ガイム&パンツァー 戦車道・ライダー道極めます! 作:フルーツ大将軍
今回はタイトル通りのアンツィオ高校へある4人が潜入します!
そして一真のある特技がお披露目になります
では、どうぞ!
第45話「ドキドキハラハラのアンツィオ潜入劇です!」
『アンツィオ高校 広場』
「全員、気を付け!」
イタリアの町並みが再現されたアンツィオ高校の学園艦ではアンツィオの戦車チームとライダーチームが集まり何やら集会が行なわれていた
「きっと奴らは言っている、「ノリと勢いだけはある、調子に乗ると手強い!」」
「おぉ~!」
「強いってぇ~!」
「でも姐さん、だけってどういう意味ですか?」
アンツィオの戦車チームを率いていると思われるマントを付け鞭を持っている女生徒の言葉に嬉しそうな反応を示すもある女生徒が尋ねる
「つまりこういう事だ、「ノリと勢い以外は何もない、調子が出なければ総崩れ!」」
「なんだと!!」
「舐めやがって!!」
「言わせといて良いんっすか!!」
「戦車でカチコミに行きましょう!」
「その時は俺たちも加勢するぜ!!」
「いっそ学校ごと占拠しちまおうぜ!!」
今度は怒り始め戦車チームもライダーチームも今にも乗り出す勢いだが
「みんな落ち着いて、実際に言われたわけじゃないから」
「あくまでドゥーチェの冷静な分析だ」
「そうだ、私の想像だ」
「妄想とも言うけど」
戦車チームの副隊長と思われる女生徒が弁明し隊長と思われる女生徒も答えると隣にいる男子生徒が瞑想しながら横やりを入れる
「それにマジで大洗に向かったら俺たちみんな停学だし・・・」
「返り討ちに遭うのがオチです」
ライダーチームの副隊長と思われる男子生徒も答えると集まっていたメンバーが訳が分からないように首を傾げる
「私たちの話を聞けば自ずと分かるよ、静寂な時の中で音を創り上がる作曲家のように・・・」
隊長と思われる男子生徒が何とも意味が伝わりにくい言い回しをするがざわついていたメンバーは静かになる
「良いかお前たち?、一々根も葉もない噂に惑わされてはいけない、私たちはあのマジノ女学院に勝ったんだぞ!」
「苦戦しましたけどね・・・」
「確かにあの時は骨が折れましたよ~」
「勝ちは勝ちだ」
「終わり良ければ全て良し!」
集まっていたメンバーもその時の事を思い出したように喜んでいると
「ノリと勢いはなにも悪い意味だけではない!、このノリと勢いを2回戦に持って行くぞ!、次はあの西住と破神流が率いる大洗女子だ!」
「西住流ってなんかヤバくないですか?」
「勝てる気しないっす・・・」
「それに破神流もいるのかよ・・・」
「なんて無理ゲーなんだ・・・」
集まっていたメンバーは一気にテンションが下がる
「心配するな、いやちょっとしろ!、私たちがこれまで何の為に3度のおやつを2度にして毎日コツコツ倹約して貯金したと思っている?」
「なんででしたっけ?」
「ほらあれだろう・・・良い食材と楽器を買う為だろう?」
「ちっがーう!!、秘密兵器を買う為だ!」
「「「「「おぉ~!!」」」」」
思わず叫んでしまう隊長と思われる女生徒にメンバーは感嘆な声を挙げる
確かに集まっていたメンバーの後ろには秘密兵器と巨大な物がカバーを敷かれて置かれていたが何やら蠢くように揺れていた
「秘密兵器と諸君の持っているノリと勢い、そして少しの考える頭があれば必ず悲願の3回戦出場を果たせるだろう!」
「つい先日我々ライダーチームに素晴らしく麗しい2人の教官が来て頂き、そして今日は新たに加わったライダーチーム隊員も紹介させてもらう!」
戦車とライダーチームの隊長と思われる生徒がそう言い合い副隊長と思われる生徒はカバーの端を持つ
「みんな驚け!、これがアンツィオ高校の必殺秘密兵器だー!!」
と言った同時に学校のチャイムが鳴り響く
