試験召喚システム修理作業、暴走召喚獣の妨害により失敗
織村貴浩、吉井明久の召喚獣2体による撃破合計、100体
内訳は、Aクラス15名、Bクラス12名、
Cクラス13名、Dクラス15名、
Eクラス10名、Fクラス25名。
高橋「以上が、作戦の結果報告です」
学園長「ああ……しかしあのバカ共、たった2人でよくここまで倒せたね」
森田「まぁ仮に教師を倒していないわね。
条件を限定したら1クラスは簡単に制圧できるわね」
撃破した暴走召喚獣の名簿を見て、呆れつつも感心する学園長。
高橋女史と森田先生も、そのスコアに多少満足そうな表情を見せる。
学園長「で、あのガキ共は?」
高橋「まだ二人とも意識を取り戻してはいません」
学園長「その辺りは無理ないさね。あれを見ればね」
揃いもそろって、Aクラス級のリンチともいえる猛攻を受けた以上、
そのフィードバックで多々で済む訳がない。
学園長「……しかし暴走してたとは思えないほど、
個人を狙ったかのような猛攻だったねえ」
高橋「……見ていて痛々しい事この上ありませんでした」
森田「さすがに見ていて気分がよくないわ」
学園長「やれやれ……今から延期して貰う為の言い訳でも考えておくかね」
時は放課後、学会へのお披露目は明日の午後2:00からになっている。
修理や準備などの時間を考慮した場合を考えると、時間は刻一刻と迫っていた。
~保健室~
明久「うっ……うぅ……ここは……」
命「あ、明久君!?気がついたんですね!よ、良かった」
島田「あっ、気がついたアキ?」
姫路「よかった……心配してたんですよ?明久君」
明久が気がつくと、看病していた命と島田と姫路が安著の声を挙げる。
そこで、何があったかを思い出した明久は……。
明久「うっ、うん。ありがとう……」
明久は先ほどの件があり島田と姫路から少しだけ距離をとる。
島田「……予想していたとは言え、やっぱりこうなるのね」
姫路「……何だか明久君の私達への評価は酷くなる一方です」
雄二(仕方ないだろ。自業自得だ)
秀吉(そうじゃな。自業自得じゃの)
刀麻「目が覚めたか明久。大丈夫か?」
明久「う、うん・・・大丈夫だよ・・・それより貴浩は?」
雄二「貴浩はまだ寝ている。今は木下長女や工藤が様子を見てる」
刀麻「まだ目覚めないだろうな。明久を庇って暴走召喚獣たちを相手にしたし、
最後のあの攻撃だしな」
明久「それってどういうこと?」
そこで明久が気絶してからのことを雄二が説明する。
明久「・・・・・・」
秀吉「なにはともあれ、目が覚めて良かったぞい」
なのは「明久君もタカ君のおかげでこの程度ですんだしね。
もし腕輪の攻撃が直撃してたらと思うと・・・・・」
雄二「……さすがにあれはいくらなんでも、
暴走してるにしては不自然な事だから仕方ないな」
疑われた姫路と島田にしてみれば、不本意この上なかったのだが、
今までの行動を見てみても『自業自得』という言葉しか皆には思い浮かばない。
雄二「で、起きていきなりで申し訳ないがどうする?続けるのか?」
明久「……」
秀吉「雄二よ。今その話は酷ではないのかの」
雄二「そう思うのは仕方がないが時間がないんだ。で、どうする?」
明久「もちろん続けるよ。このままじゃ終われないし
貴浩の行動を無駄にできないしね」
命「あ、明久君大丈夫なんですか?」
明久「うん、大丈夫だよ命。それにまだ諦めたくないしね」
雄二「なら、寝起きですぐはきついだろうが、回復試験受けるぞ?
さっきババァ長に聞いたが、学会へのお披露目とやらは明日の午後2時かららしい。
で、準備や修理の時間を含めると12時までがタイムリミットだな」
明久「じゃあ、それまでに何とかしないと」
雄二「ああ。ババァは最悪キャンセルも考えてるだろうが、
そんな事すれば評判は更にガタ落ちだ。
最悪、俺等全員が転校という事になるだろうな」
事が事だけに、全員が深刻な表情となる。
雄二「で、もう今日は時間が遅い」
明久「え?」
明久が窓の外を見てみるともう夕方になっていた。
雄二「だから、今から3人は回復試験を受けて明日の朝からもう一度作戦開始になる。
そしてそれがラストチャンスだ」
3人というのは明久のことはもちろんのこと、雄二と秀吉も含まれる。
2人は戦闘はしていないが腕輪を長時間発動しているので点数が減っていたのだ。
明久「うん、わかったよ。僕も本気でやらないとね
そして3人は試験を受け今日は帰宅した。