バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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うちあげ

明久「痛てて…随分と殴られたよ…」

 

雄二「くそっ、鉄人め。あの野郎は手加減を知らないのか?」

 

貴浩「やった事が事とはいえ、流石にこれはきつ過ぎだろ。あの鉄鬼が」

 

雄二「斬新なニューネームだな」

 

結局逃げきれず、捕まってしまった3人。

本当なら停学か最悪退学の筈だが、処分は厳重注意という拍子抜けするような内容。

ただし、相手が相手だけに、3人の顔の面積が倍になっていた。

 

雄二「ババァが手をまわしてくれたんだろうな」

 

明久「今回の処分の事?そうだろうね。

   そうじゃなければ、こんな軽い処分な訳ないもんね」

 

貴浩「まあババァに借りを作れたし、お互い助かった訳だからまあ良しとするか? 

   まあ感謝する気なんてないけどな」

 

明久「そうだよね。学園長が僕らを助けてくれるのは、ギブアンドテイクって奴だよね」

 

早めに解放されたのにも命中先が教頭室というのもある。

その修繕という理由でがさ入れが始まっている。

でも教頭はすでに行方をくらましているみたいだけどな。

 

明久「とにかく、問題は全部解決だね」

 

雄二「そうだな」

 

貴浩「さて、打ち上げに早く混ざろう。最後位は楽しく過ごす記憶が欲しい」

 

と、打ち上げが行われている公園へと急ぐ3人。

 

秀吉「む。やっと来たようじゃな? 遅かったのう」

 

康太「・・・・・・先にはじめておいた」

 

明久「ああ、ごめんごめん、ちょっと鉄人がしつこくてさ」

 

A・Fクラスの面々で、お菓子やジュースを持ちこんでの打ち上げ。

店でのそれと違い金はかからないがこれはこれで楽しい物。

 

秀吉「お主ら、もはや学園中で知らぬ者はおらん程の有名人になってしまったのう」

 

康太「・・・・・・(コクコク)」

 

砂原「そんな3人には『デストロイトリオ』ってあだ名がついたぐらいだしね」

 

雄二「不名誉な名だな」

 

優子「あれだけの事をやっておいて、退学どころか停学にすらならないんですもの。

   妙な噂が流れて当然でしょう?私だって気になるし」

 

と、話に割り込んできた優子が、明久と俺にジュースの入った紙コップを手渡す。

 

明久「ん、ありがと」

 

貴浩「ああ、サンキュ。それで、店の売り上げはどうだった?」

 

優子「そうね。すごいって程じゃなかったけど、

   たった2日間の稼ぎとしては、結構な額になったんじゃないかしら?」

 

雄二「ふむ、どれどれ…?」

 

優子が収支の書かれたノートを取り出し、雄二がそれを覗き込む。

それを見て、少々顔をしかめる。

 

雄二「この額だと、机といすは苦しいな。畳と卓袱台がせいぜいだ」

 

貴浩「やっぱりな…あの常夏島トリオさえいなけりゃ、

   もう少しましだったかもしれないけど」

 

明久「確かに、それが痛いよね…ところで、姫路さんは?」

 

周りのバカ騒ぎの中に、姫路の姿はいない。

彼女が転校する可能性もまだ否定しきれない以上、

早く確かめたいと言うのが明久の考えだろう。

 

貴浩「大丈夫だろ。俺達の3人の決勝の事があるし、

   多少だけど設備と環境の改善も行われるんだ」

 

雄二「そうだぞ明久、お前はただドーンと構えてればそれで良いんだ」

 

姫路「すいません。遅くなりました~!」

 

俺と雄二とのフォロー直後に、姫路の到着。

その嬉しそうな様子からみて、結果はわかりきっていた。

 

島田「あ、瑞樹。どうだった?」

 

姫路「はいっ!お父さんも分かってくれました!美波ちゃんの協力のおかげです!」

 

その言葉を聞いて、ホッと一息つく明久。

 

雄二「ほらな?」

 

どうやら姫路は転校しなくていいらしいな

 

砂原「これより『清涼祭A・Fクラス人気投票ランキング』の結果を発表するよォ!

