戦いの神(笑)ですが何か?   作:マスクドライダー

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どうも、マスクドライダーです。

古い特撮のDVDをレンタルして見ていて、ふと思ったのですが『思い出補正』ってのは凄い物ですね。

自分の世代より古い物を見ようとしたら、どうにも流し見とかながら見しちゃうんですけど……。世代ドストライクの奴とか見たらそりゃぁもう興奮しましたね、うん。

別に自分の世代以前を乏してるわけでは無いんですが……。まぁ、やっぱりたまには思い出に浸るのも良いんじゃないかと、そんな話です。

それでは皆さん、今回もよろしくお願いします。


緩く、行こう(IS学園生徒会執行部)ですが何か?

「戦友よ、準備は良いか?」

 

「ああ、いつでも」

 

 IS学園の広いグラウンドで、俺とラウラが対峙していた。日が変わらない内に生身の指導を申し出ると、ラウラは非常にノリノリで『うむ、では翌朝6時にグラウンド集合だ!』とか言い出した。

 

 もちろん、俺は頼んだ側だ。だから何の文句も言いたい事も無い。一つ気になる事があるとすれば、どうしてラウラはここまでノリノリなのかと、そこが疑問だ。

 

 そんなのは、後で聞けばそれで良いか……。今は、目の前の軍人さんに集中しなくては。どうしてだろうな?ラウラは俺より40cm近く小さいはずなのに、どうにも巨大に見えてしまう。

 

 なるほど、流石に本職の人間は格が違うと言う事らしい。いや、田所さんも十分怖いけどさ、主に顔が……。って、それは俺もか。……いい加減に、動くとしよう。

 

「シッ!」

 

 今更女を殴れませんなんて、つまらんことは言わない。俺は一歩前に踏み出しながら、田所さん直伝の高速ジャブをラウラの顔面に向かって放った。

 

 だが田所さんも言っていたが、これは身構えている人間に対しては、特に効果は生まなかったりする。不意打ちならばラウラにも当たったかもしれないが、俺の右手は軽く弾かれた。

 

 しかし、俺の編み出した戦法は、崩された瞬間にリカバリー……次の攻撃へ繋ぐというものだ。それはISでも生身でもあまり変わらない。俺は弾かれた反動を利用し、左のミドルキックでラウラの胴体を狙う。

 

「ぐっ……!」

 

 これは、体格差がモロに出てしまった。俺の長い脚は、小柄なラウラにしてみれば、相当な脅威らしい。回避は間に合わず、脇腹を庇うように受けた。

 

 うむ、コレは田所さんの時とシチュエーションが似ている。防いだところから足を掴み、転倒させられると言う流れだ。だが既に対処法は学習済みである。

 

 想像した通りにラウラは、俺の左足を抑え、残った軸足を取りに来た。が、その前に俺は右足一本で地を強く蹴り上げる。すると、俺の体は空中で固定されているような状態となった。

 

 鍛え上げた腹筋の成せる業だ……うん、体鍛えてて良かった、筋肉万歳。俺はその状態から無理矢理にでも、右足でラウラの顔面を狙う。

 

「チッ!」

 

 これにはたまらず、ラウラは俺の左足を離し、バク転をしながら緊急離脱。だが俺の右足には、何かが掠った感触が残っていた。掠めたのは、ラウラの顔面だろう。

 

「フフ……やるな、戦友よ。訓練など、必要ないのではないか?」

 

「台詞の割には、随分と余裕があるように見えるぜ」

 

 その証拠に、ラウラは楽しそうな様子で、俺の脚が掠めた頬を、ゴシゴシと擦る。俺の事を褒めているのには、変わりは無いのだろう。

 

 でもなんと言うか、今のラウラは……不敵だ。楽しそうな様子が、逆に恐ろしくもある。この感じでは、そう……まるで昔のラウラを見ているような錯覚を覚える。

 

「楽しんでいる事は、否定しない」

 

「そうかい……」

 

「さて、戦友よ……私も、もう少し本気を出させてもらうぞ」

 

