で頷きにとりはもう一度パソコンのディスプレイを見るとそこにはヤツデの葉の形をしたロックシードが映し出されていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次回ガイム&パンツァー!

 

 里彩に揺さぶりを掛けられたにとりは幽香や夜罪に大洗戦車チームとライダーチームが復活した理由に迫る!

 

「へぇ~・・・そういう事だったんだ・・・」

 

 その頃大洗に戻った一真は桃の命令である人たちを迎えに行く為に大洗駅に向かうと・・・

 

「なっなんで!?」

 

 意外な人物たちの登場に一真は驚愕する!、その人物とは!?

 

 第47話「義理のお姉さんはライダー道教官です!」

 

「ひっさしぶり~♪、カズ君♪」

 

「元気でしたか?、一真」

 




いかがでしたか?

今回はインベスとの戦いが終わった直後、アンツィオに物資を贈る事で士気を高めさせ大洗を倒させようとする総一たちの思惑にヴィヴァルディは気付きますが姉の悲願を叶える為に卑怯と思いながらも受け取ってしまうヴィヴァルディや大洗ではどうやらにとりたちの様子に変化が・・・

それと小町・美鈴・はたては何やら戦極ドライバーとは違うベルトを持っていましたがどうやらまだ使えないみたいですね

次回は久しく登場していなかったあのお義姉さんとピンクの仙人さんの登場します!、そしてにとりたちが・・・乞うご期待です!

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