ガイム&パンツァー  戦車道・ライダー道極めます!   作:フルーツ大将軍

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今回はなにもありません、ではどうぞ!


第5話「戦車乗っています」

                  『演習場』

 

 一真たちAチームでは開始直後攻撃を受け一真とみほが状況を確認するためそれぞれの席のハッチを開け辺りを外を見渡していた

 

 するとAチームを搭乗しているⅣ号の後方にBチームの八九式がおりそこから攻撃受けたようだ

 

 そのBチームでは

 

「すごい音・・・」

 

「こんなスパイク打ってみたい・・・」

 

「そうですね・・・」

 

 初めての砲撃にみんな思い思いの感想を言っていた

 

「まずはⅣ号Aチームを叩く!」

 

 リーダーの典子が次弾の装填をしながら言っていた

 

「まずは八九式に協力してⅣ号だ、秘密協定は締結済み」

 

「賽は投げられたか・・・」

 

 CチームではBチームと協力してAチームを倒す算段を付けていた

 

「だが、天子なぜ君とCチームの衣玖はそこまでAチームを警戒しているんだ?、いくら経験者がいても他は初めてやる人ばかりだぞ」

 

 この算段を付けたのは天子と衣玖でありその理由をCチームリーダーエルヴィンが天子に聞いていた

 

「確かにそうだけど、Aチームには一真がいる・・・あいつ最初に倒さないと後々痛い目を見ることになる」

 

 天子は普段とは違う真剣な表情で言いそれを見たエルヴィンが息を呑むほどだった

 

「こわ~い!、逃げよ!」

 

 Aチームではいきなり攻撃に恐怖を感じた沙織が逃げる指示を出し、前方に進んでいた

 

「まずい!、前からも来ている!」

 

 Aチームの進行方向の左側の道からCチームのⅢ突が迫っていた

 

「獲物を捉えた!」

 

「南無八幡大菩薩!」

 

 Cチームは目標を見つけたことで気分が高揚し今にでも攻撃を仕掛けそうだった

 

(さぁ、どうする一真、お前ならこの状況をどう切り抜ける!)

 

 まるで天子は一真を試すかのように心の中で言っていた

 

「どうしましょう?」

 

「挟まれた!、あっちに逃げよう!」

 

 沙織が困惑していると沙織が右手の方の道を指差しながら言った

 

「どちらですか?」

 

「右斜め前!」

 

 操縦に専念している華が当然分かるはずもなく沙織が華の右肩を蹴りながら言った、車長が操縦手に進行方向を伝達する際に操縦手の肩を蹴って右か左かを教える方法がある、その方法をみほに教えてもらい実践していたのだった

 

 Aチームは右側の道に進み敵チームの猛攻をかわしながら逃げていた

 

「うん?、あれは!」

 

 一真は進行方向に本を顔に被せ寝ていた女子を発見した

 

「危ない!」

 

「早くそこから離れてください!」

 

 みほと一真はそれぞれ寝ていた女子に退避するよう強く促した

 

 すると2人の声で目を覚ましたのかその女子は起き上がりⅣ号の方を向いた、そしてⅣ号に飛び乗ってきたのだった、飛び乗ることには成功したがその直後バランスを崩し倒れそうになったが一真がその女子の身体を支えて倒れずに済んだ

 

「あぁ、今朝の・・・」

 

「あなたは」

 

 一真とみほはその女子の事を知っていた

 

「あれ麻子じゃん」

 

「沙織か」

 

 その女子は一真たちと一緒に遅刻した麻子だった

 

「お友達?」

 

 みほは沙織が麻子のことを知っていたのが気になり沙織に聞いた

 

「うん幼なじみ、でも麻子こんな所でなにやっているの?、今は授業中だよ!」

 

 沙織が麻子に少し強めに聞いた

 

「知っている」

 

 麻子がそう沙織に言うと溜め息をつきこれ以上聞いても無駄だと悟った

 

