規格外‼︎全てを護る者(更新停止中です)   作:グリムリッパー02

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焼き鳥来ます!

ダッシュの結果1分もかからずに着いた。

鳳とか、瞬動使えばもっと早いけど。

 

と、扉の前に立つと少々懐かしい魔力を感じる。

 

つか、あの人来てるってなんか変な事始まって無いよな…

 

そうやって扉を開けるとグレモリー眷属と刀奈とレキ、そして銀髪のメイドさんがいた。

 

「よぉ、グレイフィア。久しぶりだな」

 

「夕弥様。お久しぶりです」

 

銀髪メイドさんの名前はグレイフィア・ルキフグス。

リアス・グレモリーの兄サーゼクス・ルシファーの『女王』で最強の女王。

そしてサーゼクスの妻でもある。

 

「はぁ、もうなんであなたがグレイフィアのことを知ってるのかは聞かないわ…とにかく、これで全員揃ったわね。みんなに話があるわ」

 

もう規格外として定着してるな俺。

 

「お嬢様。私がお話した方が」

 

「私が話すわ。実は」

 

と、そこで部長の話を遮るように床が光る。

 

見慣れない魔法陣だ。確かあの紋章は…

 

「ーーーーフェニックス」

 

そうそれ!

 

「ふぅ、人間界に来るのは久しぶりだな」

 

現れたのは赤いスーツをワイルドに着くずした男。つか炎巻き上げながら登場してんじゃねぇよ。

派手好きか。

 

「愛しのリアス。会いに来たぜ」

 

台詞まで派手だよ。つか愛しのってどうゆう意味だ?

 

部長も半眼で絶対歓迎してない。

 

「さてリアス。さっそくだが式の会場を見に行こう。日程は決まっているんだし、早い方がいいだろ」

 

派手な男は部長をつかむ。

 

イマイチ状況が掴めないな…グレイフィアにでも聞くか。

 

「なぁ、グレイフィアあのいかにもバブル崩れな派手男は何者だ?」

 

「失礼ですよ。夕弥様。彼は上級悪魔の純潔であり、古い家柄を持つフェニックス家のご三男でございます」

 

あぁ、フェニックスの三男か、なんかレーティングゲームで負けた事が無い井の中の蛙がいるって聞いたことあったがコイツのことか。

 

「そして、グレモリー家次期当主の婿殿でもあらせられます」

 

その言葉にイッセーが固まる。

 

「リアスお嬢様とご婚約されておられるのです」

 

グレイフィアの言葉にイッセーは絶叫していた。

 

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

 

「いやあ、リアスのクイーンが淹れてくれたお茶は美味しいな」

 

「痛みいりますわ」

 

姫島先輩むっちゃ不機嫌だ。目の奥に怒気が見える

 

「いい加減にしてちょうだい!」

 

部長が声を荒あげキレる。

 

「ライザー!以前もあなたとは結婚しないと言ったはずよ!」

 

「ああ、以前も聞いたよ。だが、そういうわけにもいかないだろ。君のところの御家事情は切羽詰まっていると思うんだが?」

 

「余計なお世話だわ!私が次期当主である以上、自分で婿相手を見つけるわ!お父様もお兄様も一族の者も事を急ぎ過ぎなのよ。当初の予定では私が人間界で大学を卒業するまで好きにさせてくれるという話だったのに」

 

「しかし君のお兄様は家を出た身だ。グレモリー家は君しか継ぐ者がいないんだ。君の代でグレモリー家を潰す気か?」

 

「家は潰さないわ!婿養子だって迎え入れるつもりよ」

 

「おお、さすがリアス!じゃあ、早速俺と」

 

「でも、あなたとは結婚しないわ!私は私のいいと思った者と結婚するわ。古い家柄の悪魔だってそれくらいの権利あるはずだわ」

 

焼き鳥の機嫌が悪くなっていく。

 

「リアス。俺もなフェニックス家の看板を背負った悪魔なんだ。この名前の面子を潰すわけにはいかないんだ。だから人間界のこんな狭くてボロい建物にも足を運んだんだ。だいたい俺は人間界が好きじゃない。この世界の炎と風は汚い。炎と風を司る悪魔として耐え難いんだよ!」

 

ボウ‼︎

 

焼き鳥の周囲に炎が走る。

 

「俺は君の下撲を全員燃やし尽くしても君を冥界に連れて帰る!」

 

連れて帰るとは、これはまた上から目線だな。

ま、あの焼き鳥の実力なら俺と刀奈、レキ以外なら焼き殺すことは出来るだろう。

 

「お嬢様、ライザー様、落ち着いてください。これ以上やるなら私も黙って見ているわけにはいきません」

 

グレイフィアが口を出す。

 

部長と焼き鳥は殺気を消した。

 

「最強のクイーンと呼ばれているあなたにそこまで言われちゃ大人しくするしかない」

 

ライザーは両手を上げ、降参のポーズをとる。

 

「こうなることは、旦那様からもサーゼクス様もフェニックス家の方々も重々承知でした。正直に申し上げますと、これが最後の話し合いだったのです。これで決着が付かない場合を皆様方は予測し、最終手段を取り入れることとしました」

 

あの野郎さては最初から婚約破断させるつもりじゃないのか?