「あ~昼ご飯♪」
「やっべ!!、急げー!!」
「やっほ~い、待ってたぜぇ~♪」
すると集まっていたメンバーは一斉に食堂に向かい走り始める
「あっおい!お前たち!!、お前らそれで良いのか!?」
「今の季節売り切れ早いっすよ!」
「ドゥーチェも急がないとなくなってしまいよ~」
隊長と思われる女生徒の言葉も聞かずメンバーは隊長と副隊長だけ残しあとはみんな去ってしまった
「はぁ・・・まぁ自分の気持ちに素直な所がこの学校の良い所なんだけどな・・・」
「料理も音楽も気持ちこそ最高のスパイスでありメロディー、姉さんもこの学校の校風も悪くないさ、効きすぎた(聴き過ぎた)スパイスとメロディーは素材を殺した最悪な料理でただの耳障りになるからね」
戦車チームの隊長と思われる女生徒をライダーチームの隊長と思われる男子生徒がフォローするとカバーの中から円錐状で返しのある頂辺に緑の星の飾りの付いた赤色の帽子を被った女生徒が頭だけを出す
「もしかして・・・出番なし?」
「そうみたいだね」
赤色の帽子の女生徒に隊長と思われる男子生徒が答えると円錐状で返しのある頂辺に赤い三日月の飾りの付いた黒色の帽子を被った女生徒と円錐状で返しのある頂辺に青い太陽の飾りの付いたピンクの帽子を被った女生徒も頭だけを出して現れる
「残念・・・」
「本当に!?、一体どれだけ待ったと思っているのよ?」
口々に答え隊長と思われる男子生徒は微笑すると時計塔を眺める
その時計塔には華人服とチャイナドレスを足して2で割ったような淡い緑色の服を着て龍の文字が書かれた星の飾りを付けた緑色の帽子を被った少女と赤髪をトンボでツインテールにして半袖のロングスカートの着物を着た女子がその一部始終を眺めていた
「相変わらず騒がしいねぇ~、まぁ嫌いじゃないけど」
着物を着た少女がニヤニヤと楽しそうに言うが緑の帽子の少女は険しい表情をしたまま何も答えない
「・・・総一の旦那からの指示が聞いてからずっとそんな調子だね~息が詰まっちまうよ?」
「・・・やっとこの時が来た、小町はなんとも思わないの?」
緑色の帽子の少女は険しい表情のまま着物を着た少女小野塚 小町(おのづか こまち)に尋ね小町は微笑する
「別になんとも思っていないワケがないさ、あたしだってこの時を首を長くして待っていたんだ、だからこそ焦らず確実に・・・」
「そんな悠長な事を言って何度一真を私たちの戦いに巻き込んだと思っているの!!」
小町の言葉に逆上して緑色の帽子の少女は怒りを込めて小町に言葉をぶつける
「それは・・・そうだな美鈴・・・何度あたいたちの下らない戦いに・・・」
「だからこそ今度こそ私達で一真を守らくちゃいけないの!、一真を戦わせる大洗という学校を潰しそして私たちと一真の思いを2度も!・・・いや!何度も裏切ったあの裏切り者たちを抹殺する為にも!!」
「あぁ・・・そうだな、あたいが甘かったよ・・・」
緑の帽子の少女紅 美鈴(ほん めいりん)が怒りを露わにして言うと小町は俯きながら答えると懐からサソリが描かれた銀色のメダルを取り出しコイントスをするように弾き落ちてきた銀色のメダルを掴み取る
「先に食堂に行っているよ・・・」
小町の言葉に美鈴は小さく頷き小町はなんと時計塔から飛び降りてしまう
美鈴は懐から流星を模したデザインが描かれたスイッチを取り出し懐かしむように見る
「一真・・・今度こそお嬢様や妹様・パチュリー様や小悪魔や咲夜様に代わって私があなたを守ってみせる!、例えこの身体が滅びても!!」
美鈴は固い決意を述べスイッチを握り締めるのだった
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『アンツィオ高校 広場前』
それから数日後
