ガイム&パンツァー 戦車道・ライダー道極めます! 作:フルーツ大将軍
今回は様々なキャラがデレたりして設定が変化しまくるのでご注意ください
では、どうぞ!
これまでのガイム&パンツァーは
総一からの招待状を受け取った一真たち大洗チームは黒森峰学園機甲科を訪れる
まほとエリカ・正均と頼道の案内を受けながら黒森峰の主力戦車を見学しライダーシステム保管室へと向かおうとする最中一真たちを快く思わない一部の黒森峰の生徒に道を阻まれてしまう
咄嗟にみほを庇う一真の黒森峰の生徒の前に総一が現れ特別演習をするように指示を出す
戦極ドライバーとロックシードを預けた一真が頼道を含めた20人の黒森峰のライダーと戦う事になるが総一から渡されたゲネシスドライバーとメロンエナジーロックシードを使いこなし黒森峰のライダーを圧倒し圧勝してしまう
その後戦車チームが昼食を取る中ライダーチームは総一から呼び出され預けていた戦極ドライバーとロックシードに加えてゲネシスドライバーとエナジーロックシードを渡されると突然衣玖の様子が急変するが一真は総一が一真のライダーシステムを忘れて来たと言ったトレーニングルームに向かう
トレーニングルームに向かった一真は待ち続けていたまほの誘いを受けて話をする事になる
その内容は・・・一真が戦う理由だった・・・・・
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『黒森峰学園機甲科 屋上デッキ』
「自分の戦う理由ですか・・・何故そんな事を?」
「それは・・・同じ流派を継ぐ者として・・・いや・・・」
まほの問いに一真は問いで返しまほは答えようとするがそれは本心ではなかった
「君の戦いを見てると何故か知りたくなってしまった・・・どれだけ戦い傷ついてもみほを・・・戦車チームの盾になろうとする君の戦う理由を」
「盾ですか?、確かに自分はそんな戦いをしていましたよね」
何故か過去を懐かしむように言う一真にまほは不思議そうに見る
「自分が犠牲になってみんなを守る事が出来ればって思ったんですけどね・・・」
「自分はもう自身を犠牲にするつもりはありません、ある人たちと誓ったんです」
「ある人たち?」
一真は微笑みながら答える事にまほは奇妙に感じながらも尋ねる
「みほちゃんや大洗のみんなと・・・「英雄の力を借りて戦う仮面ライダー」に」
(英雄の力を借りるって・・・まさか最近放送している仮面ゴーストの事を言っているのか?)
流石のまほも一真たちが別の世界で共に戦った仮面ライダーとは知らずそう考える
「・・・君はこれからもみほたちの為に戦うのか?」
「えぇ勿論です」
「何故自分の為だけにその力を使わない?、それだけの強い力あれば・・・」
「じゃあ何故あなたは戦車道をやっているんです?」
まほの質問に一真も質問で返す
「それは・・・西住流の後継者として研鑽を」
「それは西住流としてのあなただ、自分は「西住まほ」さんとして聞いています」
一真の言葉にまほは考え込んでしまう
「・・・・・私は西住流そのもの・・・いや、違うのか私は?」
まほは答えようとするが一真の真っ直ぐな瞳に迷い始めてしまう
「迷っているって事は違うと思いますよ、少なくとも自分は破神流なんて物の為に戦う気はありません」
「っ!?、君は破神教官が創りここまで成長させた破神流が途絶えても良いのか!?」
「自分には知った事ではありません、自分のこの力は自分の為に使います」
一真の言葉にまほは絶句してしまう何故か納得できてしまう
「自分の為か・・・みほたちの為に戦うのが自分の為なのか?」
「えぇ、自分はみんなの笑顔が見たいし守りたいからです」
「みんなの笑顔か・・・やはり私には理解出来ない、自分の為にしか戦車道を履修している私には・・・」