今度会ったらO★HA★NA★SHIだな。

 

「最終手段?どういうことグレイフィア」

 

「お嬢様がご自分の意志を通すというならレーティングゲームで決着をつけるというのはいかがでしょうか?」

 

「なっ?」

 

「へー。俺は成熟してるし、もちろん公式のゲームにも参加してる。今のところ勝ち星の方が多い。それでもやるか?」

 

ま、こう言われたら部長の事だ。安易に提案を飲むだろう。少しは手助けするか。

 

「ええ、や「おい部長、ちょっと待てよ」夕弥いきなりどうしたの?」

 

「此処で安易に提案を飲むのは勿体無いだろ?向こうはアンタとの約束を無下にしてまで婚約を進めようとしてるんだ。ってことでグレイフィア。互いに賭ける物を確認したいんだが?」

 

「構いません。ライザー様が勝った場合は予定通り式を挙げます。リアスお嬢様が勝った場合はライザー様との婚約の破棄となります」

 

「ダメだ。レートが合わねぇ。さっきも言ったがそっちが先に約束した大学卒業まで自由にさせるという約束を破ろうとしてんだ、この条件では不公平だ」

 

「ならどういう報酬を望むのですか?」

 

「リアス・グレモリーの眷属が勝った場合は婚約についてグレモリー家は一切の口出しをしないと約束する」

 

「それはそれで不公平ではありませんか?」

 

「ここでチェス盤をひっくり返す。そちらはこうなる事を予想した上で焼き……ライザーを婿養子にしたんじゃねぇのか?」

 

「そこまで気付いたのですか」

 

俺の話に部員は愚か焼き鳥までポカンとしていた。

もうちょっと頭を使えよ

 

「簡単に言うとだ、そちらさんの土俵で戦ってやるんだから少しは条件飲めよって事だ。むしろまだ損しているくらいだからな」

 

「分かりました。先程提示された物を報酬ということにします。ライザー様はよろしくですか?」

 

「あ、あぁ。どうせやってもこちらが勝つからな」

 

こうして焼き鳥と部長のレーティングゲームが決まった。

 

「なぁ、リアス。まさかここにいる面子が君の下撲なのか?」

 

「一部を除けばそうよ」

 

と、焼き鳥は笑い出した。

 

「これじゃあ話にならないな。君のクイーンの『雷の巫女』くらいしか俺の可愛い下撲の相手にならない」

 

焼き鳥は指を鳴らすと焼き鳥が現れた時と同じように魔方陣が発動する。

 

「これが俺の可愛い下撲達だ」

 

中から出て来たのは…女。しかも悪魔の駒で転生出来る15人全て。

フルメンバーだ。

 

「お、おい、リアス……この下僕くん、俺を見て大号泣してるんだが」

 

見ればイッセーは……号泣していた。

イッセーの変態行動は今に始まったことじゃ無いが、これは引くな。

イッセーにまだ耐性がある俺が引いてるんだ、部員、ひいてはイッセーと初対面である焼き鳥眷属の心中は痛みいることだろう。

 

「この子の夢がハーレムなの。きっとライザーの下僕をみて感動したのよ」

イッセーが激しく首を縦に振っている。

 

「きもーい」

「ライザーさま、このヒト気持ち悪い」

「そうだキモイぞ、人類のゴミ」

 

とりあえず混ざって罵倒しておく。

理由?イッセーが流石に無いわーってくらい気持ち悪かったからさ。

 

「そ、そこの人間はともかく。上流階級を下賤な目で見るのが下級な奴の常さ。俺たちの熱々なところを見せてやろう」

 

チンピラホストは1人の眷属とディープキスをしだした。

 

「……夕弥先輩。なにも見えません」

「夕弥さん?見えませんよ?」

「イッセーさん⁈真っ暗です」

 

俺は即座に小猫とレキの目を塞いだ。

ウチの癒しになんてもの見せやがるこの野郎‼︎

アーシアはイッセーが塞いでる。

 

「お前らじゃあこんな事は一生できまい」

 

なんで俺まで見下されるんだよ。

 

「あら、じゃあ私達もやりましょうか?」

 

「刀奈、相手のアホな挑発にのるな」

 

本当になに言い出しやがるよ、この子は。

 

だがもう一人このアホな挑発に乗った奴がいた。言わずもながらイッセーである。泣いたりキレたり騒がしいな。

 