 そうしている間にも2つのチームの猛攻は衰える事を知らず弾がAチームのすぐ後ろに着弾し激しい揺れに襲われた

 

「あの・・・危ないから早く中に入ってください!」

 

「こちらの方から入ってください!」

 

 みほがⅣ号の車内に入るように指示を出し一真が自分が座っていた通信手席から入るように誘導した

 

「酸素が少ない・・・」

 

「大丈夫ですか?」

 

 麻子は今砲手席の優花里の所で苦しそうに寝ていた、そんな麻子を優花里が気遣っていた

 

「麻子、低血圧だから」

 

「朝も辛そうだったからね」

 

 一真とみほは麻子があんなによれよれと辛そうに登校していた理由が分かった

 

「麻子と会ったの?」

 

 沙織がみほに聞いた

 

「うん」

 

「それで遅刻したんだね」

 

 みほは沙織の問いに頷くと、沙織は一真とみほが遅刻をした理由をずばり当てみほは苦笑いをしていた

 

 そんな会話をしている間に相手チームは更なる攻撃を仕掛け、Ⅳ号に大きい衝撃が走った

 

「もうーやだー!」

 

 沙織が叫んでいる間にも一真とみほが進行方向を確認すると前方に吊り橋が掛かっていた

 

「停車してください!」

 

 みほがそう言うとⅣ号は吊り橋の手前で停まった、みほはⅣ号から飛び降りてⅣ号を誘導するために吊り橋を上まで走った

 

「今出たら危ないです!」

 

「次の攻撃までには時間があるから大丈夫!」

 

 優花里がみほに強く注意したが、みほはその経験から確証があり誘導を始めた

 

「俺が代わりにやってもいいよ、どんな事でも絶対はないからね」

 

「大丈夫、一真君がやるより私がやるほうが確実だから!」

 

 一真はみほの身を案じ代わろうとしたが、みほにきっぱりと断られた

 

「ゆっくり前へ!」

 

 華はハッチから姿を出してみほの誘導に従いながら操縦していた、一真・優花里もハッチから姿を出して沙織はキューポラから姿を出してこの状況を見守っていた

 

 Ⅳ号は少しずつ吊り橋を渡っていた、だが、進むにつれどんどんと左に寄っておりみほも右に寄ってバランスを取るように誘導していたがそれでも左に寄っており遂には吊り橋の左側の1本のワイヤーを切ってしまいその影響で吊り橋が大きく揺れた

 

「落ちるー!」

 

「やだー!」

 

 外にいたみほは転ばないようにその場で屈んでおりⅣ号に乗っている他のメンバーも落ちそうな恐怖を必死に耐えていた

 

(鎧武に変身できれば・・・でも他の人たちがいる・・・今の状況では変身できない!)

 

 一真は変身してすぐにでも助けたかったが他の人に見られている中では変身するわけにもいかず苦虫を潰したような顔をしていた

 

 そうしていると後方からこちらに追いついた敵チームに攻撃をくらい、Ⅳ号の車体後部の左側に砲弾が突き刺さった、幸か不幸か攻撃をくらったさいの衝撃のおかげでⅣ号は落ちずにすみ白旗判定も出てなかった

 

「五十鈴殿!」

 

「華大丈夫!?」

 

「華さん大丈夫か!」

 

「操縦手失神!、行動不能!」

 

 だが、さきの攻撃で操縦手である華は気を失ってしまい、みほは急いでⅣ号に戻った

 

「いた、見た、撃った!」

 

「だが、まだ白旗判定は出てない、最後まで気を抜くな」

 

 攻撃を当てたCチームのカエサルとエルヴィンはご機嫌だったが、そんな2人を天子が戒めた

 

 その間にBチームが到着しAチームに迫っていた

 

 Aチームでは、気を失った華を一真が通信手の席まで運んだ

 

「操縦が俺がやる、マニュアルは1通り確認している」

 

「でも、一真君は操縦をやっては・・・」

 

 みほが言おうとした時、突然Ⅳ号が後退し体勢を立て直した

 

