「結局のところ私がやるべきことは一つなんだよね。何が正しいなんてことは決まっているんだからさ」
それは少しだけ前の記憶。
天井を見ながら自嘲する様に話すマコトの話を、ノエルはじっと聞いていた。
任務の失敗、目の前で死にかけていた人物を助けようとして独断で行動してしまった、という行為は戦闘集団としては最悪だ。ミスが此方の死に繋がることだってあり得る。
それでも割り切れず悔しかったのだろう。マコトの手元は固く握られていた。
「まっ、いい勉強になったってことだと思うよ。ちょっとばかし私も頭に血が上ってたみたいでさ。
……だからノエるんがそんな表情しなくてもいいよ。もう心配かけるつもりもないからね」
困ったようにこちらを見てマコトは笑った。ノエル自身は自分がどんな顔をしていたのか分からない。ただ、自分の親友の体験したことに思う事があるのかもしれない。
自分もキサラギ少佐の秘書官という肩書はあるが、左官の秘書であり暗殺者という肩書も同時に存在する。自分自身人を殺すと言う行為に嫌悪が無いわけではない。それでも、自分の家を建て直すと言う目標がある以 上、避けられぬことだった。
「はい! これでじめじめした話題は終わり! せっかくノエるんがお見舞いに来てくれたんだからさ、もっと違うこと話さない?」
わざとらしく明るく言うマコトは、いつもの調子のようにも見える。本心がどうなのかは知らないが、学生時代の様に笑うさまはこちらもつられて笑ってしまいそうだ。
だがそれだけだ。自分はマコトに対してなんの言葉も返していない。自分は、マコトに対してなにができたのだろう。
「まあ今回こんなことあったけど、私は諜報部に入ったことは後悔してないんだよ。いろんな世界を見ることもできたし、上司がそこそこ面白いから好きだしね。ノエるんはどうなの?」
尋ねられた言葉にも、思わず詰まってしまった。目標はあった。それでも、自分の今に発破をかけられるようなものではない。時間経過とともに達成し、実績を造らなければならないものだ。むしろそれは自分に重圧を作り上げているような気さえもする。
顔をあげてマコトの顔をまじまじと見た。 なんだろう、というように首をかしげるマコトの頭の上にクエッションマークが幻視されて思わず笑ってしまった。
マコトは、大事な親友だ。今回の様に危険なことをしてほしくない。それでも、立場という物がそれを許さない。
ならば、とふと思う。諜報員と衛士という立場の違い。片方が頑張れば片方の負担が減少する。そんな関係だ。
だったら自分が頑張ればいい。マコトが調べていた場所の任務は第四師団へと討伐命令が下されるはずだったらしい。キサラギ少佐が直前でその任務がなくなったことに顔をしかめていたが。
そんな風に、いつ縁があるのか分からないのだ。心がけが、無駄になるはずがない。
「私は、あんまりかな。だけど頑張るよ」
そういってマコトに笑いかける。
「マコトが、信頼して衛士(こっち)に仕事を回せるように」
そんな衛士になれたなら、マコトは此方に何の憂いも無く仕事を回してくれるはずだ。独断先行なんてする必要が無いぐらいに。
きょとんとしたマコトの表情が印象的だった。それが、満面の笑みに変わるのは数秒経ってからだった。
―――――――
それは現実と言うには聊か無機質すぎる戦いでもあった。動く人影二つには無駄が無く、教科書に書かれた理想的な行動であると言われても語弊は無いと言えるだろう。
半透明な赤錆色の剣がどこからともなくノエルへと飛来し、頬を僅かに切るもその手に持つ銃口はνへと向けられていた。
瞬間ニューの居た空間が歪んだかと思えば、その地点で小爆発を起こした。だがνは既に後退しその場所を離れ、斜め上の宙へと視線を向ける。そして入ってきたのは宙で二丁の拳銃をνへと向けているノエルの姿で、すでに術式は完成し発射されていた。
術式の弾丸の暴雨、それがνへと届くことは無い。発生させていた重力制御のフィールドによって弾丸の方向は変えられた。代わりに出されるのは無防備なノエルへと迫る、無数の刃。十数本もあるそれがたった一人に向かっていく。
「対象補足」
「無駄」
互いに口調は機械的で、無機質だった。どちらが言ったのかさえ分からないほどそれは似通っている。
ノエルは宙で舞うように体を回転させると、赤錆色の剣の群れへと向かって弾丸を放ち撃ち落した。最低限に狙いを定めて術式で方向性を決め、νへと直進しつつ弾丸を放つ。
νが取った行動は迎撃。飛行術式の構築は専門の魔導書が無ければ簡単に使いこなすことはできない。それ故νの周りに浮かぶ剣は八本全て迫るノエルを串刺しにしようと構えられていた。