「なんだとブーステッド・ギア!」

イッセーは赤い籠手を呼びだす。

 

「お前なんかに部長は不釣合いだ‼この女たらしが‼」

 

「だが、お前はそれに憧れているんだろう?」

 

「…………うるせぇ!そんなの関係ねえよ‼」

 

しっかりとした間があったなアイツ。

 

「英雄色を好む。人間界の言葉だろ」

 

「なにが英雄だ‼お前なんかただの種まき鳥じゃねえか!火の鳥フェニックス?ハハハ!まさに焼き鳥だぜ」

 

おぉ!流石俺の幼馴染。以心伝心だな。

 

「イッセー。焼き鳥より唐揚げの方が需要高くないか?」

 

此処で乗るのが俺だ!追撃するのは片方の役目。相方悪魔になってもそれは変わらない!

 

「焼き鳥!唐揚げ⁈リアス、下僕の躾はどうなってる‼」

 

「焼き鳥って言った子は眷属だけれど唐揚げって言った子は眷属じゃ無いわ。協力者よ」

 

部長は吹き出しそうなのを我慢している。相当壺ったか。

 

「テメェなんて今、俺が倒してやる!ゲームするまでもねえ!」

 

イッセーが焼き鳥に突っ込んで行く。

が、焼き鳥はそれに嘆息するだけだ。

 

「ミラ、やれ」

 

「はい、ライザーさま」

 

あ、イッセーの奴全然見えてねぇな。しょうがない、助けるか。

 

「ほい」

 

俺はイッセーに突きつけられた棍を横から叩き折り、そのまま手を掴みぶん投げる。

 

「え?」

 

おっと、流石に試合前に怪我はダメか?

 

俺は上から落ちてきた少女をお姫様抱っこの形で受け止める。

 

「悪りぃな、棍折っちまった」

 

と、少女を降ろす。心なしか顔が赤い。

 

「い、いえ…」

 

「新しいのやるから、悪かったなーって痛い痛い!ちょっ!小猫さん?レキさん?刀奈さん?三人してつねるのやめてくれません⁈」

 

小猫戦車の力使ってんだろ!

 

「っと、イッセーとりあえず落ち着け。焼き鳥も、餌が欲しいならくれてやるから」

 

「この人間‼︎カーラマイン!」

「はっ!」

 

甲冑を着た女性が剣を振り下ろしてくるが、

 

「だから落ち着けって」

 

それを中指と人差し指で止め曲げる。また相手の武器壊しちまった。

 

あとミラとやら、甲冑の迫力に気圧されたかは知らねぇけど俺の後ろに隠れんのやめてくれ。

お前本来あっちだから。そろそろ小猫に掴まれた片腕に血が通ってないから。

 

「お二方、いい加減にしていただけませんか?」

 

と、グレイフィアから仲裁が入る。

 

焼き鳥は諦めたのかため息をした。

 

「お前ら引け」

 

「はっ」

 

「………」

 

「いやミラもこっち来い‼︎」

 

しぶしぶ戻るミラ。

 

「なんか僕たち空気だったね」

「言うな木場。虚しくなる」

 

後ろではなんか言ってるし

 

と、落ち着いた焼き鳥は今だ俺をつねっている刀奈達に向けられる。

 

「おや? そこのお嬢さん達はリアスの新しい眷属か? すごく美しいじゃないか。そこの2人は俺の眷属にならないか? 俺だったら凄く可愛がって───ガハッ!?」

 

「おい焼き鳥。もしも刀奈達に手を出そうとするなら、跡形もなくぶっ殺すぞ?」

 

俺は刀奈達に近づこうとする焼き鳥の顔を誰も反応出来ないスピード”瞬動”で掴みそのまま地面に叩きつけた。

尚今俺は物凄く笑顔だと記しておこう。

 

「リ、リアス。レーティングゲームは10日後にしないか?今やってもいいが、それじゃあ面白くない」

 

精一杯の強がりが笑える。

 

「それから人間。お前も出ろ。お前はゲーム内で直々に殺してやる」

 

と、今度は俺かよ。ま、出してくれるなら有難く暴れるけどな。

 

「お前も十日のウチにそこのお嬢さん方と別れを済ませておけ。俺が勝てばそのお嬢さん方も連れて行く」

 

「⁉︎ライザー!何をいってるの?刀奈達は関係n「あら私は良いわよ」刀奈⁈」

 

「負けなければ問題ないんでしょ?レキちゃんはどうする?」

 

「私も問題ありません」

 

軽く言ってくれるな、お前ら。

 

その言葉に満足したのか、焼き鳥は転移魔法陣を展開する。

 

「それじゃリアス、ゲームで会おう」

 

そういって去っていった。

 

十日、とりあえずは皆を鍛える所から始めないとな。


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