星の潮流   作:fw187

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M87星雲の調整者

 或る時点で銀河系最強の戦闘用改造生命体、ハルト人達が第一次人類を襲撃の数年前。

 アンドロメダ星雲の最高種族、光の守護者に第三段階の思考が届いた。

 光の守護者マルドック・レトス、ユガ・レトス、テングリ・レトス。

 非暴力主義の調整者は隣接銀河に赴き、調停を試みたが。

 魅力的な論理と弁舌は侵略者に通じず、破壊と荒廃が島宇宙を覆ってしまう。

 女神の援護で幾度も試行錯誤が繰り返され、新たな道が拓いた。

 

 

 多元宇宙の一角で現実界に昇格し得た選択肢、分岐の経緯を要約する。

 光の守護者は島の王、時間エージェント達と接触を避け慎重に事を運んだ。

 惑星ワシュン周回軌道の『MA天才的』乗員、宇宙エンジニア種族4千名強。

 パドラー達の親戚筋、遺伝子モデュレーター達も遭難を装い長時間計画の一翼を担う。 

 『クレストⅣ』が地球を離れた後、タム評議員4名の希望を叶え或る情報も得た。

 

 ルナ=クラブ議長は有能な物理学者達を誘い、《時の目》開発を試みたが。

 複数の有力候補者が提案を辞し、タム評議員スキモル暗躍の為と嗅ぎ付けた。

 研究施設の場所も判明の直後、ハルト軍の侵攻開始で情報を盗む腹案は潰えたのだが。

 スコーチ星系第三惑星を偵察の際、レムール文明屈指の科学者達を見出した。

 

 光の守護者は超能力機械生物、《時の目》融合体ドゥル捜索も試み提携を説く。

 ラッキー・ログ製造種族の植物化、遺伝子変更を阻む論理が効いた。

 ペリー・ローダン、イホ・トロト掌握の精緻な催眠暗示波は時間工作員も知らぬ。

 タム評議員フラスブール、島の王ファクターⅦ捕獲の価値は計り知れない。

 レグナル=オルトンは催眠暗示命令に屈し、約2万年前に権力奪取の詳細を語った。

 

 パラスプリンター達が時を越え、西暦2404年に転送後レトス達も動く。

 月面都市マドゥン襲撃の際、ハルト空挺部隊は撤退を選んだ。

 或る種族の製造した超ロボット、ラッキー・ログの催眠暗示波に拠る行動だが。

 惑星ハルト着陸と総司令部に直訴を試み軍律違反、任務放棄の罪で撃ち殺される直前。

 光の守護者達が現れ、彼等を連れ異次元の領域に姿を消した。

 

 

 未来より補給艦『ディノⅢ』到着の際、ペリー・ローダン達との邂逅は実現していない。

 光の守護者は時を越える為、細胞凝固睡眠状態に乗員を置いた。

 約500年後アトラン達の地球偵察時、巧妙な催眠暗示波が島の王ファクターⅥを襲う。

 トセル=バン提供の情報に基き、ネヴィス=ラタン捕獲の為『クレストⅣ』は隣接銀河に渡る。

 『MA天才的』乗員パドラー約4千名、遺伝子モデュレーター達も西暦2404年に帰還した。

 

 スコーチ星系の科学者達は膨大な技術情報を得て、超巨大要塞の構想を練った。

 物理学者達の第一ファウンデーション設立後、オールドマン建造案は詳細設計に進む。

 生物学、遺伝学、心理学等の研究者も第二ファウンデーション設立後ハルト軍対策を練る。

 遺伝子モデュレーター達の実績、経験値を盛り込み《歌う兵器》改良に励んだ。

 元マドゥン襲撃者も機密情報を隠さず、衛星ダラク産クリシュン達の訓練も応じている。

 トランスフォーム砲と爆弾千個で閃光信号、《良き友》と描いた《永遠の船》は直径30km。

 エネミー星系偵察の際ドラン群の最強兵器、構造亀裂も弾き衛星ウレブ周回軌道に乗った。

 クリシュン達の活躍で捕虜も得て撤収後、《歌う兵器》は更に進化を遂げる。

 

 

