バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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自由行動

 ~ SIDE IN 明久 ~

 

雄二「明久、起きたか!良かった……電気ショックが効いた様だな」

 

光一「これで一安心だな……」

 

光一と雄二は心底安心しきった顔で、AEDをしまい始める。

 

明久「所で雄二、ここは合宿所?」

 

雄二「ああ、そうだ。全く贅沢な学校だな。

   この旅館、文月学園が買い取って合宿所に作り変えたらしいぞ」

 

8人位寝れそうな広い部屋だが、

この部屋にはいつものメンバー6人なのでより気楽に使える。

 

秀吉「明久、無事じゃったか!よかった

   ……お主がうわごとで前世の罪を懺悔意思始めた時には、正直もうダメじゃと……」

 

雄二「あれは確かに焦った」

 

秀吉が胸をなでおろし、雄二がそれに同意を示す。

 

明久「あれ貴浩は?」

 

光一「貴浩殿は、西村先生の元にいっています」

 

明久「鉄人のところに?」

 

雄二「まあな。全員到着した事の報告だ」

 

明久「そうなんだ」

 

ガチャ

 

貴浩「おっ、明久目が覚めたか。体調大丈夫か?」

 

明久「うん、大丈夫だよ」

 

貴浩「ならAクラスの皆も来ていることだし外に行くか!」

 

外で遊ぶと言う事で俺達だけではなく

Aクラスの優子や愛子、霧島たちなどを誘っておいた。

 

明久「だね。時間もあることだし楽しまないとね」

 

 

         ☆

 

 

愛子「山だ!!」

 

砂原「自然だっ!!」

 

明久「そして…貴浩だー!!」

 

明久の掛け声の元、明久、砂原、愛子の3人が抱きついてきた。

 

貴浩「何故に!?ってかなんで抱きつく!?」

 

砂原「ん~?気分?」

 

貴浩「・・・・・・気分かよ」

 

今この場にはFクラスからは

貴浩、明久、雄二、秀吉、ムッツリーニ、光一、楓、命、姫路、島田と

Aクラスから

霧島、優子、愛子、刀麻、なのは、椎名、砂原が来ていた。

 

楓「それにしても今日は晴れて良かったですね」

 

命「絶好の天気ですね」

 

優子「そうね(私も抱きつけばよかったわ)」

 

明久「でもこういうの小学校の遠足を思い出すよね」

 

刀麻「そうだな。でもたまにはこういうのも良いよな」

 

姫路「皆さんとこうして遊べるのは楽しいですよね」

 

島田「そうね。ウチも楽しみだわ」

 

貴浩「ああ、そうだな。こうして皆との楽しい思い出があれば

   明日からも何とか生きていける」

 

雄二「・・・昨日までのお前に何があったんだ?」

 

砂原「お~!芝生が良い感じだね」

 

貴浩「芝生を見ると寝ころりたくなるな」

 

俺はそういうとゴロリと芝生に寝転んだ。

 

愛子「独特のふかふか感だよね」

 

康太「・・・・・・草の絨毯ってところ」

 

姫路「でも所々チクチクするところがありますよね」

 

霧島「・・・・・それはそれで醍醐味」

 

貴浩「針の絨毯って所か」

 

雄二「そりゃあ剣山だろ」

 

命「そんなところで寝転がったらザクザクですよっ!?」

 

刀麻「やっぱ、こういうところでの王道はキャッチボールだな!」

 

なのは「あれ?ミットがないよ?」

 

明久「忘れてきたの?」

 

雄二「硬球を素手では無理だろ」

 

砂原「心のキャッチボールにミットはいらないんだよ♪」

 

刀麻「素心でキャッチボールってことか!」

 

光一「素心って」

 

貴浩「なら刀麻いくぞ!」

 

ビュッ!

 

刀麻「遠慮はいらねぇバッチコ──」

 

俺は刀麻に向かってボールを投げる。

 

パァァァーン!!

