書いててアホっぷりに自分で泣けてきてしまうと言う情けないことにw
これでも真面目に書いているんですよ!!
でもアホなんです(笑)
その辺はいつものことだと思ってくれれば結構です
現在、博麗神社には巫女が二人いる
一応人間の初代巫女であるゆきなと、もう一人いる
もう一人の巫女は人間の里で孤児だった少女である
ゆきなの方は身長も伸び可愛いっていうより綺麗って言葉が似合うようになってきた
もう一人の少女の名は霊香、ゆきなが神社に連れてきた当日につけた名前のようだった
元の名は霊香自身が嫌がっていたということもあったのでここでは伏せておく
今日で霊香がここに来て5年目である
そんな二人が今日もまた神社の境内で修行している
「じゃあ今日もまた正拳突き500回いつもの場所で終わったら呼ぶこと」
「はい!!」
元気よく返事をする霊香は神社の横に駆けていくと霊力で出来た妖怪の形をした何かをひたすら突きまくる
幽忌は神社の鳥居の上に座ってそれを見ていた
不意に幽忌の隣の空間に一本の切れ目が現れ中から紫の印象を持つ妖怪が現れる
「あら?あの子が次の博麗になる子?」
幽忌は妖怪を一瞥すると返事をする
「あぁ、紫か。そうだ、いよいよゆきなの時代も終わりかねぇ......」
その返答を聞くと紫は扇子で口元を隠しながら小さく笑いすぐにツッコむ
何やら幽忌が元気がない核心を突いてしまったようで元気が無くなっていく
そんな空気を吹き飛ばそうとする紫なりのフォローだった
「貴方はいつから爺っぽくなっちゃったのよ?もう歳かしら?」
幽忌はそれでも魂がどこかに飛んでいったのではないかと言う程に元気が無かった
挙げ句の果てに更に暗くなる始末
「歳.....そうなのかもなぁ~元々人間だった俺からしたら心身共に歳....なんだろうね」
「どうしたのよ?そんなに元気が無いなんて。そう言えばユウキはどうしたのよ?」
原因不明の幽忌の異常のことをなにか知っているかと思いもう一人のユウキの居場所を聞く
幽忌はどうでもいいと言った感じで答える
「ん?あぁ、アイツならここ数日紅魔館に行ったっきり帰ってないぞ.........そうだな、アイツもユウキなんだし俺が居なくてもやっていけるよな」
紫はユウキの居場所を聞いたらすぐに向かおうと思っていたが後半の言葉を聞いて行こうとするのを止めることになった
「所詮俺は人間だしな.......魔法使い一人と相討ちになる程度しか力は無いし........何で俺はここにいるんだろうな?神と崇められても俺はなんも出来てないし......」
幽忌は後ろを向き里を眺めながら呟いている
紫は幽忌をこのまま置いておくと勝手に死ぬんじゃないかとも思えた
それくらい自傷しているのだ
「なぁ、紫?」
「....何かしら?」
「俺が存在している意味ってあるのかなぁ......?あの異変が終わってもうすぐ10年経つのに俺はなんにも変わってない、幻想郷を作ってここまで来たけど俺の存在理由って何なんだろうな?」
今にも消え入りそうな弱々しい声で訊ねる幽忌の顔は何処か寂しそうで適当に誤魔化すと大変なことに繋がりそうな予感さえする
「存在理由ねぇ........」
『私が知るわけない』『自分で見つけろ』そんな言葉が頭の中でよぎる
そう言ってしまえば簡単だ
しかし、今は良くても明日幽忌が『ここ』にいるとは限らない
どう答えるか悩んでいると幽忌は突然笑顔になり話をはぐらかした
「悪いな変なこと聞いて、今のは忘れてくれ!」
そう言われ紫は顔を上げて幽忌を見て言葉を失う
止めて幽忌、辛いのはよくわかってるから.........
そんな無理矢理取って付けたような笑顔で笑っても全然隠せてないから...........
「じゃあ俺はちょっと里の方に行ってくるわ~」
「えぇ、いってらっしゃい」
☆
最近なにも起きないせいで自分の存在意義が分からなくなってきたな
だって神とか崇められても吸血鬼異変だって皆に助けて貰ったからだし
結局俺は何のためにこの世界に来たんだったっけ?
