ガイム&パンツァー  戦車道・ライダー道極めます!   作:フルーツ大将軍

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第16話です、ではどうぞ!


第16話「激突! マジノ戦車隊&ウィッチライダー部隊です!」

 これまでのガイム&パンツァーは

 

 自分の気持ちに気付いた華は天子やみほたちに協力してもらい一真にアタックをかけるが失敗に終わる

 

 その頃生徒会では一真とみほの意見を聞き次の練習試合の相手を探す事になり夜罪の協力も甲斐もあり相手を見つける

 

 その相手はマジノ女学院!

 

 両学校それぞれの思惑を抱きながら遂に試合当日となった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

              『大洗女子学園学生寮 一真の部屋』

 

 マジノ女学院との練習試合の当日一真はまだ早朝の5時にも関わらずランニングウェアに着替え今まさにランニングに行こうとしていた最中だった、大洗に来てからの一真の日課になっていた

 

「よしっ行こう!」

 

 一真は部屋から出て寮からも出ると

 

「あっ一真さんおはようございます」

 

「おはよう~一真君!」

 

「おはようございます破神殿!」

 

「おはよう・・・一真」

 

「おはよう一真君」

 

 みほたち5人がランニングウェアで寮の前で一真を待っていた

 

「おはよう・・・ってなんでみんながいるんだ?」

 

 一応挨拶をするも一真はみほたちが集まっていた理由を聞く

 

「あ~えーと・・・それはね」

 

「今日は試合当日だからみんな早く目が冴えてしまってそれならみんなでランニングでもしようという事で集まったんだ」

 

 慌てて答えようとする沙織を見兼ねて麻子がその経緯について説明する

 

「そうだったんだ・・・みんなでランニングするのもなんか良さそうだな」

 

 麻子の説明に納得しておりちょっと嬉しそうに言う

 

(でも麻子を起こすのは苦労したけどね・・・・・)

 

(そうですねまたⅣ号を持って来るところでしたよ・・・)

 

 淡々と説明した麻子を見て沙織と優花里が小声で話していたどうやら朝が弱い麻子を起こすのは相当苦労したみたいだ

 

(華さん頑張ってくださいね!)

 

(はい・・・頑張ります!)

 

 どうやら今回のランニングもみほたちが華を近づかせる為に行った事でありみほの言葉に華は一真に聞こえない程度に意気込みを語った

 

「よしっじゃあみんな行こうか!」

 

 一真の一声でランニングが始まり一真たちは走り出した

 

 それから1時間後・・・・・

 

 大洗学園艦の外周2周分に相当するぐらいまで走りみほたちは完全に息が上がっていたが一真はまだまだ余裕な素振りを見せていた

 

「みんな・・・大丈夫か?」

 

「だ・・・だいじょう・・・ぶ・・・です」

 

 みほたちを心配し一真は尋ね華が答えるもとても大丈夫そうには見えなかった

 

「ごめん・・・なるべくみんなにペースを合わせようといつもより遅くしたんだけど・・・」

 

 一真が罰が悪そうに言いみほたちは驚いていた

 

「ま・・・まさかあれでペースを落としていたなんて・・・」

 

「なんか・・・一真君って本当に人間離れしてるよね、インベスと戦っている時も思ったけど」

 

 みほが息が上がりながら言うと沙織が一真についてそんな感想を言うそれを聞いた一真は一瞬顔が強張った

 

「いや~いっつもみんなに言われているよ」

 

 一真は軽い感じ言い1人笑うがどこが無理をしているようでありみほたちも感じ取っていた

 

「一真君・・・ごめん余計な事を言って・・・」

 

「そんな沙織ちゃん謝らなくて良いのに、だって・・・・・」

 

 沙織が申し訳なさそうに謝ると一真がそう答えようとした

 

「一真無理に答えようとしなくても良いぞ」

 

 答えようとする一真を遮るように麻子が言った

 

「みんな・・・ごめん」

 

 一真は深々と頭を下げてみほたちに謝る

 

「一真さん頭を上げてください、誰にだって秘密の1つや2つはあります」

 

「そうだよ一真君、友達だからって無理に話す事もないんだよ私にもみんなに言えない事もあるんだから」

 

