ラブライブ! Another オッドアイの奇跡   作:伊崎ハヤテ

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書きあげたよ、最後まで。
凛ちゃんお誕生日おめでとう! という記念すべき日に投稿します。サイドストーリーです。本編の後のおまけみたいなものです。ではどうぞ。
 凛の彼氏となった一と共に迎える誕生日、二人はどう過ごすのか――



Side Story
Side Story 星空 凛の誕生日


「凛ちゃん誕生日おめでとー!」

 高坂 穂乃果の掛け声と共にクラッカーの乾いた音が炸裂する。その後に続く声。

『おめでとー!』

 音ノ木坂学院スクールアイドル、μ’s。彼女達の活動の拠点であるアイドル研究部の部室は今、星空 凛の誕生日を祝うパーティ会場と化している。

「皆ありがとニャ!」

 仲間達の祝いの言葉に凛は満面の笑みを浮かべる。その笑みが嬉しいのか、他のメンバーも嬉しそうに笑う。

「凛、誕生日おめでとう。これからも元気な貴方でいてね」

 凛の肩を叩くのは綾瀬 絵里。金髪のロシアクォーターで、学院の生徒会長である。

「そうよ凛、あんたは元気が取り柄なんだから、もっとその笑顔に磨きをかけなさいよ」

 小柄なツインテールの少女、矢沢 にこの激励に凛は笑顔で応える。

「うん! にこちゃんの寒い芸でも笑えるように頑張るニャ!」

「誰がいつ寒い芸をしたってのよ!」

「にこちゃんはいつだって寒いじゃない」

 赤い髪をくるくると弄り、冷静ににこを制するのは西木野 真姫。にこよりも背は高く、スタイルも良好だが凛と同じ一年生である。

「にこのどこが寒いのよ真姫ちゃん!」

 突っかかるにこを真姫は髪の毛をいじりながらいなす。

「存在そのものじゃない?」

にこと真姫は主賓である凛をそっちのけでにらみ合いを続ける。

「じゃ、あの二人は放っておいて続けようか」

 穂乃果の言葉に他のメンバーは従っていく。

「凛、私達からのプレゼントです」

 黒い長髪が映える園田 海未が凛に紙袋を差し出した。

「えぇー?! 凛にプレゼント? 開けていーい?」

 頷く彼女たちを見ると凛は嬉しそうにその包装をといていく。そこに入っていたのは、ミント色の毛糸で編まれたニット帽だった。

「凛ちゃん、被ってみて」

 南 ことりの甘い声に従って凛はそれを被る。ことりが差し出した手鏡を見た凛は思わず叫んだ。

「あっ! 凛、猫ちゃんになっちゃったニャ!」

 丁度凛の頭の位置に三角の布が二つ。猫の耳の様についていた。その様を見てことりはにっこりと微笑む。

「凛ちゃんに合わせて縫ってみたんだ。似合ってて良かった~」

「ありがとうことりちゃん!」

 凛はことりに抱きついた。ことりはわぁ、ことり、猫ちゃんに食べられる~、とおどけて見せた。

「わぁ~、凛ちゃん猫だぁ。可愛い~」

 凛の親友、小泉 花陽が後ろから凛の頭を撫でる。それがまた嬉しくて凛は花陽に抱きついた。

「じゃあ今度はかよちんを食べちゃうニャ~」

「きゃあ~ ダレカタスケテー」

「だいたい真姫ちゃんはどうしていつもにこに突っかかってくるの!」

「そこににこちゃんがいるからよ!」

「ナニソレ、イミワカンナイ!」

「それ私のセリフ!」

 にこと真姫の漫談と共に凛の誕生日パーティーは盛り上がっていく。

 

