ゼロの使い魔 本能の牙-extra-   作:新世界のおっさん

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フーケとの戦いです。

ゴーレムの特性で最初は苦戦します。

そして、お宝<世界の種子>とは……。


土塊の征伐戦

 

<イルファング・ザ・コボルド・ロード>を討伐し、帰還したイノセンス、ルイズ、タバサであったが……まず結がイノセンスに泣いて謝まってきたり、周囲の先生方が見るからにお通夜ムードだったりした。

気になって聞いた話によれば、有名な泥棒<土くれのフーケ>によって、本塔の宝物庫から宝物が盗まれたと言う。

盗まれた直後に気づいた結が、駆けつけて交戦した。

結ならば問題なく対処できる筈だったが、フーケの使う巨大なゴーレムが問題だった。

弓矢は物質系の敵を苦手とし、さらにゴーレムは再生が可能だったため苦戦し、最後に当人に向かって放つも、ぎりぎり回避され、回廊結晶によって逃げられたらしい。

これには流石のイノセンスも苦笑した。

恐らくまた<身内>が何かやらかしてしまったようだからだ。

今回の件についてはより詳しい調査の後、明日話し合うと学院長の<オールド・オスマン>は言い、皆を解散させた。

イノセンスとルイズはいまだに泣く結を、二人で一緒に慰めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、次の日。

授業は自習となり、数多の生徒達と教師陣がヴェストリの広場に集められた。

生徒達の間では、既に土くれのフーケが出たと噂が広まっており、今回の集会はそれが主題であろうとかなりざわついていた。

一方教師陣は全容を知っているが故に、雰囲気がピリピリしていた。

そんな中、ルイズ達もまざり眺めていると、オールド・オスマンが特設された舞台上に上がり話を始める。

 

「皆待たせたのう……今回集まってもらったのは、既に噂になっているかもしれんが、この学院の宝物庫を破り、宝を盗み出した賊<土くれのフーケ>らしき人物の居場所が判明した……ミス・ロングビル、説明を頼む」

 

オスマンがそう言って、緑の長い髪をした美女<ロングビル>を舞台上に招く。

彼女はそれに従い、その後生徒達や教師陣に一礼してから説明をする。

 

「学院長秘書のロングビルです……学院長の命により、近隣の調査に乗り出したところ、この学院から馬を飛ばして、大体二時間程度の距離に位置する森小屋の中に、黒いフードのローブを着た女性が入って行った、と森に入っていた農民達からの情報がありました」

 

彼女の説明にオスマンは礼をし、その後イノセンスの隣に立つ結を見る。

 

「ありがとう、ミス・ロングビル……さて、確か第一発見者は君だと言う情報だが、いかがじゃろうかな?ミス・ユイ」

 

「は、はい!証言としてはまだ確定とは言いづらいかもしれませんが、私が見たのは確かに黒いフードのローブを着た女性でした!」

 

「うむ、ありがとう」

 

結の証言にオスマンは満足げに頷き微笑む。

そして、唐突に表情を真剣な物へと切り替える。

 

「今回の不始末は我が学院の責任!王室に頼る時間もない!学院の問題は学院で解決せねば、己の身に降る火の粉を払えぬで、何が貴族であろうか!何がメイジか!魔法学院の宝が盗まれたのだから、当然学院で解決せねばならない!」

 

オスマンは声高らかに宣言する。

 

「捜索隊を編成する!フーケを討ち、名を上げたい貴族は杖を掲げよ!」

 

だが、誰も名乗りを上げない。

生徒は仕方がないにしても、教師達ですら不安げに顔を見合わせたり、押し付けあったりしていた。

フーケはトライアングルクラスの実力者であり、尚且つ数多の貴族から宝を盗み出した実績もあり、狡猾だ。

しかしこの学院の教師達は、幾人もトライアングルクラスがいるが、殆どが実戦未経験の者ばかりであり、フーケとの命のやり取りを恐れて誰も杖を掲げないのだ。

それは生徒達も同様であり、オスマンは周りを見渡し落胆する。

 

