バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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召喚獣で喫茶!?

俺はDOGDAYSの高槻七海のコスプレをしたままAクラスの教室の前まできていた。

 

正直に言うと入りたくはない!だが入らないと着替えれないのも事実。

俺の周りでは色々ざわついて来たので意を決して扉を開けて入った。

 

Aクラスへと入ると先ほどまで客が全然居なかったのに今はそこそこ客が来ていた。

 

今なら客がいるからなんとか誰にも気づかれずに更衣室にいけるか?

俺がそう思い更衣室まで行こうとすると

 

砂原「おかえりなさいませお嬢様」

 

早速見つかってしまった。

 

砂原「お席に案内しますね」

 

そう言うと砂原は席まで案内しようとする。

 

・・・・・おっ、もしかしてばれていない。

それなら席に近づいて更衣室に駆け込めばいいか。

 

俺がそんなことを考えながら砂原の後をついていく。

周りからは俺のコスプレが珍しいのか、俺を見てくる客が多い。

 

席に案内されている途中

 

楓「兄さん。戻ってきてたんですね?」

 

すると俺の前には楓が現れた。

 

楓「あの兄さん。どうしてそんな格好されているんですか?」

 

バレた!?

 

貴浩「に、兄さんとは誰の事でしょうか?私は──(裏声)」

 

楓「何で裏声で話してるんですか?今忙しいから遊んでないで手伝ってください」

 

やはり楓の目はごまかせないらしい。さすが俺の妹。

 

秀吉「お?貴浩戻ってきたのかの」

 

あげくの果てに秀吉まで来てしまった。

もう完璧にばれてしまった・・・・・Orz

 

砂原「えっ!?この子。ター君なの?へぇーわからなかったよ」

 

優子「えっ?これが貴浩君なの?」

 

明久「えっ?これ貴浩なの?DOGDAYSの高槻七海そっくりだよ」

 

やっぱり気づかれてなかったんだ。

 

霧島「………可愛い」

 

か、可愛いって・・・…全然嬉しくないな

 

椎名「凄いの来たぁああああああ!!」

 

椎名に至っては興奮しているし。

 

康太「・・・・・・・・・・・・・(パシャパシャ)」

 

貴浩「おい!ムッツリーニ!俺の惨めな姿の写真をとるな!」

 

この後も皆から何故か質問をくらってしまった。

早く着替えたいのに・・・・・・

 

「すみません」

 

そこでお客さんから声がかかる。

 

優子「はい、どうされましたかお嬢様?」

 

「そこにいらっしゃる方と写真を取らせていただきたいのですが・・・」

 

客から思わぬ要望が入る。

確かにウチは喫茶のほかに写真撮影(500円)を行っているので頼めばできるのだが・・・

 

優子「わかりましたお嬢様。今すぐ準備いたしますので少々お待ちくださいませ」

 

優子はお客にそう言うとこちらに振り返った

 

優子「じゃあ貴浩君。悪いけど今からその格好で仕事してね。

   これで今さっきの客が途絶えた分を取り戻すから」

 

貴浩「えっ?い、いや。ちょっとまt──」

 

優子「土屋君は撮影の方に専念してもらって良いかしら」

 

康太「………了解。任せろ上手く撮る」

 

優子「楓と命、八神さんそして代表は厨房をお願いできるかしら」

 

優子はどんどん皆に指示を出していく。

もうこれは決定だな・・・・・・・この衣装のまま仕事をしないといけないのか

この後は俺はこの衣装のままウエイターとして働いたり写真を撮られたりした。

 

 

 

 

そして写真撮影から開放されてると

 

優子「撮影ご苦労様。ちょうど今森田先生がきたところよ」

 

優子がそういうと物理の森田先生がこちらへやってきた。

 

森田「木下さん何のよう?正直今忙しいんだけど」

 

優子「私ではなく織村君が森田先生にお話があるそうなので」

 

森田「織村が?で、その織村はどこにいるのよ?」

 

優子「えっと先生の目の前に…」

 

優子が俺を指差して森田先生にそういうと

 

森田「えっ!?この子が織村だっての!?」

 

貴浩「・・・はい、そうです。

   先に言っておきますがコレは事情があってきているだけですので

   俺の趣味でこんなのを着ているわけではないのでそれだけはわかってください」

 

森田「・・・・・・そう、アンタも大変なのね。で、アタシに用って何かしら?」

 