 華が軽く一真の肩に手を置き頭を上げるよう促すとみほも華と一緒に一真を慰める

 

「ありがとう・・・でも何時か必ず話すよ」

 

「気長に待つよ一真君」

 

「はい!、待っております破神殿!」

 

 そう言い合い一真たちは解散し一真とみほは1度寮に戻った

 

「一真君・みほちゃんおはよう」

 

「「おはようございます晶さん」」

 

 一真とみほは寮の玄関を掃除していた寮母の湊 晶(みなと あきら)に挨拶した

 

「そういえばさっき一真君宛に荷物が届いていたわよ」

 

「えっ荷物ですか?」

 

 身に覚えのなかった一真は疑問に思うも晶から少し大きめの段ボールが手渡されるその伝票には確かに届け先は一真のいる寮宛になっていた

 

「ありがとうございます昌さん」

 

「いえいえどう致しまして、はぁ・・・でも良いなぁ」

 

 一真は礼を言い晶も答えるも何故か溜め息をついてしまう

 

「どうしたんですか昌さん?」

 

 みほが気になり尋ねる

 

「一真君とみほちゃん2人にして朝帰りなんて・・・若いって良いわね」

 

 一真は言っている意味が良く分からなかったがみほは意味が分かったのか赤面していた

 

「そっそんなっ!?、私と一真君がそんな事になりませんよ!?、だって一真君には華さんが・・・」

 

「うん?、華さんがどうかしたの?」

 

 慌てながらみほが答え華の名前が出ると一真がみほに尋ねる

 

「なっなんでもないよ一真君!」

 

 強く言い放つみほを見て晶がなんとも意味ありげな笑みを浮かべる

 

「冗談よ今日の練習試合頑張ってきてね」

 

「はい、ありがとうございます晶さん」

 

「ありがとうございます」

 

 2人は晶に礼を言うとそれぞれの部屋に帰った

 

「それにしても何が入っているんだろうな?」

 

 一真は部屋に帰った後段ボール箱の中身が気になり開封したその中には小さい黒い箱が5つと手紙が入っていた

 

 手紙の内容とは言うと

 

〈一真へ 突然の事ですまない、お前たちに「お守り」を渡す、どれを誰が使うかはお前に任せる、一応だが身体に気を付けてな 破神総一〉

 

「父さん・・・いつも唐突なんだから」

 

 手紙を読んだ一真は呆れながら感想を言う

 

「お守りってこれの事か?」

 

 一真はそう言いながら1つの黒い箱が開けた

 

「っ!!、これは・・・!」

 

 黒い箱にはロックシードが入っていたが一真はこれまで見てきたロックシードとは違っていたその形は・・・

 

 まるで「仮面ライダー」の顔の形をしたロックシードだった 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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             『関東北部 試合会場森林エリア』

 

 一真たちは関東北部の某所にある森林の広がる試合会場で戦車隊は各戦車の最終調整やライダー部隊はロックビークルの手入れをして試合開始時刻まで待っていた

 

「こっちはあらかたは終わったな」

 

 一真は自分の愛機であるサクラハリケーンの手入れが終わり辺りを見回す

 

「西住殿こっちは完了です!」

 

「カエサル確認完了だ」

 

「キャプテン!、抜かりなしです!」

 

「梓ちゃん~こっちは終わったよ~」

 

「こちらも完了です!」

 

 戦車隊も調整が終わり一息ついていたライダー部隊の方も手入れが終わり暇そうにしていた

 

「あっそういえばライダー部隊~集合~」

 

 一真が号令を出し天子たちは一真の周りに集まる

 

「どうしたの一真?」

 

「作戦会議ですか?」

 

 天子と衣玖がそう尋ねる

 

「いや・・・みんなに渡す物があるんだ」

 

 一真はそう言うと総一から送られて来た黒い箱を1つずつ天子たちに渡す

 

「なんなの・・・この箱?」

 

「どうせ総一が送りつけてきた物だろう・・・」

 

 黒い箱が怪訝そうに見る幽香に対しズバリ予想的中をさせる夜罪に一真は苦笑いを浮かべる

 

「って事はこの中身はロックシードですか?」

 

「開けてみれば分かりますよ」

 

