バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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番外編
Fクラス大掃除


───休日の朝

 

貴浩「じゃあ学校に行ってくる。人数多くて大変だろうケド命と一緒に弁当頼む。

   なのはも無理しなくて良いからな。時間があればでいいからさ」

 

俺は楓となのはに一声掛けてから荷物を持って学校へ向かった。

 

今日は昨日放課後に言ったようにFクラスの教室の大掃除をするのである。

あの教室のままではいずれ楓と命が倒れてしまう危険性があるからな

という事で、俺は皆より早めに学校へと向かった。

 

 

 

       ☆

 

 

 

貴浩「失礼します。鉄じ───西村先生いますか?」

 

俺は職員室の扉を開けて鉄人を呼んだ。

今日は休日にも関わらずかなりの先生が職員室の中にいた。

 

西村「どうした織村兄?」

 

貴浩「昨日放課後にお伝えしていたと思うんですが

   Fクラスの掃除をするという事で学校に来たということを伝えに来ました」

 

西村「そうだったな。わかった。まあ頑張る事だな。

   というかお前はいつもこうだと良いのだがな」

 

貴浩「自分はいつもこうですよ」

 

鉄人は今の俺の態度に呆れてため息をついた。

 

鉄人「まあ帰るときは俺に一言いれてから帰るんだぞ。

   あと、何か困った事があれば言って来い。

   先生達は職員室にいるからな。ただし、馬鹿な事だけはするなよ」

 

鉄人はそう言い終わると職員室の中に戻って行った。

俺もFクラスに向かって行った。

 

 

       ☆

 

 

そして10時になると皆揃っていた。

 

今日手伝ってくれるのは、

Fクラスからは明久に雄二、秀吉、ムッツリーニ、須川、近藤の俺を入れて7人、

Aクラスからは霧島に優子、工藤、刀麻、そして何故か久保や

昨日いなかった砂原と椎名の7人も参加してくれた。

 

貴浩「……どうして砂原と椎名が手伝ってくれるんだ?

   昨日いなかったから話しすら聞いてなかったと思うんだが…」

 

久保は昨日あの場にいたから手伝ってくれることはわからないでもないんだが

昨日いなかったはずの砂原と椎名がここにいることが気になる。

 

砂原「ター君そんなことは簡単だよ!

   私はツッチンほどじゃないけど情報網があるんだよ♪

   そして、こんな面白そうな情報をほおって置く事なんてできないんだよん♪

   だからユッキーと一緒に来たのさ♪」

 

相変わらず砂原は凄いニックネームで呼ぶなぁ。

ター君⇒俺、 ツッチン⇒ムッリーニ

 

貴浩「……わかった。じゃあ今日はよろしくな。

   そして、久保もわざわざありがとうな」

 

久保「いや、気にする事はないよ。今日は頑張らせてもらうとするよ」

 

久保がそう言うとチラチラと明久の方を見ていたが気にしないことにした。

 

貴浩「えっと、確か椎名だよな。今日はよろしく」

 

と俺がそう言いながら近づくと何故か砂原の後ろに隠れてしまった。

 

……あれ?俺何かしたかな?

 

俺は不思議に思って砂原を見ると

 

砂原「ごめんね。ユッキーは恥ずかしがり屋でね。

   相手が女の子ならまあ大丈夫なんだけど男の子だとちょっとね…」

 

砂原がそう言うと

 

椎名「……今日はよろしくです」

 

砂原の後ろの方でオドオドしながら挨拶してくれた。

 

須・近「「儚げな美少女来たぁあああああ!!」」

 

といきなり須川と近藤が叫んだので椎名さんが怯えてしまった

 

秀吉「これ、2人とも大声を出すでない。

   椎名が驚いているではないか。椎名よ大丈夫かの?」

 

そこで秀吉が出てきて先ほどの2人に注意すると

椎名さんを心配して近づいた

 

椎名「ありがとう。えっと……」

 

秀吉「ワシの名前は木下秀吉じゃ。そこにおる木下優子はワシの姉じゃ」

 

とそこで秀吉が椎名に名前を教える

 

椎名「ありがとう。秀吉さん」

 

貴浩「そうだな。掃除をする前に軽く自己紹介ぐらいしとくか」

 

そこで今いるメンバーで自己紹介をする事にして、

自己紹介が終わると、俺は持ってきていたゴム手袋とマスクを人数分配った。

多分大丈夫だと思いたいが念のために健康面に考慮してマスクを用意した。

 

貴浩「じゃあ、掃除を始めますか」

 

「「「おおぉ!!」」」

 

まず教室の窓を全開に開けてから教室内にある卓袱台や座布団教卓などを廊下に出した。

そして、女性陣には座布団を屋上で干してもらうように頼んで、男性陣は教室に残ってもらう。

 

貴浩「さて男性陣はこのいかにもやばそうな畳をどかしてみようと思う」

 