「これだけメイジがいながら、誰も名乗り出んとは……致し方ない、ここはわしが……」

 

オスマンは自らが出ようと考えた時、生徒達の中にエメラルドの輝きを見た。

そこには、ラムゲイルを高らかに掲げたルイズの姿があった。

驚いたコルベールが彼女に声をかける。

 

「ミス・ヴァリエール、あなたは生徒なのですよ!ここは我々教師に任せて……」

 

「任せても何も、誰も志願なさらないではありませんか!私が行きます!行かせてください!」

 

彼女の言葉にコルベールは何も言えなくなる。

すると、彼女の左右から黒い刃と弓が掲げられた。

 

「主人を守るが使い魔の役目、俺も行きましょう」

 

「パパの為、ルイズさんの為、そして昨日の雪辱を果たすため!私も行きます!」

 

それを見たキュルケも掲げ、タバサもまた掲げた。

 

「あら、タバサも来てくれるの?」

 

「彼とあの子は良いとして、二人が心配」

 

意外そうな顔をするキュルケにタバサはそう答える。

ルイズはそれを聞いて嬉しそうに笑う。

 

「タバサ……ありがとう!」

 

「ん……」

 

「あんた達いつの間に仲良く?……少し妬けちゃうわね」

 

この二人は付き合いは短いが、共にイノセンスから教えを受け、共に戦地を越えたため、確かな友情が芽生えていた。

 

「……他にはおらぬようじゃな、ではこの者達で向かってもらおうかのう」

 

「で、ですがオールド・オスマン!全員生徒達ですよ!生徒達を危険に晒すわけには……」

 

決めようとしたオスマンに、シュヴルーズが諌めようと前に出た。

 

「それならば、君が行くかね?ミセス・シュヴルーズ?」

 

「あっ、いえ、そう言う事では……」

 

しかし、オスマンの一睨みでシュヴルーズ怯み、下がる。

 

「では異存はないのう?……そう心配せずともよい、名乗り出たのは皆優秀なメイジの生徒じゃ……ミス・タバサはこの若さでシュヴァリエの称号を得ている騎士であると聞いているぞ」

 

周囲から感嘆の声が上がった。

シュヴァリエとは、単純な爵位とは違い確かな実力と実績がないと得られない称号であるからだ。

イノセンスもルイズから、耳打ちでそれを聞き、タバサのレベルに納得がいった。

 

「ミス・ツェルプストーの家系は、代々優秀な火のメイジや軍人達を輩出してきた名門じゃ……彼女自身も、その血筋に見合った十分な実力を持っているそうだが?」

 

オスマンの言葉にキュルケは自慢気に胸を張る。

 

「そして、ミス・ヴァリエールは……あの名家ヴァリエール家の三女であり、その使い魔は使い魔品評会で、優勝するほどの由緒ある者である……その娘も同様に」

 

オスマンの言葉に三人は礼をする。

ニコリと笑い、彼はロングビルを見る。

 

「よろしい……ミス・ロングビル、彼女達を手伝ってくれるかの?こちらで馬車を用意するので、案内を頼む」

 

「畏まりました」

 

ロングビルは頭を下げ、オスマンはルイズ達に向き直る。

 

「頼むぞ、魔法学院は諸君らの努力と貴族の義務に期待する」

 

『はい!己が誇りにかけて!』

 

全員が声と足並みを揃える。

こうして、イノセンス達は打倒フーケにむけて旅立つことになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学院総出の見送りを受け、意気揚々と馬車で出発した一行は、現在あと少しでアジトと言うところまで来ていた。

流石に3時間以上乗っていたメンバーは退屈している……事はなく、ルイズやタバサのステータスの振り分けについて、会議して今後の方針を決定したり、キュルケがフレンドになりたがったため、フレンド登録して彼女が喜びイノセンスに抱きつき、ルイズとタバサ両方から攻撃されたりと大変賑やかであった。

