規格外‼︎全てを護る者(更新停止中です) 作:グリムリッパー02
「ただいまー」
「ただいまです…」
「…ただいま」
さて、ファミレスの後、パフェも食べて家に帰り着いた。
「夕弥ー!」
「はいはいくっつくな」
飛び込んでくる黒歌にアイアンクローを決めて家に上がる。
リビングではティアとオーフィスがテレビを見ていた。
あれ?ジブリールは?
「ん?夕弥帰ったのか。小猫とレキもおかえり」
「夕弥、おかえり、皆んなも、おかえり」
「あぁただいま二人とも。ジブリールはどこいった?姿が見えないんだが」
また人間観察にでも行ったのか?
と、そこで家のドアを開く音が聞こえた。帰って来たのか?
「おうジブリール。お帰りってどうしたんだその格好!?」
ジブリールの身体は血で染まっていた。しかしコレは自分の血じゃないな、匂いが違う。返り血か?
「先ほどはぐれ悪魔を感知しましたので少々遊んでいたのでございます」
はぁ?はぐれ悪魔狩ってただと?こんな時期にか?
「おいお前何考えてんだ。ただでさえコカビエルの馬鹿が戦争起こそうとしてやがんのにお前が火種作ってどうするんだよ!」
「?はぐれ悪魔は見つけ次第処分するように決まっていた筈ですが?」
「そういう事じゃねぇよ!天使のお前が此処で無闇に戦闘を起こせばそれだけで戦争の火種になるって言ってんだ!」
「それがどうしたのでございますか?」
…!コイツ
「戦争が起きようと私には関係ございませんし。それにさっきから聞いていれば…私が貴方に抱いているのは敬意では無く好奇心です。貴方の言い分を聞く義理はございません」
キッパリと言うジブリール。なんだかムカついてきた。
「なら協力者として言っておく。これ以上余計な真似はするな。もしこの場を戦場にして俺の家族を巻き込んでみろ…俺がお前を殺す…!」
此方も殺気を込めて言う。
もしコイツが俺の家族を傷付けたら容赦なく殺す。
「それは…面白そうですね…」
不敵な笑みを浮かべて家の奥へと姿を消すジブリール。
ミカエルめ、トンデモない奴を押し付けやがって…
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
〜数日後〜
現在、俺、小猫、レキ、イッセー、祐斗、匙の6名は神父の服装をして街を徘徊している。
聖剣破壊の許可を貰ってから数日、こうやって神父の格好をして、相手から狙われるのを待っているが、アタリは無い。
何か阻害結界の様なものを使っているらしく小猫も効果無しだった。
「ふぅ、今日も収穫なしか……」
「だなぁ……」
小猫とレキは兎も角、イッセーと匙、祐斗は感づかれると不味いので夕方くらいに解散している。
「今回はそうでもねぇみてーだがな」
「…上です!」
俺が告げ小猫が叫ぶと白髪の神父が上から剣を振るってきた。手に持ってるのは正しくエクスカリバーだ。
「神父一同にご加護あれってね」
「悪いが拒否するぜ!魔法の射手・光の一矢《サギタ・マギカ ウナ・ルキース》」
「クボォッ」
あら?避けれなかったか?
光の矢は見事神父の顎をアッパーの如く打ち抜いた。
ってコイツどっかで、
「クッソ、何してくれてんだこのグズ野郎!ってアララ!夕弥ちゃんじゃ、あーりませんか!」
「あ、あー、あ?」
「フリードだよ!フリード・セルゼン!ったく舐めやがって!」
あーあーそれだ。あのゴキブリ並の奴。久しぶりに見たが相変わらず下衆い顔だ。
「フリード!」
「あら愛しのイッセーちゃん。ドラゴンパワーは高まってございますかな?」
「チッ!ブーステッド・ギア‼︎」
『Boost!』
機械音イッセーの力が増大される。
「伸びろラインよ!」
今度は匙。腕からデフォルトされたカメレオンから触手がでてフリードの足に巻き付いた。
匙も神器持ちだったのな。しかもアレ、ドラゴンタイプだろ?
『ほぉ、ヴリトラの神器か。懐かしい。アイツは幾重にも切り刻まれてバラバラで封印されたからな。その中の一つだろう』
ヘェ〜、ヴリトラってティアと同じ五大龍王の一体で邪龍だったか?それってレアものなんじゃね?
フリードは巻き付いた触手をウザがり斬ろうとするが、
「斬れねぇ!うぜぇっす!」
剣は触手をすり抜けた。中々良い能力だな。
「木場ぁ!これでそいつは逃げられないぜ!」
「ありがたい!」
祐斗が手に二刀の魔剣を創り出しフリードを攻める。
「チッ、めんどくせえっす!でも俺さまのエクスカリバーちゃんはイケメン君の魔剣じゃ…」
ガキィィィン!
