インフィニット・ジェネレーション   作:ハルン

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書く意欲があってもじかんがないなー



40話

黒歴史から世界の真実を伝えられてから数日後世界は大きな争いに呑まれていった。コード・アメリアスによる世界に対する宣誓布告がなされた際、当初はただの悪趣味な悪戯だと思った。

 

 

「ひれ伏せ人間ども!貴様らのISという愚かな偶像が見るも無残に破れていく姿を!!このコード・アメリアスが貴様らを統治する!!」

 

 

IS委員会本部に突如現れたインプルース・コルニグスを中心にアマクサ、バタラによる一個中隊、サイコ・ザク、ドム、高機動型ザクによる一個小隊によって襲撃され、迎撃に出たIS委員会直属の部隊は瞬く間に殲滅された。絶対防御を、ISを過信し、実戦系経験の皆無だった部隊は初めて直面する明確な『死』に恐怖し、怯えただ逃げる事しかできないISを絶対防御ごと切り裂き、一方的な蹂躙と言う形で蹂躙され、交渉の余地すら与えられず上空から放たれた一撃によりIS委員会は岸から消滅した。たちの悪いジョークだとだと誰もが思った。だが世界各国のトップに修復不可能なレベルで破壊され動かなくなった血の付いたISコアが送られそれが現実に起きたものだと理解した。そして、世界は圧倒的な力を持つコード・アメリアスによって徐々に支配されていった。

 

 

「イチカの言う通り、IS委員会が滅び、ISでは到底敵わない敵が現れた」

 

「だけど、希望の芽が潰えたわけじゃない。私達はまだ、負けてはいない」

 

 

コード・アメリアスによって、支配されていく中でそれに抗うようにレジスタンスがいくつも現れ、場所構わず戦闘が起き安全な場所は徐々に無くなっていき、今ではIS学園は難民を受け入れる避難施設兼レジスタンスの拠点として活動していた。IS学園以外でも複数の国がコード・アメリアスの支配を否定し、今もなお反抗しているが徐々に押され始めている。

 

 

 

「IS学園にいる教師陣が周辺の警護あたっているが、攻めに回れないのがつらい所だな」

 

「彼女達も戦場で戦えるように訓練はしているけど...」

 

「まぁ、いままで碌な戦闘をしたことの無いひよっこ同然だからな。イチカも指導に力が入るが...」

 

 

マークとエリスは、今も模擬戦が行われている第二アリーナに目を向ける。

 

 

「無駄玉を使うな!」

 

「そんなこと言ったって!?」

 

「無駄口もだッ!!」

 

「キャアァァァァァァァ??!」

 

 

第二アリーナで行われた実践形式の模擬戦なのだが、機体が未完成の楯無の機体に覚醒したフェニックスがファンネルを駆使し、翻弄された所を接近戦を行い止めに踵落としで地面に落としたのだ。

 

 

「う~!またお姉さんが負けた...」

 

「そのエクシアはGN粒子制御が未完成だから改良が必要なのは知っているが、それでも戦いようはある」

 

「いやいや、手加減と言うモノが無さすぎなのよ。あんな猛烈なアタックされたらお姉さん惚れちゃうかも」

 

「ファンネルの使用数を四分の一以下にしてるんだがな...。減らず口が叩けるという事はまだまだいけると言う事だな。よし、もう一戦逝くか?」

 

「いえ、結構厳しいので少しお休みを...」

 

 

地面に出来た大きなクレータから、よろよろと覚束ない足取りで歩く楯無。その姿は嘗てのISでミストリアス・レディとは異なり、全身装甲のガンダムタイプで、背部から絶え間なくGN粒子が放出されている。

 

 

「俺が使っていたエクシアをベースにミストリアス・レディに使われていたナノマシン技術を搭載した機体だが、ISの技術をそのまま載せた事による弊害か、粒子制御能力に難がある様に見える。本来のエクシアであれば高速近接戦闘が可能なはずだ。後は、重心がやや右に寄るから気をつける事だな」

 

「調整もせずにそのまま載せるとダメかー」

 

「一番手っ取り早いのはOライザーの様な支援機を新しく設計して、安定させるだろうな。制御だけじゃなくて、武装面や機動力などの強化も視野に入れるといいだろう」

 

「んー、確かにそれは名案ね。ちょっと、アプロディアさんの所に行って、相談してみるわ。ありがとうね一夏君!後でお礼に、とびっきりのお礼をしてあげるわ」

 

 

性能評価試験を終え、嘗て搭乗していたイチカだからこそ理解している機体の癖をいいながら改善案を楯無に言うと、それを参考にアプロディアの所に向かい、再調整をしてくるようだ。

 

 