「はい、私は遂にアンツィオ高校に潜入しました秋山優花里と!」
「カメラマン兼助手の破神一真で~す!」
黒森峰から帰って来た優花里と一真は現在アンツィオ高校に潜入していた
「お~優花里殿!、何やら美味しそうな匂いがしてきますね~」
「そうですね一真殿!、いざ学校内に入りたいと思います!、あと一真殿・・・その呼び方は止めてもらえませんか?」
「あ~ごめん、助手だとこういう呼び方にしなきゃいけないかなっと思ってね」
何やらグルメリポートのような茶番をし2人は広場に入っていく
「それにしても平日なのに屋台や出店が多いですね・・・」
「今日は学園祭でもやってるんじゃないかな?」
2人は屋台や出店が開いている事に言い合い一真が辺りをビデオカメラで撮影する
「あの・・・私たち転校してきたばかりでよく知らないんですけど、今日はなんかのイベントでしたっけ?」
すると優花里がある2人の女生徒に尋ねる
「いつもの日だよ」
「では、何故こんなに屋台や出店が多いんですか?」
「ウチはいつももんだって、色々な部や委員会が片っ端から店出してるの、ウチの学校貧乏だから少しでも予算の足しにしないとね~」
「そうでしたか、どうもであります!」
女生徒から理由を聞き礼を言う優花里だが2人の女生徒はニヤニヤしながら一真と優花里を見る
「?、自分の顔ってそんなに面白いですか?」
「いや~お2人ともお熱いなぁ~と思ってね、お幸せに~♪」
女生徒がそう答え去っていくと一真は首を傾げるが優花里は顔を赤くしてしまう
「どういう意味なんだろう?」
「あっえ~とそれはですね/////・・・・・あっ戦車を飾っているお店がっ!?」
優花里は急に話題を変えるように戦車を飾る出店に向かい一真も後を付いていく
「おっ!、このお店は鉄板ナポリタンか!、すごく美味しそうだ♪」
「そっそうですね、とても美味しそうですね~・・・」
一真は料理に食いついた事に優花里はそう答えて一安心する
「おっあんた分かっているね~♪、試しに食べていきな~そこのガールフレンドも一緒にな♪」
すると一真と優花里に気付いたコック姿の女生徒が茶化すように答えまたも優花里の顔を赤く染まってしまう
「ガールフレンドって、優花里ちゃんは自分の友達ですよ」
「えっ!?、だってこっちは・・・」
だが一真が即答すると優花里を覗き込むように見て答える
「そんな事言ったら優花里ちゃんに失礼ですよ、優花里ちゃんにはもっと自分なんかよりもっと良い人がいますから」
「えっ!?」
一真の言葉に優花里はショックを受けてしまいしょんぼりしてしまう
「優花里ちゃん、どうしたの?」
「いえ・・・なんでもないです・・・」
「あ~2人とも今から作るから待ってろよ・・・」
一真の問いに明らかに落ち込んだ様子だがそう答える優花里にバツが悪そう言う女生徒は料理を作り始める
数分後・・・
「はい、鉄板ナポリタン出来上がり!、今回は2人で300万リラーね」
「何処の為替レートですか!?」
「多分300円じゃない?」
女生徒のジョークに一真は普通に答え2人は鉄板ナポリタンを食べ始める
「美味しいですね一真殿♪」
優花里が尋ねると一真は何故か驚愕し真剣な表情で食べていた
「イタリアは料理が美味しいと聞いていたがまさかここまでとは!?、使っているトマトや卵は恐らく地元の物を使っているだろうけどこのパスタは・・・明らかに市販の物じゃない!、まさか手作り!?」
変なスイッチが入って全く優花里に気付かない一真に優花里は苦笑いを浮かべる
「所で戦車って言えば新型は入ってきたと聞いたんですけど~」
「何?どこで聞いた?」
「すっすいません・・・」
やっと本来の目的である潜入らしい事を尋ねる優花里に女生徒は急に気迫のある言い方で尋ね優花里は咄嗟に尋ねるが一真は全く気付かない!