 なんと、操縦していたのは麻子だった

 

「麻子運転できたの?」

 

「今覚えた」

 

「今!」

 

「さすが学年主席!」

 

「やれば人間ってなんでもできるんだな・・・」

 

 麻子の才能を知っていた沙織は納得していたが、優花里は驚きを隠せないでいた、そして一真がなぜか感慨深い発言をしていた

 

「とにかく撃ち込めー!」

 

「連続アタック!」

 

「そーれ!それそれそれそれー!」

 

「Aチームの操縦手は人が変わったのでしょうか、急に動きが変わったような・・・」

 

 Bチームの衣玖はAチームの些細な変化を感じ取っていた

 

 Ⅳ号はBチーム八九式の機関銃を後方よりくらいながらまだ後退していた

 

「なんか後ろに下がっているけど!」

 

「分かっている」

 

 ある一定まで後退すると一瞬停まってすぐに全速力で前進した、その途中敵チームに攻撃を受けたが当たらなかった

 

「違うんです、そんないけか・・・・・」

 

 華はそんな寝言を言っているとⅣ号に伝わった強い衝撃で目を覚ました

 

「大丈夫?」

 

「はい・・・すいません」

 

「少し休んでて」

 

「大丈夫です」

 

「無理は駄目だ、あとは俺たちに任せてくれ!」

 

 華は特に問題なく何もなかったことにみほは胸を撫で下ろした

 

「秋山さん!、砲塔を回転させて!」

 

「了解!」

 

「一真君!、前方に敵チームが見えたら機銃で妨害して!」

 

「わかった!」

 

 みほの指示に従い優花里は砲塔を回転していた

 

「早く回って~!、撃たれる前に撃っちゃってよ!」

 

「はい!」

 

 沙織が砲塔の回転スピードに焦りながら優花里に言い、優花里は短く返事をした

 

 遂に砲塔は180度回転しCチームⅢ突に標準を合わせた

 

「発射用意!」

 

 みほの号令とともにⅣ号は停車し、優花里は今か今かと次の指示を待っていた

 

「撃てぇぇぇ!!」

 

 みほの号令と同時に優花里が発射しⅢ突に命中した!

 

 Ⅲ突は撃破の証である白旗が揚がり行動不能になった

 

「すごっ・・・」

 

「ジンジンします・・・」

 

「なんだかとっても・・・気持ち良い」

 

 初めての砲撃にみんな思い思いの感想を語っており、あまりの衝撃に圧倒されていたが、慣れているみほは気にも留めず次弾の装填をし、いつもこれ以上の衝撃を生で受けている一真は冷静に辺りを警戒をしていた

 

 やられたCチームでは

 

「我々の敗北だ・・・」

 

「天子の言う通りだったな・・・最後に足元を掬われてしまった・・・」

 

 終始優勢だったのに対し最後で逆転されそのままやられてしまい意気消沈していた

 

「こればっかりは仕方ない・・・相手の動きもいきなり変わってやりにくくなったのもあるし、砲手もうまかったからね」

 

 そんなチームを天子が慰めていた

 

「有効!、Cチーム行動不能!・・・やるわね」

 

 亜美が通信でCチームが脱落したことを全チームに伝え、今回の試合に確かな手応えを感じていた

 

「次、八九式!」

 

「はい!」

 

 Ⅳ号は砲塔を89式に向けた

 

「来てる来てる!!、フォーメーションB!」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

 返事をすると八九式はⅣ号に攻撃したが右に逸れてしまった、Ⅳ号は反撃し見事八九式に直撃した!

