バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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5/8 修正


撮影と対策と効果抜群!

貴浩「もうそろそろか・・・」

 

俺達3組は件の場所に近づいていく。 

来ると分かっていても耐えがたい恐怖が周りを包んでいた。 

 

なのは「やっぱり覚悟していても気分が……」

 

康太「・・・・・・・・・大丈夫かなのは?嫌なら戻ってもいいが?」

 

怖がるなのはに声をかけるムッツリーニ。

 

なのは「大丈夫だよ康太君。心配してくれてありがとう」

 

康太「・・・・・・・・・コレくらい当たり前だ////」

 

砂原「ムッツン照れてるのかなん♪」

 

康太「・・・・・・・・・照れてなんかいない(ブンブン)」

 

刀麻「さっきのじゃ全然否定できないぞ」

 

愛子「ねえ貴浩君。あの先だっけ? さっきの面白い人が待ってるのって」

 

貴浩「ああ…そうだな。ムッツリーニ、砂原」

 

康太「・・・・・・準備はできている」

 

砂原「こっちもOKだよ♪」

 

俺は砂原とムッツリーニに合図を出し俺は刀麻に預けていた荷物からあるモノを取り出す。

 

なのは「やっぱりまた真っ暗になってるね」

 

刀麻「突然現れる効果があるだろうからな。

   タイミングを見計らってスポットライトを入れるんだろ」

 

闇の中でカメラがぼんやりと人影を映す。

 

貴浩「そろそろくるぞ」

 

すると、

 

『バンッ!』(スポットライトのスイッチが入る音)

 

『ドンッ!』(俺が刀麻に持たせていた大きな鏡をおく音)

 

『くせfgtwz;:あ、!!』(坊主先輩が嘔吐する音)

 

『パシャ!パシャ!』(ムッツリーニと砂原がカメラで写真をとる音)

 

 

効果抜群だ!!

 

 

夏川「て、てめぇ! 何てものを見せやがる! 思わず吐いちまったじゃねぇか!

   ってか何写真撮っているんだよ! 撮るんじゃねえ!」

 

それを自分で言うか。

 

康太「・・・・・・吐いたことは恥じゃない。それは人として当然のこと」

 

夏川「くそっ。想像を絶する気持ち悪さに自分で驚いたぜ……。

   道理で着つけをやった連中が頑なに鏡を見せてくれねぇわけだ」

 

きっと彼らもすごい吐き気におそわれてただろう・・・

 

愛子「貴浩君。この先輩、ちょっと面白いね。

   来世でなら知り合い程度になってあげてもいいかなって思っちゃうよ」

 

砂原「それは同感だね。こんな面白い先輩は記事にしないと(パシャパシャ)」

 

夏川「ちょっと待てお前ら! 俺の現世を全面否定してねぇか!? 

   っていうか生まれ変わっても知り合い止まりかよ! いつまで写真を撮っていやがる!」

 

貴浩「あ、すみません。俺の友人が失礼を言って。

   ですがあまり喋らないでください、歩く卑猥物先輩」

 

なのは「だめだよタカ君。人の趣味はそれぞれなんだから」

 

夏川「純粋な悪意しか見られねぇよ! っておい!

   これは決して俺の趣味じゃないからな!!」

 

なのは「えっ!?」

 

夏川「なに本気で驚いてるんだよ! ってかその写真どうするつもりだ!」

 

康太「・・・・・・海外のホンモノサイトにUPする」

 

砂原「学園新聞に載せるんだよ♪」

 

夏川「じょ、冗談じゃねぇ! 覚えてろっ!!」

 

坊主先輩はダッシュでその場から去っていった。

これでEクラス最大の脅威は取り除かれただろう。

 

刀麻「あの鞄にはこの鏡が入っていたのか」

 

康太「・・・・・・先に進む」

 

愛子「多分チェックポイントまであとちょっとだよね」

 

貴浩「そうだな」

 