「お前さん通だねぇ~ここだけの話つぅかぁ~超秘密なんだけど重戦車を手に入れたんだ!」
急に嬉しそうに超秘密な事を優花里がスパイとも知らずに喋り始める
「聞いて驚け!、え~とイタリアの何だっけ?」
「イタリアの重戦車といえば「P40」ですか?」
「そうそれそれ~!、P40をそれは気も遠くなるくらいに昔から貯金しまくってやっとあたしらの代でやっと買えたんだ!」
「アンチョビ姐さん・・・ウチの隊長なんだけど毎日コロッセオの辺りを走り回っているんだ!、燃料もあんまないのに!」
アンツィオ高校はどうやらP40重戦車を手に入れたようであり戦車チームの隊長の名前はアンチョビと言うらしい
「それにやっとライダーもヴィヴァルディがゲ・・・ゲなんだっけ?」
「ゲで始まるって事はゲネシスドライバーですね」
「そうそれそれ~!、ホントあんた通だなぁ~!、やっとゲネシスドライバーが届くってライダーも大騒ぎなんだよな~」
どうやらライダーチームの隊長の名前はヴィヴァルディと言うらしい
「そうですか・・・では一真殿、我らは向かいま・・・あっお代ですね・・・」
「いや待ってくれ優花里ちゃん!、お代はこれで!お釣りはいいです!!」
お代を払おうとする優花里だが一真がばっと手を出して止めると財布を取り出し札をを渡す、しかもそのお札は・・・
「1っ1万!?、いやいやこんなに貰えないよ!?」
「いえ!、こんな美味しいナポリタンを食べさせてもらったのに300円なんて価値が低すぎる!!、今回は優花里ちゃんと合わせてこれでお願いします!!」
流石に戸惑う女生徒と優花里だが一真は熱く語り女生徒は折れてしまう
「あっうん・・・分かった」
「じゃあ行きましょう一真殿・・・」
「ア・・・アリヴェデルチ(さようなら)・・・」
一真と優花里を見送る女生徒は未だ引きつった表情で1万円札をレジに入れる
「変わった奴だけどあんな男気のあってカッコイイのになんで自分を嫌な奴みたいに言うのかねぇ?」
女生徒べパロニは一真の言動が気になりそう呟いていた
一真と優花里がべパロニの店を出た後、2人の目の前をアンツィオチームの戦車であるカルロ・ヴェローチェCV33が通り過ぎる
「おっカルロ・ヴェローチェですね!、アフ乗りしてますよ!、まるで小さいカバさんチームですね♪」
「旗も持っているし余計にそう見えるな」
優花里と一真はそう答えカルロ・ヴェローチェは向かっていたコロッセオのような建物に入っていく
その2人をアンツィオ高校に潜入した直後から尾行していた2人のうさ耳を付けた女生徒が様子を窺っていた
「上手く潜入出来たみたいだね」
「私たちも情報収集に!」
2人はそう言い合うと一真と優花里の尾行を止め何処かへ行ってしまった
「あっお団子がある~♪、これ食べてからにしよ♪」
「ゴクリ・・・そうだねそうしよ♪」
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『アンツィオ高校 コロッセオ』
一真と優花里はコロッセオの中に入ってくと中はある戦車を中心にして一際賑わいを見せていた
「これが我々の秘密兵器だー!!」
「お~P40の本物!!初めて見ました!」
「でも良かった・・・こんなに大っぴらにお披露目しているなら写真やビデオも怪しまれずに済むな・・・」
すると秘密兵器であるP40重戦車を大々的にお披露目をするアンツィオ戦車チームの隊長アンチョビの目の前で堂々とビデオ撮影し優花里は写真を撮り始める
どうやら他の生徒も写真を撮っておりアンチョビもノリノリで決めポーズも取っていた
(まさかスパイが紛れ込んでいるなんて夢にも思わないだろうな・・・)
一真は少し後ろめたさを感じながらもビデオで撮り続ける
「まぁこれとヴィヴァルディのゲネシスさえあれば大洗など軽く一捻りだ!」
(確かにP40と急激的に強くなったアンツィオのムジカライダーチームにゲネシスドライバーが渡ったとなると・・・こちらも苦戦は免れない、早く天子たちをゲネシスドライバーに慣らす・・・いや衣玖さんには強要する訳にはいかないか・・・)
一真は深刻そうな表情する中アンチョビは一真のビデオカメラ向かってピースをする
「現場は大変盛り上がりですね~」
「あぁ・・・そうだね」
優花里に悟られまいと平成を装って答えると
「「「「「「「「「「ドゥーチェ!ドゥーチェ!!ドゥーチェ!!!」」」」」」」」」」」
ドゥーチェコールが始まり一層盛り上がる
「以上秋山優花里と」
「破神一真でした~」
2人は終わりの挨拶をして潜入偵察を締め括る
「あっ!?」
「っ!?、マズイ!!」
その直後興奮しきっていたアンチョビが躓いてしまいP40が落ちてしまう!
