転生先生テリま   作:物書き初心者

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閑話 1

<エヴァの修行 その2>

 

3人で旅を始め、そろそろ50年、旅の道程も半分位。

 

そしてエヴァの修行も節目を迎えていた。

 

 

空を飛ぶエヴァが

 

「来たれ氷精、大気に満ちよ。白夜の国の凍土と氷河を<こおる大地>」

 

地上にいたゴン君は突き上げてくる氷柱を後ろを見ずに避けながらエヴァに向かって飛翔する。

 

すぐさまそのゴン君に向かってエヴァが、手を上にあげ、

 

「氷神の戦鎚、いっけ!!」

 

と尋常じゃない大きさの球形の氷の塊を投げ落とし、エヴァは次に呪文詠唱には入る。

 

ゴン君は速度を落とさず突き進み、氷の塊に渾身の右ストレートを放つ、

 

「ガアアアァッァァ!!!」

 

その拳が氷塊に叩きまれ,氷塊は粉々に砕け散った。その時には、エヴァは先ほどまでいた場所にはいなかった。

 

氷塊に隠れ、エヴァは呪文詠唱しながらゴン君のほぼ真上に来ていた。

 

そしてゴン君が氷塊を砕き欠片が舞い散る中、目標が見えたその瞬間迷わず、真下に向かって虚空瞬動、欠片を縫う様に目標に着地する。

 

そこは、渾身の力を放ち終わったゴン君の右腕の上だった。

 

そうとな力が掛かったのだろうゴン君の身体が斜めの沈み込んでいる。

 

普通なら腕が千切れ飛んでいたはずだ。

 

今回に限るならそちらの方が良かったかも知れない。

 

「エクスキューショナーソード」

 

エヴァは右腕に乗った状態から、右手を振り上げ魔法の剣を作り出し、ゴン君の首を落としに行く。

 

ゴン君は右腕のエヴァを前に振り払い、左腕犠牲にし無理やりそらし、自身は後ろに飛び退いたお蔭で何とか死は免れたが、左腕は二の腕から切り飛ばされた。

 

エヴァは体制をすぐさま整え、手を前に突き出し

 

「解放、闇の吹雪」

 

黒い極太なレーザーの様な魔法がゴン君を襲う。

 

「ガアアアアアアア!!!」

 

ゴン君は全魔力前方に集めて必死に耐える

 

エヴァは魔法を放ち終わった瞬間、ゴン君が飛んでいるであろう位置の右側に向かって虚空瞬動をした。

 

それに気付いたゴン君が右手で殴ろうとするが、エヴァの方か早く、

 

「凍て付く氷柩」

 

ゴン君は氷の柩に閉じ込められ地面に向かって落ちていく、エヴァは落ちてゆくゴン君に狙い更に呪文詠唱していく。

 

「リク・ラク ラ・ラック ライラック

 

契約に従い我に従え 氷の女王 来れ永久の闇 <えいえんのひょうが>

 

全ての 命ある者に等しき死を・其は安らぎ也 <おわるせかい>」

 

そして、ゴン君は砕け散った。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・勝った・・・やった!初めて勝った!!!」

 

「おめでとう、エヴァ・・・ナイトゴーント卒業だ」

 

「ありがとぉ、アレイさん・・・あ!ご褒美!!」

 

「うん?ご褒美??」

 

「ナイトゴーント卒業したら、一つだけアレイさんが叶えられる物なら叶えてくれるって言った」

 

「ああ、言った言った。で何がいい??」

 

「・・・仮契約をしてほしい・・」

 

「仮契約か、俺は術式を知らんぞ・・・お~い、エセル」

 

「どうかされましたか?、マスター。」

 

「仮契約の魔方陣を書いてくれ」

 

「イエス、どなたと契約なさるんですか?マスター。」

 

「うん?エヴァとだが」

 

「そうですか、エヴァと・・・・《ギロ》『っひぅっ』書きました、マスター」

 

「ああアレイさん、ああの、エセルさんとも仮契約されたらどうですか!!」

 

「そうだな、そうするか、で如何すればいいんだ?」

 

「(ッホ)えエセルさん、お手本をお願いします。」

 

「わかりました、マスター、陣の中で私にキスをしてください」

 

「ああ、わかった」

 

「あれ、アレイさん、何だか知りませんが《普通其処は戸惑いません??》と聞かなくちゃいけない気がします。」

 

「ふむ、そうかでは答えよう。・・・アレイ・クロウは、漢<オ・ト・コ>だからだ!!」

 

そう言い放ち、アレイとエセルは口付けを交わす。すると陣が光だし、彼らの間に一枚のカードが現れた。

 

それをアレイが取って、

 

「これが仮契約カードか、え~と、魔人の従者」

 

