MUV-LUV-ALTERNATIVE-鋼鉄の狩人   作:暗黒の影

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この話は、能力変換以外は前作と同じです。




第01話「ターミネーター」

 

俺が、目が覚めるとそこは、廃墟の街があった。

 

レイ「此処は…どこだ?」

 

戦争か何かがあったのか、廃墟と化している街を俺は、歩きながら観察する。

 

レイ「だけど、何故だろうか…」

 

この世界に凄く見覚えがあるな……

 

廃墟の街を歩いていると一人の人影を見付ける。

 

レイ「あ。すみ…」

 

見えた人影に俺は、直ぐに口を閉じた。

 

何故なら、自分の姿が雷電の特殊作戦用義体をスーツにした物だからだ。

 

外見から見たら俺の方が不審者だからだ。

 

俺は、見掛けた人に見つからない様にゆっくり近寄る。

 

レイ「おいおい。マジか…」

 

そこにいたのは、人間ではなく金属の骨格にテカリがある皮膚を付けて背中にデカイランドセルを背負って手には、5連装の銃口が出ているガトリングガンを持った機械がいた。

 

レイ「ターミネーター……」

 

ターミネーター

 

スカイネットが作り上げた金属の骨格を持った機械の名称だ。

 

その力は、俺の着ている雷電のスーツには遠く及ばないが、充分人間を殺せる性能を持っている。

 

レイ「って事は、この世界はターミネーターの世界か…」

 

ガラッ!!

 

俺が、自分がいる世界が分かると同時に足元にあった瓦礫が崩れてしまった。

 

レイ「ヤバっ!!」

 

俺は、瓦礫が地面に落ちる前に握り取る。

 

レイ「ふぅ…」

 

ゆっくりとターミネーターがいる方を見ると……

 

T-600『ジィィー(-.-)』

 

此方を見詰めるターミネーターさん。

 

そんなターミネーターに目が合ってしまう俺…

 

取り敢えずだ…

 

レイ「ちっす(=・ω・)ノ」

 

挨拶は欠かせないだろう?相手とコミニュケーションを取らないとね(´∀`)

 

そう思った瞬間、ターミネーターは、手に持っていたガトリングガンを此方に向けてきた。

 

レイ「ですよねー…」

 

俺が呟いた瞬間、ガトリングガンの引き金を引いた。

 

レイ「っち!!」

 

俺は、瞬時に足の強化型人工筋肉に電力を流し走る。

 

電力で強化された強化人工筋肉によって、放たれる鉛玉を全て避けきる。

 

瓦礫に隠れ頭を回転させる。

 

レイ「(さてと、見付かっちまったしな…確かT4の劇中では、パトロールしてるターミネーターに見付かったら、ハンターキラーが来てたっけ?)」

 

レイ「(長引くと此方が不利か…何か無いか?)」

 

そう思い思考を巡らせる事5秒間、頭に思い浮かんだ策を実行する。

 

レイ「(それじゃあ、早めに解決しますか。)」

 

俺は、高周波ブレードを引き抜き瓦礫から身を出し一気にターミネーターに近づく。

 

ターミネーターは自分に向かってくる俺にガトリングガンが放ってくる。

 

俺は、バイザーとマスクを展開させ弾が来る場所に高周波ブレードを振り、弾丸を跳ね返す。

 

一気に近付いた俺は、高周波ブレードを握っていない左手でターミネーターの頭を掴みそのまま地面にぶつける。

 

こんなんじゃあ、ターミネーターは機能を停止しない。

 

それは、百も承知している。俺がしようとしているのは……

 

レイ「ハッキングだよ!!!!」

 

俺が行く世界は、元々化物がウジャウジャといる世界なんだ。使える物は使わないとな。

 

こいつ等ターミネーターは元々戦う為に作られたんだったら、俺も使わせてもろおうか。

 

女神から貰った、超高度なハッキング接触同化能力。

 

コイツを使ってターミネーターの電子チップとスカイネットの束縛を上書きし俺の下僕に変える。

 

レイ「(ん?コレか…済まないな。スカイネット、コイツは俺が貰った)」

 

ターミネーターの中に見付けたスカイネットの支配と電子チップを完全ハッキングする。

 

俺は、一旦T-600の上から降りる。

 