 衣玖が予想を言うと一真が箱を開けるように促し天子たちは箱を開ける

 

「っ!!、このロックシードは!?」

 

 天子は中身を見て驚愕する衣玖たちも同様であり夜罪もあまり表情が変わっていなかったが眉間にシワが寄っていた

 

「・・・・・」

 

 驚愕する天子たちを見て心配そうに見ていると車の走行音が聞こえる

 

 一真は音が聞こえる方向を見ると

 

 プジョー P4に乗ったエクレールとフォンデュそしてキャロットともう1人の少女が大洗側に挨拶に来たようだ

 

「ごきげんよう大洗戦車隊とライダー部隊の皆さん」

 

 エクレールが開口1番に挨拶するフォンデュも頭を下げキャロはニコニコしながら手を振る

 

「やぁ~やぁ~マジノ女学院戦車隊隊長のエクレールさんと副隊長のフォンデュさんそれにライダー部隊隊長キャロットさんと副隊長のガーリックさんわざわざどうも~♪」

 

 杏がいつもの軽い口調で答えエクレールと握手を交わす

 

「ここの戦車隊の隊長とライダー部隊の隊長はどこかしら?」

 

「西住ちゃん破神君こっちに来て~」

 

 一真とみほは杏に呼ばれエクレールたちの前に出る

 

「戦車隊隊長の西住みほです・・・」

 

「ライダー部隊隊長の破神一真です」

 

 一真とみほは挨拶をするがエクレールはみほを見たまま難しい表情をする

 

(エクレール様いつまでそうするおつもりですか?)

 

 フォンデュが小声で言いエクレールはハッとなる

 

「すまないわね先日の聖グロリアーナとの試合を拝見させていただきました、後一歩の所で残念でしたわね」

 

「これはどうもご丁寧に・・・」

 

 エクレールが聖グロリアーナとの試合の事を言い杏がバリバリの社交辞令を言う

 

「すいませんエクレール様がイヤミっぽくて、憧れの西住流と会えて緊張してるんですよ、さっきも胃薬を3ぼ・・・・・」

 

「ばっばか!、フォンデュ何をっ!!・・・・・!!」

 

 フォンデュの口をエクレールが慌てて口を塞ぐが時既に遅くエクレールは我にかえると咳払いをする

 

「お見苦しい所を見せてしまったわね、例え西住流が相手でも私たちは負けないわ、お互いにとって良い試合にしましょう」

 

「はっはいこちらこそ宜しくお願いします!」

 

 先程のエクレールの様子に唖然していたみほだったが少しあわあわしながらも答えた

 

「ごめんねエクが迷惑かけて・・・私はキャロット!、キャロって呼んでね~♪」

 

「キャロット隊長、初対面で馴れ馴れしいと思います」

 

 キャロットが陽気に自己紹介をして一真に向かってウィンクする中それとは対照的にガーリックは冷静に指摘する

 

「え~とではキャロさんで良いですか?」

 

 一真は2人の掛け合いに呆然としていたが確認の為にそう尋ねる

 

「え~なんか堅苦しいなぁ~キャロかキャロちゃんで良いよ~」

 

「私の事もガーリックと呼び捨てで良いです」

 

 不満そうに言うキャロとそれに便乗するガーリックの息のかかったコンビネーション?が発動する

 

「あ~やっぱりさん付けで呼ばせてもらいます・・・」

 

 一真は2人のコンビネーション?に調子が狂われそうになりながらも答える

 

「ふ~ん、結構頑固なんだね~まぁ男なんだしそれぐらいじゃないと駄目だよね~」

 

「そうですね、それに破神様はあの流派の出の方ですからね」

 

(あの流派の出?、どういう事だ俺はどこの流派にも入ってないぞ・・・)

 

 一真はガーリックの言葉に頭を傾げながらも心の中で疑問に思っていた

 

「社交辞令で悪いけど今日はお互いに良い試合にしましょう!」

 

「いえこちらこそ良い試合にしましょう!」

 

 握手を求めるキャロに一真は快く握手をする

 

 するとキャロは一真の耳元でこう囁く

 

(今回は戦車隊に足を引っ張ってもらわないようにしてほしいよね、か・ず・ま・君♪)

 

 一真は一瞬見開くとキャロを睨み付けるがキャロは全く動じずに笑いエクレールたちとプジョー P4に乗り込み帰っていった

 

(みほちゃんたちは・・・足なんて引っ張ってない!)