俺達はと変態先輩が向かっていった方向に歩き出す。 

パーティションで作られた通路を少し歩くと、その先では3年生らしき人が2人待っていた。 

予想通りさっきの仕掛けに場所を取り過ぎたようでチェックポイントはすぐ傍にあった。

チェックポイントで対峙している4人はそれぞれ召喚獣を喚び出すところだった

こちらからは愛子と砂原の2人が出る。

 

『『『『サモン!!』』』』

 

砂原の召喚獣は烏天狗で、愛子のはのっぺらぼうだった。 

後ろから見たらどちらも普通の人にしか見えない。

一方、3年生の方はミイラ男とフランケンというラインナップ。 

どちらもメジャーなお化けだから一目でそれと分かる。 

 

 

英語

モブC  303点 &  モブD  301点

 

 

点数は300を超えている。さすがAクラスに入るだけあるな。

 

貴浩「二人とも相手の点数が高いけど頑張れよ!」

 

愛子「うん! 貴浩君の前だし頑張るよ!」

 

砂原「私もやるからにはやるよ!」

 

対する砂原と愛子の点数が表示される。

 

英語

 

工藤愛子  356点 & 砂原鈴歌 468点

 

さすがこちらもAクラス点数が高い。

瞬きすら許されないような刹那の後、

ミイラ男とフランケンは敵と一度も組み合うことなく地に臥した。 

 

なのは「な、今何が起きたの!?」

 

刀麻「わからない。一瞬眩しいと思ったらいつの間にかに終わってた」

 

貴浩「砂原の方はカメラのフラッシュで視界を塞いでからフランケンを切り裂いて、

   愛子は一瞬で全裸になってミイラ男をボコボコにしてまた服を着ていた」

 

刀麻・なのは「「えっ?」」」

 

貴浩「ついでに言うとムッツリーニはその一瞬で出血・止血・輸血を終わらせていた」

 

なのは「康太君も見たんだ…ちょっとOHANASIしようか」

 

康太「・・・・・・・・・そんな事実無い」

 

貴浩「おい、なのはにムッツリーニ夫婦喧嘩は後にして皆のところに戻るぞ」

 

俺達はEクラスを攻略し皆のところに戻った。

そして次のDクラスだが科目が保健体育だったので

ムッツリーニと愛子がそのまま進み何の問題も無く攻略することが出来た。

 

E・Dクラスを突破し、そのまま引き続きムッツリーニと愛子が

クラスの教室をスタスタと2人が歩いていく。 

俺やなのは、刀麻、砂原は明久たちの元へと戻っていた。

先に進んだ2人は、普通のお化けに対してなんら臆することなく先へ先へと進んでいった。

 

刀麻「順調だな。このままあの2人で全部突破できそうだけど、そう問屋が卸さないか?」

 

雄二「そうだな。あちらもムッツリーニの正体に気がついただろうしな。

   そろそろ対策を打ってくるはずだ」

 

刀麻が雄二に言うと雄二も頷いて答えた。

 

雄二「3年生はムッツリーニって名前は知らなくても

   『保健体育が異様に得意なスケベがいる』ってことくらいは知っているはずだ」

 

貴浩「ああ。そうなると、弱点もバレている可能性が高いし、

   それにムッツリーニの点数じゃ突破は難しいだろう。今の2人の役目は偵察だな」

 

そうこう話していると2人の持つカメラが薄明かりの下に佇む女の人の姿を捉えていた。

恐らくあの人が『ムッツリーニ対策』だろうな・・・

 

康太『・・・!(くわっ)』

 

愛子『ムッツリーニ君? 何をそんなに真剣な顔を…って、なるほどね…』

 

徐々にその人の姿がはっきりと見えてくる。

その女の人は髪を結い上げた切れ長の目の綺麗な美人が色っぽく着物を着崩していた。

 

「「「「「眼福じゃぁぁぁぁっ!」」」」」

 