 

「全く、油断も隙もないやつ!それに大人しく抱き付かれるイノセンスもイノセンスよ!」

 

「ここで避けたりしたら、キュルケが馬車から落ちるから仕方ないだろ……」

 

『ハハハッ!それはそれで見たかったけどな!』

 

「デルフさん、趣味悪いですよ!」

 

キュルケは恐らくそれも計算に入れていたから抱きついたのだろう、しかし代償としてポーション一本消費することになったが。

 

「あんたら、一体どんな鍛え方したのよ……屈強な男にボディブローもらった気分よ……?」

 

「レベリング」

 

悶絶するキュルケは<レベリング>の恐ろしさを知ったらしい。

 

「皆様、着きましたよ」

 

冷静なロングビルから到着の声がかかる。

いよいよかと皆馬車から降りだした。

目的地である小屋のある森の入り口で全員は武装し、出発する。

ロングビルは馬車で待機するらしい。

 

「けどさ、これだけ時間がかかったんなら、フーケはもういないんじゃないかしら?」

 

「まあ、その可能性は高いが……念には念をだ」

 

キュルケの言葉にイノセンスは答える。

流石に回廊結晶を使ったような相手だ、慎重だとは思うが、いる可能性があるなら行かなくてはならない。

 

「それだったら、私たちは名が上げられないのかしら……」

 

「ルイズさんは、名を上げたかったのですか?」

 

呟くルイズに結が話しかける。

 

「私って他の皆と違って、いまだに魔法が上手くいかないし……正直大分口には出されなくなったけど、皆の中ではまだ私はゼロのルイズなのよ……だから私は、今日名を上げて、皆を見返したかった!」

 

「ルイズさん……」

 

「……」

彼女は気にしていた、やはり<ゼロ>の二つ名は今直彼女を縛っていた。

イノセンスに認めてもらって、心は大分軽くはなった。

しかし、完全に払拭出来た訳ではなかった。

だからこれは彼女にとって大きなチャンスなのである。

 

「着いた……ここ」

 

地図を持ったタバサが告げた。

全員に緊張が走る。

 

「私が先陣を切るわ!……良いわよね、イノセンス?」

 

「……ああ、ただし絶対に油断するなよ?」

 

「! もちろん!」

 

イノセンスが認めてくれた為喜ぶルイズ。

タバサと結が横に並ぶ。

 

「付き合う」

 

「一緒に頑張りましょう!」

 

「ええ!行くわよ!」

 

「あら、じゃあ私も」

 

「いや、キュルケは残ってくれ」

 

「「えっ?」」

 

意気込む三人にキュルケも付き合おうとしたが、イノセンスに引き留められる。

それにキュルケが喜ぶ。

 

「嬉しいわ!イノセンスは私といたいのね!流石分かってるわぁ!」

 

「くっ!このままではキュルケが調子に乗って何しでかすか分からないわ!」

 

「迅速に終わらせる」

 

「あっ、待ってください!」

 

三人は焦って走り出す。

それを見てキュルケは笑う。

 

「それで……何故私を残したの?」

 

「なぁに……少し面倒なのが周りに潜んでるみたいでな」

 

『相棒!来るぜ!』

 

デルフリンガーがそう言うと、辺りの茂み達が揺れ出す。

二人はそれぞれ武器を構えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方で中に進入した三人は、もぬけの殻の小屋の中で箱が一個ポツンとあるのを発見していた。

 

「間違えありません!フーケが持っていた箱です!」

 

「……確認」

 

「ええ、中身が無ければただの箱だものね」

 

ルイズが中を確認すると、透き通った水晶の珠の中に、空に浮かぶ城が見える美しい宝珠が出てきた。

 

「これが<世界の種子>、綺麗ね!」

 

「あれ……これ、何処かで……」

 

「……まさか……これは……」

 

<世界の種子>を見てタバサと結は心当たりがあった。

しかし、ルイズには綺麗な珠にしか見えなかった。

 