東方が好きで、神様転生に憧れて?好意を持ってる女子の気持ちも考えず死んで、挙げ句の果てにこの始末
何がしたくて俺は生きてるんだ?
何のために俺は生きてるんだ?
生きてる意味───里を守る戦力?博麗の巫女がいるじゃないか
普通の人間よりも遥かに強く、力を持ってる人間の味方?ならユウキの方が適任だ
じゃあ俺は生きてる意味ないじゃん
どうせ生きていたって邪魔なだけ
原作に余計な波紋を残さないように早目にこの世を去ろう
忘れ去られたモノ達が集まる楽園で忘れられればどこへ行くんだろう?
そんなどうでも良いことを考えながら歩いていく幽忌は考えが後ろ向きになっていくごとに黒いオーラが出ていく
そして歩くにつれて段々と光を失い黒く濁っていく瞳
どうせ俺なんて.........そんな思考が止まらない
そして気付けば俺は何処か高い崖の上に立っていた
下を見ればゴツゴツとした岩肌が並んでいる
ここから落ちればまず助からないだろう
他人事のように感じていた
そんななかで俺はまた、なあなあな気持ちで死ぬことを選んでいた
どんどん近づいてくる岩肌
あぁ、またこうやって逃げるのか俺は........
前世でも逃げ、今回も逃げ、やっぱり自分はクズの極みだな
「ははっ.......俺らしくもねぇ.......いや、俺らしいってなんだよ─────」
そんな軽口も終わりを告げ目を閉じ岩肌に頭から直撃する
筈だった
俺は何故生きてる?
答えは簡単、俺が岩肌に直撃する寸前にユウキが間一髪で落下の軌道を変えつつキャッチしたからであった
「何故俺を生かす?自分の都合でしか生きてないクズの俺を?」
「それでも家族だ!!」
「.....!!」
幽忌は突然の出来事に驚きながらもユウキに向かって自嘲するように笑いながら問う
ユウキはそれをたった一言で切り捨てた
普段のマイペースな顔とも狂気の顔とも違う、純粋な怒りと悲しさを混ぜ合わせた顔で叫ばれたため幽忌は驚き言葉を失う
そこへユウキの追い打ちがきまる
「それに幽忌が家族だって認めたゆきなはどうなるんだよ!!強くなったからもうおしまい?そんなの許さない!!」
そうだ.........そうだった..............
ゆきなを家族と認めたのは自分じゃないか、俺が今死ねばゆきなはまた家族がいなくなる
そんなことも分からなかったのか馬鹿か俺は!
「そうよ~私だって悲しむわよ?それに貴方が馬鹿なんて今更よ♪」
紫がそう言いながらスキマから上半身だけ乗り出して出て幽忌の額を小突く
こいつの場合本音か建前かよくわからんが、ユウキの方は本音だろう......普段からは考えられないくらい泣きじゃくっている
「家族...かぁ..........俺の命ひとつも意外と重いもんなんだな」
「当たり前でしょ!!...だから.....もういなくなる....とか.....やめてよね.....」
そう言うとユウキは幽忌に掴まり泣き出した
初めて会ったときはあんなに合わなかったのにな........
それでも家族だ......かぁ~、ホントなに弱気になってんだか!!
幽忌は両手で自分の頬を張り気合いを入れ直す
そして決心する
「俺は!頼られる限りは生き抜いてやる!!思い残しの無い人生を送ってからだ、死ぬのは!!」
こうして一人の暴走劇は終わった
☆
「幽忌様ー!!あれ?どこにいますかー!!」
この頃霊香が幽忌を呼んでいたのは別のはなし
おぉっと?変なことになってしまったぞ?
変なのはいつも通りで済ませられないくらい暴走していたぞ?
幽忌「命の重要さを実感させられたよ......」
ならよかったな
ユウキ「....Zzz.....Zzz....」
寝顔可愛いなコイツ
幽忌「やらんぞ?俺の半身だからな」
・・
いらんよ、幽忌の大事な妹だからな♪
幽忌「......!?妹じゃねーし.....」
大事は否定しないんだ?へ~
こんな幽忌はほっといて
次回もゆっくりしていってください!!