規格外‼︎全てを護る者(更新停止中です)   作:グリムリッパー02

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焼き鳥狩りじゃぁぁあ‼︎〜中編〜

「さて、まずは兵士(ポーン)を倒すわ。8人共プロモーションしたら厄介だしね」

 

確かに8人の女王とか見たく無いな。

 

焼き鳥の眷属については既に頭に叩き込んでる。

 

この前見た奴らもそうだがそれぞれの得意系統も調べ積みだ。

 

勿論俺には女の子は殴らないなんて騎士道精神は無い。

戦場に立てばそれは戦士。倒すべき敵だ。

そんなところは某不幸な青年に似てるかもしれない。

 

「レーティングゲームは戦場を使い込むことに意義がある。大抵は川とか山だけど今回の舞台は学校ね。佑斗」

 

「はい」

 

祐斗はチェスボードのように区切った学校の地図を広げた。

こいつホントどっから仕入れてんだろうなこういうの。

 

「旧校舎の周りには森があるわ。これは私達の領土だと思っていいわ。新校舎はライザーの領土ね。校庭は新校舎から丸見えだからただ通るのは危険ね」

 

「焼き鳥なら森を燃やすだろうな」

 

派手好きだし。

 

「確かにそうね。よし。ゲーム中盤の途中に入ったら本陣を捨てちゃいましょ」

 

「お、思いっきりがいいですね」

 

「ライザー相手にセオリー通りに戦ったところで勝てないしね。奇策で不意討ちした方が勝率は上がるわ」

 

序盤の為に小猫と木場は森林に罠を仕掛けに行った。

 

「それで、俺は何をすればいいんですか?」

 

「あなたは一刻も早くプロモーションすることね」

 

ま、そうだろうな。

 

「実はイッセー、あなたまだ女王にはプロモーション出来ないのよ」

 

「出来ないんですか⁉︎」

 

「あなたに施した封印でね。転生したばかりのあなたじゃ消費した兵士8個の力に耐えきれなかったから」

 

「え?封印」

 

「そう、だからそれを解くわ、私の膝の上で横になって」

 

そう聞いた瞬間、イッセーは涙を流した。どんだけ嬉しんだよ。

 

「夕弥‼︎俺は生まれて良かった‼︎」

 

一度死んでるけどね。

 

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

 

「よし‼︎」

 

横ではイッセーが気合を入れてる。

さっきのアレがかなり効いたのだろう。

 

俺はと言うとあの後、帰って来た小猫と朱乃に自分もやりたい!むしろやって欲しい‼︎と意味の分からないせがまれ方をされて朱乃に膝枕、小猫には腕枕をしてやるという謎の状況が出来上がった。

いや、嬉しかったけどね!

 

「イッセー、小猫、夕弥。体育館に入ったら戦闘は避けられないわ。予定通りに頼むわね。あそこは重要な拠点だから」

 

「了解‼︎」

 

「こく」

 

「はいよ」

 

「では僕も動きますね」

 

「さて、私の可愛い下撲達。準備は出来たかしら?もう後戻りは出来ないわ!相手はフェニックス家で有望視されてる才児ライザー・フェニックスよ。さぁ、消し飛ばすわよ!」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

俺は下僕じゃ無いがな

 

俺達は行動を開始した。

 

俺、小猫、イッセーの仕事は体育館の占拠だ。

 

俺達は体育館へと入っていく。

 

「………敵の気配」

 

「グレモリーの下撲さん。ここにいるのは分かっているわ!あなた達が入って行くところを監視させてもらったんだからね」

 

体育館の壇上からチャイナと和服と双子が現れた。

 

確かチャイナが雪蘭、和服がミラ、双子がイルとネルだった気がする。

 

「夕弥さんでしたか!さぁ私と闘って下さい」

 

若干身を乗り出すミラ。

 

「ダメですよミラ。ライザー様に止められているでしょう?」

 

「う、で、でも雪蘭!」

 

「それではあのルークを倒したらということにしましょう」

 

なんか勝手に話が進んでる。

 

「よし!イッセーさん。あたしが勝つまで負けないでくださいね!」

 

「あ、あぁ。って痛ッ!小猫なんでつねるんだよ!」

 

「……私負けませんよ」

 

「大丈夫だ。そんな心配してねぇよ」

 

そう言って小猫を撫でると目を細めて気持ち良さそうにする。

 

「小猫は勝負を受けてやれ。イッセーは双子。俺はチャイナをやる」

 

「ああ!」

 

「了解です!」

 

俺達はそれぞれ飛び出す。

 