「!? 速っ……!?」

 

 これも体格を十二分に生かしていると言えよう。ラウラは少し前かがみになりながら、こちらにワンステップ踏んできたため、その速さも相まってか、まるで消えたようにも見えた。

 

 ボクシングにおける『ダッキング』と呼ばれる動作に近い。だが、相手が悪かったなラウラ!俺は見えてさえいれば、問題なく対処可能だ。

 

 前かがみになったと言う事は、自然に頭は下へとなる。それに合わせて俺は、ラウラの顎に抉り込むようなアッパーカットを……。

 

「フッ、そう来るだろうな」

 

「なっ……!?」

 

 ラウラは俺の肘関節に、自身の肘関節をストッパーになるよう当てた。そこから気付けば、腕は背中に回されラウラも背後だ。そのまま膝カックンの要領で、地面に膝を折れば……。

 

「制圧完了だ」

 

「クソッ……参った。流石だな……」

 

「何、私も素人相手で負ける訳にもいかんからな」

 

「こっちとすりゃ、勝つつもりで挑んだんだけど……。それよりラウラ、離してくれ、結構腕が痛い……」

 

 やはり一朝一夕に勝てる相手では無かったか……。しかし、俺が相手の動きが見えていても、相手も俺の動きが見えていれば、全ては無効……だな。

 

 ラウラに解放されながら立ち上がると、腕をグルグル回して調子を確かめてみる。うん……特に問題は無さそうだ。そしたら、ラウラ先生に感想をもらう事にしよう。

 

「戦友よ、一つ思ったのだが……」

 

「ああ、何が気になった?」

 

「師から制圧術は習ったか?どうにも私には、KO術を習っているようにしか見えん」

 

「……あっ!」

 

「今気づいたのだな……」

 

ラウラの指摘した通りに、俺が今まで田所さんに習って……と言うか、相手して貰っていたのは、主に俺の長所を伸ばし、短所を改善するためのモノだ。

 

 つまりはひたすら回避する練習と、相手の動きを切り崩す及び、自分が崩された時に、それを利用する方法……。結果、俺は喧嘩殺法の上位互換を学んでいるにしか過ぎない……。

 

 マ、マジかぁぁぁぁ?本当になんで今まで気づかなかったんだよ……。確かに相手を組み伏せると言うよりは、ぶちのめす技術しかやってきてねぇのに。

 

「今から練習すれば、良い話だが」

 

「そ、そうだよな!」

 

「戦友よ、全く心得は無いのだな?」

 

「いや、全くかって聞かれれば、そうでも無いんだよ」

 

 俺はラウラに、父親が警察官をやっていて、それらしいのを遊び程度に教えられたことを伝えた。かなり昔の話だし、特に練習もしていないから、全く意味を成さないかもしれないが。

 

 しかしさっきの感じを見れば、親父がプロレス技を使うのは、手加減なのだと思い知らされるな……。親父が本気で俺を組み伏せに来たら、容易いに違いない。

 

「警官と軍ではかなり勝手が違うだろうが、経験が無いよりはマシだろう」

 

「そうか、なら良いんだが……」

 

「よしっ、それでは始めるとしよう。まずはアレだ、口で説明するより早いから……喰らってみろ」

 

「んなっ!?ちょ、ちょっと待……いぃだだだだ!?」

 

 それからしばらくというもの……ラウラのサブミッションを直に喰らって、真似て見るが続いた。真似て見みて違うようならば、再び『そうではない。こうだ!』とか言いながら腕やら何やらを極めにかかりやがる。

 

 おかげで、どちらが何の練習をしているかが、いまいち分からなくなっていた。だが確かに、口で説明するよりは早かったかもしれない。……それでも痛い事には変わらんが。

 

「今日はこのくらいにしておくか」

 

「ああ、大賛成だ……」

 

「しかし、流石は戦友だな。中々にセンスがあるぞ」

 

「ん~まぁ……そういう事に関しちゃあ地が出来てるっつーか」

 