「じゃあ凛、これから予定があるから行くね!」

 誕生日パーティーもお開きとなり、下校の途中。凛はメンバーに向かって笑顔を見せる。

「予定って何なの凛ちゃん?」

 穂乃果の質問に凛は目を泳がせながら答える。

「え、えっと、あのね、凛ね……」

「聞くのは無粋ってもんや、穂乃果ちゃん。予定ってのは、これ、やろ?」

 くすくすと笑う東條 希は右手の親指を立てる。それを見た凛の顔はぼっと赤くなる。被ったニット帽の耳がぴこぴこと動いているように見える。

「りりり、凛、彼氏なんていないよぉ~?」

「おっかしいなぁ、ウチ、親指を立てただけで彼氏なんて一言も言うてないんやけどなぁ?」

 希の誘導尋問に凛の顔は更に赤くなる。その事実は他のメンバーに衝撃を与えた。

「えぇ~? 凛ちゃん、彼氏いるの?」

「良い殿方に恵まれたのですね」

「いいなぁ凛ちゃん~。どんなデートしてるんだろ~」

「凛に彼氏? ナニソレ、イミワカンナイ!」

「駄目じゃない凛! あんたはスクールアイドルなのよ、彼氏なんか作っちゃあ!」

「落ち着きなさいにこ、私達は学生なんだから彼氏を作ったって――」

 希と花陽を除くメンバーがわいわいきゃあきゃあと騒ぎだす。凛はその様にあわわと慌てる。そして彼女達から背を向けると、

「ご、ごめんなさぁい~!」

 と全速力で駆けだしてしまった。

「あ、逃げた! 追うわよ!」

 追いかけようとしたにこの襟を、希は掴んだ。

「もう追いかけようとしても遅いんとちゃう?」

 凛が消えた方向を見て絵里は苦笑した。

「流石元陸上部ね、もう見えなくなっちゃった」

「それにな、ニコっち、こんなことわざ知っとる?」

「なによ?」

「人の恋路を邪魔する奴は――」

 にやりと希は笑うと、にこの胸部を鷲掴みした。

「わしわしMAXの刑や!」

 ひゃあ~、とにこの悲鳴が木霊する。それを余所に穂乃果達は凛が消えた方向を見つめる。

「凛ちゃんに彼氏、か~」

「凛には失礼かもしれませんが、意外ですね。こういったものには縁がないと思ってました」

「どんな彼氏さんなんだろ~」

「彼氏ねぇ。私につり合う奴なんか……」

 それぞれ呟く。そんな彼女たちに希は聞いてみた。

「皆はどうなん? 彼氏とかおらんの?」

 その質問に他の七人は少し顔を赤らめながらそっぽを向いた。その反応に希はくすくすと笑う。そして星が輝きだした空を見つめる。

「ウチも、そろそろ身を固めんとなぁ……」

 花陽はまだ凛が消えた方向を見つめていた。

(凛ちゃん、一さん、幸せにね)

 

 星空 凛は走る。校門をくぐり抜け、横断歩道を飛び越し、階段を駆け降りる。彼に会う為に。

錦 一。凛にとって特別な男の子。彼の事を考えるだけで凛の胸は高鳴る。

 階段の終わりに佇む男。手すりに背を預けるその男の顔を見ると心が弾み、凛は叫んだ。

「おーい、はじめちん!」

 