一真は咄嗟に人集りを飛び越える程のジャンプしてアンチョビが落ちてくる地点の着地しつかさずローリングし起き上がってお姫様抱っこのように受け止めた
「「「「「おぉ・・・!!」」」」」
「流石は一真殿です・・・」
この光景に生徒も感嘆な声を挙げ優花里も関心していた
「お怪我はありませんか?」
「えっいや・・・はい、ないです/////」
アンチョビに優しく問いかける一真にアンチョビはまるでいつも自分が想像していたシチュエーションが来たと言わんばかりに照れて顔を赤くして答える、それに・・・
(な・・・なんて素敵な・・・)
アンチョビの視点からだと一真は自分の危機を救った白馬の王子様に見えていた
「それは良かったです、あっ片方リボンが取れていますよ?、リボンは・・・あっ!ありました!、」
「えっ?・・・あっはい/////」
一真はアンチョビの外れたリボンを渡しアンチョビは夢の出来事のように感じ曖昧な返事しかしない
「じゃあ自分はこれで失礼します」
「あっ!待って!、あなた様の名前は?/////」
一真は退散しようとするがアンチョビに呼び止められてしまう
「自分ははがっ!?・・・・あっえ~と・・・」
「っ?」
(まずいなぁ~本名をばらしたらコロッセオの中じゃ逃げ道ないし・・・あっそう言えば隊長の名前がヴィヴァルディって事は・・・)
潜入している一真が自分の本名を明かす訳にもいかず困っているとある1つの妙案が浮かぶ
「べ・・・ベートーヴェンです」
「ベートーヴェン・・・出来れば今度いや今すぐにもでも何かお礼を!」
「あっいや!?自分は男としての義務を果たしたまでですから!、友人も待っているのでこれで失礼します!」
引き止めようとするアンチョビだが一真は振り切って優花里と共にコロッセオを出て行く
「ベートーヴェン・・・//////」
アンチョビは名残惜しそうに答えるその表情は恋する乙女のようだった
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『アンツィオ高校 広場』
「いや~逃げれて良かったですね~一真殿」
「そうだな・・・まさか俺の正体に感づくとは流石は戦車チームの隊長さんだ」
一真と優花里はコロッセオから抜け出し安堵するが一真の言葉に優花里は俯いてしまう
「いえ違いますよ一真殿・・・アンチョビ殿は一真殿の正体に感づいたわけではないと思います」
「どうしてそう思うの?」
「それは・・・」
一真の問いに優花里は背を向けてしまい辛そうな表情する
(アンチョビ殿は・・・間違いなく一真殿を好きになったんです、理屈じゃなく何故か分かってしまうんです)
優花里はアンチョビの恋心にシンパシーでも感じたのかアンチョビの気持ちに気付いていた
「優花里ちゃん?、具合でも悪いのか?」
「いえ・・・そういうわけではないです」
回り込み心配して顔を覗き込む一真に優花里はそう答える
(今までは潜入偵察だから割り切っていたみたいだけど、やっぱり俺と2人でいるのは相当な苦痛だよな・・・最低な男である俺と一緒にいたら・・・)
一真は自分の存在そのものが優花里を苦しめていると考えると
「~♪」
何処からか曲が聞こえ周囲の人も注目し始める
「何処かでコンサートでもやっているんでしょうか?」
「みたいだね・・・行ってみる?」
「はい!」
優花里は満面の笑みを答えて一真の手を握り戸惑う一真を尻目に曲が聞こえる方向に走っていった
(私は大切な一真殿との一緒にいる時間を一真殿にも私といる時間を目一杯楽しんでもらいたい!、クヨクヨする暇なんてないんです!)