 

「まともにアタックくらった~!」

 

 89式は白旗判定が出て行動不能になった

 

「前方38tが接近している!」

 

 そう一真がいうと砲塔も回転し38tを狙おうとしていた

 

「ふっふっふ・・・ここが貴様らの死に場所だ!」

 

 Eチーム38tがⅣ号向かって前進しており、桃が勝利を確信しながら言っていると、Ⅳ号が機銃で撃ってきた

 

「ふん、そんな物子供騙しにもならん!」

 

「なぜ機銃で・・・まずい!、一度後退しろ!」

 

「どうしたの~?」

 

 桃は鼻で笑ったが、夜罪は少し考えた後相手の考えが分かり後退するように指示した、杏は夜罪の焦りようが気になり聞いたがその時には既に遅かった

 

「撃て!」

 

 Ⅳ号と38tは同時に攻撃したが38tの攻撃は外れⅣ号の攻撃は命中し38tから白旗判定が出て行動不能になった!

 

「あ~あやられちゃったね」

 

「桃ちゃんここで外す?」

 

「桃ちゃんと言うなぁ!」

 

 桃は下の名前を呼ばれるのが嫌いみたいであり、柚子に向かってキレていた

 

「でも五翠ちゃんはなぜ後退しろと言ったの?」

 

 あの時の夜罪の発言が気になり杏が夜罪に尋ねた

 

「機銃で撃ってきたのはただの挑発だ、挑発して逆にこちらの動きを止めさせないようにしたんだ・・・案の定のこちらは動き続けながら撃ち命中率が下がったという事だ」

 

 Eチーム38tがやったような行進間射撃は停止射撃に比べて命中率は下がってしまいAチームはそれを狙って機銃で撃っていたのだ

 

「へぇぇぇ・・・すごいね」

 

(まぁ、こんな事を考えそうなのは一真ぐらいだろうな・・・少しでもチームを勝つ可能性を増やしていく・・・いかにもあいつがやりそうな事だ)

 

 夜罪はそんな事を心の中で呟きながらⅣ号を見ていた

 

「やっぱ西住流はんぱない~!」

 

「そうしよそうしよ!」

 

「逃げろー!」

 

「確かにここは一度撤退して策を練ったほうが良いわね・・・」

 

 DチームM3リーはAチームの強さに撤退することに決めたが右履帯がぬかるみに捕まり身動きが取れない状態に陥ってしまった、遂には履帯が外れエンストを起こし白旗判定が出て行動不能になった

 

『DチームM3、Eチーム38t、Bチーム八九式、CチームⅢ号突撃砲、行動不能!』

 

『よってAチームⅣ号の勝利!』

 

 亜美の通信によって練習試合の結果が告げられた、勝利したAチームのメンバーはそれぞれの席のハッチを開け姿を出し、一真は戦車から降りると一真が降りた通信手席から華が姿を出した

 

「私たち勝っちゃったの?」

 

「みたいです・・・」

 

 Aチームは全員が勝ったという実感が持ててなかった

 

「すごいです・・・西住殿のおかげです!」

 

 嬉しさのあまり優花里がみほに抱きついていた

 

「勝ったというより他のチームが勝手に脱落したというのが正しいな」

 

「それでも勝った事実には変わりないよ・・・みんなお疲れさん!」

 

 麻子からの鋭い指摘があったが一真がなだめてAチームに労いの言葉をかけたあとみほたちに向かってサムズアップをした

 

「・・・はっ!、すっすいません!!」

 

 我に戻った優花里が手を離しその場でみほに土下座をした、されたほうのみほは笑顔で返した

 

『回収班を派遣するので行動不能の戦車はその場に置いて戻ってきて』

 

 亜美から通信が入り、みんな学校に戻ろうとしている頃Eチームでは

 

「・・・やはり、彼女に戦車道を受講させたのは正解だったな」

 

「作戦通りだね」

 

「こうなると・・・彼のほうが気になりますね」

 

「・・・彼とは一真の事か」

 

 夜罪は杏と桃が意味ありげな話の中にある単語が引っ掛かり2人に聞いた

 

「さぁ~どうだろうね~」

 

 杏が明らかにとぼけた雰囲気で言った

 

「1つ言っておくが一真を少しでもたぶらかそうとするのであれば俺は容赦はしない・・・例えこの学校を潰してでも」

 