 

 一真は挑発と分かりながらも握り拳を作りながらプジョー P4が走っていった方向を睨んでいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 エクレールとキャロが帰ってから数十分が経ち試合開始時刻まであと僅かになっていた

 

 大洗側では戦車隊はそれぞれの戦車に乗り込みライダー部隊はロックビークルに跨り待っていた

 

 一真もサクラハリケーンに乗っていたが依然に前方を見据えて微動だにしなかった

 

(俺が心乱してしまったら相手の思うツボだ・・・みんながそう思われないように俺が頑張らないと!)

 

 一真は心の中でそう言い静かなる闘志を燃やしていた

 

(一真・・・・・)

 

 そんな一真を天子が不安そうに見ていた

 

 一方マジノ側では・・・・・

 

「あ~暇だな~」

 

「もうすぐです少しは落ち着いてくださいキャロット隊長」

 

 キャロが戦車の上に寝転がりながら緊張感もなく言うとガーリックが指摘する

 

「本当にどっちが隊長なんでしょうね・・・」

 

 ライダー部隊の隊員「ジンジャー」が苦笑いしながら言う、するとエクレールが微笑する

 

「そうね・・・でも私にとっては頼れるもう1人の隊長よ」

 

 エクレールが戦車のハッチから上半身を出してそう言うとキャロが満足気な表情で起き上がる

 

「仲良くするのは良いですが今度は勝てるように頼みますよ2人の隊長さん」

 

 すると別の戦車に乗っているガレットが2人につっかかるエクレールは胃が痛むのかお腹を抱えるがキャロはつまらなそうにガレットを見る

 

「ガレット!、あなたはいつも!・・・・・」

 

 ガレットの言い様にフォンデュが反論しようとするがエクレールが止める

 

「大丈夫よガレット、今回の試合で脅威になりそうなのはライダー部隊だけよ、ライダー部隊の動きは私たちが封じるから安心して臨んでくれれば良いよ~」

 

「でも、キャロット隊長相手の戦車隊には西住流がいますこちらも充分脅威になると思われますが・・・・・」

 

 キャロの言葉にガーリックが懸念の声を上げる

 

「その点も大丈夫、聖グロリアーナとの試合を見たけど西住流の彼女以外は全員素人同然で明らかに命令を無視して仲間を攻撃するかと思えば逃げ出すチームもいたし後一歩まで追い詰める事が出来たのはほぼ鎧武のおかげよ」

 

「・・・そうなる事を願っています、負け戦はしたくありませんので」

 

キャロは自信ありげに言うとガレットがぶっきらぼうに答える

 

「私もしたくはないわね~まぁ任せてよ~」

 

 キャロが呑気に言うとガレットがそっぽを向いた、どうやらガレットはキャロを苦手としているようだった

 

『これより大洗女子学園とマジノ女学院の試合を始めます!』

 

 そうしていると今回の試合の審判を務める香音が試合会場全体に放送する

 

『一同! 礼!』

 

「「「「「よろしくお願いします!!」」」」」

 

 一真たちが一斉に礼をし遂に試合が始まった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 遂に試合が始まり大洗戦車隊は狭い森林の中を進軍し平原に出ようとする

 

「一真、この進路で合っているの?」

 

「あぁ問題ない、この進路が最短ルートだ」

 

 戦車隊に後ろから追走している天子が戦車隊を誘導する形で前を走っていた一真に無線で尋ね一真は淡々と答える

 

「でも平原に出てどうするつもりだ?、だだっ広い場所に出ても的になるだけだろう」

 

 桃が一真とみほの作戦を疑問に思い尋ねる

 

「まず敵の動きを探ります、ただ真正面でやりあっても勝率は良くて5部と5部といったところです、ここは敵の動きを読み各個撃破するのが得策です」

 

みほが桃に説明し耳を傾けていた他の戦車隊のメンバーは納得した面持ちだった

 

「ふんっ、守るだけで全く攻めない奴らなのにそこまでする必要は!・・・・・」

 

「河嶋・・・西住ちゃんと破神君が一所懸命に考えた作戦だ、それに今私たちを率いているのはあの2人だその言葉に従おうよ」

 

 桃が反論するが杏がそう言って桃を宥める

 

「会長さん・・・」

 

 そう言う杏を一真は嬉しそうに見ていると平原の中心辺りの少し丘になっている部分に差し掛かった時

 

『ドォーーーーン!』

 

 突如一真たちのすぐ前方に何処からか砲弾が着弾し轟音が鳴り響く!