「フーケにはでくわさなかったけど、宝を取り返せたし、戻りましょ!」

 

ルイズがそう言うと外で爆音が響く。

 

「パパ!?」

 

「!」

 

「イノセンス……!急いで出るわよ!」

 

 

三人は小屋から飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もうっ!きりないわね!」

 

「多分皆戻ってくる、それまで堪えてくれ!」

 

イノセンスとキュルケは襲い来るモンスター<リトルネペント>が、小屋に入らないように必死に守っていた。

 

「何でこいつらこっちに向かってくるのよ!」

 

「確かに、本来リトルネペントは自分からは襲わないモンスターなんだが……!」

 

その時地響きと共にゴーレムが、リトルネペントの後ろからやってきていた。

 

「どうやらフーケがわざとこっちに追いやってるようだな!」

『性悪だな、フーケって女は!』

 

「くっ!なめるんじゃないわよ!!<フレイム・ボール>!!」

 

怒ったキュルケは、燃え盛る大火球をゴーレムに放つ。

フレイム・ボールは周囲のリトルネペントを蹴散らしながら、ゴーレムに着弾し、爆発する。

 

「これならどう……ってピンピンしてるわね、ムカつく」

 

ゴーレムは身体が焦げただけで全く問題なくこちらに向かってきた。

 

「大丈夫!?」

 

「これは……」

 

「フーケは外にいたんですね!援護します!」

 

中にいた三人も二人に合流する。

イノセンスとルイズは互いに見合い、一緒にゴーレムに向かって駆ける。

途中襲ってくるリトルネペントは、タバサ、キュルケ、結が援護で退けてくれる。

 

「<烈>!」

 

「<アヴォーヴ>!!」

 

スピードの遅いゴーレムを素早さで翻弄し、互いに斬撃を連続で当て足を切り崩す。

しかし、SAOのゴーレムと違い、魔法で出来たゴーレムは身体が欠損しても使役者の魔力を注げば再生できる。

ゴーレムは足を再生し、そのままルイズに対して拳を振り上げる。

 

「ふん!そんなの当たるわけっ……なぁっ!?」

 

ゴーレムに気をとられていたルイズは、リトルネペントの接近に気づいておらず、攻撃を受け、体勢を崩す。

ゴーレムの一撃が迫ってきて、ルイズは恐怖に顔を染める。

 

「た、たすけてぇぇぇ!!」

 

「! ルイズ!!」

 

イノセンスは今を打開するため、本能の牙を発動する。

瞳が青く輝き、思考が加速し、生きるための最善の結果を導く。

 

「オラァ!!」

 

イノセンスは、飛び上がり体術スキル<流星脚>でゴーレムの腕に猛烈な蹴りを入れ、体勢を崩し倒す。

 

「大丈夫かっ!」

 

「こ、こわかったわよ!バカ!」

 

抱きついてくるルイズをイノセンスは抱き締める。

 

「なによルイズ、私が抱きついたら殴るくせに自分は構わないの?理不尽よぉ」

 

「彼女は彼の主人」

 

「その通りですね!」

 

リトルネペントを片付けた三人がやってくる。

キュルケはルイズに対して不満げだった。

 

「よし、やっと揃ったな……協力して奴を再起不能にする」

 

イノセンスの言葉に全員が頷く。

タバサはシルフィードを呼び、キュルケと共に上空から魔法をかける。

 

「<アイス・ストーム>」

 

「<フレイム・ボール>!」

 

強い冷気の後、高温の炎を受け、極端な温度の変化によりゴーレムが脆くなる。

 

「これなら!!」

 

結はゴーレムに向かい、矢を放つ。

脆くなったゴーレムならば矢でも大きなダメージが入った。

 

「パパ!ルイズさん!」

 

「「はあぁぁぁぁぁ!!」」

 

崩れるゴーレムに二人が黒と碧の軌跡を描き、ゴーレムを完全に粉ごなに砕いた。

 

 