俺の目の前にはチャイナ娘がいる。

相手も俺に当たるのを望んでたって感じだ。

 

「ライザー様に手を出した所を見ました。僅かながらに中国拳法の型を見ました」

 

へぇ、アレで分かるのか。俺も無意識だったからな。

 

「同じ拳法家としてお相手願いたい‼︎」

 

そう言って彼女は飛び出す。スピードはまぁまぁ、駒は戦車だった筈だから問題は攻撃力だ。

 

チャイナ娘は素早い動きで攻撃を連打、八極拳の技。絶招通天炮を放ってくるが、遅い。俺は撃ち出される掌底と拳撃を全部除けた。

 

「くっ…!ならこれなら‼︎」

 

その場からいったん飛び退き崩拳を放ってくるが俺はそれを片手で受け止める。

 

「スジは良い。けどまだ修行が足りないな。これが終わって強くなりたかったらウチに来いよ。1から鍛えてやる」

 

そしてチャイナ娘の腹に手を当て、特訓中イッセーにも使った技、双撞掌を撃つ。

 

チャイナ娘は壁まで吹っ飛ぶがテイクの光は出なかった。

さすが戦車。硬気功も使ったかな?

 

と、イッセーを見ると、戦ってた双子をひん剥いていた。いや、文字通り。

 

「アハハハハハ!どうだ、見たか!これが俺の技だ!その名も『洋服崩壊(ドレスブレイク)』!俺は脳内で女の子の服を消し飛ばすイメージだけわ延々と妄想し続けたんだよ!魔力の才能を、すべて女の子を裸にするためだけに使った!」

 

最低だ‼︎最低過ぎる‼︎何考えてんだ⁉︎あいつ本気でモテる気あんのかよ‼︎

 

「最低!女の敵!」

「ケダモノ!性欲の権化!」

「………見損ないました」

「死ね!人類の汚点‼︎」

「小猫ちゃんまで⁉︎つか夕弥お前酷すぎんだろ‼︎」

 

知るか!変態が。未だ和服と戦ってる小猫も罵倒してるしな。

 

小猫の方は大丈夫か?

 

「そろそろ………決めます!」

 

そう言って小猫の姿が消える。いや、一瞬で移動する。

周りが小猫に気づく頃にはもうすでに懐にはいっていた。

 

アレは瞬動術だ。修行中教えてくれと言われて教えてみたが、かなりの完成度になった。

そのまま小猫は自分の拳をもう一つの手でつつんで力を貯める。

アレを使うのか。

 

周りには少しオーラのような物が渦巻く。本来は魔法だが小猫はそれを魔力で補った。

 

「桜華崩拳!」

 

小猫の一撃が和服の溝にダイレクトに当たる。

桜華崩拳も修行中教えた技だ。

俺の場合『魔法の射手・光の矢(サギタ・マギカ・ルーキス)』を練りこんで繰り出すが小猫はそれを魔力で補った。

なので光の効果は付いてないが威力は充分だ。

 

小猫なら「咸卦法」が使えるんじゃ無いだろうか?猫又だから気も使えるようになるだろう…今度教えよう。

 

『イッセー、小猫、夕弥。聞こえる?私よ。朱乃の準備が整ったわ!例の作戦通りにお願いね!』

 

と、指示だ。俺達は体育館を飛び出した。

 

「逃げる気!ここは重要拠点なのに!」

 

と、双子姉が叫んだ瞬間。雷の雨が体育館を覆い瓦礫とかした。

 

『ライザー・フェニックス様の「兵士」3名、「戦車」1名戦闘不能』

 

これで一気に4人減った。

まだまだ気を許せる状況じゃないが先制点をとったのは有利だ。

流れもそうだが今見てるだろう上役共にも伝わるしな。

 

「イッセーさっきの技だが、今後刀奈、レキ、ティア、小猫、朱乃に100メートル以上近づくな」

 

「そうですね、私も近づいて欲しくありません。私とレキちゃんが汚れます」

 

「二人とも酷くない⁉︎さっきから‼︎俺仲間には使わないよ!」

 

「「うるさい淫獣」」

 

「ハモりやがった⁉︎」

 

と、そろそろか、

 

「小猫。ちょっと我慢してろ!」

 

そう言って小猫を抱き寄せる。

 

するとさっきまで小猫がいた場所は爆発によって消し飛んでいた。

 

「ふぅ、危なかったな」

 

「せ、先輩!お、おろして下さい」

 

俺は今俗に言うお姫様抱っこの状態だ。

 

「おう、悪かったな」

 

降ろされた小猫は顔を真っ赤にして俯いている。可愛い奴め。

 

