バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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呆然と策とファインプレイ

明久「さぁ皆。今度はこっちの番だよ! そろそろ流れを引き込もう!」

 

「「「おうっ!!」」」

 

貴浩「打席は俺からだな」

 

そして俺は打席へと向かう

 

 

【現代国語】

 2-F       VS   教師陣

 織村貴浩 281点      大島武 249点

 

 

 

貴浩「おりゃ!」

 

カッキーン

 

大島先生が外角高め目がけて投げきた球を打ち返す。

打球はピッチャーの足元を抜ける。

 

誰もがヒットと疑わなかったが──

 

パシッ

 

貴浩「ま、マジかよ…」

 

ピッチャーライナーで抜けたと思われた打球に

ショートの鈴村先生がファインプレイを見せ打球を捕球した。

そして、グラブトスでセカンドのレイブンにトスし、一塁へ送球する。

 

『アウト!』

 

続く命は三振、光一も鉄壁のセカンド・ショートの守備陣の前にアウトに終わった。

 

明久「さぁ皆、今度は守備だ。もう1点も入れられないよう頑張ろう」

 

「「「おー……」」」

 

貴浩「皆、守備に行く前に聞いてくれ。

   先生達の点数も脅威だが、その上操作技術も高いのがわかるだろう。

   だからここで守備の交代をするぞ」

 

命「守備交代ですか?」

 

貴浩「ああ、以下の通りに守備を交代する」

 

ピッチャー  織村楓

キャッチャー 羽鳥光一

ファースト  須川亮

セカンド   吉井明久

サード    坂本雄二

ショート   近藤吉宗

センター   織村貴浩

レフト    木下秀吉

ライト    木下命

 

楓「私がピッチャーですか?」

 

貴浩「ああ、先生達に対抗するには高い点数じゃないと難しい。

   だから、学年次席レベルの楓なら何とかなる可能性が大きい」

 

明久「だから、光一がキャッチャーなんだね」

 

貴浩「ああ、俺か光一じゃないと捕球できないからな」

 

秀吉「じゃが、もし楓の球が打たれた時はどうするつもりなんじゃ?」

 

貴浩「もちろん策はある。だから秀吉をレフトに明久をセカンドにおいたんだ」

 

明久「? どういうこと?」

 

貴浩「つまり・・・・・・で・・・・・・する」

 

秀吉「なんと破天荒な発想を・・・」

 

雄二「そんな曲芸が実戦で出来るのか?」

 

貴浩「俺と明久、秀吉なら可能なはずだ」

 

光一「試してみる価値はありますね」

 

俺達は話し合いを終えると各自守備位置についた。

 

教師チームは2番の布施先生からだった。

楓が一球目を投げるが甘めに来た球をレフト前に打ち返される。

 

そして、次に迎えるのは

 

高橋「宜しくお願いします」

 

学年主任を務める才女、高橋先生だ。

ここからが正念場だ。

 

高橋「今度はうまくやります」

 

高橋先生はかなりバットを短く持って構えを取る。

高橋先生の点数だ。バットに当たりさえすればヒット性の当たりになるからな。

 

楓はアウトコース高めにボールを投げる。

 

高橋「まぁ、予想通りですね」

 

突如、高橋先生の召喚獣が思い切り腕を伸ばした。

コースを読まれ、あえなく楓の球が打たれてしまった。

 

スタン『高橋先生! 今度はきちんと一塁から順に回ってください』

 

高橋「わかっています。同じミスは、二度と犯しません」

 

高橋先生の召喚獣が点数に比例した速さで一塁ベースを踏み、

続いて二塁・三塁を物凄い速さでベースを回って行く。

だが、速すぎて───

 

『高橋先生・・・アウト、です・・・』

 

高橋「なぜですか」

 

速すぎて前の走者を追い抜かしたからだ。

 

『『『・・・・・・』』』

 

見ている全員が言葉を失った。

 

貴浩「近藤!」

 

俺はすぐさまボールを近藤へとボールを投げる。

近藤はボールを受け取ると2・3塁間に立ちつくしていた布施先生をタッチする。

 

布施「あっ」

 

高橋先生の行動にまたもや呆然としていた布施先生もアウトにする。

よし、これで2アウトだ。

 

 


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