「エクシアにナノマシン技術を使用した近、中距離から戦闘を視野に入れた高速戦闘、ナノマシンの使用により攻撃だけではなく、防御面での向上も可能か。カタログスペックだけなら原型機であるエクシアを超えているな」

 

「機体名は『アメイジングエクシア』ね。確かに元々のエクシアに比べたら、驚くような仕組みが組み込まれているわよね」

 

「完成したら中々、手強い期待になりそうだな。切った部分を凍らせるや、水のヴェールを相手の攻撃によって形状や性質を変える事で、相手の攻撃を柔軟に防ぐことも受け流すことも可能。トランザムの使用も可能ときたものだ」

 

「一部技術はこちらの方が進んでいる。現にナノマシン技術は俺達の居た世界より進んでいると考えていいだろうな」

 

 

エクシアの新しい姿である「アメイジングエクシア」がその秘めた性能を発揮するのはまだ先だろう、と考えながら完成した際のカタログスペックをマークとエリスで見ている。ナノマシン技術がこちらの世界の方が進んでいるのは間違いないのだろうが、全体的に見るとやはり自分たちの居た世界の方が進んでいえるな、と感じた。いいものは取り入れなければ、どんなに優れた技術でもそれ以上の向上は図れない。今回のエクシアはその一例でもある考えていいだろう。

 

 

「イチカの訓練は少し厳しくない?戦士として未熟だけど、別に弱いわけじゃないからさ。そういえば、マドカは?」

 

「厳しくしなければ、競技感覚が残って、いざと言う時に冷静な判断が出来なくなるかもしれない。アイツらは模擬戦はあっても実戦経験のない訓練生だ。なら、今のうちに厳しくしなければ生き残れない。俺たちの面倒ごとを俺達の都合で巻き込んだに等しい。なら、可能な限りのバックアップ、そして生き残れるように鍛えることしかできない。マドカならセシリアの相手をしているぞ、ほら」

 

「...うん。そうだね、私達がここに来なかったら、こんな事にならなかったんだもんね」

 

 

その通りだ。本来なら、ISの世界大会というものこそあれど、血で血を洗うような戦争に関わることは無かったかもしれない。こちら側に引き込んだ以上、自分たちに出来る事をしようと思うイチカの考えは理解できた。気になっていたマドカの居場所をイチカが指差すとそこには二機のガンダムが先ほどのイチカの様に模擬戦をしていた。

 

 

「立ち止まるな!動け!そしてドラグーン使いながら自身で攻撃してこい!」

 

「いままで出来なかったことを急にやれなんて無理ですわ!」

 

「なら、出来る様になるまで追いかけ回す!行け、ライフルビット!!」

 

「いやああああああぁぁぁぁっぁあ!!!殺されるぅぅぅ!!!」

 

「殺しはしない!殺すつもり追いかけ回すがな!!死ぬ気でやって見せろ!!」

 

「鬼!悪魔!人でなし!鬼教官!! きゃぁ!?」

 

上空では、セシリアの新しい、搭乗機であるストライクフリーダムだが、スーパードラグーンと機体制御の同時操作の訓練なのだが、いまだ上手くいかないセシリアに業を煮やしたマドカが新たな愛機であるサバーニャのライフルビットⅡと自身の射撃で追い詰めていく。訓練と言うより追いかけっこである。

 

 

 

「女みたいな悲鳴を出すなッ!!」

 

「ヒィ! キチンとしたとした女性で、一人前のレディですわ!!」

 

「口を動かす暇があったら、思考と身体を同時に動かせィ!!身についているのは無駄な脂肪の塊だけかァァァァ!」

 

「キャアアアアァァァァ!!?」

 

 

分離したホルスタービットがストライクフリーダムの横腹に命中、体勢を崩したところをさらに上空からライダーキックをかまし、地面と熱いキスを交わすセシリアであった。

 

 

「スーパードラグーンは間に機械が入ることで、より扱いやすくなったものだ。なのになんだその体たらくは!兄さんやマーク、私だって間に機械など入っていないぞ」

 

「お三方が規格外なだけですわ...」

 

「あ? いいだろう、私が満足するレベルまで扱えるようになるまで休憩なしでみっちりシゴイてやる。覚悟しろ!」

 

「ヒェェェェェェ!お、お助けぇぇぇ...」

 

 

土煙から出てきたセシリアだが、自分には出来ない、周りが可笑しいと弱音を吐いたのが運の尽きだった。それを聞いたマドカの堪忍袋の緒が切れ、出来る様になるまで休みなしで訓練すると宣言。ストライクフリーダムの頭部を鷲掴みすると、そのまま引きずりながら別のアリーナに向かった。

 

 

「セシリア適性を考えて、ストライクフリーダムを選ぶも、スーパードラグーンは大気圏内では動かないから、ブルーティアーズのビットを改良する形で使用することで地上でも運用できるようにしたんだよね」