 

刀麻「・・・・・・心が痛い」

 

貴浩「それは手だ」

 

刀麻は手を押さえ芝生に倒れた。

 

雄二「やっぱりキャッチーボールは無理だな。他には何があるんだ?」

 

霧島「・・・・・・バトミントンやフリスビーがある」

 

優子「フリスビーって懐かしいわね」

 

貴浩「ああ、昔よく卓袱台をフリスビーみたく投げてたもんな」

 

優子「なにそれ!?その独創的な卓袱台返し!?」

 

貴浩「『こんな美味しいものご馳走さまぁ!!』って言いながら」

 

椎名「美味しかったのに投げるんですか?」

 

貴浩「亭主関白だったんだ」

 

雄二「亭主腕白の間違いだろ」

 

優子「亭主腕白!?初めて聞いたわよ」

 

貴浩「とまあ冗談はおいといて」

 

愛子「あっ、冗談だったんだ」

 

貴浩「よしっ!明久、雄二勝負だ!落として方が負けだ!」

 

明久「いいね。いいよ勝負だ」

 

雄二「おう、受けてたつ」

 

そこで俺と明久、雄二の3人は距離をとると

 

ヒュン!  パシッ!

 

ヒュン!  パシッ!

 

ヒュン!  パシッ!

 

とフリスビーを始めたのだが

 

秀吉「のう・・・アレはなんという遊びなんじゃ?」

 

楓「多分フリスビーですよね」

 

愛子「あんなにも高速で動くフリスビー始めて見たんだけど?」

 

そう。3人のフリスビーは眼にも止まらぬスピードに繰り広げられていた。

 

光一「慣れれば皆もあんな風にできるぞ」

 

命「無理ですよ。絶対に無理です」

 

刀麻「だよな」

 

結局勝負はつかないまま終えた。ってか終えられた。優子たちが怖いって言うから。

 

そして俺達は次に川辺に移動した。

そこで男衆がバーベッキューの準備をしていると

 

霧島「・・・・・・水綺麗」

 

優子「そうね。透き通って見えるわ」

 

命「冷たいですね」

 

愛子「気持ちいいね」

 

女子が川に足をつけて遊んでいる姿を見て

 

明久「来て良かったね」

 

雄二「ああ、そうだな」

 

康太「・・・・・・いい絵になる」

 

康太はカメラを取り出し撮影を始めていた。

 

貴浩「イヤッホー!」  

 

そして俺は大声で叫んでいた。

 

秀吉「いきなり大声をださんでくれ!」

 

貴浩「いやぁ~つい。鉄人に提案してよかったぜ」

 

明久「うん・・・貴浩に感謝だよ」

 

砂原「おーい!」

 

そこで砂原の声が聞こえてきたので声の方向を見ると

 

砂原「天然の橋だよ!」

 

岩と岩の間に架かっていた木の上で飛び跳ねていた。

 

光一「あんまりはしゃぐと危ねえぞ」

 

光一が注意すると

 

砂原「大丈夫!大丈──」

 

バキッ

 

明久「あっ」

 

光一の注意も意味無く木が折れ

 

バチャン!

 

砂原は川に落ちた。

 

砂原「うおっ!?」

 

雄二「あははははっ」

 

刀麻「本当に落ちたぞ」

 

貴浩「おいおい。大丈夫か?」

 

俺は念のために用意しておいたバスタオルを持って砂原の元へ向かった。

 

砂原「ひどい目にあったよ」

 

貴浩「だから光一が注意したろ」

 

砂原「反省してるよ。それとタオルありがとね」

 

貴浩「まあ反省してればいいさ」

 

明久「じゃあそろそろバーベッキューの準備しようか」

 

雄二「だな。せっかく川にいるんだし魚も捕まえてみるか?」

 

なのは「でもどうやって捕まえるの?」

 

光一「釣竿なら準備している」

 

光一はそういうと人数分の釣竿を出してくれる。

 

貴浩「よーし、盛大に釣ってやるか!」

 

刀麻「おいエサをつけないのか?」

 

貴浩「そういうのは現地調達でいいんだよ。岩の下には虫がいるしな!

   で、この虫を針につけて釣り開始。

   ・・・・・そしてヒット!!いきなりヤマメゲット!」

 

明久「全力で満喫してるね、まるで野生児だよ」

 

貴浩「そう褒めるなよ」

 

明久「褒めてないよ」

 

優子「ねぇ貴浩。隣いいかしら?釣りって初めてだから教えて欲しいのだけど」

 

愛子「あっ僕もいいかな?」

 

砂原「あっ私も一緒に」

 

椎名「私も教えて欲しいです」

 

貴浩「ん?いいぞ。まずは針に虫を──」

 

俺は4人に釣りを教えながら魚を釣っていく。

 