「相手になりませんぜ!」
だがフリードの一振りによって祐斗の両手の魔剣が砕け散る。
腐ってもエクスカリバー、並みの剣じゃ折れねぇって事か。
それと祐斗が冷静じゃ無いのも原因だな。この前よりだいぶマシではあるけど…
「木場!譲渡するか!」
「まだ…やれる!」
チッ、力量差が見えて無いな。このままじゃどうやったって敵わねぇよ。
「小猫、レキ、アレやるぞ!」
「……了解です」
「……スタンバイ」
「え⁈なんで俺持ち上げられてんの!あれ⁈」
俺の合図で小猫がイッセーを持ち上げた。
「……誤差、右に2センチ…上に3センチ」
そうしてレキが誤差を調整していく。流石はスナイパー!
「え?ちょっ!夕弥嘘だよなぁ!これは無理があるって!」
「何言ってる。無理を通して道理を蹴っ飛ばすのが男ってモンだろ?腹括れ!」
「何カッコいい風に言ってんの⁉︎腹括るのって今じゃないよね‼︎」
「イッセーミサイル発射!」
「聞けェェェェェェェエ‼︎‼︎‼︎」
「…GOです」
「……ファイア」
ブゥゥゥンッと音を立て祐斗に向かって発射される。やっぱ投擲武器に向いてるわ。あの髪型かな?
「木場ぁぁぁ!譲渡するからなぁぁぁ!つか受け取れぇぇえ!じゃねぇと俺が報われねぇぇぇえ!」
「うわっ!イッセーくん!」
祐斗にイッセーがすれ違いざまに祐斗に触れ赤龍帝の力を譲渡する。そしてそのままコンクリートと感動のご対面だ 南無。
「…もらった以上使うしかない。魔剣創造!」
周囲から魔剣が現れる。
辺りの魔剣と祐斗のスピードを利用して縦横無尽に動き回る。
壁の魔剣も利用して立体的な動きで翻弄していた。
「うっは!これは面白いサーカス芸だね!この腐れ悪魔がぁぁ!」
キン!キンキン!キィィィィン!
様々なところから飛んでくる魔剣を白髪神父は打ち落としていく。あのスピードは、
「ダメか!」
「はっ!じゃあ死ね!」
「やらせるかよ!」
匙がラインを引っ張ることによってフリードの体制を崩した。
「うおっ!なんか吸われるっす!」
「へっ俺の
流石は邪龍の能力。
使い方によってかなり強力なもんになりそうだな。
「木場!とりあえず今は先にフリードを倒せ!エクスカリバーの問題は後にした方がいい!」
「不本意だけどそうするよ!」
「ほう、魔剣創造か使い手の技量しだいでは無類の力を発揮する神器だな」
祐斗がフリードに斬りかかるときに第三者の声が聞こえる。視線を向ければ神父の格好をしたジジイがたっていた。あの顔は見た事があるな。アザゼルからの報告の中で、
「……バルパー・ガリレイッ!」
聖剣計画の責任者で今回の当事者の一人。バルパー・ガリレイ。祐斗の真の仇ってやつだ。
「何をしている。そんなラインなど聖剣の因子を使えば簡単に切れるだろう」
「え?マジですかい?そんじゃま、いっちょやってやりますぜー!」
ズバッ!
「アハーッ!本当に簡単に斬れちった!俺様天才!」
匙の触手が斬られたか。流石に力を加えたエクスカリバーにはもたなかったか。
「フリード何をてこずっていた?」
「旦那、無茶言わないでくださいよ。6対1でしかも漆龍王の夕弥くんに赤龍帝のイッセーくんまでいるんすよ」
「ロンギヌス所有者か。仕方ない。私も手伝うからすぐに終わらせるぞ」
「なら私達も相手していただこう」
ゼノヴィアとイリナが現れる。
「ヤッホー、夕弥くん。イッセーくん!」
イリナが挨拶してくる。もうちょい早くてもよかったんじゃねぇの?
「バルパー・ガリレイ。お前を主に代わって断罪するッ!」
「あらら、8対2かよ。さすがに分が悪いんじゃないんですか?」
「致し方ない。一旦引くとするか。コカビエルにも伝えねばならないからな」
「そんじゃ、サイナラー!」
フリードは地面に球を投げつけた。
球は強い光を発する。
閃光弾か!クソッめんどくせぇ!
目が慣れた頃にはもう誰も居なかった。
「追うぞ、イリナ!」
「うん」
「僕も追わせてもらう!」
三人がフリード達を追ってその場から駆け出す。どいつもこいつも好き勝手やりやがって、俺だって暴れたいんだよ!
「イッセー、小猫とレキ頼むぞ!俺は三人を追う!」
「はぁ!おい夕弥!」
「夕弥先輩⁉︎」
小猫達の声も聞かず俺はその場を飛び出した。
アンケートをします!
今回は『デート篇』その相手についてです!
詳しくは活動報告の方に書きますのでご協力してくださると嬉しいです!
感想もおまちしております!