>ハイネ
>『特産キノコか…。ちっこ いキノコだから気ぃつけ て探さねぇとな…』
>ハイネもフラフラ歩き回りながら、特産キノコを探していた。
>ハイネがいるのは、開けた海岸線だった。
>2人が探している特産キノコとは、ハイネが言うように小指ほどしかない小さいキノコなのだ。
>ハイネも少々の知識なら心得ているようだ。もちろんシンも。
>ハイネ
>「そう言や、スティングさ んたちが言ってたな。洞 窟ん中にあるとかなんと か…」
>この密林にくるまでの船を上でスティングたちが言っていたことを思い出す。
>ハイネは『よし』とうなずくと、スティングたちが言っていた洞窟というのを探すことにした。
>
>そのころシンは、林の中で遭遇したランポスと交戦中だった。
>『あ゛あ゛』という鳴き声とともに、その爪で切り裂いてくる。
>シンは防戦一方。両手の剣で、ランポスの攻撃を受け流していた。
>シン
>『っ…』
>ランポスの爪とシンの剣が触れ合う度に、鈍い金属音が響く。
>そうしてランポスの攻撃を受け流しているうちに、その攻撃に一定パターンやリズムがあることに気づいてきた。
>シン
>「そうか。爪で攻撃する時 、後ろ足に力をためて、 一時的に動きを速めてい るのか」
>シンの推察は当たっている。
>ランポスをはじめこの種の鳥竜種は、攻撃の踏み込みの際後ろ足に力をいれ、ステップの速さをあげているのだ。
>そして一度の踏み込みで繰り出される爪の攻撃は、左右合わせて2回。
>シン
>「だったら…」
>シンは今まで同じ動きでランポスの攻撃を誘う。
>ランポスの踏み込み。シンはバックステップ。
>ランポスの一撃目(左爪)。シンは右手の剣で受け流す。
>ランポスの二撃目(右爪)。シンは左手の剣で受け流す。
>ここでランポスの攻撃は一時終了。
>シンはこの時を見計らって、ランポスの顔を蹴りあげた。
>ランポス
>『ぎゃうっ』
>と、吠えて後退する。
>シンもすかさず間合いをとる。
>ランポスも、うかつに攻めようとはしなくなった。
>シンも攻撃のコツをつかんできた。
>シン
>『行くぞ』
>先に一歩を踏み出したのはシンだった。
>シンが斬りつけるが、ランポスはバックステップで大きく退いた。
>シン
>『』
>さらにランポスは間合いの開いたところから、小さくかがみ、後ろ足をバネに大きく飛び上がった。
>シン
>『うわあ』
>ランポス
>『あ゛あ゛』
>ランポスはシンに馬乗りになった。
>ランポスの牙と片方の爪は両手の剣で防げたが、もう片方の爪はシンの腹部をとらえていた。
>防具がなければ貫かれていただろう。
>それでも多少の痛みはある。
>シン
>『くそっ』
>剣に噛みついているランポスを振り払おうとするが、ランポスはがっちり噛みついていて離れようとしない。
>今度はランポスが、噛みついた剣をシンの手から引き離そうとする。
>シン
>『この…どきやがれ』
>シンはランポスの横っ腹を蹴った。
>ランポス
>『ぎやぁ』
>牙と爪を離し、ふらつくランポス。
>シンも即座に立ち上がる。しかし、今ので結構体力を消耗してしまった。
>再び、シンが斬り込む。
>先ほどと同じくランポスはバックステップで間合いをとる。
>そして、後ろ足をバネに飛び上がり、シンを上から襲いかかる。
>シン
>『はっ、二度も同じ手にか かるかよ』
>ギリギリで右側にかわす。そしてランポスが着地したと同時に、ランポスの背中に斬りつける。
>『ぎゃう』と声をあげ、またしても間合いをとる。
>シン
>『ちぃ、かすっただけか』斬りつけた、と言っても鱗をはがしたぐらいである。それでも、剣の先からは、『斬る』という感覚が伝わってきた。
>シン
>『次で決めてやらぁ』
>シンは右手に持つ剣をランポスに向ける。
>ランポスも『やれるもんならやってみろ』といった目でシンをにらんでいる。
>今度はランポスからの攻撃だ。
>一直線に走ってくる。
>シンは受けの構えをとる。ランポスは走った勢いをつけたまま、飛び上がった。シン
>『』
>勢いをつけたままシンに飛びかかる。
>それをシンは、真っ正面から受け止めるようだ。
>ランポスの爪が、剣をクロスさせ受けの体勢をとったシンに激突する。
>シン
>『くっ』
>力で押し返された。
>シンは後方に吹っ飛び、地面に叩きつけられた。
>ランポスは着地後、さらにジャンプし、シンにとどめをしかける。
>シン
>『…次で終わりだって、言 ったろうが』
>シンは剣を握り直し、斜め上から迫るランポスを睨み付けた。
>そしてシンは前にかがみ込んだ。
>ランポス
>『ああ』
>爪を突き立てシンに襲いかかる。
>シンもランポスに突っ込む。
>シン
>『』
>刹那の瞬間。
>シンはランポスの爪を回避し、右手の剣を振り上げた。
>剣はランポスの喉元をとらえた。
>ランポス
>『ああ゛あ゛…』
>ランポスはシンを横切って地面に激突した。
>血のたまりが広がっていく。
>シン
>『…オレの勝ちでな』
>シンは剣に付着したランポスの血を振り払い、そう呟いた。
>そうして一息つき、シンは腰につけていたナイフを抜く。
>モンスターを狩った後には、剥ぎ取りを行う。
>シンはそのナイフをランポスに突き刺す。
>シン
>『鱗?』
>剥ぎ取れたものは[ランポスの鱗]。
>その青い鱗を太陽にかざしてみる。
>シンはそれをポーチにしまい、歩きだす。
>シン
>『ん?あれは…』
>シンの目線の先には、群生したキノコがあった。
>まるで、ランポスに勝利したシンを祝うように。
>シン
>『おおお』
>全力で駆け寄る。
>目的は特産キノコ。
>シンはその群生したキノコの中に特産キノコがないか確かめる。
>シン
>『お~、あるある』
>極小サイズのキノコを発見。まさしく特産キノコ。
>シンは特産キノコを含め、特産キノコ×4、アオキノコ×3、ニトロダケ×2、、ドキドキノコ×1。
>まずまず滑り出しだ。
>
>ハイネ
>『当たれ』
>ハイネは石ころを投げていた。
>何にかというと、それはランゴスタ。
>ちゃんと狩りしろよ、とか、どんだけ暇なんだよ、とかのツッコミは置いといて、一応まじめにやってます。
>ハイネ
>『待て~』
>そうやってのほほ~んとランゴスタを追いかけながら、特産キノコを探していた。
>そうしているいつの間にか高台にきていた。
>ハイネ
>『ん?』
>すると目の前に、ぱっくり口をあけた黒い入り口が現れた。
>ハイネ
>『もしかして…例の洞窟か ?』
>ハイネが追いかけていたランゴスタがその黒い入り口に入っていく。
>これはノリ的に入らないわけにはいかないので、いざその中にレッツゴー。
>