「さて、仲間を犠牲にして油断している所を爆撃なんざ美しくねぇな。爆弾王妃(ボムクイーン)

 

「その二つ名は嫌いですわ、人間さん」

 

「ハッ!人間と思って甘く見てたら消し飛「その人相手は私がしますわ」…朱乃か」

 

バサと巫女装束の朱乃が飛んでくる。折角楽しめると思ったんだけどな。

 

「夕弥君達は祐斗君のところに向かって下さい」

 

「はぁ、分かったよ。だけど俺の楽しみ取ったんだ。ちゃんと勝てよ。それと多分そいつフェニックスの涙持ってるから」

 

「分かりました。大丈夫です。油断はしませんわ」

 

その言葉を聞き俺達は走り出した。

 

「さて、あなたはどれだけ耐えられるかしら爆弾王妃さん?」

 

後方で朱乃の笑い声と雷光が轟いた。

 

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

『ライザー・フェニックス様のポーン三名リタイア』

 

やったのは多分祐斗だな。

 

「………これで七名。半分を切りましたね」

 

「ポーンはあと二人か、こちらは未だ犠牲者無し順調だな」

 

ガシッ

 

いきなり腕を捕まれた。

 

「祐斗、驚かすなら場を考えてくれ」

 

「残念。ばれちゃったか」

 

イッセーと小猫は驚いている

 

「触られるまで気づかなかったがな」

 

「修行の成果が出たみたいだね」

 

「そんで状況は?」

 

「仕切っているのはナイト、ルーク、ビショップ2名、ポーン2名の6名。挑発してるんだけどなかなか乗ってこなくてね」

 

キング以外の全員が出張って来たか。

体育館ぶっ壊したからな。ここは守り通したい所だろう。

 

「よしっ‼じゃあ、女子がみて興奮するようなコンビネーションでもみせるか」

 

「あはは、じゃあ僕が攻めでいいかな」

 

「バカ、攻めなら俺だ!ってちがーう!死ねイケメン」

 

何公然とホモ会話を繰り広げてんだよ。ま、俺はと言うと…

 

ピロリン。

 

よしっ、録画完了っと。

 

「おい、夕弥。今なんな電子音がしなかったか?」

 

「シテナイヨマッタクシテナイ」

 

「超カタコトじゃねぇか‼︎」

 

「………悪魔ですか?」

 

「規格外ですが?」

 

と、無駄話もそろそろ終わるか。

 

「どうするんだ?」

 

「イッセーは貯めてろ、そうだな、ここら一帯ぶっ壊すか」

 

これで炙り出せるか?

 

「私はライザー様のナイトのカーラマイン!グレモリーのナイトよ!お手合せ願いたい!」

 

甲冑が出て来た。剣は曲げちゃったのは悪かったな。

 

「名乗られたならナイトとして相手しないとね」

 

こいつも単純だな…

 

「僕はリアス・グレモリー眷属のナイトの木場佑斗」

 

「同じくポーンの兵藤 一誠」

 

「…………ルークの塔城 小猫」

 

「と、規格外1名だ」

 

なし崩し的に前に立つ。挑発してた意味あんのかよ…

 

「嬉しく思うぞ!グレモリーの眷属にお前達のような戦士がいるとはな!真っ正面から正々堂々出てくるなんて正気のさたではないからな」

 

俺達はまともじゃ無いですか…

 

「だが私はそんなバカが大好きだ!」

 

「良かったな祐斗告られてんぞ」

 

「ここは僕一人にやらせてくれないかい?ナイト同士一対一でやりたいんだ」

 

「ったく、良いぞ別にさっさと決めて来い」

 

「俺もOKだ!」

 

「…私もです」

 

祐斗の顔生き生きしてんな。あいつも充分戦闘狂だよ。

 

俺は少し離れた所で戦いを見てる。

 

「暇そうだな」

 

振り向けば顔半分にだけ仮面をつけた女性と、ドレスを着たドリルロールの少女がいた。

確か、仮面はイザベラ、ドリルロールは焼き鳥の妹のレイヴェルだったか…

 

「まったく、頭の中まで剣剣剣で塗りつぶされたもの同士、泥臭くてたまりませんわ。カーラマインったら、『兵士』を『犠牲』するときも渋い顔してましたし。主である『王』の戦略がお嫌いなのかしら?」

 

なんか凄ごい言われようだな。

 

「それは人それぞれだろ。少なくとも俺は嫌だね。あんたはどうなんだ?焼き鳥妹のドリルロール」

 

「誰がドリルロールですか⁉︎ってし知っていたんですの?」

 

焼き鳥はあくまでスルーなんだな。

 

