緋弾のアリア その武偵……龍が如く   作:ユウジン

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龍の告白

木島をぶん殴ってから早くも1ヶ月…遂にレキの退院の日も差し迫り…そしてやっと一毅はレキに会いに行った…理由は一応事後処理とか色々仕事が…と言い訳してるが照れ臭いだけだ。

 

「だからなんで俺まで行かなきゃなんねぇんだよ!」

「頼むよキンジ~やっぱ照れ臭いんだよ」

「知るか!告白にOKの返事出すだけに1ヶ月も掛ける馬鹿に付き合ってここまで来てやっただけでもありがたいと思え!」

「うるせぇ!どうせお前だって好きな奴できたら意識してんの丸分かりなのに好きなんかじゃねぇとか言うに決まってる!そんでな、一年位自分の気持ち否定し続けるんだ!」

「んな訳ねぇだろ!ヒスもちでも好きになれるような相手ができたら男らしく言ってやるっつうの!」

 

だが一年後に知る…一毅の考えが正しかったと…

 

「ほら行けよ!」

 

キンジの蹴りで強引に入れられ一毅は渋々一人で行く…思い足取りで階段を登り(因みに武偵病院は五階建てでレキの部屋は五階にある。つまり時間稼ぎだ)ふらついた足取りで廊下を歩く。

だが何時かは着く…遂に来てしまった…病室前の名札には【レキ】と書いてある。

一毅は制服のネクタイを緩める…それから深呼吸一つし…

 

「よし…」

一毅は気合いを入れ直しノックをする。

 

「どうぞ…」

「ああ…」

 

一毅が入ると明らかに包帯や周りに置いてある機材が少なくなったレキが饅頭を食べていた。

 

「どうしたんだ?その饅頭」

「宍戸さんが来たときに頂きました」

「へぇ…」

「因みにこのお茶は光一さんです」

「そ、そうですか…」

「それで一毅さんは何かあるんですか?」

「…………………」

 

何もなかった…告白の返事ばかりに頭が行ってお土産とか全く考えてなかった…

 

「まあそう言った物を催促したいわけではないんです」 

「そ、そうか?」

「ただ来るのが遅すぎます」

「う…」

 

一毅は視線をそらした。

 

「ちょ、ちょっと事後処理に時間が掛かって…」

「それでも遅すぎです」

「はい…」

「では返事を聞かせてください」

「や、やっぱお前が退院して【チュイン!】返事を今させてくださいお願いします」

 

顔の真横をまた弾丸が通った…こいつをドラグノフ持ち込んでいたのか…でも病院で発砲は…サイレンサー着けてるとはいえ良いのだろうか…

 

「ではどうぞ」

「でもさ、分かってるんだろ?今更返事をしなくても【ジャキ】されレキ、一回しか言わないからよく聞けよ」

「はい」

 

一毅は息を吸うと…

 

「俺も好きだ…だから結婚を前提に俺と付き合ってくれ…ないか?」

「私は…愛想は良い方では無いです…しかも多分嫉妬深くて…独占欲が強いです…」

「ああ…」

「そんな私でよかったら…」

 

レキは体を起こし手を差し出す…

 

「俺は見た目がこんなヤクザみたいだし…頭わりぃし…基本的に馬鹿だけど…そんな俺でよかったら…」

 

一毅は答えるようにその手を握る。

 

「好きです…一毅さん…これからよろしくお願いします」

「好きだよ…レキ…これから宜しく…」

そう言うとレキが顔を一毅に向けて目を閉じる… 一毅も何となくそれがどういう意味か分かる…と言うかキンジじゃあるまいしそれが分からないほど鈍くはない。

一毅はそう内心笑いながら目を瞑ると二人の顔の距離は0になる。

 

『ん…』

 

何十秒か…永遠とも思える時間の後に二人はどちらともなく離れる。

 

「こんなに…ドキドキするものなんですね…」

 

頬が僅かに上気したレキは不器用な笑みを浮かべる。

 

「笑い方下手くそだな~」

「これから自然になります…」

「無理はしなくていいぜ?その笑みも可愛いからさ」

「………」

 

レキはそっぽ向いてしまう。

 

「あ、そうそう。お前の部屋にあった荷物俺の部屋に持ってきて貰ったからな」

「あ…」

「これからも俺の部屋にいるんだろ?」

「……はい…」

 

それからもう一度二人はキスをした…

 

 

こうして一毅とレキは仮カップルから…普通のカップルになった…




どうも~やっとこさ一章終了しました~、リメイク前はあっという間でしたがこれでは此処まで来るのだけで8話…つまり2章分使っています…うん…しかも一話一話を出来るだけリメイク前と比べ長く書いています。そのお陰でこれを投稿したら変わると思いますが平均文字数3623文字です。少ないじゃんと言わないでください。リメイク前は2000字ちょい位だったんです。

さてさて、次回から遂に本来のヒロインにしても我らが風穴ヒロイン!アリア様の登場です。後、AA勢も少しずつ出していきたいです…はい。やっぱライカちゃん可愛いです。
そう言えばこれ新刊のネタバレですが…もう大丈夫ですよね?嫌な方はちょっと飛ばしてください…




はい…ではいきます。
新刊で出てきた人でヒノ・バットと言う人がいました…何でも後妻は日本人で何でも娘は東京武偵高校の強襲科一年で蘭豹のお気に入り…ヒノ…バット…日野…バット…
もしかしなくても日野ライカのお父様ですか?と本見ながら呟きました…学校で読んでいたため周りの奴等に変な目で見られましたけど…
だとしたら多分いつの日か一毅とも少し絡ませようと思います。絶対睨まれると思いますけどね…






では皆さん…次回からもよろしくお願いします…ではでは~

P,S 感想とかもらえるとうれしいです

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