ニッコリと笑顔で言う一真に対してまほの表情は曇っていく
「西住さんはもっとバカになれば良いと思いますよ」
「バ・・・バカ?」
一真の言葉にまほは聞き直すと一真はゆっくりと頷く
「色々と西住さんは考え込んでしまっているんですよ、西住流や黒森峰の事を、それは西住流の後継者として黒森峰の戦車チームの隊長としては当然な事なのかもしれませんが・・・」
「その前にあなたは「西住まほという1人の人間」です1人で全て背負える訳がないんです、だからたまには肩を力を抜いて自分のやりたいようにやれば良いと思います、西住さんには支えてくれる家族もいれば助けになってくれる仲間だっているんですから、時にはそういう人たちを頼っても良いはずですよ」
「家族・・・仲間か・・・」
一真の言葉を感慨深そうに聞きまほはそう呟く
「すいません、偉そうに説教みたいに言ってしまって」
「いや気にしていない、それよりもさっきのは君の経験則からか?」
「まぁ・・・そんな所ですね」
一真は苦笑いで答えるとまほは微笑し一真は待ち侘びていたように嬉しそうにする
「やっと笑顔を見せてくれましたね」
「えっ?」
「だって最初に会った時から真剣な表情か深刻そうな表情しか見た事ないですから」
まほは顔を赤くするが嬉しそうに微笑する
「そうだな・・・いつもそんな顔しかしていなかったな、みほやみんなにも・・・」
「だからこそこれからみほちゃんやみんなに沢山の笑顔を見せてあげてください!」
一真はそう言ってサムズアップするとまほは一瞬驚くも
「本当に君は変わった男だ」
「変ですか?」
「いやそう言う訳じゃない、むしろ・・・」
まほは穏やかな表情で言い自分の中で抱きつつある初めての感情に気づき始めていたが
それと同時に2人の腹の虫が鳴る
「そういえばお昼まだでしたね」
「そう・・・だね///」
「それじゃ食堂に行きましょうか、天子たちももう向かっている所でしょうし」
まほは恥ずかしそうに言うと一真はそう言って食堂に向かおうとする
「待ってくれ破神君!、実は・・・」
まほは一真を呼び止め予め用意していた物を取り出しその1つを一真に渡した、その物とは・・・
「こっこれは!?」
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『黒森峰学園機甲科 教官室』
「一真を追い出して、一体に何を聞きたいの?」
「惚けるのも大概にしろ、私が聞きたいのはただ1つ、お前たちにも分かっているはずだ」
蹲る衣玖を支える天子が睨むように尋ね総一は2人を見下しながら答える
「何故一真を戦わせている?、何の為にお前たちがいると思っている?」
「それなら何故一真にドライバーとロックシードを戻したの?、ゲネシスコアとエナジーロックシードはサガラ経由で渡したみたいだけど、専用のドライバーじゃなかったら今の一真の力でも10秒も耐えられないわ」
総一は怒りを押し殺しながら言うと幽香が尋ねる
「その点については既に検討はついている、神道の警備とセキュリティに引っ掛らずに重要保管庫にあったドライバーとロックシードを盗めるのはあの「スキマ妖怪」ぐらいだろう」
「まぁそれぐらいしか考えられないだろうな、あんなガッチガチに守られている中で盗めるのはあいつしかいないか」
総一の予想に夜罪も納得しそう答えると妖夢が怪しむように夜罪を睨む
「そんな事はどうでも良いでしょう?、カズちゃんにドライバーが戻ろうとあなたたちにはやるべき事があったでしょう」
「さぁ~そんなに睨まれても何も思い出せないなぁ~」
幽々子が痺れを切らした様にいつもの雰囲気とは違い睨みを効かしながら言い天子は惚けたように言う