 

「運用できるようになっただけで、ドラグーンと機体制御の同時操作ができないからな。マドカが中々上達しないからってあそこまでスパルタにならなくてもね...」

 

「俺でもあそこまで厳しい訓練しないな」

 

「え?」

 

ちょっと厳しすぎないかと思いながら、訓練の一部始終を見ていたエリスは苦笑いする中、先ほどまで、使用できるファンネルの四分の一と言っているが、数が少ないせいか精度が上がっており、時折GNファングの様に刺突したり、バーニングフィンガーを飛ばしたり、果ては超級覇王電影弾をしたりとエリス達のいない時にやりたい放題していたので、やっていることはどっちもどっちである。

 

 

「他の皆はどうなの?うまくいっている?」

 

「ラウラは達は自分が持つ部隊全員が新しい機体になっているから、連携がうまく取れる様に訓練しているな」

 

「確かラウラはセラヴィ―とフルアーマーガンダムで迷っていたけど、どっちになったの?」

 

「F90だ」

 

「あ、そっち」

 

ラウラはF90を選択した。理由としては、装備を換装する事で、機体特性を大きく変えられるというISに似た特性と幅広い戦術が取れると言う事だった。

 

 

「クラリッサに関しては俺達の知っているフルアーマーガンダムとは少し違うの選んだな。なんでも「ムーア同胞団」が使用した機体で、ロールアウトした時点でFSWS計画は発展途上であった事に由来し、様々な武装や機能が試験的に装備されているらしい。それに合わせて、部下はジム・カスタムを使っているぞ」

 

「あれ?そうなるとカタログスペック的にジム・カスタムの方が強くない?」

 

「赤い人も「機体の性能が戦力の決定的な差ではない」って言っているし問題ないんじゃない?」

 

IS組の専用機をそれぞれの戦闘スタイルに合わせて選び、場合よっては改造を施すなどしているが、中には一部の人は今だに決まっていない。先ほどまでのラウラ然り、シャルロットそして千冬は今だに迷っている。シャルロットに関しては戦闘スタイルが多彩な武器を使うことに特化している事だろう。MSにはISの様な拡張領域は存在せず、搭載出来る武器に限りがある。射撃武器などを多く搭載し、中、遠距離で対応させようとする彼女が持つ「砂漠の呼び水」という技能が生かしにくくなる。それ故、シャルロットは悩んでいた。

 

 

「千冬さんが選んだのって、エピオンだよね」

 

「だが、精神的にもろい所があり、ヒイロの様な強靭的な精神の持ち主じゃない以上、システムに呑まれる可能性が大きい。だから、他の機体を選んでもらっているが中々決まらないらしい」

 

「レッドフレームは箒が選んだもんね。しかも改」

 

「まぁ、レッドフレーム改に関しては束さんが絢爛舞踏を積んで、とか言っていたが」

 

「あれ?あの全部乗せ機体のエネルギー問題が解決してないそれ」

 

 

千冬が選んだエピオンはゼロシステムと同様のモノを積んでおり、使用者に超高度な情報分析と状況予測を行い、毎秒毎瞬無数に計測される予測結果をコクピットの搭乗者の脳に直接伝達するのだが、とてつもないほどの情報量は、精神力の弱い者には、時に現実なのかシステムの予測なのかわからなくなるほどのものとなり、パイロットの精神的負荷は計り知れない。そのため、ゼロシステムに精神が負けてしまうとシステムが提示した行動のまま暴走を始めるか、耐え切れずに精神を破壊され、最悪死に至る可能性まである危険な代物である。イチカは千冬の精神面の脆さに気づいており、使用した場合、最悪の未来を辿ると予想し別の機体を選ぶよう進言している。箒は赤椿との多様な装備を持つレッドフレーム改を選択し、この機体の問題点である乗せるだけ乗せても、主にエネルギー不足が原因で使えない物や、空間認識能力が低いなどの理由により使えないものが多く、エネルギー問題に関しては赤椿に搭載された絢爛舞踏を搭載することでなんとかなると束により改善されたが、空間認識に関してはどうしようもなかったのと、武人肌な箒はミラージュコロイドウィルスを使う気になれないなど一部機能は使えないもしくは使わないようである。

 

 

「鈴はアルトロンだっけ?」

 

「そうそう。で、簪はΞガンダムを選んだぞ」

 

鈴が選んだアルトロンはシェンロンガンダムを五人のガンダム開発者が修復・強化した機体であり、鈴の愛機が「甲龍」と「二頭龍」と龍が関連するところが気に入ったようだ。甲龍の代名詞ともいえる龍砲は出力の低下させることで、肩部前面に搭載することに成功し、ビームトライデントの形状を、使い慣れた青龍刀と同じ形状となっている。簪は自身のNTとしての力とマルチロックオンと近い運用が出来るΞガンダムを選択し、ファンネルミサイルのと言うよりミサイル全般の搭載量が増えていいる以外は特に変更はない。