ノエルは数発はなった後にはベルヴェルクの術式は発動させずに、構えていただけの銃口を他に向け、何もない足元の宙を蹴るように方向転換していた。飛んだのではなく術式によって飛ばされただけだが、それは飛行の術式に比べれば難易度は低い。
νの裏をかく形で背後を捉えたノエルはその後頭部へと銃口を向け、放つ。確かな感触だった。ゼロ距離で放たれたそれはνの頭を容赦なく辺りへ砕き散らせていた。
倒れるν、赤黒く辺りをまき散らせたそれへと、地面へ着地したノエルは再度そのνの肉体のある地面へと向かって術式を放つ。
「コマンド入力境界接続、肉体再構築開始、術式発動、再起動、データ機能共に問題無し。構築終了。無駄」
「フェンリル!」
そしてそれはまるでビデオの巻き戻しを見ているような光景だった。傷だったものは再生され、元の形状へと戻っていく。
ノエルの選んだ行動はさらなる追撃だった。形状を機関銃に変化させたベルヴェルクによって放たれた銃弾は、ひとつ残らずνの身体へと吸い込まれていく。
壁へとぶつかりその周りに罅を出させるほど強い衝撃があったにもかかわらず、νはなんの障害も無かったように立ち上がり、取れたバイザーの下の、無機質な目でノエルを見た。
当たった筈の弾丸はいつの間に排出されたのか、νの足元へと転がっている。もうその機能を見たのは『8回目』の出来事だった。
「(なんなの、これ?)」
脳に勝手に表れる指令が、ノエルの身体を意思を無視して動かした。呆けたような声は実際に外へと洩れず、息を整えることを最優先とした身体は、無駄な呼吸一つもしていない。
唖然としながらも早く終わってほしいという弱気な自分が居て、どこまでも無機質な自分が居て。前者の意思であるノエルは目の前の行為は最初から他人ごとにしか見えない。
νの術式が発動する。いつの間にかノエルの後方へと造られた術式陣に反応し、半身だけ向けたノエルはその術式へとベルヴェルクを放ち、術式を発動させる前に破壊した。
「……あ」
気が付けば、突然ノエルの意識は肉体へと戻ってきていた。片手に握られていたはずの銃が無い。飛来した剣によって弾かれたと、頭の中の冷静な部分が判断する。
ダメ。脳内に浮かんだのはその言葉。アレが無ければ自分はダメだ。すぐにころされてしまう。はやく、つかまないと。
たった数歩先にベルヴェルクは落ちた。ほんの数秒あればそこに届く。しかしその数秒さえも、ノエルには残されてはいなかった。
前に出そうとした足を剣が裂く。地面から生えるように召喚された赤錆色の剣は、ノエルの戦闘訓練を受けた衛士としての勘がその体を捻らせ、胸へと刺さらずにいた。
しかしその代償にノエルは転倒し、ベルヴェルグに手が届くことは無かった。ベルヴェルクによって構築されていた思考回路は半壊し、他人事でしかなかった現実が目の前に突き付けられる。
「なっ……」
小さな声が口から洩れ、頭に残る微かな思考回路が無駄な行動をするなと指示を出す。
ノエル自身優秀な衛士だ。術式適正は士官学校歴代一位で、アークエネミーを使いこなせることも相まって本当に直面した死は、遠い原初の記憶だけだった。
そして目の前には化け物。何度傷を与えても世界がそれを認めぬように元の状態へと戻るそれを、人間と呼ぶことはできなかった。
「っつ!」
怖い怖い怖い怖い怖い怖い。
それでも動かねば自分は間違いなく殺される。今取るべきは落とした武器の回収か、迎撃か、それとも攻撃か。
νが手を前に掲げ、言霊も含め術式を作り出している。ノエルが取った行動は迎撃ではなく、攻撃。オプティックバレル、νの身体の中心で術式を発動させ、空間転移した銃撃によって生み出された小爆発は、詠唱中だったνの身体を吹き飛ばした。
ノエルはそこで追撃するのを止め、もう片方のベルヴェルグを回収するために駆けた。
まだ、戦える。自分の未熟な判断では間違いなく自分は死んでしまう。無我夢中、藁をも掴む思いでノエルは愛銃であるベルヴェルグへと手を伸ばした。
身体が、重い。
がくっと、力を抜いた覚えは無いにも関わらず、膝は地面へとついていた。まるで急に重石を体全体につけられた様に鈍い。
νが発動させていたのは重力発生フィールドだった。無駄。そうνは呟き剣を召喚する。動きが鈍ったノエルには、当然の様にνの無数の剣が向かっていた。
庇うように自分の目の前で手を交差させ、直撃を避ける。その思惑とは裏腹に、νが狙っていたのはノエルの持つ銃だった。
「ベルヴェルグっ!?」
障壁を張り、防げたかと思えば自分の手には武器が無い。弾かれたのだ。