「じゃあはっきり言ってあげる・・・「何故一真を戦わせている」の?、それにインベス戦では一真だけ戦わせて自分たちは高みの見物とは一体どういうつもり?」
「・・・あいつが「好き」で戦っているだけよ、あたしたちの知った事ではないよ」
天子がそう答えると妖夢は思わず背中に背負っている刀を抜刀しようとすると総一が天子に掴み掛かり壁に叩き付ける
「もう一度言ってみろ、誰が「好き」で戦っているっと言っていた?」
「ならもう一度言ってやるあげるよ、一真は好きで戦っているんだよ」
天子は臆せず挑発的に答えると総一は天子の顔面目掛けて殴りかかる
しかしその拳は天子ではなく真横の壁にめり込んでしまう
「脅しのつもり?」
「無様な死骸をこの部屋で作りたくなかっただけだ」
「あなたたちを葬るのはもっと相応しい場所で葬ってあげるわ、裏切り者に相応しい場所でね」
「うら・・・ぎり・・・もの?」
幽々子が目だけは絶対零度よりも冷たい眼差しの笑みで言うと衣玖は過呼吸になりながらもそう答える
「まだ惚けているみたいね、以前あなたたちは一真への恩を仇で返して私欲の為に一真を殺そうと心まで滅茶苦茶に壊した」
「その後なんとか復帰したカズちゃんに改心した振りをし私たちには「インベスからカズ君を守り絶対にライダーに変身させない」という条件でカズちゃんに傍についた」
「だがお前たちは最初から我々を騙して天子は性懲りもなくこの世界にある「あれ」を衣玖は再び一真の命を、幽香と夜罪は天子が「あれ」を手に入れた後に報酬として「あれの一部の力」を授かるつもりで2人に協力し、「あれ」を手に入れる為にはどうしても邪魔な一真を大洗戦車チームと結託して一真を抹殺する算段を着けているんだろう?」
「どうやら戦車チームも一真を疎ましく思っている者がいるみたいだし」
総一たちは天子たちの過去と企みについて端的に話すと天子・幽香・夜罪は暗い影を落として顔を背け衣玖は何か思い出し頭を抱えて絶望しきった表情でカタカタと震え始める
そんな衣玖を見た総一は怒りを募らせ天子を部屋を置いていた本棚に投げ飛ばしあまり衝撃に本棚の本をいくつか落ち天子もへ垂れ込んでしまうと総一は鼻で笑い衣玖を見下ろす
「いつまで過去を引き摺っているような演技をしている?、見苦しいからさっさと止めろ」
威圧的な総一の言葉も聞こえない程に沈んでいる衣玖に心底呆れる幽々子と妖夢そして総一は衣玖の首根っこを掴み自分の目線の高さよりも上まで片手で持ち上げもう片方の手は握り拳を作る
「総一様、残念ですがもうそろそろお時間です」
「そうか、ならこの裏切り者を部屋を追い出して食事を摂らした後で戦車チームと合流してくれ」
「了解~」
総一の指示を出して衣玖を幽香と夜罪に向かって投げ飛ばし幽々子は陽気に返事をすると天子たちを部屋から出るように急かす
「・・・・・最後に1つ聞きたい、一真を大洗に向かわせたのは?」
「勿論一真を戦わせない為だ、廃校の件は交渉した後に知って一度は私が廃校を撤回させても良いと話を持ち掛けた時・・・あの会長はなんと言ったと思う?」
天子の質問に総一は視線を合わせずに答え始め天子たちは互いに見合い夜罪はなんとなく答えが分かると
「「提案は嬉しいが、今回の件は私たち大洗女子学園で解決すべき問題だから其の方の力を借りない」と威勢だけは評価するが、その方法が戦車道とライダー道の復活に事もあろうに一真を加えさせるとはな、全額前払いを指定したのはこの為だったとはまんまとしてやられたよ」
総一の言葉に天子たち特に夜罪は言い表わす事も出来ない表情にし天子は総一に渡された黒いケースに目を落とし部屋を出て行く
(幻想郷や自分の世界にいても心の傷を抉られるだけ、それならこの世界と思ったが・・・いや、大洗に向かわせたのが間違いだったな、結局大洗の連中も「一真の力」しか見ようしない!)