 

 

「イチカって新しいフェニックスの武器ってあんまり使わないよね」

 

「ん?左右の腰部マウントされている赤い鞘ごとなら使っているが...」

 

「じゃ、言い方を変えよう。剣を抜かなったのは何故だ?」

 

「剣を抜かない、か。相手に無用な傷を付けたくないという気持ちの表れなのかもしれない。今のフェニックスだと武器が異なるところが多いが、ちゃんと違いも把握している。戦闘には問題ない」

 

「ならいいが。そういえば、変形機構がオミットされたが、バーニングファイヤはどうなったんだ?使用できないのか」

 

エリスの言う通り、ここ最近のイチカは鞘に収まった剣で攻撃することはあれど、鞘から剣を抜くと言う行動を一度も取っていない。別にイチカは慢心などしていないが、心のどこかで傷つけたくないという思いが芽生え、それが訓練の時に現れていたようだ。戦闘の際、「可能な限り傷つけたくない」というキラ・ヤマトの「可能な限り命を奪わない戦い方」似た考え方を持ち始めた、否試練を通して自覚したというのが正しいのかもしれない。

 

 

「バーニングファイヤは問題なく使用できるよ。ただその為のやり方が異なるだけで」

 

「具体的なやり方は?」

 

「全身から放出したナノマシンを両腕に集めて放つ」

 

「突撃はしないのか。そのやり方なら、私にもできるか?」

 

「いや、他の機体ではフレームとかいろんなところがボロボロになって最悪、肘から砕けるそうだ。今のフェニックスしかこのやり方はできないんだって」

 

黒歴史由来の機体のせいか、機体の強度は全体的にかなり固い部類の為、問題なく使用できるバーニングファイヤだが、他の機体で同じ感覚でやった場合、戦闘に支障をきたすと忠告を受けていることを説明するイチカ。

 

 

「それにアプロディアに頼んであるものを作って貰っているんだ」

 

「あるモノ?」

 

「MSのシュミュレータだよ。この戦いが終わったら俺達はあの世界に戻ることになる。戻って、MSに乗ったらISを長い間動かしてせいで、腕が落ちていたなんて笑えないからな」

 

「...イチカ。お前は私達の居た世界の住人じゃない。この戦いが終わった後、ここに残るという選択肢もあるのではないか?」

 

「マーク...!それは...」

 

「...残らないよ、俺は。確かにこの世界に俺は戻ることが出来た。だけど、俺はあの場所で、ネェルアーガマの格納庫で見つけられて、過ごしている時に決めたんだ。例え戻れることが出来たとしても俺は平和の為に戦い続けるって、織斑を捨てて、ギルオードと名乗って、MSに乗ったあの瞬間に決めたんだ。...もう、後戻りはできない」

 

 

元いた場所に戻った際に、少しでもMSの腕を戻しておこうと考えたイチカは、アプロディアに実際コックピットと同じMSのシュミュレータを作ってもらっていることをマーク達に話す。だが、マークはこの世界に来てから考えていたことを口にした...。それは、この世界に残るか自分達の世界に一緒に戻るのかという、今後二度と会えなくなる可能性の秘めた質問だった。それに対しイチカは一緒に行くと自分の思いを口にしながらまっすぐとマーク達とを見つめながら言った。その答えを聞いたエリスはまた一緒に居れると嬉しく思うのと同時に千冬や周囲の人たちはまたイチカを失うという悲しみを背負うことになる事に気づき、どちらが正しい選択なのか分からなくなっていった。

 

 

「それに母さんと父さんを見つけてあげたい。遺体が見つからなくてもせめて遺品位は見つけてあげたいんだ」

 

「...そう...だね。うん、家族はちゃんと弔ってあげないとね《ガシャン!》誰!?」

 

あの世界のどこかで二人は死んだ。ならせめて、親としての記憶は無くても、二人が実の両親だと言う事は変わらない。なら、生まれた星の大地で一緒に眠らせてあげたい、それが自分に出来る最初で最後の親孝行だと考えているのだ。その事に気づいたエリスは自分の中に先ほど生まれた迷いを胸の中に仕舞い込み、賛同すると物陰から音が聞こえ、警戒心を上げると力ない足取りで、イチカの近くに歩いていくシャルロットがおり、まるでこの世の終わりでも見たかのような表情をしていた。

 

 

「シャル!何でここに...」

 