虹色のカードでクラシックなメイド服を着て立っているエセルが写っている。

 

アレイは、エセルにカードを渡す、エセルは何かしたのかカードが二枚に増え、一枚をアレイに返した。

 

「これで仮契約終了です、マスター。次はエヴァです」

 

「は、はい、よろしくおねがいします!!」

 

「改めて、よろしく」

 

緊張してガチガチのエヴァに、アレイが口付けをする。すると陣が光、カードが出てきた。

 

エヴァがぽ~~としてるので、アレイが取る

 

「今度は何々、魔人の教え子ねぇ、」

 

金色のカードで、背後に人影があり、その前に右手に地面に刺さった黄金の十字架剣を左手に弓を持ち、白いゴスロリドレスを着たエヴァが写っていた。

 

複製したカードを渡し、

 

「主従逆転して見るか、俺のカードが気になる」

 

エセルとエヴァそれぞれと契約してみる、二枚とも同じカードが出た。

 

金と黒色のカードで、アレイが魔導書を胸の前に持ち、巨大な機械の手の上に立っている姿が映っていた。

 

「これまた、あからさまな・・・非常識な破壊神ね」

 

それぞれから複製カードを貰い仮契約の儀式は終了した。

 

 

 

「・・・そうだ、エヴァ、次からの修行は、俺かエセル、手の空いてる方が相手をするから、両方無理なら、強化型ナイトゴーント、ゴン君DXが相手してくれる筈だからがんばってくれ」

 

「・・・・え、修行終わったんじゃ・・・・」

 

「ああ、初級編がな、次から中級だ」

 

バタッとあんまりな現実に倒れるエヴァだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<気が付けば>

 

 

 

 

 

もう少ししたら日本に着く。

 

旅を始めて120年近く経っている。

 

色々やって来たが今に至って予想外な所がでてきた。

 

まず、ギルド、ブラックロッジだが、いつの間にか秘密組織のような扱いになっていた。

 

理由は主な依頼主が王や、上流貴族、宗教のトップなど、後ろ暗い事や不祥事を隠したい連中ばかりだからだ。

 

要するに、そいつらが勝手に隠すから、極一部の人間しか知らないギルドになった。

 

 

 

次に、情報収集用に自立型の使い魔を放し飼いにしていたが、効率よく情報を集める為、エセルが商人に化ける様に命令していた。

 

それがいつの間にか、各国それぞれで大商会の主になっていた。

 

使い魔は常に情報を共有化している、そんな状態で、商人を演じているのだ儲からないはずがない。

 

しかも商会が大きい方が情報が集まりやすい。なのでせっせと使い魔達は商会をでかくしていった。

 

しかも、普通3、40年で商会の主が代替わりするが、それも使い魔である。

 

例えば、商会の主とその妻、息子とその嫁、孫、総て使い魔である。

 

要するに10匹位で役所を回しているだけである。

 

要するに、経済支配をいつの間にかしていたのだ。しかも未来の主要国家の地域もカバー済み。

 

 

 

気付けば、世界征服(経済的に)完了まで秒読み段階に入っていた。

 

 

 

 

<さあ、暗躍するぞ>

 

 

俺達は日本に着いた。

 

まだ、家康公が活躍し出すまで20年ほどある。なので、使い魔をばら撒きつつ日本一周してみる。

 

その間に、天皇家に占星術師として出入りしたり、原作舞台を見に行ったり(巨大な木が在りました)、エヴァが京の都が気に入って其処に拠点を設けたり、ブラックロッジの仕事をしたり、いつの間にか戦国に突入してました。

 

俺は、マギウス・スタイルに仮面、更に今回はジェダイの騎士のローブ黒色版を着て仕官しようとしたが断られた。

 

当たり前である。

 

なので戦場に乱入し首をあげ、それを手土産に仕官した。

 

初めは侍として仕官しろと言う話になったが、どうにか説得して策士兼占い師として仕官できた。

 

家康公に付き従い基本的の影で暗躍する事にした。おおうつけ殿にサルとも仲良くなった。

 

俺は家康公に天下泰平になったら金も権力いらんから、今の埼玉一帯の土地をくれと頼み了承してもらった。

 

理由としては、京に次ぐ霊地だからだと答えて置いた。

 

そう言えば、いつの間にか俺の名前が、阿零 九朗と書かれていた時には驚いた。俺は大十字君じゃなんだけどなぁ。

 

江戸時代に入り、少しずつ知識を小出しにしていく事にした。この知識は使い魔を使い日本中に広まっていった。

 

俺は基本政治には関与せず、徳川家と天皇家の相談役として始終した。

 

そして、それからは幻術などを使い、天皇家と徳川家に占い師兼相談役として強いパイプを保って行った。

 

 

時は幕末、明治と流れ行く

 

 

 

 


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