天子たちや幽々子と妖夢を出て行った後で1人だけとなった総一は一真を大洗に向かわせた事を後悔していた
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『黒森峰学園 機甲科 戦車格納室』
その頃みほたち戦車チームは昼食を取った後、再び格納室に戻り各々黒森峰の戦車を眺めたり写真を撮ったり実際に車内に入ったりしていた
「お~!これが西住殿のお姉さんが乗るティーガーの車内ですか~!!、カタログの写真とはやはり違います♪」
ティーガーⅠの車内を見る優花里が嬉しそうに言い沙織たちも車内を見ている中みほだけはティーガーⅠの外で苦笑いを浮かべる
(ほら!、今の内に行って来たら?)
(で・・・でもみほさんに迷惑を・・・)
その時エリカと赤髪の少し癖っ毛の少女がコソコソと話していた
(別に迷惑には思わないわよそんな奴だから・・・今ならうるさい奴らもいないから)
(はい・・・分かりました)
エリカの説得を受け赤髪の少女はみほの元に向かいエリカは何処となくその少女を応援している様だった
「あの!・・・みほさん!」
「えっ?、あなたは・・・」
赤髪の少女が意を決して言うとみほは振り向きその少女に見覚えがあった
「赤星・・・小梅さん?」
「はい!、あの時はありがとうございました!」
赤髪の少女赤星小梅は深々と頭を下げて礼を言い案内をしていたエリカ以外の他の黒森峰の生徒も困惑する
「あの後みほさんが黒森峰を去って・・・ずっと気になっていたんです、私たちが迷惑を掛けたせいで・・・」
小梅の言葉にエリカは何処か影を落としてしまう
「でもみほさんが戦車道を辞めないで本当に良かったです!」
「私は辞めないよ」
みほの答えに小梅は嬉し泣きをすると他の黒森峰の生徒が嬉しそうにみほや沙織たちと話していた
みほはふとエリカを見るとエリカは穏やかな表情で頷きみほも嬉しそうに頷く
「っ!、あなたたちなんでそんな奴らと!」
「ただ話しているだけなのに何か文句でもある?」
すると別の黒森峰の女生徒が入ってくると楽しそうに談笑する黒森峰の生徒を見て叱責しようとするがエリカが止める
「黒森峰戦車チームの副隊長なのにあんな奴と!」
「いつまで過去を引き摺っているんですか?」
エリカと女生徒の会話に誰かが割って入り女生徒はイラつきながら声のする方向を見る
「試合にアクシデントは付き物です、それからみほさんは仲間を助けたのですよ?」
「目先の勝利よりも大切な仲間を優先した、まさに彼女の行動は賞賛するべき事よ」
金髪に紫のグラデーションが入ったロングウェーブの黒森峰の女生徒と水色の髪をし紺色の頭巾を被った黒森峰の女生徒が諭すように言う
「バカな事を言うな!、あいつは黒森峰の10連覇を!」
「10連覇・・・そんなに名誉が大事な事なのですか?、例え人の命を犠牲にしてでも?」
グラデ髪の女生徒にそう尋ねられるが
「栄光を成し遂げる為には犠牲が必要な事だって!」
「無駄よ白蓮、その子は西住流に心酔しきっているからね」
取り付く島もなく困っていると何処からか里彩が現れグラデ髪の女生徒聖 白蓮(ひじり びゃくれん)にそう答える
「何なの!?、破神流がしゃしゃり出るって言うの!?」
「別にそんなつもりはないわ・・・でもこれだけ言わせてもらうね」
女生徒は若干怯えながらもそう尋ね里彩はニコニコしながらそう言うと
「武道とは礼節を重んじ互いに競い合うだけでなく相手を労わり時には仲間と助け合いながら己の心身を鍛え上げる事だと解釈しているわ」
「そっそれは・・・」
里彩は真剣な表情で言うと女生徒は歯痒そうにし言い淀む
「相手をただ倒し勝利だけを求めるのならそれは「武道」じゃない、「戦争」よ」
里彩は断言すると女生徒に悔しそうにするが何も言わなかった
「一輪ちゃん、すまないけどこの子を追い出してくれない?、その後は水蜜ちゃんお願いね」
「はい」
「了解です」
水色の髪の女生徒雲居 一輪(くもいい いちりん)と里彩の背後から現れたウェーブのかかった黒髪に錨と魂が目覚めそうな金色のマークが入った船長帽を被った女生徒村紗 水蜜(むらさ みなみつ)は女生徒を格納室から退出させ水蜜は扉の前でまるで海底に沈む錨のようにそびえ立つ
「ありがとう聖・雲居・里彩さん」
「気にしないでください」
「勝手に割り込んだだけだから」
「黒森峰のみんなとみほちゃんを少しでも仲直りさせたくて計画したような物なんだから」
(まぁ別の目的もあるけどね)
礼を言うエリカに3人はそう答えると案内をしていた頼道は微笑するが馬鹿にしたような笑みではなく何処か嬉しそうで寂しそうな笑みだった
「直江・・・」
「隊長、少し外回りに行ってくる・・・エリカたちを頼みます」
頼道を気遣う正均に頼道はそう答え格納室を出て行った
(少し外の空気でも吸ってくるか・・・)
そう思い立った頼道は屋上デッキに向かった
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『黒森峰学園 機甲科 屋上デッキ』
その数分後・・・
(母さん・父さん・・・香子、俺はなんであんなライダーに負けてしまったんだ?、俺が弱いからか?)