新たに固めた優花里の決意と共に
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『アンツィオ高校 コンサート広場』
「良い曲ですね~」
「あぁ・・・」
一真と優花里はコンサート広場に到着し缶コーヒーを飲みながら聞いていると一真はこの音色に聞き覚えがあった
(所々聞こえるこの弾き癖何処かで・・・っ!?)
「ぶぅぅぅぅぅ~!?」
「どうしたんですか!?一真殿!?」
一真は演奏者を見ていくとなんとこの世界にいないはずの知り合いがいる事に思わずコーヒーを噴いてしまい優花里は一真の背中を摩りながら一真の口元を自分のハンカチで拭く
「ありがとう・・・ちょっと器官に入っちゃって」
一真は誤魔化すように答えると1曲終わってしまい指揮者のアンチョビと何処か顔立ちの似た男子生徒を客席側を向く
「ではここでゲストプレイヤーを1人選びたいと思います、そうですね・・・そこの彼女さんに介抱されている彼にしましょう」
指揮者はなんと一真を指名しニヤニヤする生徒やうらやまけしからんと複雑そうな表情をする生徒など千差万別だが一真は気にせず壇上に上がる
「あなた、ヴァイオリンの経験は?」
「多少はあります・・・」
一真の問いに少し首を傾げるがすぐに納得したように小さく頷く
「ではこれで軽く練習をしてみてください」
指揮者の指示に一真は頷くと指揮者からヴァイオリンを受け取り構えて呼吸を整える
「あれって・・・まさか!?」
「でもなんでアンツィオの制服!?」
「一真・・・!!」
「久しぶりに聴けるのね・・・一真の演奏を」
すると一部の演奏者たちがコソコソと話しているとドラムを担当している赤いショートヘアーでバスドラムのような髪飾りを付けた少女は一真の姿を見て微笑む
(ヴァイオリンを持つなんて・・・久しぶりだな、もう2年も経つのか)
一真は感慨深そうにしそして・・・
『~♪』
一真はヴァイオリンを弾き始めまるでヴァンパイアモチーフの黄金のライダーが弾きそうな曲を弾く
(これは・・・なんだか心が洗い流されそうな・・・)
優花里は身内びいきではなく心からそう感じ周りの生徒もうっとりと聞き惚れ2年というブランクなんて全く感じさせない
(素晴らしい音色だ!、まるで心に直接語りかけるように伝わっていくる・・・彼がこの曲を通して伝えたい想いが・・・だからこそ)
(前よりもすごく悲しみが伝わってくる、あんな事があったんだから無理もないわね・・・)
指揮者は一真の演奏ぶりに感動するもそれと同時に一真が抱える悲しみにも気付きバスドラムの髪飾りを付けた少女も髪飾りを触り辛そうに一真を見る
すると指揮者と髪飾りを付けた少女がアイコンタクトをすると一真の演奏に合わせて一斉に演奏を始める
「~♪」「~♪」
一真と指揮者がアイコンタクトした瞬間、一真は楽団の演奏に合わせ一真と楽団の演奏が一体化する
そして演奏が終わる頃には・・・
「良い演奏だったぜ!」「えぇ!これまでで一番よー!!」「ブラーヴォ!!」
拍手喝采が起き楽団の演奏者も満足気だった
「君のおかげでこんなに素晴らしい演奏が出来た、礼を言わせてもらう」
「いえ、皆さんの日々の努力の賜物です」
「いや、今回は間違いなく君のおかげだ破神一真君」
「っ!?」
指揮者はどうやら一真だと気付いた上で壇上に指名し取り押さえられると感じた一真は咄嗟にヴァイオリンを着ていたブレザーに包んでその場に置き優花里がいる地点まで華麗にジャンプし庇うように立つと優花里は自然と一真の手を握る