「敵の情報を集めるのは兵法の基本だ」

 

「そう、貴方は使えそうですわね」

 

「やるかい?」

 

「冗談。私そんな泥臭い事は好きじゃありませんわ」

 

「なんだやらねぇのか」

 

「それにしてもあの騎士の子カーラマインにやられますわよ。脳筋ですが腕は確かですから」

 

見れば祐斗の闇の剣は折られていた。

ま、あいつの神器はアレだけじゃないし大丈夫それに

 

「剣技なら祐斗の方が上だろうな」

 

祐斗は左手に火の剣、右手に氷の剣を持った。

 

「何⁉︎お前の神器は一つだけでは無いのか⁉︎」

 

甲冑が驚きの声をあげるがそれだけじゃない。

 

「行くよ‼︎」

 

祐斗はどんどんスピードをあげていく。甲冑は最初こそ目で追えていたが等々追いつかなくなった。

 

「はぁ‼︎」

 

何処からか祐斗の声がしたかと思うと祐斗が甲冑の背に立つ。

 

「終わりだ」

 

祐斗が剣を消すと

 

 

パァァァア

 

 

甲冑はテイクの光に消えた。

 

「い、いったいなにが…」

 

仮面が驚いているが、見えなかったのか。

 

16連撃。あの一種で祐斗が食らわせた攻撃だ。まだ名前は無いらしい。

にしても二刀流で放つから某黒の剣士のソードスキル見たいに見えるんだよな…テイクの光とかまんまじゃね?

 

『ライザー・フェニックス様のナイト1名戦闘不能』

 

アナウンスが響く。

ドリルロール達は依然唖然とした表情だ。

 

「イッセー、小猫、祐斗。お前達は部長の元に行け。そろそろ焼き鳥が出て来るころだろ」

 

「彼女達はどうするんだい?」

 

「なぁに、俺一人で充分だ」

 

「そっか、じゃあ行こうか小猫ちゃんイッセー君」

 

「夕弥‼︎先行ってるから絶対ついて来いよ‼︎」

 

「………お願いします」

 

「おう、焼き鳥ぶん殴るのは俺だからな」

 

そう言い残すと三人は部長の元へ走って行った。

 

「あなた正気?死ぬわよ?」

 

「ハッ!さっきまで獲物取られてたからな‼︎それとドリルロール…お前見学なんだろ?ならどうにかして逃げろよ‼︎」

 

ドリルロールは小首を傾げてわけの分からないような顔をする。

 

『ライザー・フェニックス様のクイーン戦闘不能』

 

朱乃も勝ったか…なら俺も決めないとな‼︎

 

残りの敵は全員このグラウンドにいる。

こういう時、ウチの学園って無駄にデカイから良いよな!

 

「主は仰せられたーーー咎人に裁きを下せと。背を砕き、骨、髪、脳髄を抉り出せ!血と泥と共に踏みつぶせ!鋭く近寄り難き者よ、契約を破りし罪科に鉄槌を下せ‼︎」

 

「な、そんな…」

 

「嘘よ…何あれ」

 

目の前にいるのは巨大な黒い猪。これがウルスラグナの権能の一つ『猪』の力!

その咆哮は聖なる力があり悪魔には重傷だ。

そしてその能力は

 

「ここら一帯をぶち壊せ‼︎」

 

巨大な物の破壊。俺はグラウンドの破壊を命じる。相手を巻き込む形でしか攻撃出来ないのが難点だが、攻撃力は絶大だ。

 

『ライザー・フェニックス様のポーン2名、ナイト1名、ルーク1名、ビショップ1名戦闘不能』

 

「ふぅ、やり過ぎたかな?」

 

グラウンドには大きな穴が空いていた。ま、レプリカだし大丈夫だろ。

 

「あ、ありえませんわ…」

 

「ん?おードリルロール。お前無事だったのか…」

 

「正直立っているのがやっとですわ」

 

まぁ、あの咆哮聞いたらね。

 

「そっか、んじゃ俺皆の所行くわ」

 

「お兄様には誰もかないませんよ」

 

「不死でも倒し方は色々あるさ」

 

「殺しつくすというのですか⁉︎あのお兄様に限ってそんなの不可能ですわ‼︎」

 

不可能。少女はそう言った。

だったら可能にすれば良い。

それにな

 

「俺は規格外だぞ、不可能はねぇよ」

 

刹那、空が赤に染まる。

あれはイッセーの魔力砲撃だ。

 

アレはイッセーの切り札だ。

ヤバいことになってなきゃいいが…

 

俺は急いで皆の元へ向かった。

 


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