「なんだと!?、会長に向かってなんて口を・・・」

 

 夜罪を忠告に桃がキレたが

 

「まあまあ・・・五翠ちゃん私は決してそんな事をさせるために戦車道を勧めた訳じゃないよ、少しだけ破神君の『力』を借りたいだけだよ・・・」

 

 杏が桃をなだめ夜罪に思いの内を言った

 

「そうか・・・出過ぎた事を言ってしまったすまない・・・だが、俺の言った忠告だけは忘れないでくれ」

 

「わかった、肝に銘じておくよ」

 

 夜罪は頭を下げながら言うと、杏がそれに答えた

 

 その後、夕方になり全チームがガレージ前に集合していた

 

「全員グッジョブベリーナイス!、初めてでこれだけガンガン動かせれば上出来よ」

 

 亜美がみんなに労いの言葉をかけていた

 

「特に・・・Aチーム!、よくやったわね」

 

 亜美はその中でも勝利したAチームを褒めた、Aチームの沙織・華・優花里はご満悦の表情だったがみほはその中でも暗い表情を浮かべており一瞬その表情が見えた一真は心配そうにみほを見ていた

 

「あとは日々走行訓練と砲撃訓練を欠かさないように、分からない事があったらいつでもメールしてね」

 

「一同、礼!」

 

「「「「「「「ありがとうございました!!」」」」」」」

 

 こうして今日の戦車道の授業が終わった

 

「一真君、ちょっと良いかしら?」

 

「はい、なんですか?」

 

 帰ろうとしていた一真に亜美が話しかけた

 

「あなたの名字は破神だったよね?」

 

「はい、そうですが・・・それがなにか?」

 

 一真は亜美の質問に不思議そうに答えた

 

「もしかしてあなたの・・・・・」

 

 亜美は何か言おうとしたが

 

「いえ、なんでもないわありがとうね私の質問に答えてくれて」

 

「えっ、はっはい・・・」

 

 一真はイマイチ亜美がなにをしたいのか分からなかった

 

「ごめんね混乱させて、それではまたね一真君」

 

「いえ気にしないでください」

 

 そう答えた一真にニッコリと笑顔を見せて亜美は立ち去ってしまった

 

(一体なんだったんだろう・・・俺の名字を聞いてきたけど、何か引っ掛かる事でもあったのかな?)

 

 一真は難しい顔しながら考えていた

 

「一真君!、早く帰ろうよ~!」

 

 沙織が一真に言った、どうやら一真の話が終わるまで沙織たちは待っていたようだ

 

「分かった~、ごめんすぐ行くよ~」

 

 そう言うと、一真は急いで沙織たちの元に行った

 

 

 

 #####

 

 

 

                    『ホームセンタ』

 

 授業を終わった後一真はシャワーで汗を流した後、みほたちに呼ばれてホームセンタに来ていた

 

「でも、なんでホームセンタに来たの?」

 

「てっきりまた戦車ショップに行くかと・・・」

 

 一真はここに来た理由を聞き、優花里は意気消沈していた

 

「だってもう少し乗り心地良くしたいじゃん、乗っているとお尻痛くなっちゃうでもん~♪」

 

「えー!、クッション引くの!?」

 

 とても考えれない組み合わせにみほが驚きながら聞いた

 

「駄目なの?」

 

「駄目じゃないけど・・・戦車にクッション持ち込んだ選手見たことないから」

 

 みほは沙織に答えたがやはり自分の知っているものとかけ離れており信じられないでいた

 

「あ~これ可愛くない~♪」

 

「これも可愛いです♪」

 

 沙織はハート型の華は紫と黄色のクッションを選んだ

 

「あとさ~土足禁止にしない?」

 

「だって汚れちゃうじゃない」

 

「土禁はやりすぎだ」

 

「確かにそれはやりすぎだと思う・・・」

 

 沙織の提案に麻子は反対し一真も麻子の意見に同意した

 

「じゃあ、色とか塗り替えちゃいけない?」

 