雄二「なら皆が魚を取っている間に俺が焚き火できそうな木でも採って来る」

 

霧島「・・・・・・雄二が行くなら私も行く」

 

雄二「ん?そうか、なら一緒に行くか」

 

秀吉「雄二よ2人だけでは大変じゃろう。ワシも手伝うのじゃ」

 

楓「ヒデ君が行くなら私も手伝います」

 

明久「じゃあ僕は調理の下拵えとかしてるね」

 

命「なら私も手伝いますよ明久君」

 

明久「そう?ならお願いするね」

 

康太「・・・・・・俺も手伝う」

 

なのは「私も手伝うよ」

 

明久「なら4人でやろうか」

 

姫路「わ、私もお手伝いしますよ」

 

とそこで姫路が明久を手伝おうとする。

そこで俺達に緊張が走るが──

 

光一「下拵えには4人もいれば大丈夫だ。これ以上いると返って邪魔になる。

   姫路は魚でも釣っててくれ」

 

姫路「・・・はい、そうですか」

 

光一のおかげで危機は去った。

 

貴浩「なあ光一。ちょっとコレ使ってみてくれないか?」

 

俺は魚を釣っていた光一のところへ行くと

 

刀麻「何だコレ?串か?」

 

近くにいた刀麻が?を出していた

 

貴浩「いやぁ~光一ならこれ投げて魚を捕まえられるかなと思ってな」

 

刀麻「いやいやさすがに無理だろ」

 

光一「・・・・・・やってみましょう」

 

そういうって光一は立ち上がり串を持つと魚に狙いを定め

 

ビシュッ!

 

串を魚に向かって投げると見事に串が魚に刺さった。

 

刀麻「おいおいおいおいおい!マジかよ!?」

 

貴浩「正直冗談で言ったんだが本当に出来るとは」

 

この後光一のおかげで魚を20匹ほど捕まえた。

 

砂原「バーベキュー♪バーベキュー♪」

 

刀麻「貴浩と光一のおかげで凄い量の肉や魚があるな」

 

康太「………肉も牛、豚、鳥が揃ってる」

 

明久「お肉いっぱい食べるぞ!」

 

なのは「それしても本当に凄い量だよね」

 

俺と光一たちが川で捕獲した魚と

光一の所があらかじめ用意しておいてくれた肉や野菜が大量に用意されていた。

 

愛子「でも美味しそうだね」

 

優子「そうね。でも全部食べきれるかしら?余るんじゃない?」

 

楓「余ったら先生達に話して保存しておくしかないですよね」

 

雄二「そうか?これならちょうどいい気がするが?」

 

命「この量が・・・ちょうどいいですか?」

 

椎名「……凄いです」

 

砂原「父さーん!まーだー!お腹すいたよん♪」

 

優子・愛子「「お父さん!?」

 

貴浩「もうできるからもう少し待ってくれ」

 

ちなみに明久たちが下準備をしてくれていたので俺が肉や魚を焼いている。

 

明久「って今の砂原さんの発言には何も言わないんだね」

 

砂原「そうだねん。正直ツッコミ待ちったんだけどね」

 

椎名「……鈴ちゃん」

 

貴浩「ま~食事時だし良いんじゃないか?やっぱり食事は楽しく食べないとな」

 

明久「だってさ…優子さんに工藤さん」

 

優子「じゃ…じゃあ…」

 

すると優子と愛子が俺のほうにやってくると

 

優子・愛子「「……お、お父さん////」」

 

貴浩「ん?なんだい母さん」

 

俺はそれをノリで返事すると

 

優子・愛子「「っ!!??////////////////」」

 

2人は顔を真っ赤にさせて走っていった

 

貴浩「どうしたんだ2人は?」

 

雄二「今のを無自覚でやるか…コイツは」

 

雄二は呆れた顔でそういうが俺には何がなにやらわからない

 

翔子「……雄二」

 

雄二「なんだ翔子」

 

翔子「…………私のこともお母さんと呼んでもいい。

   私も雄二のことをお父さんって呼ぶから」

 

雄二「待つんだ翔子。まだ俺達は籍を入れてない」

 

翔子「・・・・・・大丈夫。それは時間の問題」

 

今の俺のやりとりで霧島が雄二のことをお父さんと呼ぶようになった。

雄二は抵抗しているがどこまで持つだろうか。

 