 

「っ!!、何処から!?」

 

「・・・!!、目の前だ!」

 

 突然の砲撃に大洗戦車隊とライダー部隊は動きを止めてしまい幽香が叫び一真がヘルメットのバイザーを上げ辺りを見回すと前方からルノーR35が2両とルノーシャールB1bisが1両が大洗部隊に向かって前進していた

 

「マジノ唯一の重戦車に主力戦車・・・・・ここで一気に決めるつもりでしょうか?」

 

(いや・・・それにしては3両という数は微妙すぎる相手の戦車の性能はこちらとほぼ互角のはずでいくら重戦車を出してもこちらだって打ち破る策が考えてあると思うのが普通だ・・・なのに何故?)

 

 衣玖がそんな予想を立てるも一真は違和感を感じ考えを張り巡らせていると

 

「西住!一真!、後方からも敵戦車が来ているぞ!」

 

 夜罪からの通信が入り後方からソミュアS35とルノーFT17が迫っていた

 

「一真君!、一度後方の部隊を突破して態勢を立て直しますので援護をお願いします!」

 

「了解!、幽香と衣玖さんで前方の戦車部隊の牽制!、俺と天子と夜罪で後方の戦車部隊に切り込むぞ!」

 

「「「「了解!」」」」

 

 みほの指示の元戦車隊は転進しライダー部隊は一真の指示で動こうとする

 

「ん?、みぽりんあれなに?」

 

 沙織が空を指差してみほに尋ねみほは空を見上げると

 

「えっ・・・うそ?」

 

 空から火球が降り注ぎみほはあまりの出来事にそんな事を言う

 

「なにっ!?、ライダー部隊は回避行動に移れ!」

 

 一真もこの事態に気付き咄嗟に叫ぶ

 

「そんな簡単に言ってくれるね!」

 

 天子がボヤきながらも火球を避けていたがその性で大洗側は全く身動きが取れない状況に陥っていた

 

「なんなのこれー!!」

 

「うわぁ~凄い!」

 

「火の球レシーブ!」

 

「どちらかと言うとアタックでは・・・」

 

「まるで魔術だ」

 

「確かにな・・・」

 

 戦車隊メンバーが突如起きた事態に驚愕の声を上げ(一部ツッコミもあるが)火球が戦車に当たっていたがあまり大したダメージにはなっていなかった

 

(これじゃ身動きが出来ない!、それに火球の威力はさほど高くはなさそうでも受け続ければダメージが蓄積され大ダメージになりかねない!・・・早く対処しないと!)

 

 一真は苦々しい表情をしながらもどうにかこの状況を打開しようと模索していた

 

「一真君!、2時の方向に敵ライダー部隊らしき影発見!」

 

 衣玖がそう叫び一真たちがその方向を見ると仮面ライダーのようなシルエットと車に乗っている人影が見えた

 

「一真どうする!?」

 

「・・・・・」

 

 天子が次の動きについて尋ねるが依然一真は苦悶の表情を浮かべていた

 

「一真君!、皆さんで行ってください!」

 

 突如みほが言い放ち一真は驚愕の表情でみほたちAチームが乗るⅣ号を見る

 

「だ・・・だが・・・」

 

「このままだと身動きがとれずに両方に挟まれてこちらは終わりです!、それなら危険ですが私だけで突破します!」

 

「だがそれだと考えを読まれていてライダーが後方に待機していたら!・・・」

 

 みほがそう言うが一真は懸念を述べる

 

「大丈夫です!、例えそうでも一真さんたちの足は引っ張りならないように頑張ってみせます!」

 