 喧嘩売られるなんざ、日常茶飯事だったしなぁ。それこそ殴る蹴るだけじゃなくて、比較的簡単な関節技とかは使ってたし。あれ?親父に習うより、経験値的にこちらの方が大半を占めてるかも……。

 

 今まで相手になって来たのは、口ばっかり達者なトーシローだったわけだが、しっかり俺の経験値の肥やしになってるらしい。サンキュー、俺にぶっ飛ばされたバカ共。

 

「戦友よ、空なんて眺めてどうした?」

 

「……いや、明るくなってきたなと思って」

 

「む、言われてみれば……」

 

 空を眺めながら昔を懐かしんでいると、ラウラに呼びかけられた。特に誤魔化す必要は無かったが、適当に理由を付けておく。再度空を見上げると、隣でラウラも同じようにしているらしい。

 

「帰るとしよう。体を冷やす訳にもいかん」

 

「そうだな……。良かったら、また付き合ってくれよ」

 

「またと言わずに、毎日でもいいんだぞ?」

 

「それは、普通に俺の体が持たんから……」

 

 近頃はとてつもなく体を酷使していると言うのに、朝6時起きを毎日とか、流石の俺でも倒れる。ラウラは遠慮をするななんて言っているが、平気なのだろうか?

 

 そう思うと、ドイツでのラウラの日常って一体……どんな感じなんだろうな。一度でいいから、タイムテーブルでも見てみたいかもしれない。一般人からして見せると、気が遠くなる内容に違いない。

 

 ……そんな事より、ラウラだけじゃなくて、田所さんにも制圧術を習ってみよう。次ラウラと訓練するときに、驚かせてやるのも面白い。ま……それでも敵わんかもしれんがな。

**********

「よう、二人とも」

 

「あ……真……」

 

「いらっしゃ~い」

 

 今日の放課後の予定は、生徒会の仕事を潰す事だった。とりあえず顔を出してみると、そこに居たのは簪と本音の両名だ。

 

 いつもならば、虚先輩はいるのだけれど……ま、そういう日もあるか。最近になり出来たネームプレート、それが置いてあるのが俺の席なので着席すると、既に書類が置かれている。

 

 これは、俺が途中のまま放置してある物だ。俺の仕事は主に雑務なのだが、こうやって書類関係の雑務も結構多いようで、なかなか片付かないのが現状だったりする。

 

「かがみ~ん、何か飲む~?」

 

「ん?あぁ……悪いな、いつもの奴をくれ」

 

「お姉ちゃんほど~、美味しくないと思うけどね~」

 

 いつもの、と言うのは、虚先輩が淹れてくれる紅茶の事だ。やはり本音も一応のノウハウはあるようで、ノロノロとした動きながら、カップに茶を注いで行く。

 

 せめて、袖から手を出してもらえないだろうか……危なっかしく見える。そのせいか、手元の書類へ目がいかない。簪は慣れているのか、特にアクションを起こす様子は無いようだ。

 

「お待たせ~」

 

「お、おぉ……サンキュー。……二人は、仕事か?」

 

「私は……そう。会計の再チェック……」

 

「皆のリクエストに応えるのが仕事かな~?」

 

 俺の質問に、簪は妙にキリッとした表情で電卓を見せつける。本音は……虚先輩の代理みたいなものか、だから俺が座るなり、何か飲むか聞いて来たのだな。

 

 う~む……こうなってくると、思っていた以上に生徒会は忙しい組織だ。ついでに言うなれば、裏の顔もあるのに……。本当に、俺と一夏抜きで今まで良く成り立っていた事だよ……。

 

「って、そうそう……。簪、少し良いか?」

 

「何……?」

 

「あれな、キャノンボール・ファスト。もうすぐ開催だろ?」

 

「ISのレースの大会だね~。すっごい迫力なんだよ~、ばびゅ~ん!って~」

 

「打鉄弐式は高機動だけど……高機動用パッケージは無いから……。今回は……不参加だと思う……」

 