「まだ、僕の機体が決まらないから、イチカに相談しようと思って...。さっきまで模擬戦をしていた楯無さんがここに居るって言うから来たら...。イチカ達が真剣な話をしていて、少し様子を見て話そうって、...そしたら、イチカが僕の達の前から居なくなるって...。ねぇ...!嘘だよね!僕たちの前から居なくなったりしないよね!!」

 

シャルロットはイチカの着ていた襟を掴みながら、何処か必死な表情で訴える姿にイチカは何を言っていいのかわからなかった。

 

「お願いだよイチカ!嘘だって、...嘘だって言ってよ...。無言のままだと本当だって聞こえるからさ...」

 

「シャルロット...俺は...」

 

 

意を決して何かを言おうとした瞬間、ものすごい勢い形相で千冬が走ってきた。

 

 

「大変だ一夏!フランスにアメリアスの軍勢が...。すまん修羅場中だったか」

 

「え?あ、...ダイジョ―ブ、フランスガドウシタノ?」

 

全然大丈夫じゃないぞ、一部(シャルロット)を除いて全員がそう思った。何せイチカの目が泳いでいる上に、片言になっている辺り間違いない。最近の出来事の中でナニカがヤバい、シャルロットへの答えを間違えると中が起きる。具体的に言うとシステムに呑まれたエリス並みにやばい事が起きそう、とイチカのNTとしての勘がそう知らせていた。

 

 

「あ、あぁ...。フランスにコード・アメリアスの軍勢が攻め込んでいる。恐らく、IS関連の施設や会社破壊しているようで、このままだと民間人にも被害が出る可能性がある」

 

「分かった。直ちに出撃の準備をする。出撃メンバーは四人一組(フォーマンセル)を二つで行こう。ラナロウ、マーク、簪、鈴の第一部隊、俺、エリス、コード・フェニックスそれと―――」

 

「...僕も行くよ。フランスは僕の生まれた国で、あんまりいい思い出はないけど、それでも自分の母国が滅ぼされるのを見つめるだけなんて嫌だから...」

 

「だが、機体が...」

 

「格納庫に赤い重火器の機体があったでしょ。あれを使わせて」

 

「ヘビーアームズか。だが、使用したことは無いんだろ?何かあったら...」

 

「大丈夫、イチカが守ってくれるんでしょ?」

 

「勿論だ。大切な仲間だからな」

 

 

 

この時イチカはシャルロットから危ういものを感じた。容易く折れてしまう小枝の様に今のシャルロット危険だが、ここで残れと言っても、付いてくるだろうと考えたイチカはフォローを忘れずに行動しようと思うのだった。そしてイチカ達は各々出撃の準備を済ませる。

 

 

 

「やっぱ、母艦が欲しいよね。移動まで、ゲタがあるから推進剤に関してはいいけど、補給とかもしたいから母艦は必要だによね」

 

「言いたいことは分かるが、ないもの強請りをしたって意味がないだろう。なら、今ある戦力でどう動くか考えるべきだ」

 

「ドイツの時は海中からの攻撃が無かったが、今回も起きないとは考えにくい。用心するに越したことは無い」

 

「水中戦の時の心がけとかあるの?」

 

「水中ではビームの威力や射程が激減する。バズーカや大型実弾兵器の方がより高い成果を得やすいな。ビームライフルの場合、進行方向に沿って水蒸気爆発が連続的に生じ、海流を乱すから行動が阻害されるから気をつけろ。ビームサーベルを使う場合、柄だけ出して相手に押し当ててから刃を発振させる位かな」

 

 

89式ベースジャバーに乗り込み、フランスに向かおうとするイチカ達にマークが道中的に遭遇する可能性がある事を言うと、鈴が水中戦における注意点を聞いてくるとイチカがそれに対しての答えを言う。

 

 

『一番隊、発進どうぞ』

 

「ラナロウ・シェイド...。トールギスⅢ、出るぜ!」

 

「マーク・ギルダー...。ハルファスガンダム、出るッ!」

 

「更識簪...。Ξガンダム、行きますッ!」

 

「凰鈴音、アルトロンガンダム...。行くわよ!!」

 

 

ベースジャバーに乗り飛び立っていく四人の後に続くように、イチカ達もベースジャバーに乗り込み発進の準備をする。

 

『続いて、第二部隊発進どうぞ』

 

「イチカ・ギルオード...。フェニックス...飛翔する!」

 

「エリス・クロード、バンシィ・ノルン。行くわ!」

 

「コード・フェニックス、マスターフェニックス...行くぜ!!」

 

「シャルロット・デュノア、ヘビーアームズ...行くよッ!」

 

 

フランスに向け、二部隊が出撃する姿を千冬は格納庫で見送る。自分も弟の力になる為に、今は力が必要だと考えていた。

 

 

「アプロディア、少し相談があるんだが...」

 