 錦 一はその声を上から聞いた。声の方向へ意識を向けると、女の子が降って来た。自分目掛けて飛びこんできている。

「ちょ」

 慌ててその襲来者に備える構えを取る。そいつを抱擁で出迎える。バランスを崩しかけたが、なんとか踏ん張る。

「あぶないだろ、凛」

 抱きしめながらそいつの名を呼ぶ。星空 凛。一にとって何よりも大切な恋人。名残惜しさを振り払い、彼女を引き剥がす。

「全く、お前は普通に登場出来んのか」

 抱きついてきた凛は顔を赤らめながら笑う。

「えへへ。凛、はじめちんの姿を見たら、ぎゅって抱きとめて欲しいって思ったんだ! 抱きしめてくれて、ありがと」

 凛はぴょんと跳ねて一の頬に唇を押しあてる。その感触に胸が高鳴る。これをやられると、ぐうの音も出ない。

「だからっていきなり飛びこむなよ。ケガでもされたらμ’sのメンバーに申し訳ない」

「μ’s……、あ!」

 凛は思い付いたように叫ぶとしゅんと萎れる。

「ごめんね、はじめちん。メンバーの皆が凛の誕生日パーティをしてくれたからはじめちんに会うのが遅くなっちゃった」

 自分のことを気遣ってくれるのが嬉しくて、一は彼女の頭をニット帽越しに撫でる。

「俺よりもμ’sのメンバーとの付き合いが長いんだ、気にすんな」

「でも……」

 未だ凛の表情は明るくならない。レモン色の瞳が申し訳なさそうに揺れる。よし、と一息つくと一は思い切り彼女を抱きしめ、耳元にそっと囁いた。

「μ’sとしての星空 凛を一人占めなんて俺には出来ないけどさ、俺の恋人としての星空 凛は一人占めさせてくれよ」

 それを聞いた凛の顔色はゆで上がった蟹のように赤くなっていく。言った一自身も体温が上昇していくのを感じる。

 凛は顔を赤らめながらも満面の笑みを浮かべた。

「うん! はじめちん! 凛を一人占めして?」

「ああ。じゃあ行こうぜ」

 その笑みに笑みで応える。

「誕生日記念だ。好きなラーメン奢ってやるよ」

 ラーメン、という単語に凛のまん丸の瞳はきらきらと輝く。

「いいの?! 凛に奢ってくれるの?」

「もちろん。好きなトッピングもし放題だ!」

「わーい! じゃあ行こ!」

 凛が一の左腕に絡んでくる。デートでのディナーがラーメンなんて俺達らしいな、と一は苦笑しながら彼女の手を握り、歩きだした。

 

「奢りとは言ったけどさ……」

 半分笑いながら一は凛に呟く。二人は電気街の外れを並んで歩いている。

「あれだけ注文するか、普通?」

 軽くなった財布を振る。さっきまでは千円札が五枚程入っていた筈なのに、もう一枚しかない。会計でその金額を告げられた時は意識が一瞬飛んだ程だ。

「ふぃ~。おいしかった! お腹いっぱいニャ!」

 凛は腹をさすり御満悦な表情。対して一の表情は暗い。

「そりゃあギガントもやし、麺二倍にチャーシュー三割増し、餃子・炒飯セットに替え玉を食べればおなかいっぱいにもなるさ。ていうかいっぱいになってもらわなきゃ困るぞ」

「ごめんね、はじめちん。奢りって聞いて凛、いっぱい注文しちゃった……」

 再び凛の表情が曇る。このままじゃいけないな、と一は暗い気持ちを追い出す。凛の頭に少し乱暴に手を置く。彼女は目を瞑り、彼のぐしぐしを受ける。

「にゃ」

「今日の主役がそんな暗い顔すんな。俺としてもいいもの見せてもらったし」

「いいもの?」

「そ、いいもの」

 脳裏に過るのは嬉しそうに食事をする凛の姿。山積みされたもやしを摘まんでは食べ、摘まんでは食べる凛。ふうふうと息を吹きかけ、スープの絡まった麺を啜る凛。その後に見せる笑顔。パリパリの皮に包まれた餃子を口に運ぶ凛。それらを全て平らげた後に炒飯をかきこむ凛。

 幸せそうに食事をする彼女を見て、一の表情もつい緩んでしまった。あの嬉しそうな顔を見れたんだからよしとするか、と考えることにした。あの笑顔の為の出費と考えれば悲しくなくなった。

「ふーん、はじめちんがそれでいいならそれでいっか!」

「それでいい。誕生日の人間はその日に思いっきり甘えていいんだ」

 凛に向かって微笑む。それを聞いた凛は少し目を伏せるととろんとした表情でこっちを見つめてきた。

「ねえはじめちん、いっぱい食べたせいで凛、どこかで一休みしたいニャ」

 一休み、という単語に一の胸は高鳴る。一も年頃の高校生だ。それがどういう意味を持っているかは想像出来る。何と言おうか戸惑っていると、凛は一の手を握る。

「ねね、あの公園行こ! 凛とはじめちんが初めて会った場所!」

 その純粋な提案に一の高鳴りは打ち消された。良くも悪くも凛は凛だな、と苦笑いする。

「そうだな。あそこのベンチで一息つくか」

 一は凛の手を握り返し、二人並んで夜の電気街を歩き出した。

 