後ろから男子の歓喜の声が上がる。

クールな表情や長い手足。タイプで言うと霧島が一番近い。

そんな人が着物を着崩して色っぽく立っているのだから、皆が叫ぶのも無理はないだろうな。

 

翔子「・・・・・・雄二」

 

雄二「なんだ、翔子。何が映っているんだ?」

 

翔子「・・・・・・私だって、着物を着たらあんな感じになる」

 

雄二「えっと、言ってることの意味が分からないんだが。とにかく目隠しは外してくれないか?」

 

霧島が目隠しをしたまま、ムッとして膨れている。 

自分と同じタイプの人に対抗意識を燃やしているみたいだ。

 

翔子「・・・・・・雄二、結婚式にどちらを着たほうが良い?」

 

雄二「ん? ドレスと着物? まぁ、誰と結婚するかはおいといて、

   悩むくらいなら両方着るって選択肢も…」

 

翔子「・・・じゃあ、着物とドレスの両方着る」

 

雄二「? そうか」

 

康太『・・・この程度・・・で・・・この俺・・・がっ!』

 

愛子『・・・ムッツリーニ君。足にきてるみたいだケド?』

 

康太『・・・(ブンブンブン)』

 

予想通りムッツリーニがいきなりグロッキーになっている。 

それを直接見ても何とか耐えている。しかしあの先輩・・・どこかで見たような・・・

 

なのは「康太君……後でOHANASIだよ」

 

俺の横では真っ黒なオーラを放つなのはがじっと画面を見ていた。

ムッツリーニ……ドンマイ・・・俺にはどうすることもできない

 

小暮『ようこそいらっしゃいました、御二方。私、3年A組所属の小暮葵と申します』

 

愛子『小暮先輩ですか。こんにちは。僕は2ーAの工藤愛子です。

   その着物似合ってますね』

 

小暮『ありがとうございます。こう見えてもわたくし、茶道部に所属しておりますので』

 

愛子『あ、そっか。茶道って着物でやるんだもんね。 

   その服装はユニフォームみたいだもんだよね。ちょっと着方はエッチだけど』

 

小暮『はい。ユニフォームを着ているのです』

 

愛子『そうですか。それじゃ、ボクたち先を急ぐので』

 

小暮『そして、実はわたくし・・・』

 

愛子『?なんですか?まだ何か?』

 

そういえば小暮先輩ってたしか・・・

 

小暮『新体操部にも所属しておりますの。』

 

部活を掛け持ちしてる人だ。(ムッツリーニ情報)

はだけだけられた着物は完全に脱ぎ捨てられ、

その下からは、レオタードを身に纏う小暮先輩が現れた。

 

康太『!!(ブシャァァァァア!!!!』

 

『土屋康太、音声レベルおよびモニター画像全て赤! 失格です!』

 

翔子「・・・雄二、見ちゃダメ」

 

雄二「見えないからな?」

 

命「明久君も見ちゃダメです」

 

明久「目隠しされてるから見えないんだけど」

 

明久と雄二は画面が見えないように命と霧島に目隠しをされていた。

 

『大変だ! 土屋が危険だ! 助けに行ってくる!』

 

『一人じゃ危険だ! 俺も行く!』

 

『待て! 俺だって土屋が心配だ!』

 

『俺も行くぜ! 仲間を見捨てるわけにはいかないからな!』

 

男子の一部が独断専行を始めていた。

 

『『『『『うぉおおおぉぉっ! 新体操――っっ!!』』』』』

 

秀吉「…突入と同時に全員失格したようじゃな…」

 

優子「何でうちの学校の男どもってこうもバカだらけなのかしらね…

   …ところで貴浩は小暮先輩を見てなんとも思わないの?」

 

貴浩「俺か? まあ先輩は魅力的な人だとは思うぞ」

 

優子「……そう」

 

次々と失格になっていく仲間たち(男子のみ)。

しかもそれはFクラス男子だけではなく他クラスの男子も大勢混ざっていた


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