その状況でνの存在を認識したとき、言いようのない恐怖がノエルの中から溢れてくるのが分かった。
恐ろしい怪物に出会った人間の様に、それが恐怖の対象であると理解してしまうだけの知能があるが故に、恐怖が震えとなって溢れ出してくる。
しかしそう思ったノエルの思考は、無機質でなくとも落ち着いてはいた。
身体が重い。どれだけこの躰を酷使していたのだろうか。避けられる。まだ戦える。でも、気を張らなければずっとしゃがみこんでしまいたいほど、重い。もう、動きたくない。
自身の真上の宙へと大きめの術式陣が浮かんだ。大きな剣で、まるで断頭台みたい。どこか他人ごとにノエルはそう思う。
「(疲れた、な)」
諦める。それでも脳は勝手に生存本能を発揮し、ノエルへと走馬灯を見せていた。
思い出されるのは親友であるツバキの笑顔だった。彼女が笑いかけるジンはノエルは苦手だったけれども、その二人の光景は嫌いじゃなくて好きだった。
どこかしょげていたはずのマコトは、ノエルと交わした本の少しの言葉で立ち直っていた。
それがノエルはマコト自身の力だと考えていたが、本当はマコトにとってノエルの言葉はそれほどに嬉しかった。
「(なんだったっけ。うまく思い出せないや、最近のことなのに)」
脳はそれが無駄な光景だと捉え、次へと行ってしまった。その後もとりとめのない情景が続き、最後に目の前の現実へと訪れる。
最期なのだ。自分が何か考えることのできる時間は。そう思うノエルに浮かんだのは、一つの情景だった。
幼い自分は誰かに手を引かれている。所々が固い、男の子の手。
その姿は小さい。だけどその背中がとても暖かいものに見えていて、ただその男の子の手を握っているだけで心が躍る。
「(……いや……)」
此処にその温もりは無い。ただ一人、自分は此処で消えていく。それがどうしようもなく、怖い。
「死にたく、ない」
何の補助もなしに術式を構成し、障壁を作り出そうとする。しかし脳は理解していた。もう間に合わない。
ただ堪えるように目を瞑る。只の逃避だとわかっていても、そうする以外にできることはないとわかっていたから、ただその瞬間が過ぎるのを待った。
「うぉおおおおおおおおおらぁあああ!!」
金具がぶつかり合う音、そしてガラスが砕ける音が辺りへと響き渡った。そしてノエルに届いたのはそれだけではない。
男の声。それは怒気の混じった叫び声だ。聞いた事も無い男の声にもかかわらず、ノエルはその声がすんと心に染み渡り、波紋のように広がった。
自分の目の前に誰かが居る。目を閉じた奥で陰になったのが分かり、それは先ほどの化け物ではない。
ゆっくりと目を見開いた。自分の身体の様子も見ずに、ただ唖然とした声がかろうじで言葉となって零れていた。
「どう……して?」
それは何に対しての言葉だったのだろう。
どうして死ぬはずだった自分は生きているのか、どうして指名手配されているはずのこの男が目の前に居るのか、どうして……。
小さな滴が身体を起こしたノエルの頬を伝り自分の手の甲へと落ちる。そうして漸く、自分は泣いていることに気が付いた。
どうして泣いているのだろう。死ぬのが怖かったから? 緊張が解けてしまったから? 身体の傷が痛いから?
それは違うとノエル自身分かっている。自分の流している涙が、歓喜から来ているものだとわかってしまったから。
どこかで見た暖かい背中、それが自分の目の前にあることが嬉しくて、そうして涙となって零れたのだ。
「あー糞っ、あのお面野郎が、何が手加減しただふざけんな! ウサギもだ! アイツ等は後でぜってー潰す! そして泣かす! おいそこの青いあんた、死にたくなかったらさっさ……とぉ……?」
そんな自分の感動とは置き去りにして間延びした男の声に、ノエルはなぜか可笑しいと思えた。
――――――――――
ラグナが窯へと向かっている最中、急にすっ飛んできた何かを反射的に掴んでいた。銀色のそれは銃の形をしているが、魔素が少量であるが通った跡があり、魔導書であることは確かである。首を傾げつつ向かうとそこには、無数の剣は青い人影を突き刺そうとしているところだった。
全力疾走で割り込んだ。その人影が何かも確認せず、先ほどのハクメンとレイチェルに対しての苛立ちも振り払うように、向かってきた剣を一振りで払う。
そうして守ったその人物に既視感が在った。此方を見ている顔つきはどこか妹であるサヤを思い出させる。ぺたんと腰を抜かしたようにしゃがみ込み、涙をこぼしながら此方を見上げている。そして纏っている服を見て、ラグナは思わず顔をしかめていた。