ちなみに今のやりとりで雄二と霧島だけではなく

秀吉と楓、ムッツリーニとなのはも同じようなことになっていた。

 

それを微笑ましそうに見ているのが明久、光一と命、椎名、砂原、刀麻、

そして嫉妬の目で明久をみているのが姫路と島田だったりする。

 

貴浩「さて、いちゃつくのもいいが焼けたぞ」

 

砂原「おおっ!ついに焼けたんだねん♪1番手いただきっ♪」

 

刀麻「させるか1番手は俺だ」

 

康太「………1番は譲らない」

 

明久「あっずるいぞ!僕だって!」

 

貴浩「誰が1番なんて別に良いだろ…いっぱいあるんだから焦らずに食べろよ」

 

「「「「「いただきます」」」」」

 

砂原「う~ん♪美味しい♪」

 

椎名「はい、とても美味しいです」

 

刀麻「やっぱり外で食べると美味しいな」

 

島田「外で食べるのもいいわね」

 

命「そうだね。ここは空気もいいからより美味しく感じます」

 

雄二「やっぱりバーベキューは最高だな」

 

翔子「……雄二、量ならたくさんあるからそんなにガッつかなくても大丈夫」

 

秀吉「それにしても色んな種類があるからどれから食べるか迷ってしまうの」

 

楓「そうですね。食べ過ぎたらお肉がついちゃいそうですね」

 

秀吉「楓なら大丈夫じゃよ」

 

なのは「康太君。美味しいね」

 

康太「・・・・・・ああ」

 

なのは「康太君。あ~ん////」

 

康太「……あ~ん////」

 

明久「うん♪美味しいね」

 

命「そうですね明久君。あっ明久君。口元にお肉がついてますよ?」

 

明久「えっ本当?ドコ?」

 

命「動かないでください…えっと…はい取れました」

 

命が手で明久の口元についてた肉片をとってあげる。

 

明久「ありがとう命////」

 

命「どういたしまして////」

 

姫路「……羨ましいです」

 

島田「……アキ」

 

それを遠くから姫路と島田が羨ましそうに食べながら見ている。

 

椎名「織村君…食べてます?焼くの代わりましょうか」

 

貴浩「もち!ちゃんと焼きながら食べてる。こっちは気にせず食べていいぞ」

 

優子「・・・・・・」

 

愛子「・・・・・・」

 

貴浩「おーい!こっちも焼けたぞ!」

 

雄二「よっしゃ!いただくぜ」

 

優子「貴浩」

 

貴浩「ん?」

 

優子「あ~ん////」

 

貴浩「ども。あ~ん」

 

優子「どう?美味しい?」

 

貴浩「ああ、美味しかったぞ優子。ありがとう」

 

優子「ど、どういたしまして////」

 

貴浩「魚も焼けたぞ」

 

明久「魚も美味しそうだね」

 

愛子「貴浩君」

 

貴浩「ん?今度は愛子か?」

 

愛子「あ~ん////」

 

貴浩「あ~ん。うん美味しい。ありがとう愛子」

 

愛子「ど、どういたしまして////」

 

貴浩「2人ともありがとうな。

   でも2人もちゃんと食べてくれよな。じゃないと無くなるぞ」

 

優子「えっ?結構な量があったと思うけど……」

 

雄二「肉!肉!次も肉!」

 

明久「あっ!雄二!肉食べすぎだよ!僕だって」

 

刀麻「お前ら肉食べすぎだろ!」

 

光一「そういう刀麻だって肉ばかり食ってるだろ」

 

愛子「3人ともお肉しか食べてないね」

 

命「3人ともちゃんと野菜も食べないと。栄養が偏ってしまうよ」

 

明久「大丈夫っ!ちゃんと肉・肉・魚・肉・野菜、

   肉・肉・魚・肉・野菜ってリズム良く食べるから」

 

優子「肉が多い気がするけど」

 

雄二「じゃあ俺は、牛・牛・豚・魚・鳥・牛・牛・豚・鳥だな」

 

愛子「それ肉がほとんどだよね」

 

貴浩「野菜を食え、野菜を!」

 

砂原「意外とター君ってバランス良く食べてるよね」

 

貴浩「まー普段作ってるからな…でも俺だって野菜とかよりは肉とか魚のほうが好きだぞ」

 

こうして俺達は楽しみながら食事を終え合宿場へと戻った。

 


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