するとT-600は、体を起き上がらせ、周りを見始め俺を見つけるとガトリングガンを下ろした。

 

どうやら、成功したみたいだな。

 

レイ「T-600。お前は、今から俺の命令を聞け」

 

T-600『っコク』

 

無言で頷くT-600

 

レイ「この空域に元仲間を呼び寄せろ。そしたら、俺の能力の虚数空間に入っていて貰う」

 

T-600『っコク』

 

その言葉を聞き頷く。俺は、少し離れた瓦礫に同化する。

 

バルディエルの寄生浸蝕改造能力

 

この能力をターミネーターに使用すれば、改造できるがそれはしない。

 

理由か?T-600は只の警備兵として使うからな、そんなに性能が高くなくて良いと思う。

 

だから、改造はしない。

 

ゴォォォ!!

 

俺が考えていると空気を揺るがすジェット音が聞こえた。

 

音がする方向を見ると、大きな輸送機が此方に来ていた。

 

ハンターキラー エリアル

 

ターミネーターのOPで多く登場する。ハンターキラーシリーズの浮遊戦闘を行う垂直離陸可能型の飛行機タイプ。

非常に戦闘能力は高く、人類側の戦闘機や攻撃機に引けをとらない。

直径はA-10の約2倍程の大きさ、31m。

 

基本的には飛行タイプによる捜索殲滅が重視されている。

 

そんな大型機が地面に着陸した。

 

俺は、ハンターキラーに見つからない様にT-600を虚数空間に沈めて回収する。

 

それと同時に人間を収納する場所の中から、8体のT-800が姿を現した。

 

レイ「(丁度良い…)」

 

俺は、ゆっくり地面に降り立ちT-800の足元に4次元収納空間を展開させ落とす。

 

T-800『っ!?』

 

T-800達は、いきなり起きた事に驚き、抗うが落ちていく。

 

ハンターキラー エリアルも直ぐに空中に逃げようとするが、俺が既に装甲に触れておりハッキングを開始する。

 

レイ「もうちょっと、周りの警戒をするんだな」

 

ハッキングされたハンターキラーは、一時停止し再起動した。

 

レイ「H.K.e(ハンターキラーエリアル)。お前は、今から俺の言う事を聞け」

 

俺の言葉を理解したのか、赤色のモノアイが点滅する。

 

レイ「少しの間、収納空間に入っていてくれ」

 

俺は、H.K.eを4次元収納空間沈めると同時に先ほど沈めたT-800を順番ずつ出して行き、ハッキングしていく。

 

8体全機ハッキングが終わると同時に一体のT-800を残して全機を4次元収納空間に落とす。

 

レイ「一応聞くが、喋れるのか?」

 

T-800「あぁ」

 

聞いた事のある玄田声の太い声で答えるT-800

 

レイ「なら、審判の日の日付と、今日の西暦何年の何月何日だ?」

 

T-800「審判の日は1997年8月29日…今日は2030年6月29日だ」

 

レイ「そうか…」

 

たしか、ターミネーター2で起きる筈だった審判の日は、1997年だった……

 

T2の審判の日は阻止された……

 

と言う事は…この世界は、剥離された世界だな…

 

レイ「さてと、この世界が剥離されてるんだったら…」

 

俺は、考えをやめてT-800に向き直る。

 

レイ「お前たちは、どこの基地から此処に来た?」

 

T-800「ロサンゼルス近隣の軍事生産基地から来た」

 

レイ「そこへの行き道を教えてくれ」

 

T-800「此処から南に徒歩10分、車であれば、5分と掛からない」

 

レイ「そこにスカイネットは?」

 

T-800「スカイネットは、全世界に存在する。その一部である管理システムがある」

 

一部の管理システム…

 

レイ「分かった。お前も虚数空間で待機していてくれ」

 

そう言い俺はT-800を虚数空間に沈め待機させる。

 

さてと、徒歩10分か…

 

レイ「まぁ、問題ないか…」

 

俺は、脚に電力を流し強化人工筋肉を大きくさせ脚力を上げる。

 

バイザーとマスクを展開させ、地面を蹴って走る。

 

ッダ!!

 

ッダダダダダダ!!

 

強化された脚の裏からは、電力が地面に帯電していた。

 





次回から、少し変わります。


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