「駄目です!、戦車はあの迷彩色が良いんです!」

 

 沙織が次の提案をすると優花里が猛反発した、沙織は優花里に反発され膨れっ面になっていた

 

「あ・・・芳香剤とか置きませんか?」

 

 次は華が提案し優花里がそれを聞いてずっこけそうになった

 

「あと鏡とか欲しいよね~、ケータイの充電とかできないのかな?」

 

 みほは沙織たちの考えに呆気に取られ呆然と立っていた

 

「そういえば、礼泉さん少し聞いても良いですか?」

 

「なんだ?」

 

 一真が麻子に聞いた

 

「礼泉さんって戦車道をやるのって本当なんですか?」

 

「あぁ、破神さんと一緒にやることになったことになったよろしく頼む」

 

 一真は麻子は戦車道をやると聞いてその真偽を図りたくて聞いたようだ

 

「こちらこそよろしくお願いします礼泉さん」

 

「こちらこそ・・・あと、私の事は呼び捨てで良いぞそれと敬語も良い」

 

「なら自分の事も呼び捨てで良いですよ」

 

「わかった、これからよろしく一真」

 

「こちらこそよろしく麻子ちゃん」

 

 改めて2人は自己紹介した、そんな2人を見てみほは微笑んだ

 

 

 

 #####

 

 

 

                  『グラウンド』

 

 次の日、戦車道の授業で集まった一真たちはグラウンドに集まっていた

 

なんとそこには・・・車体と砲塔の側面に「バレー部復活!」と書かれて車体各部にバレーボールが描かれた89式に

 

 車体前部及び側面上部を赤色に後部及び転輪をサンドイエローに砲身及び車体下部側面を浅葱色と白色のダンダラ模様に塗装し車体上部の後方に風林火山や六文銭や新撰組などの旗が取り付けたⅢ突に

 

 履帯以外車体全てがピンクで塗装されたM3リーに

 

 履帯以外金に塗装された38tがあった

 

 Ⅳ号も外見は変わってはいないが、座席にはクッションが引かれ各所色々が物が置かれ最初とはまるで雰囲気が変わっていた

 

「カッコいいぜよ・・・」

 

「支配者の風格だな」

 

「うむ!」

 

「私はアフリカ軍団仕様が良かったのだが」

 

「あたしは最初のほうが良かったな」

 

 Cチームではカエサル・左衛門佐・おりょうは満足していたが、エルヴィンはあまり納得しておらず、天子は変えなくても良かったみたいだった

 

「これで自分たちの戦車がすぐに分かるようになった!」

 

「そうですね、キャプテン」

 

「やっぱピンクだよね!」

 

「かっわいい~♪」

 

「私はひまわり柄にしたかったけれど・・・これはこれで良いわね」

 

 BチームもDチームも自分たちのアレンジに満足していた

 

「いいね!、今日は確かあの人が来るはずだよね?」

 

「はい、そうゆう手筈になっています」

 

「えっ、なんですか?、私なにも聞いてないです」

 

 Eチームもアレンジに満足していた

 

「むぅぅ~~、私たちも色塗り替えたらよかったじゃん!」

 

 他のチームが塗り替えているのを見て沙織が膨れっ面になりながら言った

 

「あーーーー!、38tがⅢ突がM3が八九式がなんか別の物にー!!、あんまりですよね!?」

 

 優花里はあまりの戦車の変わりように嘆いておりみほに同意を求めた、するとみほは笑い出し

 

「戦車をこういう風にするなんて考えられないけどなんか楽しいね!、戦車で楽しいと思えたのって初めて!」

 

 みほは最後笑顔を見せ、一真・沙織・華も笑顔で返した

 

 そうしていると上空に1機のヘリコプターが現れた

 

「おっ、やっときたね~」

 

「誰か来るんですか?」

 

 一真は杏に聞いた

 

「もうじき分かるよ破神君にとっちゃ1番意外な人かもね」

 