   覚悟はいいかな皆ぁ!!」

 

「「「「「イエーーーーーーーー!」」」」」

 

パフパフパフ

 

明久「なんかノリいいね。想像してたAクラスと全く違うんだけど!」

 

楓「そうですね。少し驚きました」

 

今、俺の周りには明久と楓、命、、秀吉、優子、愛子、島田、姫路がいる。

雄二は霧島さんに捕まっていてしまい連れ去られた。

 

貴浩「ああ、Aクラスとの今回の交渉の時、

   こういうときぐらい楽しめ、みたいなこと言ったら大体の奴が吹っ切れた」

 

優子「そうだったわね」

 

「勉強なんてやってられかぁ!」

 

明久「何かとてつもない事いってる人もいるね」

 

貴浩「ああ、色々抱えてたんだろうな。

   発散できるとこが出来て完全に吹っ切れたみたいだな」

 

砂原『……メニューについてはここまでだよ。

   次、お待ちかね、人気のあったウエイター、ウエイトレスのランキング

   行くよォ!まずウエイターから。10位――――』

 

明久「何かこれだけ見てるとFクラスを想像するよ」

 

命「そうですね。私たちのクラスはにぎやかですからね」

 

貴浩「実際、Fクラスじゃなくてもこのくらいならやると思うけどな。

   …命、今のうちに明久ともっと話しかけたらどうだ?

   もっと仲良くなれるかもしれないぞ」

 

命「そうだね。じゃあ早速明久君に話しかけて―――」

 

砂『第4位はアッキーだ!話も掛け易く笑顔がたまらないと評判だったそうだよ♪』

 

「「「「「うおおおお!」」」」」

 

命「おめでとう明久君」

 

明久「…何か呼ばれたけど行った方がいいのかな?」

 

貴浩「うるせぇ!さっさと行って友達でも彼女でも作ってこいよ!

   そんでもう帰ってくんな!」

 

明久「ひどっ!どうしたのいきなり」

 

まさか明久がこれほどまで人気があるとはな 

 

砂原『第3位はヒデヒデだ!笑顔が可愛くてたまらないと評判だったそうだよ♪』

 

秀吉「おっ!ワシもか?」

 

楓「凄いですね秀吉君」

 

優子「やるじゃない秀吉」

 

秀吉「じゃが可愛いとは少し複雑じゃのう」

 

貴浩「いいから秀吉もさっさと行って来い!」

 

秀吉「どうしたのじゃ貴浩は?」

 

こ、これでいつもいるメンバーは俺以外呼ばれたな。

雄二は8位で、刀麻が7位、ムッツリーニは5位だったしな。

何故俺だけ呼ばれないんだ・・・・orz

 

 

砂原『第2位はター君だ!カッコよくて頼りになりそうと評判だったそうだよ♪』

 

貴浩「マ、マジでぇぇぇ!?」

 

やべ、超嬉しいんだけど

 

楓「兄さんおめでとう」

 

愛子「よかったね貴浩君」

 

優子「おめでとう」

 

なのは「よかったねタカ君」

 

砂原『そして念願の第1位は――――久保利光ゥうう!

   理性にあふれる姿に女子はみんなメロメロだァ!次ウエイトレス行くぞ¥よォ!』

 

「「「「「うおおおおおお!!」」」」」

 

そんなこんなで数十分後・・・・

ちなみに女子の順位は

1位:砂原、2位:愛子、3位:なのは 4位:楓 5位:命

6位:優子 7位:椎名 8位:姫路 となった

 

やはり楓は人気があるな。あまりホールに出してないのにこれか・・・・・

 

貴浩「はぁー、つっかれた。」

 

でも、Aクラスとの仲良くなれたしいい1日だったな。

さて明日からも頑張らないと。

明久は命と話しているみたいだし俺はどうするかなと考えていると

 

愛子「ねぇってば!」

 

貴浩「うわっ!びっくりした。驚かすなよ愛子」

 

愛子「さっきからずっと呼んでたんだけど」

 

愛子がムスっとした顔をしてこっちを見ている。

 

貴浩「ごめんごめん、で何か用?」

 

愛子「怖い人たちに攫われた時、助けてくれたの貴浩君たちなんでしょ。

   だからお礼がしたくて」

 

そういうことか。確かに助けに行ったけど・・・

頭に血が上っていたからなあまり覚えていないんだよな

 

貴浩「別にお礼なんていいよ。

   それにその時頭に血が上ってたみたいであんまり覚えていないんだ」

 

愛子「そうなんだ。じゃあ『俺の女によくも手を出してくれたな、ぶっ飛ばしてやる!』

   って言ったのも覚えてないの?」

 

貴浩「なっ!?俺そんなこといったのか!?」

 

みんなに聞かれてたら恥ずかしくてもうあわせられる顔がない!

