バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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Aクラス戦 最終戦

高橋「最後の1人どうぞ」

 

霧島「・・・・・・はい」

 

Aクラスからはやはり代表の霧島が出てきた。

そして、俺たちのクラスからは当然──

 

雄二「俺の出番だな」

 

坂本雄二。コイツしかいないな。

 

高橋「教科はどうしますか」

 

雄二「教科は日本史、内容は小学生レベルで方式は百点満点の上限ありだ」

 

 

ざわ ざわ

 

 

雄二の宣言で先ほどまで静かだったAクラスにざわめきが起きる。

 

A「上限ありだって?」

 

A「しかも小学生レベル。満点確実じゃないか」

 

A「注意力と集中力の勝負になるぞ」

 

高橋「わかりました。そうなると問題を用意しなくてはいけませんね。

   少し待っていてください」

 

高橋先生はノートパソコンを閉じ、教室を出て行った。

そんな先生を見送りつつ俺たちは雄二に近づく

 

明久「雄二、あとは任せたよ」

 

明久と雄二が手を握る。

 

雄二「ああ。任された」

 

康太「・・・・・・後は任せる」

 

ムッツリーニが歩み寄り、親指を立てる。

 

秀吉「ここが正念場じゃ。頑張るのじゃよ」

 

島田「ここまで来たんだから頑張りなさいよ」

 

楓「頑張ってくださいね坂本君」

 

命「坂本君頑張ってね」

 

雄二「お前らには随分助けられた。感謝している」

 

雄二は皆から応援されそれに答える。

 

姫路「坂本君、あのことは、教えてくれてありがとうございました」

 

雄二「ああ。明久の事か。気にするな。後は頑張れよ」

 

うん?雄二と姫路が明久の事で何か言ってるな。

まあ別にいいか。今はそんなことよりこっちの試合のほうが大切だ。

 

貴浩「最後の最後でしくじるなよ雄二」

 

雄二「ああ。わかっている。もう少ししたらシステムデスクだ」

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

高橋「では、最後の勝負、日本史を行います」

 

高橋先生がそう言うと雄二と霧島さんは教室を出て試験会場であるの視聴覚室に行った。

あと俺たちにできることは『あの問題』が出てくれることを祈るだけだ。

試験の様子はAクラスにある巨大モニターで見ることができる。

 

いよいよ試験が始まりそうだ。

 

楓「兄さんいよいよだね」

 

貴浩「そうだな」

 

命「これで、あの問題が出なかったら坂本君は・・・」

 

明久「負けるだろうね」

 

秀吉「もし出たならば」

 

明久「うん」

 

もし出たなら勝てるはずだ。

そして試験が開始された。

誰もが固唾を飲んで見守る中、ディスプレイに問題が表示される。

さて問題が出ているか・・・

 

 

《次の( )に正しい年号を記入しなさい》

 

 (  )年 平城京に遷都

 (  )年 平安京に遷都

 

 

流石に小学生レベルだ。今の明久でもこれぐらいは解ける。

 

 

 (  )年鎌倉幕府設立

 (  )年大化の改新

 

 

 

「「「あ・・・・・!」」」

 

出た

 

命「あ、明久君っ」

 

明久「うん」

 

秀吉「これで、ワシらは・・・・・・」

 

貴浩「ああ。これで俺たちの卓袱台が」

 

F『システムデスクに!』

 

揃ったFクラス皆の言葉

 

明久「最下層に位置した僕らの、歴史的な勝利だ!」

 

「「「うぉおおおお!」」」

 

教室を揺るがすようなFクラスの歓喜の声が上がる。

Aクラスの皆はそれが何かわからず戸惑っているみたいだ。

試験の結果は雄二と霧島が教室に帰ってきた時に開示されるらしい。

俺たちFクラスの皆は雄二の帰りを待ちわびた。

 

 

 

 

 

しばらくして雄二と霧島が戻ってくる。

2人が戻ってきた事で得点が表示された

 

 

<日本史勝負 限定テスト 100点満点>

 

 Aクラス  霧島翔子   97点

 

        VS

 

 Fクラス  坂本雄二   53点

 

 

 

俺たちFクラスとAクラスの戦争は〔 3勝3敗1分 〕という形になった。

 

そして雄二の元に流れ込む俺たち。

 

雄二「・・・・・・殺せ」

 

明久「良い覚悟だ、殺してやる!歯を食いしばれ」

 

姫路「吉井君、落ち着いてください!」

 

姫路が明久を食い止める

 

貴浩「覚悟はできたか?苦しむのは一瞬ですむ」

 

俺は雄二の元に行く前にムッツリーニからスタンガンを借りて手に持っている。

 

明久「だいたい、53点ってなんだよ!0点なら名前の書き忘れとかも

   考えられるのに、この点数だと・・・」

 

雄二「いかにも俺の全力だ」

 

明久「この阿呆がぁーっ!」

 

貴浩「そうだ!今の明久でもこのレベルなら100点は取れるぞ」

 

命「明久君も貴浩君も落ち着いてよ」

 

明久「くっ!なぜ止めるんだ命!この馬鹿には喉笛を引き裂くという体罰が必要なのに!」

 

楓「それって体罰じゃなくて処刑だと思いますが・・・」

 

楓と命が身体を張って俺たちを止める。

 

チッ……楓と命に救われたな雄二

 

高橋「7対7の対戦結果は、3勝3敗1引き分けとなりました。」

 

クールヴォイスの高橋教諭の声が響いた。

 

高橋「この後どうするのか、双方の代表者で話し合い、決めてください」

 


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