 

 

 

戦いを終え、皆が一息つく中、イノセンスは世界の種子を見せて貰っていた。

 

「……」

 

「これが何か知ってるの?」

 

「いや、最初パッと見たときはただの綺麗な珠だと思った……だが調べてみたらそうじゃなかった」

 

ルイズの質問にイノセンスは複雑な表情を浮かべた。

 

「どう言うこと?」

 

「これは、世界を作り記録するためのアイテムだった……そしてこの中には……俺のいた世界の記録が入っている」

 

「えっ!?」

 

ルイズは驚愕する、こんな小さな珠の中に、彼がいた世界があると言う事が信じられなかった。

 

「まあ、何故これが学院の宝物庫にあったのかは……まあ後で聞くとして……使い方を心得れば凄いものではある、<大きな声で名前を叫ぶのがポイントな>」

 

イノセンスは世界の種子を持ち、彼の頭に刻まれた記憶にある強いイメージを描き、その上で使用する。

 

「<ザ・ガーディアン・イジェクト・ムーン>!!」

 

イノセンスの言葉に反応し、種子が輝く。

すると、種子からデータが飛び出し実体化し、薙刀を持った巨大な鎧が召喚される。

 

「ええええ!?どうなってるのよそれぇ!!」

 

「ぎゃあああ!今世紀最大の悪夢!」

 

「……お、お化け……こわいよぉ!」

 

「パパ!何でわざわざ私の苦手だったやつを出すんですかぁ!!」

 

各々反応の質は違えど叫び声をあげる。

 

「戻れ」

 

イノセンスの一言でガーディアンが消える。

全員が今の状況に安堵した。

 

「と、こんな風にも使える訳なんだ……かなり危険な代物だ」

 

「よ、よく分かったわ」

 

「だから、まあこいつを取り返せて良かったよ、悪いやつの手に渡る前でね」

 

ルイズ達の青い顔を見て悪いことをしたな、とイノセンスは苦笑する。

 

「皆様、ご無事でしたか!?」

 

ロングビルが様子を確認にくる、彼女もボロボロで来た辺り、リトルネペントと交戦していたのかもしれない。

 

「はい、フーケには恐らく逃げられてしまいましたが、世界の種子はこの通り」

 

ルイズはイノセンスの手にある<世界の種子>を指して言う。

 

「ああ、良かった!これで私の肩の荷もおります……よろしければ、確認させていただいても?」

 

「……ええ、どうぞ」

 

イノセンスから、彼女へ種子が渡される。

 

「なるほど、これが<世界の種子>……ではありがたく頂くとしようかねぇ!」

 

「えっ!?」

 

突然ロングビルの表情が一変し、杖をかまえる。

 

「ミス・ロングビル!まさか、貴女が!?」

 

「騙していたのね、最初から全部」

 

「ハッハッハッ!間抜けなあんたらのお陰でこいつの使い方も分かった!早速使わせて貰うよ!」

 

「くっ」

 

「パパ!どうすれば!」

 

「……」

 

ロングビルこそが土くれのフーケだった。

騙されていたメンバー達はかなり焦っていた。

イノセンスを除いて。

 

「<ザ・ガーディアン・イジェクト・ムーン>!!」

 

フーケが大声で叫び、再びあの巨大な鎧が召喚される。

そう思ったが、そうはならなかった。

 

「? 何だ?何で出てこない!!……ハッ」

 

焦っていたフーケは油断していた、気づいた時には既にイノセンスが目の前に迫っており、彼女から世界の種子を取り返した。

 

「残念、使い方を知らなかったのが、そもそものお前の敗因だフーケ……オラァ!」

 

「ウッゲェ!!」

隙だらけのフーケの腹にイノセンスはパンチを食らわせ、衝撃で気絶させる。

学院とルイズ達を振り回したフーケの、なんとも呆気ない幕切れだった。

 




今日は忙しかったので書くのが遅くなりました。

やはりリアルとの両立は大変です(笑)

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