『私でよろしければ』

 

「実は―――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、イチカ。ちょっといい?」

 

「どうしたエリス?」

 

「今のフェニックスって、手持ち火器ってないの?」

 

「いや、あるにはあるんだが...。この鞘に入った剣の柄頭の部分を連結させると弓の形状になるんだ。これで遠距離戦をすることになるな。ナノマシンをエネルギー弾として放つ幹事になるかな。一応、両剣としても...!」

 

 

北太平洋を渡っている時、エリスがフェニックスの手持ち火器がない事に気づき、イチカが遠距離の場合どうなるのか、実際に連結させて答える。その時だった、頭の中で何かが閃くと味方に注意を促す。

 

 

「何か...来る...。各機、周囲の警戒を怠るな!」

 

「どこから来るっていうの!キャア!!」

 

「チッ、水中か...!俺が潜航して―――2時と10時の方角から敵!」

 

 

周囲を警戒している時、水中から顔を出したズゴックが頭頂部に搭載した頭部6連装ミサイルランチャーをアルトロンの乗ったベースジャバーに放つが咄嗟に回避する鈴。潜航して水中にいる敵を叩こうとしたイチカに同じく、ベースジャバーに乗った敵機が接近していることに気づき、両剣を構える。

 

 

「そこだッ!行くぞ、エリス!!」

 

「分かったわ、イチカ!」

 

 

ベースジャバーで接近し、ザクキャノンと陸戦高機動型ザクが乗るベースジャバーに飛び乗ると両剣でザクキャノンの腕を切り落とすと、砲身が自身を狙っている事に気づき、咄嗟に砲身を蹴り上げ、大空に放たれる。出来た隙を見逃さず、ナノマシンが燃焼し、火炎を纏った両剣でコックピットごと真っ二つにする。対するエリスはヒートホークで攻撃しようとする陸戦型高機動ザクをビームトンファーで防ぐと瞬光式徹甲榴弾をコックピットに向け放ち、アームド・アーマーDEで頭部に突き刺し、ベースジャバーから落とすと瞬光式徹甲榴弾が炸裂し、跡形もなく吹き飛び二人は何事も無かったようにベースジャバーに戻ってきた。

 

 

「いやいや、接敵後の行動速すぎない?なんでゲタから飛び乗って倒せるの?ちょっとおかしくない?」

 

「そうか?私達はよくやるがな。エースと呼ばれる奴らはよくやる行動だ」

 

「熟練のパイロットはよくやるな。まぁ、空中で燃料を消費しながら戦うのと、飛び乗る時だけ使うだと節約にもなるからな」

 

「それにゲタが無人機なら、それを奪って使用も可能だから最悪壊されても、乗り換えが可能だしね」

 

 

イチカ達の咄嗟の行動に思わず手を振り、驚きを隠せない鈴に宇宙世紀の世界ではよくある事だ、と何気なく言うMS乗りに15の機械に乗り込んであれが出来るのか...と自分たちの常識が通用しない連中だなと再確認したのだった。

 

 

「で、水中の敵はどうするの?」

 

「俺が潜航する。みんなは空域の警戒に当たってくれ。多分、さっきの二機は周囲の哨戒をしていたと思うから」

 

「反応が無くなったことで、途絶えた場所に増援が来るか...。水中の敵を撃破次第速やかに離れた方が良さそうだな」

 

「じゃ、行ってくる」

 

 

増援が来る前に水中の敵を撃破すべく、水中戦の経験があるイチカがベースジャバーから飛び降り潜航した。

 

 

「水中でのビームは減衰が激しいし、水蒸気爆発のこともあるから必殺以外では使わない方がいいな」

 

 

剣の連結を解除し、片方だけサイドアーマーに戻すと鞘から剣を抜く。その刀身は刀と言うより、西洋剣に近い両刃であり、この時イチカは初めて、鞘から剣を抜いたのだ。遠くからミサイルが自分に向かって直進するのを確認するとタイミングを見計らい、回避すると先ほどと同じようにミサイルを発射しながら向かってくるズゴック。

 

 

「特攻か...。いや、後方から反応...。挟み撃ちか!」

 

 

真っ二つにしようと構えた時、レーダーに反応が現れ、挟み撃ちだと気づきいた時には目前までズゴックが接近し、アイアンクローで胸部を貫こうとしいた。

 

 

「チィ!」

 

 

咄嗟に鞘で受け止め、コックピットを剣で貫くとそのまま切り上げるが、目の前の敵に集中しすぎたイチカは後方から接近し、突撃しようとするアッガイに背後を取られる。

 

 

「なんとぉぉぉぉ!」

 

 