 

愛子「あはは、冗談だよ冗談。本当にからかいがいがあるね貴浩君は。

   それより優勝したけどグランドパークのチケットどうするの?」

 

優子「あっ!?私も気になるわね」

 

すると優子も俺のもとへやってきた

 

貴浩「チケットは人にあげるかな。俺は使い道ないしな」

 

優子「ふ、ふーん。そうなの」

 

愛子「…そうなんだ」

 

優子「……私を誘ってくれないのかしら(ボソッ)」

 

愛子「……僕を誘ってくれないのかな(ボソッ)」

 

どうしたんだろ2人共?落ち込んでいるみたいだけど

ま、いいか。さて明久から雄二と明久の分のチケットをもらってくるか。

もちろん明久から貰うのは大会の分であってオリエンテーションのチケットは貰わないがな

 

 

SIDE IN 明久

 

 

命「駄目れすっ!明久君は渡しません!」

 

姫路「命ちゃんこそ放してください!」

 

明久「痛たたたっ腕がぁっ!」

 

命と姫路さんに両腕を引っ張られてる。何でこんなことに…

 

-5分前-

 

命「お待たせ~」

 

姫路さんがジュースを買いに行っている間に命がやってきた

 

島田「お疲れ命。はい、ジュース」

 

命「ありがとう美波ちゃん」

 

美波から紙コップを受け取り、それを一気に飲む

 

美波「そういえばアキ。1つ言っておきたいことがあるんだけど…」

 

明久「ん?何?」

 

美波「昨日、変な連中から助け───」

 

命「明久君♪!」

 

美波「み、命!何してるのよ!」

 

突然命に抱きつかれた

 

命「んにゅ~」

 

命が僕の胸に顔をうずめて気持ち良さそうにしてる。やばい…可愛い。

 

姫路「命ちゃん!何をしてるんれすかっ!」

 

姫路さんがジュースを抱えながら走ってきた。ん?れすって…まさか2人共酔ってる?

 

姫路「放してくらさい命ちゃん!」

 

命「いやらよ!引っ張らないれよ!」

 

そんなこんなで今に至る。こういう時は…

 

明久「止めて2人共!僕の為に争わないで!」

 

これで…

 

『『『『『何だとぉぉぉっ!』』』』』

 

あれ?

 

『姫路さんと木下三女が吉井を巡って争ってるぞ!』

 

『くそぉっ!堂々と二股かけやがって…異端審問会の準備をしろ!』

 

『『『Yes!! Boss!!』』』

 

逆効果だったようだ

 

命「邪魔れすぅ!」

 

『『『『『みぎゃぁぁぁっ!』』』』』

 

命がそこらにあった棒を振りまわすとと皆が断末魔の悲鳴をあげて倒れた。

あれ?美波と姫路さんまで倒れてる。これって…2人っきり?

 

命「明久君~」

 

明久「ん?何?」

 

命「私ね…明久君の…ことが…スゥ」

 

明久「み、命?何?僕が何?って寝てるぅぅっ!?」

 

寝ちゃったのか……なんて言おうとしたのか気になるな

あ…この後どうしよう?

 

その後は貴浩に助けてもらいました




~腕輪設定~

< 腕輪 >

~白金の腕輪~

 【同時召喚型】
   ・使用者の点数を二分してもう一体召喚獣を呼び出す機能を持つ。
    ただし主獣(メイン)と副獣(ダブル)の2体の動きを
    1人で制御しなければならないため
    操作には多大な集中力を要し長時間の使用は厳しい。
   ・欠点:Bクラス並みの点数程度(総合で)で暴走するおそれがある。
   ・起動キーは「二重召喚『ダブル』」
   ・所有者:吉井明久

 【代理召喚型】
   ・使用者の点数によって範囲が変る召喚可能場(フィールド)を作成する機能を持つ。
    そのため教師の立ち合い無く召喚獣を召喚することが可能。
    操作者も自分の召喚獣を召喚することができる。
    また、操作者の任意でフィールドを形成できたり消すことができる。
   ・欠点:使用する教科はランダムで設定される。
       起動するためには点数を消費する。
    ※1回の召喚フィールドを召喚するのに30点消費。    
   ・起動キーは「起動『アウェイクン』」
   ・所有者:雄二

~深紅の腕輪~

 【召喚獣開放型】
   ・召喚獣の力を解放することで30分間、
    全ての能力(力やスピード)を2倍にすることができる。 
    またその時点数は1.2倍上がる
    ただし、一定時間経過後は元々の点数に戻りそこから元々の点数の1/4引かれる。
    例)元々の召喚獣の点数:400点 
      開放すると480点になり、一定時間経過後は300点となる
   ・起動キーは「起動『ブラスト』」
   ・また、もう1段階力を開放する事ができる。
    それは10分間、全ての能力を4倍まで上げることができ点数も2倍上がる。
    ただし、一定時間経過後は元々の点数に戻り元々の点数の半分が引かれる。
   ・起動キーは「起動『フルブラスト』」
   ・欠点:点数による制限はないが召喚者のフィードバックの作用が現れる
       そのフィードバックは2倍程度上昇
       ・普通の生徒ならフィードバックの作用:20%
        (明久と同等のフィードバック)
       ・明久:40% 、貴浩:20%
       ※ただしこれは『ブラスト』の場合で
        『フルブラスト』だとその2倍上昇する。
        操作者にとって諸刃の刃の腕輪
   ・所有者:織村貴浩



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