貴浩「えっと…先生に相談があって、

   このネックレスって確か学園長と森田先生が共同で作られたんですよね」

 

俺はオリエンテーションで手に入れたネックレスを取り出した。

 

森田「ええ、そうよ。アタシと学園長で作ったわ」

 

貴浩「確かこの『馬』のネックレスの能力の1つに使い魔召喚ができましたよね。

   で、その使い魔は物に触れることもできましたよね?」

 

森田「ええ、出来るわね。・・・・・・アンタ面白いこと思いついたじゃない」

 

森田先生が俺の意図を読み取ってくれたらしい。

 

森田「いいわ。良いデータが手に入りそうだし協力してあげるわ。

   ただし、悪用しないことが条件よ」

 

貴浩「もちろん。そんなことしませんよ」

 

森田「わかったわ。じゃあフィールドを展開してあげるわ」

 

森田先生がそういうと何か箱型の物体を取り出し

それを床に置きスイッチを押すと物理の召喚フィールドが展開された。

 

優子「貴浩君何をするつもり?」

 

そこで優子が疑問をもちたずねてくる。

 

貴浩「まあ見てろって。じゃあ先生はじめますね」

 

森田「ええ、はじめて」

 

貴浩「では、まずは『試獣召喚(サモン)!!』」

 

ポンッ!

 

物理 織村貴浩 298点

 

俺の召喚獣が召喚される。

 

貴浩「続いて行きます。『ライダー』!!」

 

俺がそう告げると俺の召喚獣に紅いマントが装備される。

そして──

 

貴浩「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。

   降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、

   王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ

   閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。

   閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。繰り返すつどに五度。

   ただ、満たされる刻を破却する。――――告げる。

   汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

   召喚システムの寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ

   誓いを此処に。我は常世総ての善と成る者、

   我は常世総ての悪を敷く者。

   汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ!」

 

俺が詠唱を告げると召喚獣の横に新たな召喚の紋章が描かれ

そこからもう1体召喚獣が現れた。

 

馬≪召喚に従い参上しました。マスター御指示を≫

 

【 物理 】 

   織村貴浩 & ライダー

   298点   600点

 

明久「これって・・・・・・」

 

そこであたりを見渡すと優子だけではなく明久たちやお客も見学していた。

 

森田「召喚は成功ね」

 

貴浩「そうですね。じゃあ『ライダー』これ持てるか?」

 

俺はそういうとコップを1つとりライダーに手渡す。

 

馬≪コップですか?これなら普通に持てますが・・・?

  おそらくこれ以上の重さも持てます≫

 

ライダーは何の苦も無くコップを持ち上げる。

 

貴浩「よし、成功だな」

 

森田「そうみたいね。じゃあどコレは貸してあげるわ。

   これはアタシが開発した自動召喚フィールド装置よ。

   これなら好きなように召喚獣を召喚できるわ。

   ただし悪用しないことと後でちゃんと返すことが条件よ」

 

貴浩「了解です。ありがたくお借りします」

 

森田先生は俺の言葉を聞くと教室から出て行った。

 

貴浩「じゃあライダー。これから仕事だ。

   今から俺と一緒にホールで働くぞ」

 

馬≪マスターの指示とあれば≫

 

優子「そういうことね」

 

貴浩「ということでコレも売っていく。召喚獣がホールで働くなんて面白いだろ」

 

砂原「お~それは面白そうだね。じゃあ私が早速それを宣伝してくるよ」

 

貴浩「よろしく頼む。明久も頼む」

 

明久「あっ、うん」

 

明久も俺と同じように詠唱する

 

 

【 物理 】 

   吉井明久 & セイバー

    102点  800点

 

 

明久「でも貴浩。これ僕達が教室から離れると消えちゃうよ」

 

貴浩「明久のはそうだが俺のは大丈夫だ。

   俺のは違う召喚フィールドにいることが可能だから居続けたままでいられる」

 

明久「そうなんだ。なら安心だね」

 

優子「なんか凄いことになったけどこれなら先ほどのことを挽回できそうね。

   じゃあ貴浩君と吉井君はホールでお願いね」

 

貴浩「わかった。その前に着替えてきていいか?」

 

優子「今はダメよ。まだその格好でいなさい」

 

そして俺はコスプレした格好のまま自分の召喚獣を操作しつつ、

ライダーを見守りつつホールで働いていった。

 


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