インフィニット・ジェネレーション   作:ハルン

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IS本編始まるよー、と言っても入学前からスタートです


IS編
1話


『IS』正式名称『インフィニット・ストラトス』それが発表されてから早十年が経ち、世界は男女平等から女尊男卑の世界へと移り変わってしまった。

そして、日本から少し離れた島にとある学園が存在していた。それは『IS学園』と呼ばれ、世界各国からIS乗りが勉強する学園である。

その学園の職員室にて二人の女性が話していた。

 

「それにしても、立ち直ってくれて嬉しいです」

緑色の髪をし、身長は小さいとも言わず大きいとも言わない、女性が隣に座る女性に尋ねた。

「いつまでもくよくよしていたら弟に笑われそうでな...いや寧ろ心配しそうだな」

黒髪で稟とした女性が答えた。

「弟さんはまだ見つかってないんですよね?」

「あぁ、血痕一つ無く、犯人を問い詰めても意味不明なことばかり言ってあてにならん」

「確か、空間が歪んだとか言っていたんですよね?」

「だが、現実では起きえない現象だ。だから私は一夏がどこかで無事に生きていることを信じているんですよ。山田先生」

「生きていると良いですね。織斑先生」

山田先生はそう言うと、前に積まれた書類のタワーの片付けに入った。

「では私も残りn『ズガァァァン!!』何が起きた!」

「わ、分かりません! 近くのアリーナに何かが衝突したようですが...」

同僚の先生は千冬に伝える。

「何処のアリーナd『緊急事態発生! 繰り返す、緊急事態発生! 第三アリーナにて未確認の機影が落下しました。現在動ける先生方は至急第三アリーナまでIS装着し向かって下さい!』第三アリーナか! 行くぞ、山田先生!」

千冬は山田先生にそう言うと格納庫まで走って行く。

「待って下さい! 織斑先生!」

山田先生もそう言いながらも千冬の後に続くように走る。

 

 

 

 

そして、第三アリーナには沢山の女性達が集結しており、その中には千冬や山田先生もいたが、そこから誰も動こうとはしなかった。否、出来なかったのだ。土煙こそ完全に消えていないが其処にいる全身装甲の髭のある不気味なISがいたからだ。

「機体名と所属、国家を言え!貴様h!?」

千冬はそれ以上言えなかった。白鬚の全身装甲の赤いツインアイが光り、その場にいた教職員が各々武器を構え、戦闘態勢に入るが全身装甲のISは予想外の行動を取る。

千冬に一歩近づくとその腕に抱えていた少年を千冬に渡したのだ。

黒髪の肩より少し長く、年齢は10代後半といったところである。

少年渡すと首を一回転し悠然とその場から消える。

「き、消えた!?」

「ど、どうします......織斑先生?」

山田先生は千冬に尋ねる。何故、千冬に尋ねたかと言うと、千冬はこの学園内で緊急時の最高指揮権を持っているためである。もう一つ、指揮権を持っているところがある。

「取り敢えず、医務室に運んでください。事情を聴くのは彼が目覚めてからにしましょう。それにしても......」

千冬は医務室に運ばれる少年を見る。似ているのだ行方不明になった弟に。

「お、織斑先生!? これって......」

一人の先生がある物一つ持ってくる。

「......山田先生、これを至急調べてください。なるべく急いで」

千冬は山田先生にそう指示を出す。山田先生は千冬の指示に従い、ある場所に持って行った。

「後は彼が目を覚ますのを待つだけだ」

 

 

 

 

 

 

 

「ん......ここは何処だ?」

イチカは周りを見渡す、医療器具や薬品がある事から医療室だと思われる。

「俺は...何を...!」

イチカは今まで何をしていたのか思い出す、「裏切り」のコード、ジェネレーションシステム、コード・アメリアス、そしてアプロディアと大切な家族同然の仲間の事。

「そうだ!アメリアスはジェネレーションシステムは!皆は!」

イチカは周りを見渡す。だが見つからず、託された愛機であるフェニックスを探すが見当たらない事に焦り始める。

10M以上あるフェニックスが外に見当たらず、もし、ここが知らない基地であればフェニックスやジェネレーションシステムなど漏えいしてはいけないデータが流れ、悪用されないからだ。

イチカが完全に焦り始めていると扉が開く音が鳴るとイチカは警戒しつつ、音がした方を見ると開いたドアには二人の女性が立っておりその中の一人は自分がよく知っている人物だった。

「目覚めたようだな」

一人の女性がイチカに言った。

「そう、警戒するな。私は織斑千冬だ。此処で教師をしている。そして、こちらが山田真耶先生だ」

イチカの殺気の籠った視線に涙目になっている女性の事を紹介した。

「イチカ、イチカ・ギルオードだ」

「イチカと言うのだな。『フェニックスガンダム』この名に聞き覚えはあるか?」

フェニックスの名を聞くとイチカの殺気は更に膨れ上がり、それは世界最強のブリュンヒルデですら後ずさりしたくなる程だった。

「知っている。だが、話さない。それはお前たちの様な世界を歪める奴が触れていいものじゃない。それを早く返してくれ」

イチカは手を伸ばし返すよう要求する。

「返しても構わんがそれは明日になってからだ。今は安静にしていろ」

千冬はそう言うと真耶と共に保健室から出て行った。

 

 

 

イチカと対面した後、自室に戻った千冬は人知れず泣いていた。

知り合いに頼んで自分の弟である織斑一夏とイチカ・ギルオードのDNA鑑定をした所結界は『同一人物』それはイチカが自分の弟であることを示していた。

「良かった...見つかって本当に...よかった」

行方不明の自分の弟と再会できたが当の本人は自分の事を忘れていたようだが時間は沢山あるのだ、ゆっくりとでいいから思い出し昔の様に暮らせばいい。

イチカが行方不明になった後、千冬は何故、弟が誘拐された事を知らせないのか日本政府に問いただした結果「試合に集中して貰うため」結果的に言えば二連覇することができただがその代償として大切な弟を失い、情報提供してくれたドイツで一年の指導は悲しいという感情を抑えこなしたが日本戻ってもいつもの迎えが来ず、教師としての仕事は上手くいかずその悲しみを薄れるため酒に溺れた時期があったが一年ほど前から立ち直る事に成功した。

ただ、先程出したイチカの殺気は一般人が到底出すことが出来ない、ましてや戦いに身を落とし、死戦を潜り抜けた兵士そのものだった。

千冬はただ自分が知らずの間に変わってしまった弟のことが心配だった。

 

 

 




夏休みが終わり、学校が始まった為、更新速度が遅くなります

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