「とうちゃーくっ!」

 そこに着くと否や、凛は走りだした。嬉しそうに公園内を駆ける彼女の跡を歩きながらついていく。

「おーい、はじめちん! ここ座ろ!」

 凛はベンチに腰掛け、自分の隣をばしばしと叩く。一がそこに座ると凛は一の膝に頭を預けてきた。突然の行動に一は戸惑う。

「お、おい凛!」

「えへへ、ここが凛の、凛だけの特等席の枕ニャ!」

 顔を赤らめながらへにゃっとした、リラックスした凛の表情に一は彼女の頭を撫でる。

「ああ。ここは凛だけに許された膝枕だな」

 凛はすかさずによりと笑う。煽ろうとする時の表情だと一は悟る。

「ほんと、はじめちんは恥ずかしい言葉が好きだね~。言ってて恥ずかしくないニャア?」

 ここでムキになっては相手の思う壺だと一は見抜いていた。だから敢えて真顔で囁いてやる。

「好きな女の子に、彼女に贈る言葉だ。恥ずかしくあるもんか」

 その言葉に凛は思わずそっぽを向く。

「はじめちんのばか……。凛が恥ずかしくなってきたよぉ……」

「はは、悪い。彼女にこういったセリフを言えるのが彼氏の特権だからな」

 ミントのニット帽を撫でながら、凛の頬をつつく。それが心地よいのか、凛はうっとりと眼を瞑る。一は微笑みながらそれを見つめる。

「そう言えばこのニット帽、ネコミミ着いてるんだな」

 それを聞いた凛は一の膝枕から勢いよく飛び起きる。

「そうなんだ! ことりちゃんが縫ってくれたんだ!」

 嬉しそうに喋る凛。頭についた三角のネコミミがぴこぴこと動いているように見える。

「ミント色か。凛の髪の色と丁度いい感じにマッチしてるな」

「えへへ! ことりちゃんの裁縫スキルには驚かされっぱなしニャ! お陰で凛も、ステージであんなにキラキラ出来るんだもん!」

 ステージでの凛の姿が一の脳裏に浮かぶ。彼女の元気なイメージを活かした衣装と女の子らしさも主張出来る装飾。ステージで踊る凛を何倍にも輝かせてくれている。

「じゃあことりちゃんに感謝しないとな。お陰で俺は最高に可愛らしい凛を見れるんだからな」

「うん、そうだね……」

 一の言葉が嬉しいのか、凛は伏し目がちに視線を落とす。普段あまり彼女が見せない女の子らしい表情に一は決心する。

――渡すなら今かな――

 バッグから紙袋を取り出し、凛に差し出す。

「凛、これ」

「ニャ?」

 眼を丸くする彼女に笑いかける。

「誕生日プレゼント。ことりちゃんの手作りには負けるかもしれないけど、さ」

「ううん! そんなことないよ! はじめちんからのプレゼントなら凛、何だって嬉しいもん!」

 嬉しそうに紙袋を奪い取る凛。彼女の視線の意図を悟り、開けていいよ、と言ってやる。

 焦りながら紙袋を解いていた凛はその中身を見て、動きを止めた。ゆっくりと中身を取り出した。

「マフラー?」

「そ、俺がデザインして、洋品店にオーダーしてもらった」

 白地のマフラーの両端には手足が映えていた。更に片方には尻尾、もう一方には猫の顔がある。

「はじめちん、この猫ちゃんって――」

 猫の眼は金色と銀色のボタンが取り付けられている。白い毛の、オッドアイズだ。

「俺達はさ、あの猫から始まったんだと思うんだ。ここで凛と出会って、一緒に過ごしてさ、俺自身変わったと思う」

「はじめちんが? あんまり変わってないと思うけど?」

 一は首を横に降った。

「出会う前は、積極的に人と関わろうとしなかった。毎日が同じことのくり返しと思ってたから、友達を作ろうとしなかった」

 三条、四葉木、伍原。ふと最初のライブを見た後に仲良くなった友人達の顔が浮かぶ。今では共にμ’sを応援する同志だ。

「μ’sと、凛と出会って俺は変われたんだ。学校でμ’sを好きな奴らと仲良くなれたし、友達作るのも捨てたもんじゃないなって思えるようになったんだ」

 改まって凛に向き合う。彼女の手にあるマフラーを取り、首周りに巻いてやる。

「俺を変えてくれて、凛と出会わせてくれたあの猫への感謝と、ずっと凛と一緒にいたいっていう願いを込めて、凛に贈るよ」

 猫の頭が丁度前になるように巻き終えると、一は笑う。そしてよし、と肩を叩いた。

「改めて、誕生日おめでとう、凛。俺からのプレゼント、受け取ってくれ」

 一からの告白を聞いた凛は、とろんとした表情で見つめ、一にぎゅっと抱きついた。

「ありがとう、はじめちん。凛、このマフラー大事にするね?」

 そんな彼女の背中に一は手を回す。受け取ってもらったのが嬉しくて、優しく凛の後頭部を撫でる。

「あ、そうだ! ねね、はじめちん!」

 凛は首のマフラーを解くと、一と自分に巻き始めた。彼女の身体がより身近になる。戸惑う一を余所に凛は笑う。

「えへへ、人呼んで恋人マフラー、ニャ!」

「お前、こんな恥ずかしいことを……」

「はじめちんは、凛の自慢の彼氏だもん。恥ずかしくなんてないニャ!」

 間近で自分を覗きこむ凛のレモン色の瞳から眼が離せない。

「じゃ、暫くこのままでいるか」

「うん。はじめちんを近くで感じさせて?」

 自然と、どちらからというわけでもなく、二人は唇を重ねた。

 