ズゴックのアイアンクロー受け止めた鞘を思いっきり後ろに突き出す。すると、鞘の先端がアッガイの頭部に刺さり、刺さった鞘を支点に回避し、そのままアッガイの頭上に行くと、フェニックスの左手が白熱化する。

 

 

「左手でも出来るんだよォ!バーニングフィンガァァァ!!!」

 

 

バーニングフィンガーでアッガイの頭部を融解させながら、エネルギーを照射し機体は爆破。爆発の拍子に飛んだ鞘を回収し、水中から上昇する。

 

 

「ふぅー。疲れた」

 

「お疲れイチカ。戻ってきて早速だけど、敵の増援がこっちに来てるけど、どうする?」

 

「可能な限り戦闘は避けよう。フランスには万全の状態で行きたいから、アメリカに今は使われていない施設がある。そこで一度補給してから行こう」

 

「前方から敵増援、数四十...!」

 

 

海中の敵を倒し、浮上したイチカは待機させておいたベースジャバーに乗ると敵が接近している知らせ、どうするのか聞くエリス。それに対しイチカは今後の作戦の為にも可能な限り戦闘を避けたいと考えていた。

 

 

 

「高機動型ザク10、ザクⅠ・スナイパータイプ3、ゲルググ13、ゲルググキャノン2、グフ15、ドム・フュンフ7」

 

「ジオンばっかじゃねーか!一年戦争の再現でもしたいのかよ!!各機、作戦変更だ。目の前の敵を叩くぞ!!あのドダイを残せば海上でベースジャバーの補給が出来るな」

 

「機体の性能はこっちの方が上。一人当たり5機倒せば問題ないわね!!」

 

「え?」

 

「おう、任せな!」

 

 

可能であれば戦闘を避けると言ったが、相手の戦力を考え戦う方がこちらに対するメリットがあると判断したイチカ。数の不利?あっちの世界ではいつもの事の為、いつもに比べて少ないな、と思ったりしていたイチカ達であった。実戦経験の少ないシャルロット達はいつの間にか撃破ノルマまで課せられ、機体性能で勝っていても数で苦戦するだろう。最初に先陣を切ったのはやはり、イチカであった。

 

 

「バーニングファイヤァ!」

 

 

両腕に赤く燃えるナノマシンを纏うとそのまま突き出すと、赤い不死鳥が高機動型ザクに向かって飛び出すが、高機動型ザクはドダイから飛び降りる。

 

 

「そうすることは読んでいた!!」

 

 

フェニックスの腕から赤い布状のモノが高機動型ザクの左肩に直撃するとそのまま切断する。マスターガンダムが扱う「マスタークロス」をイチカなりに再現したものである。ナノマシンによって作り出したそれは伸縮・硬軟自在の武器である。高機動型ザクはザク・バズーカを放つが、その放たれた弾丸を掴むとそのままザク・バズーカに押し込む。押し込まれた弾丸と放とうとしていた弾丸が内部で接触。爆発を起こす。

 

 

「うっそーん...」

 

「ほら鈴!よそ見をしない!!」

 

「あんなの見たら誰だって、手が止まるわよ!後助かったわ!」

 

イチカに続くようにエリス達も進み、接敵する。鈴はドラゴンハングでグフのコックピットをつぶしているとイチカの人間離れした動きが目に入り開いた口が塞がらないでいた。そんな隙だらけの鈴にゲルググがビームナギタで切りつけようとしたが鈴のカバーに入ったエリスがアームド・アーマーDEで突き刺し、ビーム・マグナムで止めを刺す。隙が出来てる事に叱咤を入れれる。鈴は好きで隙を作ったんじゃないと言いながら、先程カバーしてくれたことに感謝する。

 

 

「おりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

布を高機動型ザクの頭部に巻き付けるとそのままブンブン回転させ、ジャイアントスイングすると近くに居た高機動型ザクに向け放す。高機動型ザクが僚機を受け止めた隙を見逃さず、サイドアーマーにある剣を連結させ弓にすると二機同時に撃ち抜く。

 

 

「ハァッ!」

 

 

ドダイから飛び降り、ヒートソードで攻撃してきたグフに再度、布で薙ぎ倒すとすかさずエネルギーを照射し撃破する。

 

 

「この機体、左腕の武器のせいでバランスがとりにくい...!それにしても...」

 

「行って...!ファンネルミサイル!!」

 

「模擬戦を行う数があっちの方が多いってのもあるけど、簪がNTっていうのも大きいのかな...」

 

「NTは力じゃない。相互理解し合うためのものであって戦う為に使っていいものじゃない。だから私達は間違った使い方をしているのよ」

 

 

