変更点ですが、イッセーが変態じゃありません。そこぐらいです。
親友の「死」
いろんなやつとの出会い。そして、別れを経験して、俺は高校2年生の春をむかえた。
「よーっす!ハジメ!!!!」
「……なんだお前か」
「おいおい!なんだはねぇだろ。お前、朝から冷たくね?」
「冗談だ、からかって悪かったなイッセー。なんだか朝からテンションが高い気がするが、気のせいか?」
朝から話しかけてきたこいつは兵藤一誠。この世界で初めてできた友達であり、今は一番の親友だ。俺ほどではないが、相当お人好しでいいヤツだ
「そうそう!実は俺に彼女ができたんだ!」
「へぇ~、そうだったのか。で、どんな子なんだ?」
「名前が天野夕麻ちゃんっていうんだけど、黒髪がツヤツヤでスタイルもよくて、なにより美人なんだ!」
「美人な女の子と付き合いたくない男なんかどこにいると思ってる?それにお前の説明が漠然とし過ぎていてさっぱり想像がつかない。写真ぐらい無いのか?」
「あー、悪い悪い。えっと……これこれ!!!!」
「っこれは!!!!!!」
たしかに、イッセーのいった通り綺麗な黒髪で、さらに、超を付けてもいいくらいの美人だった。正直羨ましく思う。
『あぁ~あぁ、ハジメ、イッセーに先越されちゃったねぇ~』
これを聞いていた鍠はおもしろそうだと言わんばかりに、おれをからかってくる。
「はぁ~、俺も彼女欲しいなぁ~」
「……まっまぁ、お前は俺なんかよりもかっこいいしさ、そのうち彼女くらいできるって……」
「ははっ。俺を気にかけてくれるのは嬉しいが、自分のことを気にしたらどうだ?彼女とうまく付き合っていけよ」
「お、おう!やっぱハジメはいいヤツだなぁ」
「お前もな。イッセー」
そんなことをはなしながら、学校へと向かった。
俺達の通う学校は「私立駒王学園」数年前までは女子校だった学校だ。そのこともあってか、男子よりも女子の割合が多い。たしか2年生である俺達のクラスは3対7ぐらいだったかな?
なぜこんな学校に入ろうとしたかというと、まずイッセーに誘われたからというのと、まぁ、近いからいいかなぁ。と妥協したところもあったからでもあるが。
ちなみに、イッセーは女の子との接点をもっと持ちたかったかららしいが……うん、年頃の男子ならそういうことも考えるだろう。
難関といわれていた試験は勉強がそれなりにできていた俺達にとってはあまり苦ではなく。2人共無事に入学できたわけだ。
「あ、剣君、兵藤君おはよう」
「おう、おっはよー!」
「あぁ、おはようさん」
いつも通り雑談をしていると、学校に着いていた。さっきも言ったように男子の割合は少ないが、俺達はあの性格も相まって、ほとんどのクラスメートと仲良くやっている。
………教室に入るといつも通りの光景が広がっていて、俺は思わず頭をかかえた……。
「なぁ、俺の秘蔵のお宝本はどうだった?いいかんじだったろ?」
「あぁ、とても刺激的だった。それで今日はどんなのを持ってきたんだ?」
「そう慌てなさんな。例の物は逃げたりしねぇからよ」
「朝から最低~」
「うわっ、キモッ」
俺達の中学からの悪友、松田と元浜が朝っぱらから破廉恥な何かを机に広げていた。そして、それを蔑む女の子の声も聞こえてくる。
「おい!お前らの趣味にああだこうだ言いたくないが、それは学校でしないといけない用事なのか?」
「「お前はちょっと顔がいいからって調子乗んな!」」
2人は同じことを言いながら、俺にどついてきた。
「ちょっと、剣君大丈夫?」
「あはは……大丈夫大丈夫、こんなの慣れっこだ」
あいつら根はいいヤツなんだけどなぁ、あの変態行為が全てを残念にしてるよ……たしかあいつらのあだ名は「セクハラパパラッチ」に「スリーサイズスカウター」だったかな?