 公園からの帰り道、二人は並んで再び電気街を歩く。凛の頭にはミント色のニット帽、首には白い猫のマフラー。

 凛はん~っと大きく伸びをする。

「今日は最高の誕生日だったニャ! 猫ちゃんにはなれるし、恋人マフラー出来たし!」

 嬉しそうにスキップしている凛に一は微笑む。

「あれは恥ずかしいから人前では出来ないな。立ったままだと、高さが違うし」

 一の肩位の高さの凛はむうっと頬を膨らませる。しかし直後にいたずらを思い付いた子供の様に笑う。

「いいもーん。だったら凛ちゃん猫、はじめちんを食べちゃうニャー!」

 凛はぴょんと跳ねると一に抱きついてきた。

「うわ、いきなりはよせ!」

 凛は一の背中によじ登ると、首に手を回した。

「それぇ、はじめちん、走るニャ!」

 足で脇腹を蹴られる。しょうがないな、と苦笑いしながら彼女を担ぎ直す。足を抱え、背中の恋人に問いかける。

「それではお嬢様、どちらまで走りましょうか?」

「どこへでもどこまでも! ずーっと一緒に走ろ!」

 あいよ、と勢いよく返事を返す。身体を揺らしながら走れば、上で凛がにゃにゃにゃと喜ぶ。周囲の目など気にせず、お互いに笑顔で。

こうやってずっと笑顔で凛と一緒にいられるようにと一は願いながら、力強く地面を蹴った。

 




今回初めてμ’s全員を喋らせました。その点でお詫びを。
 まず真姫ちゃん。まだキャラを掴み切れてないので、
「ナニソレ、イミワカンナイ」でごり押ししました。真姫推しの方、本当に申し訳ない! まだSIDを買ってないので真姫ちゃんらしいセリフを用意出来ない非力な私を許してくれ。
 次に、にこちゃん。セリフはアニメにこをイメージ。でも本当はSIDのにこちゃんで書きたかった。しかしSIDはまだ持っていない。このストーリーを書こうと決めたのが一週間程前。急ピッチで書いて時間が無かったため、セリフを作りやすいアニメにこで書かせて頂きました。セリフの作りやすさではアニメにこの方がいいんだけど、表現したいのはSIDにこだったりする。読んでいる方はどっちのにこちゃんを見たいですか?

 凛ちゃんと言えば、イエローダヨォォ、というネタがありますが、ニット帽の色は彼女のSIDのカラーであるミント色を採用しました。橙の髪に同じ暖色である黄色はちょっと合わない気がしました。ことりちゃんの裁縫スキルは本当に便利。身内で作ったというシナリオを作りやすい。
 一からのプレゼント、実はこのマフラーもことりちゃん作という設定にしようかと考えていました。ことりルートの主人公に頼みこんで作ってもらうみたいな。でもそれじゃことりちゃんがプレゼント二つ用意したみたいで、一からのプレゼントにはならない。洋品店でオーダーした特注品にしてみました。でもこの洋品店、ことりSIDに出た洋品店だったりする。
このサイドストーリーを書いている時、いちゃこらな表現を書いている時、「なにやってんだろう俺」と思うことが多々ありました。客観的に見るとそーとーキモイことしているのかも知れない。
 でも自分が凛ちゃん大好きなことは変わらない。こうやってキャラへの「好き」って気持ちを書いていきたいと思います。
 現在は穂乃果編を執筆していますが、凛ちゃんとのこんなシチュエーションが読みたいという要望があれば、サイドストーリーとして書いてみたいです。僕自身もっと凛ちゃん書きたいし。要望がある方は感想にてお書き下さい。

 長文失礼しました。前回の投稿でアクセス数が140を突破したと知って、「こんなに楽しみにしてくれている人がいる」と感動しました。そんなファンの皆さんの為にも今後も書いていきたいです。

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