「破神一真ってどっかで聞いたような・・・」
「そうだ!?、破神流のメッチャ強い正当後継者だよ~」
「今大洗にいるんだよな、確か次の対戦相手だよね~」
「じゃあ潜入ってやつなの~、見た目もやる事もカッコイイ~/////、彼女が羨ましい~!」
一真と優花里が潜入した事に気付かれるも特に責めるような生徒がおらず何故か褒める者が多く一真に庇われる優花里を彼女だと思い込み羨ましがる生徒までいた
その中指揮者は壇上から降りて一真と優花里に歩み寄る
「見ての通り君たち2人を捕まえたりしない、寧ろ感謝している、咄嗟に楽器を守ってくれてありがとう」
「えっ?」
「破神流の創始者である君の父上は音楽にも精通していると聞いて、もしや君もと思ったが私も想像以上だよ、破神君・・・いや破神さん」
「えっなんでさんなんですか?」
「実は私は1年なんですよ、私は千代姉・・・いやアンチョビ姐さんの弟安斎 猛士(あんざい たけし)またの名をヴィヴァルディと申します」
指揮者であるムジカライダーチーム隊長のヴィヴァルディ(本名安斎 猛士(あんざい たけし))の自己紹介を受ける
「えっ!?、君がヴィヴァルディなのは分かっていたけど、まさか1年生とは・・・」
「はい、改めてありがとうございます、これはお礼の私たちの渡せるだけのライダーチームの資料です、今日受け取る事になっているゲネシスドライバーとエナジーロックシードは今私が使っているロックシードの強化版になっています、まぁ流石に明かせないデータもありますが」
「いや充分だよ、こちらこそありがとうヴィヴァルディ」
互いに笑顔で握手し合い優花里も緊張状態が解かれる
「もう1曲良いですか?」
「・・・大丈夫?、優花里ちゃん?」
「はい!、次の定期便まではまだ時間はあります!」
一真に笑顔で優花里は答え一真は頷くとヴィヴァルディと共に壇上に上がり咄嗟に包んだヴァイオリンを手に取り構えヴィヴァルディとアイコンタクトをして演奏を開始しようとした時
「「「「「「「「「「きゃあぁぁぁぁぁ!?」」」」」」」」」」
演奏会を終える大きな悲鳴が学園艦内に響き渡った!
次回ガイム&パンツァー!
突如として開いたクラックから現れる大量のインベス軍団
「こんなの数が多すぎる!!」
「協力してくれますよね・・・破神さん!」
「あぁ・・・俺にも手伝わせてくれヴィヴァルディ!」
アンツィオの窮地に鎧武も参戦!、果たして鎧武とムジカライダーチームは無事アンツィオを守れるのか!?
「これが例の物です、そしてこの物資はクライアントからの本の些細な気持ちですお受け取りになってください」
「一体・・・なぜここまでの事を?」
ロックシードディーラー蓮子とメリーから渡される物資・・・新たな総一の作戦?
第46話「アンツィオ高校を死守せよです!」
「見つけたわよ小ネズミ・・・いや小ウサギ!」
「「バッバレたぁ~!?」」
いかがでしたか?
今回は一真が暴走したりアンチョビが恋に落ちたりその事で優花里が不安がったと思ったら急に積極的になったり一真が父親譲りの演奏技術を披露しました、簡単に言うと一真がアンツィオでやんちゃして優花里とのデート?も楽しんだ回です
そして新たなうさ耳の少女たちは一体・・・
次回はアンツィオ高校防衛戦になります!、うさ耳の少女たちの正体も明らかになるかもしれません
次回も乞うご期待です!