バカと俺達の召喚獣   作:ターダン8

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合宿本来の目的

そして夜は明けて、強化合宿本番。

 

翔子「……雄二。一緒に勉強できてうれしい」

 

雄二「待て翔子、当然の様に俺の膝の上に座ろうとするな。

   クラスの連中が靴を脱いで俺を狙っている」

 

強化合宿ではAクラスとFクラスは同じ部屋で合同で勉強をしている。

 

明久「雄二も素直じゃないね」

 

貴浩「仕方がないさ。恥ずかしんだろうよ雄二は」

 

秀吉「そうじゃな。しかし、折角のAクラスとの合同学習だというのに何故自習なのじゃ?」

 

秀吉はふと疑問に思い口にする。

 

明久「それもそうだね」

 

ふと、秀吉が疑問を口にした。それに明久も賛同する。

 

貴浩「簡単な事だ。この合宿の趣旨は“モチベーションの向上”だ。

   分かるように言うと、Aクラスは“Fクラスの様になるまい”、

   Fクラスは“Aクラスの様になりたい”と思わせて意欲を向上させるのが目的だな」

 

明久「そっか。だから授業をやらないんだね」

 

貴浩「そう言う事。さて勉強するなら教えてやれるぞ?

   一応名目は強化合宿だからな。でも秀吉には楓がいるか。なら、おーい楓」

 

秀吉「なっ////」

 

楓「何ですか?兄さん」

 

楓が俺に呼ばれやってくる

 

貴浩「今からさ、秀吉に勉強教えてくれ?」

 

楓「ヒデ君にですか。良いですよ!じゃあヒデ君向こうで一緒に頑張りましょう」

 

秀吉「うむ、よろしく頼むのじゃ////」

 

貴浩「それと楓。後で少しいいか。昨日のことでな」

 

楓「はい、わかりました。その時は命ちゃんも呼びますね」

 

貴浩「よろしく。じゃあ雄二は霧島に教わるみたいだから

   俺は明久とムッツリーニに教えるとするか」

 

 

ちなみに光一は羽鳥財閥の息子ということもあり、成績はAクラスです。

そして今は情報収集中───

 

 

康太「・・・・・・・・・・・よろしく頼む」

 

明久「じゃあよろしくね貴浩」

 

貴浩「じゃあ今はとりあえず俺の得意科目の数学を教えるか。

   まあ因数分解はさすがにわかるよな?」

 

明久「・・・・・・」

 

康太「・・・・・・(プイ)」

 

貴浩「ま、まじか・・・・・・良く入学できたな!?

   ってか待て!お前らの数学の点数はいくらだ!?」

 

そこへ

 

愛子「あ、貴浩君と吉井君とムッツリーニ君だ。

   代表もここにいる事だしボクもここにしようかな?」

 

愛子が近くの席に座った。

 

貴浩「愛子か。じゃあ一緒にやらないか?」

 

愛子「うん。それじゃあ何の勉強するの?パンチラの勉強でもする?」

 

明久「パンチラの授業ってなに?」

 

康太「・・・・・・・・・・パンチラ(ブシュー)」

 

明久の言う事も最もだ。ってかムッツリーニお前大丈夫か?

 

愛子「あ、なんなら、ここで披露して見せよっか?

   貴浩君も居る事だし、サービスするよ?」

 

明久「えっえええぇぇぇぇ!!」

 

愛子が立ち上がり、スカートのすそをつまみ始める。

明久は手で顔を隠すが、指の隙間からソレを見つめる。

 

明久「あれ?どうしたのムッツリーニ。

   普段はエロが大好きなはずなのに、随分冷静だね」

 

貴浩「確かにそうだな。どうしたムッツリーニ?

   エロが大好物なお前が大人しいとは気味が悪いな」

 

明久「僕ですらこんなにドキドキしてるっていうのに」

 

貴浩「そうだぞ。俺だってドキドキしてるんだぞ」

 

康太「…………騙されるな」

 

そこへ、ムッツリーニが意味深な言葉を告げて来た。

 

貴浩「本当にどうしたんだムッツリーニ?お前がエロが大好きなのに

   こんな美味そうなイベントに乗らないなんて熱でもあるのか?」

 

康太「…………奴はスパッツをはいている」

 

明久「そ、そんな!?工藤さん、僕を騙したね!?」

 

貴浩「そんな!?愛子、俺たちの純情を返すんだ」

 

愛子「ごめんね。2人とも。お詫びに面白いもの見せてあげるよ」

 

といって、ある物を取り出した。

 

明久「何?」

 

康太「…………小型録音機」

 

愛子「うん。コレ、すごく面白いんだ。たとえば……」

 

 

――ピッ! 

 

<工藤さん><僕><こんなにドキドキしている>

 

 

明久「わあああああああっ!僕そんな事言ってないよ!?

   変なものを再生しないでよ!!」

 

貴浩「ダメだぞ愛子。そんな事したら明久が可愛そうだろ」

 

愛子「ごめんごめん。じゃあ次は……」

 

 

ピッ!

 

<愛子><大好き><俺><こんなにドキドキしているんだ>

 

 

貴浩「うわぁあああああっ!俺もそんな事言ってないよな!!

   だから今すぐに消すんだ!!」

 

優子「ねぇ貴浩。今、面白い事聞いた気がするんだけど」

 

貴浩「げっ!?優子」

 

優子「どういうことかしら」

 

 

ピッ

 

<優子><大好き><俺><こんなにドキドキしているんだ>

 

 

貴浩「おぉい!!愛子!!もうやめてくれっ!!」

 

優子「えっ///いきなりそんな事言われても」

 

 

――ピッ!

 

<愛子><優子><が><欲しい><美味そう>

 <だから><今すぐ><一緒に><やらないか>

 

 

貴浩「っておいいいいいっ!!」

 

なんだよコレ?変態発言じゃないか!?

 

明久「工藤さん、貴浩をいじめすぎだよ」

 

愛子「ね、面白いでしょ?」

 

面白いとかそういう問題じゃねぇ……

 

俺達のやり取りは、教室中の注目を浴びていた。

 

久保「君達、少し静かにしてくれないか?」

 

明久「あ、ごめん」

 

明久が久保をはじめ、この部屋にいる全員に頭を下げる。

 

久保「吉井君か。とにかく気を付けてくれ。

   まったく、“織村貴浩”をはじめとして姫路さんといい島田さんといい、

   Fクラスは危険人物が多くて困る」

 

久保はそういうと自分の席へと戻っていった。

 

 


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