規格外‼︎全てを護る者(更新停止中です)   作:グリムリッパー02

25 / 32
エクソシストが来ますよー

さて、次の日の放課後。俺たちは部長から教会関係者が来ると聞き部室にいた。

教会関係者と聞いて祐斗が怖い顔をする。眉間寄せて疲れないか?

 

コンコン

 

しばらく部室で談笑しているとノック音が聞こえた。例のエクソシストだろう。

 

ガチャ

 

そうして入って来る白いローブの二人。顔はフードを被っていてよく見えない。

 

「久しぶりね!夕弥くん」

 

白いローブの片割れに挨拶されるが、はて知り合いか?

 

「あ、分からない?フードの所為かな?」

 

そう言ってフードを外す。そこには栗色の髪をした女の子がいた。ってこの子!

 

「イリナじゃないか!教会のエクソシストってお前だったのか」

 

そう。この子は俺、刀奈、イッセーの幼なじみ、紫藤イリナだった。当時とは大分印象が変わってるが…

刀奈を見れば驚いているようだった。そりゃ何十年ぶりに会う幼なじみがこんな場面での再開なら驚く。

イッセーは苦笑い。知っていた風だ。昨日の夜に教会側と接触があったと聞いていたが知っていたなら教えて欲しいものだ。

 

「刀奈ちゃんも久しぶり!皆んな変わりなくて、ってそうでもないようねこの状況なら」

 

ここに居るって事は少なくとも世界の裏を知っているって事だ。

あの頃無邪気に遊んでいた俺たちがまさかこんな場面で会するなんてな。

 

「さて、まずはそこのソファに座ってちょうだい」

 

「わかった」

 

「ええ」

話の流れを部長がもどし二人組にソファに座るように促す。

 

「それじゃあ、ここに来た理由を話して貰おうかしら?」

 

「先日、カトリック、プロテスタント、正教会側で管理されていた聖剣エクスカリバーが奪われました」

 

「「「「────!?」」」」

 

「え? エクスカリバーって一本じゃないんですか?」

 

そこからはエクスカリバーの歴史、そして盗んだ主犯コカビエルについて説明が行われた。

その中で反応を見せのは朱乃だった。親が堕天使だし思うところがあったんだろう。

 

と、話が終わりイリナとは別の方、ゼノヴィアだったか?彼女が壁に立てかけてあった剣を取り巻いてある布をとった。

そこから放たれる聖なる波動。悪魔の方々は冷や汗をかきはじめる。若干一名殺気を濃ゆくした奴がいるが。

俺も少し嫌悪感を感じる。成る程あれが────

 

「『破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)』七本の内の一本だ」

 

イリナのほうは懐から紐のようなものを取り出す。

するとその紐が意思を持った様に動きだし一本の日本刀になる。

 

「私のほうは擬態の聖剣エクスカリバー・ミミック。こんな風に形を自由自在に変えられるの。エクスカリバーはそれぞれ特殊な能力を有しているの」

 

「イリナ…悪魔にエクスカリバーの能力を話すことはないだろう?」

 

「悪魔だからって信頼関係を築かないとダメよ。それに悪魔の皆さんには遅れはとらないわ」

 

「ま、すでに折れたボンクラだからな」

 

俺の言葉に二人はカチンときたようだがゼノヴィアの方が咳をして話を戻す。部長にも睨まれる。自重しまーす

 

「んんっ。私たちの依頼は堕天使との戦いに一切介入しないこと。つまり関わるなと言うことだ」

 

「随分なものいいね」

 

「本部は堕天使と手を組んだ可能性があるとも言っていてね」

 

「私は堕天使とは手を組まない。グレモリーの名にかけて魔王の顔に泥を塗ることはしない!」

 

すんません部長。俺結構関わってます!

 

「それだけで充分さ」

 

と言いつつも決定を変えないゼノヴィア。教会側は余程此方を警戒してんだな

 

「貴方たち二人で戦うのかしら?」

 

部長が話を変える。

 

「いや、実は天界から助っ人が来る事になっているんだが…私達も会った事がないんだ。その土地に詳しい者に任せていると聞いているんだが聞いていないか?」

 

おっとここでその話題か。少々出にくいタイミングだな。

ま、なるようなるか…

俺は手を挙げ発言する。

 

「部長、その事なんだが…見てもらったほうが早いか。ジブリール」

 

俺がそう呼ぶと、ガラガラと窓から入って来た。なぜ窓から?