そして、下校途中……。
「今度の日曜日にさぁ、夕麻ちゃんとデートする約束になってるんだけど、どこ行ったらいいのかわからないんだよなぁ。どこがいいと思う?」
「そんなの俺にだってわからない。お前が連れて行きたい場所にすればいいんじゃないのか?」
「それはそうなんだけどさぁ、初デートなんだぜ?失敗したらどうしようとか、考えると眠れねぇよ」
「お前意外と心配性だったんだな。大丈夫だ、夕麻ちゃんだってお前のことが好きなんだろ?だったらどんなルートを選んでも失敗することはないはずだ」
「うぅ~、でもなぁ~」
「俺もお前らがうまくいくように出来る限りは協力してやるから、な?」
「お、おう!ありがとなハジメ!」
こうしてイッセーはデートの日をむかえたのだが……。
『ねぇ~、僕たちもついていこうよ~』
「ダメだ、たしかに俺も生の夕麻ちゃんを見てみたい気持ちは無いわけじゃないが」
『じゃあ、いいじゃ~ん。〈シーフ〉使えば、ばれない
しさぁ~』
「まぁ、そうだけどよ…」
『む~、じゃあ僕だけでも行ってくるね~』
すると、コーカサスオオカブトが勢いよく外へと飛んでいった。
「おい!お前が外に出んのは社会的に問題あるんだ!待ちやがれ!」
俺も外へと飛び出した。
鍠はなかなか見つからず、気がつくと日が暮れていた。そして、いつの間にか町外れの公園まで来ていた。
「ったく、あいつどこまで行きやがった」
『なんか妙だね、人の気配があまりにも少なすぎる』
「おま『あそこにイッセーがいる。少し静かにしたほうがいいよ』……」
鍠の言ったように、公園にはイッセーと夕麻ちゃんが噴水前で何かを話していた。すると、突然夕麻ちゃんから漆黒の翼が生えたかと思うと宙に浮いた。
『彼女どうやら「変身!!」…』
〈TURN UP〉
鍠の言葉を聞き終わる前に、変身は完了する。そして、2人の間に割って入る。
「ちょっと、邪魔しないでくれない?」
「早く逃げろ!イッセー!」
「っ!その声はハジメ!?どうしてお前がここに?それよりその格好は?」
「話は後だ。急げ!」
「わっ、わかった!」
「逃がさないわよ!!!!!!」
すると、いままで天野夕麻と名乗っていた堕天使は光の槍のようなものを作り出し、イッセーに向けて投擲する
それを俺はブレイラウザーを使い、それをはじく。
「なっっ!?」
〈ビート〉
そして、跳びながら右ストレートを腹にぶちこむ。
「っらあぁ!」
見事直撃させ、地面に落とした。
「はあぁぁー!」
そして、その方向に走り出す。
『待つんだ、ハジメ君!!』
\ドスッ/
鈍い音が聞こえて、後ろを振り向くとイッセーは別の堕天使の光の槍に貫かれていた。
「イッセェェェー!!!!!!」
俺はイッセーに駆け寄る。そして、堕天使は空へと飛び去って行った。
「おい……大丈夫か?……」
〈リカバー〉
イッセーに空いた傷穴については一瞬にしてふさがった、しかし、
「バ…カ……野郎、だ……い…じょぶ……じゃねぇ……よ」
息や心音は弱くなる一方だった。
「もういい、しゃべるな」
そして、俺が救急車を呼ぼうとしたら、突然地面に魔方陣のようなものが現れると、そこには鮮やかな紅の髪の女性が立っていた。
「グレモリー先輩?」
「?どうやら仮面のあなたも駒王学園の生徒のようね」
先輩と呼んでしまったのは、うかつだったか。
「まぁ、いいわ。私がその子を助けてあげるから、今日は帰りなさい」
「……本当に助かるんですか?どうやって?」
「悪魔として転生させるの、私も悪魔よ」
たしかに魔方陣から出てきたんだ、別に信じられない話ではない。
「でも安心して、人に危害を加えたことは一度も無いから」
「それを聞いて安心しました。イッセーのことお願いします」
「えぇ、任せてちょうだい。ところであなたは何ものか聞かせてくれないかしら?人間なの?」
「俺は人間で、仮面ライダーです」
そう言って、俺はこの場所を後にした。
初めてこんな長く書けた気がします。