 心因性リ・ジェネレーター、構成放射装置の影響力発現には約50年を要する。

 3200万光年の彼方に跳躍は惑星ハルト、衛星ウレブ地底神殿を構築の後に実施された。

 M87星雲に現れた《永遠の船》は情報収集、偵察を続け連合軍の指揮系統も探る。

 哲人種族オケフェノケース転生体、中枢部の設計者は猜疑心旺盛で理性的交渉を嫌う。

 レトス達は情報を集め、ウレブ達の親戚筋が暗黒星雲に棲息の事実を知った。

 ハルト人同様モーグ、ペレヴォン理性的平和愛好種族に変貌の種を機械生物の融合体が蒔く。

 第三段階の《歌う兵器》が稼働を開始、深く静かに暴力衝動の鎮静作用が進む。

 50年後、光溢れるM87星雲の宇宙警備隊を創設の準備が整った。

 クリスタル惑星モノル掌握、封鎖の後オケフェノケース達の傲岸不遜な態度が潰える。

 光の守護者は権力移譲、平和維持活動の開始を確認の後M87星雲を離れた。

 

 アンドロメダ星雲では数千年後、或る酸素惑星の育んだ生命が進化の過程を昇った。

 独立細胞群の集合生物は意識を備え、透明種族が数トン輸送後ポスビ誕生に繋がる。

 惑星メカニカ知性体、爬虫類に似た外見の住民達は銀河系北側に移った。

 数千年後に時間フィールド、相対防御バリア装備フラグメント船約3千隻が揃う。

 ローリン軍と激戦の際、数十隻は損傷し消息を絶ったが。

 自爆の前に直径2500m、球形戦闘艦が現れ敵を追い払った。

 フラグメント船司令、有機プラズマ塊に遠隔感応波が届く。

 同族の精神波、思考を以て驚くべき情報が提供された。

 損傷船数十隻は最高司令部に通報せず、惑星スキモル曳航を認める。

 時間フィールド発生装置の調査、オールドマン及び搭載艦に装備が軌道に乗った。

 

 

 紀元前1万8千年頃、アンドロメダ星雲の野心家達が動いた。

 光の守護者も惑星レムリア監視、偵察は怠っていない。

 時間転送機構の稼働、ハルト軍の侵攻後に動いた。

 島の王ファクターⅠ、ミロナ・テティン逮捕の際に細胞活性装置を奪う。

 独裁者失踪の後アンドロメダ星雲先住民、水素呼吸種族マークス帰郷が推進された。

 メタン型大気圏を有する惑星に着陸の後、生存環境の整備と居住設備の建設も進む。

 レムール系第一次人類の避難民、テフローダー達の棲む酸素惑星に影響は無い。

 高度な話術で魅力的論理を展開する調整者、交渉人(ネゴシエイター)達の真価が実証された。

 

 透明種族ローリン達の惑星デストロイ撤収、アンドロ・アルファ星雲安住も叶う。

 ポスビ乗務の直径2500m宇宙戦艦、1万5千隻は惑星ランドⅠ周辺宙域に飛んだ。

 反重力推進の搭載艇750万隻が地表に降り、独立細胞プラズマ集合生物を慎重に載せる。

 二百の太陽の惑星に着いた《母》、原細胞群を熱烈な歓迎と慰謝の念が包む。

 ホイール星系にも集合生物が運ばれ、数億倍に膨張後M87星雲の調整者となった。

 

 数万年後メローラ姫の遠隔精神感応波、超次元間通信が複数の渦状星雲に届く。

 記憶封鎖(メモリー・プロテクト)解除(リセット)後、超光速通信が飛び交った。

 培養アンドロイド起源の銀河警備隊勇士達、レムール系人類、ポスビ、マークス。

 アンドロメダ星雲、銀河系、M87星雲の星間航行種族が動いた。

 光の守護者も《永遠の船》推進装置の秘密を明かし、援軍派遣の準備が整う。

 太陽系防衛線を蹂躙する震動守護者、ドラン群の前に数万隻の超巨大要塞が現れた。

 オールドマン搭載『アンドロメダ』級の他、数億隻の戦艦も侵攻軍に殴り込む。

 

 三銀河連合艦隊の戦闘参加後、数時間で無限艦隊は海王星の軌道から追い払われた。

 数千隻の特務艦が第三段階の重力爆弾、特殊フィールド構築の為に幾何学模様を描く。

 太陽系全域を真空管と化し、常識を無視した熱量で敵を屠る《太陽ビーム》の極大化現象。

 空間破砕爆弾(スペース・デストロイヤー)に準拠、次元共鳴波動の(ヴォルテクス)が侵攻軍の前進を阻む。

 存在確率急落力場は虚無の海に等しく、次元重層バリア展開の戦艦も強制消滅を免れぬ。

 ダッカル・ゾーン通過、超空間(ハイパー・スペース)経由の遷移(ワープ)、リニア航行艦も例外ではない。

 宇宙航行種族多数が連携の地球防衛戦は実を結び、女神救出作戦は第三段階に移った。


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