「そうそうこっちの事は任せてね~」

 

「どうでも良いから早くこの鬱陶しい火の玉を止めてこい!」

 

 華たちが一真に向けて言い一真は一瞬ハッとなるも得意げにニヤリと笑みを浮かべる

 

「大丈夫!、みんなは足なんて引っ張ってない!、みほちゃん10分で帰ってこなかったから「あの作戦」を頼む!」

 

「分かりました!」

 

「一真さん・・・気を付けてください・・・」

 

 一真とみほがそう言い合う中華が心配そうに言う

 

「あぁ・・・ありがとう華さん充分に気を付ける・・・」

 

 一真は華を安心させようと優しい声で言い華はポッと顔が赤くなる

 

「みんな・・・行くぞ!」

 

 一真がそう叫び大洗ライダー部隊は敵ライダー部隊らしき影に向かって火球を掻い潜りながら突撃する

 

「青春してるねぇ~」

 

 杏が意味深な言葉を言いながら一真たちを見届ける

 

「お~来たね~まさか全員で来るとは・・・」

 

「キャロット隊長では次の行動に」

 

 キャロが双眼鏡で一真たちが向かってくるのを確認して少し意外そうに言うとガーリックが察したように言うとキャロたちが一真たちから逃げるように後退し森の中に入っていく

 

「一真!、奴ら逃げていくぞ!」

 

「分散して追う必要はない!、全員このまま追いかけるぞ!」

 

 夜罪がキャロたちの動きに気付き一真は新たな指示を出す

 

(恐らく敵の狙いは・・・だが今は戦車隊はみほちゃんたちに任せるしかない!)

 

 一真は敵ライダー部隊の行動の真意を薄々感じながらも足を止めずに森の中に入っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 一真たち大洗ライダー部隊はキャロたちウィッチライダー部隊を追いかけ再度森の中に入っていた

 

「っ!、一真・・・あれ」

 

 森の中を走り数分が経った時幽香が眼前を指差すそこには・・・・・

 

「また会ったねぇ~一真君♪、そして大洗ライダー部隊の皆さん」

 

 ニコニコしながら手を振るキャロがいた

 

 一真たちはキャロとある程度離れた所でビークルを停めヘルメットを取りビークルから降りる

 

「キャロさん・・・」

 

「まさか全員で来るなんて思わなかったなぁ~2人ぐらいは戦車隊の護衛につかせると思ったけど」

 

 一真が真剣な表情で言うとキャロがなんとも軽い口調で言う

 

「今頃エクたちにボコボコにやられているだろうねぇ~あなたたちの戦車隊は・・・」

 

「そんな事はありません・・・決して!」

 

 明らかなキャロの挑発であり一真は怒りを押し殺しながらそう断言する

 

「本当にそう言える?、あなたたちに比べると相当弱いよね~あっ!そうか~あなたたちが強すぎるのね~」

 

「・・・何が言いたいんですか?」

 

 一真はキャロの言葉が分からず尋ねる

 

「単に彼女たちが弱いだけじゃなくてあなたたちが強いおかげで余計に弱く見えるって言っているんだよ~」

 

「っ!、・・・・・」

 

 キャロの言葉に一真は無言で睨み付ける

 

「お~怖い怖い・・・でも事実だよね聖グロリアーナの試合の時一真君のビークルもトラぶっていたらあの時点でもう戦車隊はやられていただろうし・・・」

 

「たとえそうでも・・・俺たちライダー部隊も戦車隊もあの時とは違う!」

 

 キャロが全く動じずに言うと一真が強く言い放つ

 

「そう・・・まぁエクは生真面目だからすぐに倒しちゃうかもしれないけど私たちの方は楽しめそうね」

 

 キャロはそう言いながら戦極ドライバーを取り出す

 

「茶番は・・・ここまでよ!」

 

 キャロはいつもとは違う真剣な表情で言い戦極ドライバーを装着し懐からカボチャの形をしたロックシード「パンプキンロックシード」を取り出す

 

「変身♪」

 

【パンプキン!】

 

 キャロはロックシードを開錠すると頭上からカボチャのような鎧「パンプキンアームズ」がゆっくりと降りてくる

 

 キャロはパンプキンロックシードに軽くキスをするとドライバーにセットしハンガーにロックをかける

 

【lock on!】

 

 西洋風の待機音声が流れキャロはカッティングブレードでロックシードを切った

 

【カモ~ン! パンプキンアームズ! トリック オア トリート~!】

 

 キャロの頭にアームズが覆い被さり電子音声とともにアームズが展開されキャロは仮面ライダーに変身した!