屋上デッキに到着した頼道は天を仰ぎポケットから女性物のシュシュを取り出し自問する
するとある匂いに気付きその方向を見ると驚愕してしまう
「なっなんでお前がこんな所に!?」
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頼道が到着する数分前
「美味い!、美味いですよこのカレーパン!」
「そうか・・・頑張って作った甲斐があった///」
一真は一心不乱にカレーパンを食べるとその光景を見たまほは頬を赤くしてそう言う
「えっ?、じゃあこれを作ったのは西住さんなんですか?」
「あぁ・・・破神教官と里彩さんに・・・あと破神君、少し良いか?」
「えっ・・・あっ、ちゃんと西住さんの分は残しますよ?」
一真はもう4つ目のカレーパンを食べ終わりそう言うとまほは首を横に振る
「その「西住さん」という呼び方じゃなくて・・・名前で呼んでくれないか?」
「えっ・・・じゃあ自分の事も名前で呼んでください、まほさん」
「分かった・・・改めて、これまでみほを守ってくれてありがとう一真君」
「どう致しまして」
そう互いに答え笑顔を見せ合う2人、その光景は年相応な高校生カップルしか見えなかった
「一真君、顔にカレーに付いている」
「えっ、そうですか?」
一真は自分の顔に触れようとするとまほは自分のハンカチを取り出して一真の顔に付いていたカレーを拭き取る
「っ!?、自分で出来ますよ!」
その行動に動揺し止めようとする一真の手とまほの手が触れ合う
「っ!!」
まほは急に茹で蛸のように顔を赤くするが思わず一真の握ってしまう
「なっなんでお前がこんな所に!?」
すると屋上デッキに到着した頼道が2人を発見する
「西住隊長まで・・・っ!?、貴様!西住隊長を誑かそうと!!」
2人の光景を見て誤解?した頼道は頭に血が昇ってしまい一真に殴り掛かる
「いつも君は荒れているな、そんな俺が気に食わないか?」
「あぁ気に食わないさ!、何も知らないくせに力だけを振りかざしていい気になっているお前のような奴はな!!」
一真は軽く受け流しそう尋ねると頼道は何度も殴りかかりながらそう答える
「ほぉ・・・じゃあ君は何を知っている?」
「力さえ・・・力さえあれば!!」
一真は避けながら挑発的に尋ね頼道は握り拳を作り何かを思い出してそう言い続け
「親父もお母も香子も!死なずに済んだんだぁー!!」
「っ!!」
頼道の心からの叫びに一真は動きを止め頼道の渾身の右ストレートを顔面に受けてしまう
「っ!!、直江やめろ!!」
まほの言葉にも耳も貸さず何度も一真を殴る頼道だが
「何故だ・・・何故避けない!」
頼道の問いに一真は口から垂れてきた血を拭い
「俺は君の何を知らないから偉そうな事を言いたくないが・・・」
「俺を殴っても君の家族は・・・戻ってこない」
「っ!、何を分かった!・・・分かったような口!・・・口を・・・うっ!、うわぁぁぁぁぁ!!」
一真は悲しげな表情で言い頼道は再び殴ろうとするが躊躇してしまい遂にはその場で膝まづくと床を殴り涙を流しながら雄叫びを上げる
「すまない一真君・・・これには色々と訳が・・・」
「いえ、分かっているつもりです」
申し訳なさそうに言うまほに一真はそう答える