明久「ねぇ大丈夫なの?腐ってなんかないよね」

 

雄二「さすがに。それは無いと信じたいな」

 

やはり皆心配しているようだ

じっとしていてもしょうがないので俺たちは一斉に畳を持ち上げた。

 

すると・・・

 

秀吉「……腐っておるのじゃ」

 

康太「・・・・・・酷い」

 

貴浩「なんか今日掃除を実行して良かったと思うよ」

 

雄二「だな。まさかここまでとは…」

 

須川「織村が掃除を提案してなかったらと思うと……」

 

近藤「ぞっとするな…」

 

案の定というか畳は1/3程度腐っていた。

 

明久「このまま教室を放置してたら姫路さん達じゃなくても体調を崩したと思うな」

 

明久がそう言うと皆頷いた。

 

貴浩「じゃあひとまず腐っている畳は処分するという事にして残りの畳は一度干すか。

   で、教室の床を箒ではわいてから雑巾で拭くみたいなみたいな感じで良いか?」

 

俺が確認をとるように皆の方を振り向くと同意したように頷く。

 

貴浩「じゃあ分担するか。

   まず腐った畳を何処に処分すれば言いか先生に聞いてから処分する人が2人。

   次に、畳を屋上に持っていくのは2人、これは悪いけど女性陣にも手伝ってもらおう。

   で、次に教室を箒ではわく人が2人いればいいだろう。

   窓を拭く奴が1人コイツは他のサポートもしてもらうかな。 

   最後に雑巾で拭く人が2人になるかな。誰がどれするかはジャンケンで良いよな」

 

俺が皆に確認するとと皆頷いてくれた。

多分、役割の中で一番嫌なのが雑巾で拭く係だろうな。

皆おそらくしたくないんだろうな。

 

貴浩「じゃあ行くぞ。最初はグー、じゃんけん」

 

俺のかけ声のもとじゃんけんをした。そこで役割が決定した。

 

畳の処分をする係:ムッツリーニ、刀麻

畳を干す係:俺、秀吉

箒ではわく:明久、雄二

床雑巾で拭く:近藤、須川

サポート:久保

 

という風に決まった。

須川と近藤は絶叫していたがじゃんけんに負けたのが悪い。

 

貴浩「さてと分担してやりますかね」

 

「「「「「了解!」」」」」

 

貴浩「須川に近藤。まあドンマイ。後でいい事あるさ」

 

俺はそう言い残すと秀吉と一緒に畳を屋上に運ぶため教室を出た。

畳の数は全部で50畳ぐらいある。そして畳が腐ってあるのを除くと

 

貴浩「持っていくのは30畳位か」

 

秀吉「結構あるのう」

 

貴浩「そうだな。じゃあ運ぶとするか」

 

秀吉「そうじゃな」

 

自慢じゃないが俺も秀吉も力はあまり無い。

俺は少し筋肉質ではあるがこれは楓を守る時だけ発揮されるので通常時は普通なんです…

という事で俺は秀吉と一緒に1畳づつ運ぶことにした。

 

まず1畳、屋上に畳を運ぶと、屋上にはFクラスの座布団が干されていた。

 

工藤「貴浩君に秀吉君。こっちは終わったよ」

 

と工藤達がこちらに寄ってきた。

 

霧島「・・・・・・終わった」

 

砂原「それで次は私たちは何をすれば良いのかな?」

 

貴浩「そうだな。俺と秀吉が畳を屋上に運んでくるからそれを運んで干してくれるか」

 

優子「それは良いけど。教室の方は手伝わなくて良いの?」

 

貴浩「それは良いさ。ってか行かない方が良い……本当に」

 

秀吉「そうじゃな。女性陣は教室には行かぬ方がよかろう」

 

工藤「どうしたの?もしかして畳が腐っていたりして」

 

工藤が笑いながら言ってくる

 

優子「流石にそれはないでしょ」

 

貴・秀「「・・・・・・・・」」

 

俺たちは工藤達から目を背けた

 

優子「え?うそ。本当だったの?」

 

砂原「流石だね。やっぱり面白い事が起きたよ」

 

椎名「……鈴ちゃん。いいすぎだと思うよ」

 

霧島「・・・・・・・それ本当?」

 

俺と秀吉は頷いた。

そこで、その話を止めて霧島と優子、椎名は屋上で畳を干すように頼んで、

工藤と砂原は俺と秀吉と一緒に畳を屋上に運ぶのを手伝ってもらった。

 

 

 

そんな事をしていたら楓と命となのはが弁当を持ってきてくれたので

休憩として全員で屋上で食べる事にした。

食事中、須川と近藤が涙を流しながら食べていたがそんなに嬉しかったのか…

 

 

食後は楓と命、なのはも加えて掃除を行い、ある程度は綺麗にする事ができた。

 

掃除が終わった所で解散した。

 

後の不備は俺がまとめて後日学園長のところに持っていく予定だ。


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