 

「少々人間観察を」

 

そう言って口を手で拭うジブリール。またですか……

 

「夕弥、この人は…」

 

部長が戸惑いながらも聞いてくる。他の奴らも同じ感じだ。刀奈とレキと小猫を除いて。

 

「申し遅れました。私天界から派遣されました焔天使、ジブリールと申します」

 

ぺこりと挨拶するジブリール。

部長は未だ状況が飲み込めていなかったがハッと俺の方を見る。その目は混乱と憤怒が混じった物だった。

 

「色々と聞きたいこと言いたいことがあるだろうが、コイツがさっき言ってた天使だ」

 

「……説明してくれるんでしょうね」

 

「分かってる。ちゃんと話す」

 

「そう。ならいいわ」

 

そうして笑う部長。良かった、此処で部長達と不仲に成るかと思ったんだがその心配は無いらしい。

 

「本物の天使…」

 

アーシアは天使を見れたことに感激してるらしい。そこまで尊敬出来る性格してるかどうかは不安だが、あとイッセー鼻の下伸ばすな。

 

「……まさかジブリール様がいらっしゃるとは」

 

イリナが呟く。翼の量からしてもそうだが以外と力のある天使だよなジブリール。

その当人は物珍しそうにエクソシストの二人を見ていた。

 

「………成る程成る程、貴方方が教会から派遣されたエクソシスト様達でございますね?、フムフム」

 

いつも通り凝視するジブリール。おいやめてやれよ!涎とか垂らして、二人とも怖がってるよ!

 

「わ、私達の要件は以上だ。それではこれで失礼する」

 

ゼノヴィアがジブリールから逃げるようにドアに急ぐ、とそこで彼女の目線はアーシアの方へ注がれた。

 

「まさか魔女のアーシア・アルジェントか?」

 

アーシアが魔女の言葉に反応する。

イッセーもその言葉を聞き視線が少しきつくなる。

 

「あなたが教会で噂になってた元聖女さん?」

 

「…あ、あの…私は…」

 

二人にジロジロと見られ対応に困るアーシア。

 

「悪魔となったか、堕ちるところまで堕ちたな」

 

イッセーは奥歯を鳴らす。好き勝手言いやがるな。他の部員も頭にきているようだ。

 

しかしゼノヴィアは続ける。汚物をみるように

 

「安心しろ。教会には報告しないでやる。君を信じていた信者が悲しむからな」

 

存在しない物を信じ、それが絶対であると考え、それ以外の物を異端と決めつける。

 

憐れ過ぎて怒ることもできねぇな…

 

「まさかまだ我らの主を信仰しているのか?」

 

「そうなの?」

 

アーシアは震えながらも口を開く。

 

「…捨てきれないだけです。ずっと信じてきたので」

 

その言葉にゼノヴィアはエクスカリバーの布を外し剣先をアーシアに向けた。憐れを通り越して笑えてくる

 

「なら私が天に代わってその汚れた身を断罪してやろう」

 

ガシッ

 

イッセーがアーシアを庇うのと同時に俺はゼノヴィアの手を掴んでいた。

 

「どういうつもりだ?」

 

「もう帰れよ。そんで勝手に無駄死にしてくれ」

 

「なんだその目は!そんな目で見るな!」

 

俺は可哀想な物を見る目でゼノヴィアを見ている。

 

「ちょっと夕弥!やめなさい!」

 

部長の言葉で俺は手を離す。

 

「クッ!断罪してやる!」

 

離されたゼノヴィアは犬のように食ってかかるが今度はイッセーが間に入った。

 

「俺の仲間に手を出すな!もし出したら俺はお前達全員を敵に回しても戦う!」

 

ゼノヴィアは完全に頭に血が上っている。

 

「なら纏めて断罪するまでだ!」

 

「なら僕がお相手しよう」

 

後ろから一番の殺気を放ち祐斗が声をあげる。目は鋭く憎悪の炎が燃えている。

 

「誰だ、キミは」

 

「キミ達の先輩だよ。失敗作だったそうだけどね」

 

「祐斗…」

 

「僕はこの瞬間をずっと待ち望んで来たんだ。エクスカリバーを破壊するときをッ!」

 

その瞬間部室内に無数の魔剣が出現した。

 

 




投稿が遅れてすいません。

リアルの方がテスト期間中で時間がなかったんです…
なのでこれからも少し遅くなるかもしれませんが必ず続きは投稿します。

それでは次回に乞うご期待!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。