初めて扱うヘビーアームズに戸惑いながらもホーミングミサイルや腕部ガトリングでグフを二基落としていくが、NTとして開花した簪はΞガンダムのファンネルミサイルを巧みに操り、ドム・フェンユ、高機動型ザク、グフの計四基を落としている。今の自分と簪との差は機体性能もさることながら、NTか否かだと考えたシャルロット。だが、それは誤りであり、NT戦う為の力ではなく、分かり合うための力だと語るエリスは、自分達はそのNTとしての本質から離れた使い方をしているとどこ自嘲気味に言う。

 

 

「じゃ、あの二人の強さはどうなの?」

 

「あの二人?」

 

「ふっ...!沈めッ!!」

 

「超級ゥ覇王ッ電影弾!!」

 

 

イチカとマークは二人分以上の働きをしており、ビームライフル、メガビームキャノン、ファンネルを展開し、ハイマットフルバーストで8機落とし、イチカは超級覇王電影弾で辺りの敵を一掃している。

 

「...まぁ、あの二人が特別可笑しいだけだな。普通あそこまで行くのに相当な場数とセンスが問われるな」

 

「そうねー。マークはまだしも、昔のイチカと比べたら大分成長したよね」

 

「確かにな」

 

 

何処か納得いかないシャルロットは敵を次々倒していく二人はどうなのか聞く。エース級の腕前を持つ二人が可笑しいんだ、と長年一緒に戦ってきたラナロウはヒートロッドでゲルググキャノンのキャノン部分を融解させ、メガキャノンでコックピットを撃ち抜いていた。それなりの場数を踏み、高いセンスを持つマークと多くの戦場を潜り抜け、シミュレーターや模擬戦を繰り返し熟してきた努力の天才であるイチカ。二人の実力は決してNTや純粋種だからと一言で片づけられるものではない。その実力に合った場数を熟してきたからこそあの様な戦闘が出来るのだ。

 

 

 

「決して諦めず努力を絶えず行い、その結果があれなんだよ。NTや純粋種ってのはスキルみたいなもんだ。パイロットの強さは技量(うで)と咄嗟の判断力、後はセンスが問われるからな」

 

「だから、自分にはNTみたいー、とか思わない事だな。戦っていればおのずと力はつく。まぁ、人の命を奪う力なんてつけて欲しくないけどな」

 

「同感ね」

 

 

NTのは力だけが全てではない。確かに、NTが戦場に居ると言うだけで敵に与える精神的なものこそあれで、NTは無敵と言う訳では無い為、名だたるNT達も悪戦苦闘を強いられ、それを数多く乗り越え名実共にエースと呼ばれるような存在になったのだから。それを知っているからこそ、ラナロウやコード・フェニックスはNTだからと特別視もしなければ、危険存在という捉え方をしておらず、シャルロットにもそのことを理解してほしいとフォローを入れる。

 

 

「敵は粗方倒してな」

 

「残ったドダイから燃料を映してアメリカに今は使われていない軍事施設で補給をしてフランスへ向かおう」

 

「場所は分かるの?」

 

「予め、アプロディアに調べてもらったからな」

 

「戦いにおいて情報は大切だからね」

 

 

周囲への警戒をしつつ海上で補給を行い、アメリカで補給を行いフランスへ向かう事を伝えるイチカ。

 

 

「心配かシャルロット?」

 

「心配?僕があいつ等のことを?まさか...いままで僕を道具としか思っていなかった連中なんて知ったことか!!」

 

 

イチカは父親がいるデュノア社も狙われていると考え心配なのか聞くが、家庭事情が複雑なシャルロット心配よりも今まで積もってきた怒りの方が大きいよう。

 

 

「そうか...。だが、これだけは覚えていてくれシャルロット」

 

「え?」

 

「命は、何だってひとつだ。一度失えば二度と戻ってくることは無い...。お前が、親に対してどう思うかは自由だ...、親を親として接することが出来るのは生きている間だけ、どんなに複雑で遇っても、死んでしまったらそこまでなんだ」

 

 

シャルロットの複雑な家庭環境はイチカも知っている。だが、イチカは幼少期に親を失い、親の愛情と言うモノを知らない。だからか、親が生きているシャルロットに少しでも親子と言うモノを経験してほしいと思ってしまうのだ。

 

 

「お前は、家族を救うことだけ考えてくれ。言いたいこと言った上で話し合って、決めればいい。もし話し合いの中で合わないようなら一発殴ってやればいいさ」

 

「ふっ...。話し合いをしようって言ってるのに殴るのは可笑しいよイチカ。でも、そうしたら少しはすっきりするのかな」

 

「すっきりするか分からないけど、まずは助けないと。話はそこからよ」

 

「うん、そうだ」

 

「行こう、フランスへ!」

 

 

 

イチカ達は戦火に呑まれたフランスへ、少しでも多くの命を救うために、自分自身の為に、彼らは進み続けるのだった。

 




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ひゃっほー!!

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