「直江の家族は・・・4年前にインベス災害で母親と妹を失っているんだ・・・しかも直江の目の前で」
「っ!?、そんな!?」
「しかもその当時剣道の師範だった直江の父親もショックで倒れてしまって・・・最後は何も食べ物が喉を通らず衰弱死したと聞いている」
まほが語る頼道の過去に一真は驚愕し考え込んでしまうとふと床に落ちていたシュシュに気付く
「これは・・・まさか?」
一真はシュシュを拾うと頼道の持ち物だと気付き膝まづく頼道の手にシュシュを握らせる
「お前!?、何を!?」
「俺も・・・君と同じ事を考えていた時があったよ・・・」
一真は急に語りだそうとすると頼道は何を言わずに静観する
「力あれば誰も何も失わずに済む、みんなを守る事が出来るってね・・・でも、力だけじゃダメなんだよね、俺はそれで大失敗して全て失い・・・かけた」
「理由なき・・・思いなき力は全てを壊すだけ・・・君もそれには気付いていたんだろう?」
「・・・どうしてそう思う?」
「それだったらあんな真剣にライダー道に受けている理由がないからね、あの演習の際に力だけで俺をねじ伏せようとしていたならちゃんと指示を出して仲間の被害を最小限しようとしないさ」
一真は穏やかな表情で答え正解していた頼道は顔を背ける
「・・・ある人が言っていた・・・「過去は取り戻す事は出来ない取り戻してはいけない、だが・・・未来ならいくらでも変える事が出来る」ってね」
「・・・本当に分かったような事を言うなぁ~お前は」
一真と頼道は互いにそう言うと微笑し立ち上がる
「俺は直江頼道・・・名前は?」
「破神一真」
「一真、お前の事を誤解していたようだな」
「それはお互い様だろう?」
2人は自己紹介すると一真は握手を求め頼道は応じて握手をする
その光景を見ていたまほは驚いていた
(まさか直江とも分かり合うとは・・・本当に不思議な男だな一真君)
まほはそう思い2人を何処か嬉しそうな表情で見守っていた
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『黒森峰学園 機甲科 校門前』
「今回は色々と世話になったよ、ありがとうね~」
「いえ元々は我々の非礼を詫びる為に来てもらったのです、お気になさらずに」
既に夕方を迎え大洗の学園艦に帰る時刻になり一真やみほたちを代表して杏が礼を言うとエリカがそう答える
「帰る前にこれを・・・」
「これは・・・カタログ?」
するとまほが杏に戦車のカタログを渡し杏は不思議そうカタログを見る
「そのカタログの最後のページにあるハガキに好きな戦車を書いて投函してください、後日その戦車を届けさせてもらいます」
「ずいぶん太っ腹だね~、100台でも良いの?」
耳を疑う内容に杏はそんな冗談を言う
「問題ないですよ、その資金を出すのは破神教官ですから」
「あっはっはっは・・・それもそうだよね」
杏は苦笑いを浮かべ一真たちも苦笑いをすると一緒に見送っていた里彩が天子に向かって手紙を投げ渡す
「その手紙の内容・・・ちゃんと読んでおいてね」
「っ!!」
ニヤリと笑って言う里彩に対して天子や幽香や夜罪は苦虫を噛み潰したような表情をしなんとか立ち直った衣玖は再び体の震えが再発する
(父さんに母さん!、まさか天子たちに何かしたのか!?)