「それってどういう・・・」

 

 一真が杏に言おうとしたその時に

 

「一真・・・誰か落ちてくるぞ」

 

 夜罪をそう言われ空を見るとそこには空から人が落ちてきていた

 

「空からなんで人が・・・」

 

「さすがにパラシュートを着けてるはずですから大丈夫なんじゃ・・・」

 

 柚子が今の状況が掴めずに呟き、梓がそんなことを言っていると

 

「いや、あの人パラシュート持ってない・・・」

 

 一真から衝撃の発言がされ一同がざわめきだした

 

「本当なの一真君」

 

 みほが一真に尋ねた

 

「あぁ、あの人なにも背負ってないし手にも何も持っていない」

 

 一真はみほに答えた

 

「しかし、あの人一体何を考えているんだ?・・・考えてもしょうがない助けるしかないか」

 

 空から落ちている人の気持ちが一真は分からなかったが、一真は助けるため戦極ドライバーを取り出し腰に装着した

 

「みんなにバレる事になるが・・・仕方ないか!」

 

 そう言い一真はロックシードを取り出そうとしたその時

 

 空から落ちている人が何か赤いドライバーを取り出すと腰にあて戦極ドライバーみたいに装着されるのを一真は確認した

 

「あれって・・・まさか」

 

 次にその人は一真が持っているようなメロンのロックシードを取り出したが一真の物とは違いクリアーパーツになっているロックシードだった

 

【メロンエナジー♪】

 

「メロンエナジーだと!」

 

「ねえ、メロンエナジーってもしかして!?」

 

 その音声は一真は驚愕し天子も驚き一真の元に駆け寄った、そしてその人の上にメロンエナジーアームズが降りてきた

 

 その人はメロンエナジーロックシードを赤いドライバーにセットしハンガーにロックをかけた

 

【LOCK ON!】

 

 それから待機音が流れ、その人はすぐに右手のグリップを押し込んだ

 

【ソーダー!】

 

 そしてドライバー下部のポット部分にメロンの果汁を模したエネルギーが溜まっていき

 

【メロンエナジーアームズ!】

 

 その電子音声のあと和風テイストとロック風テイストを合わせたような旋律が流れて赤いドライバーの装着者の頭にメロンエナジーアームズが被さりアームズが展開され仮面ライダーに変身した!

 

 そのライダーは変身した直後に地面に激突し辺りにはものすごい爆音と土煙が舞い上がった

 

 みんな両手で顔を覆い土煙から耐えた

 

 土煙が収まった後一真たちはライダーが落ちた場所を見ていたが煙で見えない状態だった

 

「はぁっ!」

 

 その掛け声とともに煙が真っ二つに切り裂かれたようになりライダーの姿が確認できるようになった

 

「仮面ライダー斬月・真・・・なんで」

 

 一真はライダーを呼び驚きを隠せないでいた

 

「すまない、すいぶんと手荒な登場になってしまった」

 

「いや~ライダーは逆にそれぐらいの迫力がないとね~」

 

 斬月・真は謝ると杏が答えた

 

「えっ・・・この人は」

 

 みほは斬月・真について何か知っているようだ

 

「会長殿この御仁は?」

 

 エルヴィンが杏に聞いた

 

「あぁすまない、自己紹介が遅れたな」

 

 エルヴィンの問いに斬月・真が答えていた

 

「私はライダー道戦技教官の・・・」

 

 そう言いながら斬月・真はドライバーのエナジーロックシードを元に戻し変身解除し人の姿に戻った

 

「破神総一だ、よろしく頼む」

 

 そうその人は破神一真の父親破神総一だった

 

 

 

 




本作品の斬月と斬月・真は全くの別人です

次回 ガイム&パンツァー

第6話「始動ライダー道! 集合!鎧武・バロン・龍玄・斬月・武神鎧武です!」

武神鎧武はオリキャラでメインで登場します、察しのいい人は誰がどれに変身するか分かると思います

では次話も乞うご期待ください!


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