 

 キャロは次に右手を突き出すと先端に小さいオバケカボチャのような装飾がついた杖のようなアームズウェポン「パンプキンロッド」が現れ手に掴む

 

「あれが「仮面ライダーマジシアン」か・・・」

 

「とんがり帽子にマントそれに杖ね・・・いかにもって感じね」

 

 一真が感慨深そうにキャロが変身した仮面ライダーの名前を言うと天子はそんな感想を言う

 

「さあ~魔女のイタズラが始まるわよ~」

 

 キャロはパンプキンロッドを構えて言い一真たちは身構えると四方から気配を感じた

 

「どうやら囲まれているようですね・・・」

 

「みたいですね・・・みんな相手はどんな能力を使うか分からない、冷静に且つ迅速に対処してくれ」

 

 衣玖の言葉に一真がそう答えると天子は鼻で笑う

 

「また簡単に言ってくれちゃって、まぁそれしかないわね」

 

 天子がそう言うと一真たちは一斉に戦極ドライバーを取り出し装着する

 

「「「「「変身!」」」」」

 

【オレンジ!】

 

【バッナーナ!】

 

【ブドウ!】

 

【メロン!】

 

【ブラッドオレンジ!】

 

 一真たちはロックシードを取り出し開錠するとアームズが降りそれぞれの変身ポーズを決めるとドライバーにロックシードをセットしハンガーにロックをかける

 

【【【【【lock on!】】】】】

 

 ドライバーからそれぞれの待機音声が流れ一真たちはカッティングブレードでロックシードを切った

 

【ソイヤ! オレンジアームズ! 花道 オンステージ!】

 

【カモ~ン! バッナーナアームズ! ナイトオブ スピアー!】

 

【ハイ~! ブドウアームズ! 龍・砲 ハッハッハッ!】

 

【ソイヤ! メロンアームズ! 天・下・御・免!】

 

【~♪ ブラッドオレンジアームズ! 邪ノ道 オンステージ!】

 

 電子音声とともに一真たちの頭にアームズが覆い被さり仮面ライダー鎧武・バロン・龍玄・斬月・武神鎧武に変身した! 

 

 一真たちが変身した直後一真たちが感じた通り四方から隠れていたキャロ以外のウィッチライダー部隊が変身した状態で姿を現しゆっくりと鎧武たちに近付く

 

 鎧武たちは警戒しながらも武器を構える・・・・・そして

 

「・・・シャルジュ(突撃)!」

 

「・・・行くぞ!」

 

 両部隊一斉に動き出し互の武器を交錯させ火花を散らしながら大洗ライダー部隊とウィッチライダー部隊との戦いが遂に始まった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次回ガイム&パンツァー!

 

 出鼻をくじかれ前方と後方から挟まれる大洗戦車隊

 

 早く支援に向かいたい大洗ライダー部隊だがウィッチライダー部隊の恐るべき能力に苦戦を強いられる

 

「もうそろそろ時間だな・・・」

 

「もう時間です・・・「あの作戦」で撃って出ます!」

 

 一真とみほが言う「あの作戦」とは!?

 

「そうか・・・そういう事か!」

 

 そして総一が送ってきた新たなロックシードは一体!?

 

 第17話「ピンチはチャンス!? 逆転のレジェンドライダーアームズです!!」

 

「さぁ~ショータイムだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたか?

だいたい仮面ライダーだと16話あたりで強化フォーム(鎧武だとアームズ)の登場ですがまだまだ出る気配がなくてすいません

それに次話で出てくるアームズは・・・サブタイから容易に予想出来ると思います

なお作者はライダーの知識は多少はありますが戦車知識は皆無と言っていい程です(「あの作戦」とか自らハードルを上げすぎました)

色々とツッコミどころ満載ですが、次話も乞うご期待下さい!

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