天子たちの異変を察知した一真は里彩を睨むが里彩はやれやれと言わんばかりのポーズを取りその場を去ってしまう
「あの西住・・・少し良いか?」
「はっはい・・・何ですか?」
突如頼道がみほを呼びみほは身構えながらも応じる
「その・・・あの時は・・・お前を腰抜けなんて言って悪かった・・・」
「えっ?」
「俺が不甲斐ないせいでお前が転校したって頭では分かっていたが・・・どうしても認めたくなくて・・・ついカッとなって・・・」
「ううん・・・私が転校したのは直江君のせいじゃないよ、それに本心で言ってないのは分かっていたつもりだよ」
頼道はルクレールでの出来事を謝りみほがそう答えると頼道が不思議そうに見る
「直江君、あの試合の後も私を心配して色々と助けてもらったのは知っていたから」
「だからってお前・・・あいつもお前も本当にお人好しだな」
「あいつってもしかして?」
みほは頼道が言うあいつが一真だと確信し頼道は踵を返す
「決勝戦で戦う時はコテンパンしてやるから覚悟しとけよ!」
「うん!」
頼道の捨て台詞にみほは大きく頷く
頼道はまほたちの元に戻ると正均は嬉しそうに笑みを浮かべエリカは驚きを隠せないでいた
「いつの間にそんなに丸くなったの!?」
「俺はいつでも丸いってぇの!」
頼道とエリカがそう言い合うとまほも微笑しみほが驚いていた
「みほ・・・身体に気を付けて」
「うん・・・お姉ちゃんも」
そう言い合う西住姉妹を沙織たち共々衣玖を支えていた一真も穏やかな表情で見ていた
その様子は総一も教官室の窓から見ていた
(やはり直江も私が見込んだ相手だそしてまほ君も・・・残るは一真を抹殺しようとする大洗チームの排除か)
総一は今回の一真たちの訪問で得た成果に嬉しそうにしていたと思いきや一真やみほ以外の大洗チームメンバーを冷たい眼差しで見る
(一真の敵となるという事はそれは世界の敵となるという事・・・もう容赦をするつもりはない!)
そう決意する総一はケータイを取り出し誰かに電話を掛ける
「私だ、予定通り作戦決行し可能であれば例の4人は抹殺しろ」
「良いのかい?、可能であればで?、命令でもお受けいたしますよ破神の旦那♪」
電話から聞こえる声の主は陽気にそう答え総一は少し考えると
「いやそれで良い、あまりやり過ぎると連盟がうるさいからな」
「了解しましたぜ破神の旦那♪」
電話の相手がそう答えると総一は電話を切り外にいる一真を見る
(もうすぐだ、やっとお前は戦いから開放される、もう少しの辛抱だから待っていてくれ一真!)
総一が見送る中一真たちは大洗の学園艦へ帰っていくのであった
次回ガイム&パンツァー!
2回戦の相手アンツィオ高校に潜入する一真と優花里にそして・・・
「上手く潜入出来たみたいだね」
「私たちも情報収集に!」
そして一真と優花里は様々なピンチに遭遇してしまう!
「あなた様は?/////」
「あっえ~と自分は・・・」
第45話「ドキドキハラハラのアンツィオ潜入劇です!」
「協力してくれるよね?、破神君」
いかがでしたか?
今回も色々と詰め過ぎて内容を次章に持ち越したりして省いた部分があったり原作キャラの設定が変わったりして色々と文句があると思います(まほが西住流そのものじゃなかったりエリカがかなり丸かったり)
それらは感想やメッセージでお答えするつもりですが今作品では直す気はありません
あくまで「この作品オリジナルの黒森峰学園」と思っていただけると幸いです
次回は第6章アンツィオ編に突入します!、乞うご期待です!
4/30現在 キャラ紹介(ライバル校)に命蓮寺組・パチュリー・魔理沙・メリーなど多数のキャラ、ライダー紹介に仮面ライダーシグルド・ルーン・黒影トルーパー・真、オリ設定に人工衛星トリフネ・イザナミ鉱物を追加しました!
5/1現在 活動報告を追加しました!