青、統制機構の衛士たちのシンボルとなるカラーであり、自分が何度も打倒してきた者達の服装だった。
舌打ちして自分の手に持った銃をその女に向かって放り投げる。十中八九この人物の持ち物だろう。精錬させた素体へと体はむけつつも、後ろの人物に話しかけた。
「……おいそこの青いの。邪魔だからどっか行ってろ。若しくはじっとしてろ、死ぬぞ」
びくりと身体を震わせる姿に、ラグナは思わず面倒くせぇとため息をついた。
精錬は既に終了している。素体と共に存在するムラクモユニット、それと戦闘を行って普通の衛士が恐怖を抱かないはずがない。衛士に対して同情するがどうでもいいと言うのが実情で……
「……本当に面倒くせぇな」
なぜあんなにもあの人物は妹に似ているのか。素体であるわけでもなく、他人のそら似であったとしてもやりづらい。さっさと逃げてしまえばいいものの、なぜかこちらを見ているような雰囲気を感じていた。
νの視線はラグナへと向けられる。ノエルへの無力化よりも先に、新しい脅威に対しての検索を開始した。
「対象に対する障害が発生、対象、認識……あ~、ラグナだぁ~。久しぶりだね!」
身体を目の前の素体……νに向け警戒しつつもその言葉を受け、ラグナは思わず顔をしかめていた。
無機質な機械音声かと思った口調は急に甘ったるい物へと変わり、氷の様に固まっていた表情に喜色という変化が訪れる。それは一般的に言えば好意と呼ばれるそれさえも、ラグナにとって不愉快なものに過ぎない。
「今度はラグナと話せる、触れられる、抱きしめられる躰だよ。ふふ、嬉しいなぁ。前なんて何にもできないで終わっちゃったから。今度はなんだってラグナにしてあげられるよ!」
自分の頬を両手で押さえる様は、嬉しくて嬉しくてたまらず、火照ってしまった顔を冷ましているようにも見えた。
「黙れ」
ぎり、と奥歯を噛み締めて、ラグナは呪詛でも吐き出すかのように素体、νへと答えた。
どうしてお前がその声で、その顔で、今このときを生きている。
その答えという事実が自分が無力であったころの自責の念と、世界への私怨を思い出させ、一秒でも見たくはなく、一秒でも早く耳を抑えて塞ぎたかった。
ラグナの言葉に対して、わざとらしくいかにも自分は傷つきました、というような表情を見せるνに対して思うことは、ただその存在を認めないという怒りだけしか沸いてこない。
「俺はテメェを壊しに来た。それ以外にすることは何も無ぇよ」
だからこそ壊す。νという存在が自分の妹を思い出させ、そう思い出してしまうことが自分が忌々しい。
話すことさえも必要ない、ただ剣を握り構える。術式障壁も既に展開され、戦う準備はもう完成されている。
対するνは悲しげな表情をしていたのもつかの間、その顔から感情が消えて呟くようにラグナに尋ねた。
「どうしてそんなことを言うの? せっかくラグナと一緒になれる身体になったのに。どうしてそれをニューに言うの?
ラグナの見ている人はもういないのに」
続くはずだった言葉は大剣とがνの纏う複数の剣を弾き飛ばすことで消えていた。地面を蹴りあげ大剣をνへと振り下ろしたラグナは、蒼の魔導書を限定的に解放すると、剣を振り払うと同時に濁流のような蒼の波動を放っていた。
「黙りやがれ、クソが……」
吹き飛ばされたνは宙でくるんと回転すると、軽やかに地面へと着地する。腕に装着された剣を砕かれたにもかかわらず、そこにあったのは、笑み。無邪気な子供のような、壊れてしまった人形のような、その表情にラグナは嫌悪感を隠すことはできなかった。
「あは、ラグナようやくνのこと見てくれた。でもさラグナ、本当は楽しかったんでしょう? 嬉しかったんでしょう? その力で、ラグナの重ねて見てる人みたいなνを、壊して、殺して、犯すのが。だって、あんなに笑っていたんだから」
「黙れって言ってんだよ! その声で、その顔で、胸糞悪い言葉を吐くんじゃねぇ!」
飛来する術式の剣を己の大剣で砕き、吼えるようにラグナは叫んだ。距離を取られ大剣を肩に担ぎ直しνを睨む。そこに暖かい感情は一つもないと言うのに、νはその表情を向けられてもうれしそうに笑っていた。
「でももういいよ、ラグナがνを見てくれたから。この傷も、この痛みも、みーんなみーんな、νがラグナにもらったものなんだから。ねぇラグナ、一緒になろう? 一緒に溶け合うの。そうすればラグナの目も体も世界も、ぜーんぶνのものだよね?」
「テメェ……」
「おいでよラグナ、抱きしめてあげるから」
νの言葉を区切りに、両者の姿は交わった。。
ハザマさんがいない?主人公ってラグナじゃなかったかな(棒)