 俺がキャノンボール・ファストの事について尋ねると、簪は参加不参加の確認をしようとしたのだと、勘違いをしたらしい。俺は思わず、顔がニヤけるのを止められなかった。

 

 だって、このままだと思った以上に驚かせることになりそうだからだ。どういうリアクションか楽しみだが、あくまでCOOLにいこう、COOLに。

 

「それがな、簪……あるんだよ」

 

「あるって……何が……?」

 

「打鉄弐式の高機動用パッケージ」

 

「…………。あ、あれ……?もしかして……ZECT……」

 

 簪は難しい表情を浮かべながら『お前は何を言っているんだ』みたいな目で俺を見た。が、しばらく考えているとピン!と来たらしく、言葉を詰まらせながらZECTの名をあげる。

 

 俺はそれに対して、ドヤ顔をしつつサムズアップのみで応えた。それで疑問が確信に変わったらしく、簪はあんぐりと口を開け、握っていたペンを落す。

 

「お~、すご~い!よかったね~、かんちゃ~ん!」

 

「よ、良かったけど……良かったのかな……?」

 

「まぁ簪がウチの所属なのは、そう言うのを開発するのが前提だしな」

 

「かがみんのおじいちゃん、太っ腹~」

 

 そこは全面的に同意する。本当……俺に関する事は、予算が降りまくりだ。ガトリング、ミサイル、キャノン然り、エクステンダー然り、シザーアンカー然り……。あ、でもシザーアンカーは予算が余ったからついでに、とか言ってたな。

 

 今後はこうやって、俺と簪がお互いに何かあるごとに、こうやって何かが追加されていく可能性が大だ。いったい何処からそんな金が出てくるのだろう……?

 

「詳しい事は、折り返し連絡するってさ」

 

「その時に……お礼を言わなきゃ……」

 

「どんな感じのなのかな~?今から楽しみ~」

 

「あぁ……うん……。想像するだけは、自由だからな……」

 

 俺は、二人から思い切り目を逸らす。なぜかと言うと、その辺りは心配でしか無いからだ。性能が極端にピーキーだったり、デザインが前衛的だったりと、そんな気がしてならない。

 

 もちろん俺も、全貌は全く聞いては無いが、開発するのは『あの』連中だ……。俺が心配になるのも分かるだろう?分かるよな?頼むから、分かると言ってくれ。

 

「なんだ?盛り上がってるな」

 

「よう、一夏。お前も仕事か」

 

「まぁな。会長に頼まれたのがあって……。で、何の話題?」

 

「だめだよ~、おりむ~。秘密だもんね~」

 

「教えてあげない……」

 

 打鉄弐式の高機動用パッケージの事で、簪と本音がいろいろと想像を膨らませているところに、一夏が現れた。どうせ教えてはやれないから話題を逸らそうとしたものの、よほど気になるのか、再度問い掛けてきた。

 

 そのため女子二人が秘密だと答えると、一夏は悶々としたような表情を浮かべる。だから言ったのに、いや……言っては無かったか、とりあえず耳打ちだけはしとこう。

 

「悪いな……ZECT関連だ」

 

「へ~……そうなのか。なら、仕方ないな……」

 

「なんだ、珍しく物分かりが良いじゃねぇか」

 

「そりゃ気になるけどさ……。なんかそう言うの、難しそうだから」

 

 そう言うと一夏は、パンパンと俺の背を二度叩くと、大人しく自分の席に着いた。なんだ気持ち悪い……一夏は気になる内容だった場合は、面倒なほどに食い下がって来るのに……。

 

 これはこれで気持ち悪い……そんな気もする。まぁ一夏も、しつこく問い詰めたら怒られると、そう学んだのだろう。喜ばしい事だ……そうやって、俺の気苦労など消え去ってしまえ。

 

「おりむ~、何か飲む~?」

 

「ああ、のほほんさん、ありがとう。緑茶があれば、それで」

 

「相変わらず、爺臭ぇチョイスだな」

 

「別にいいだろ、好きなんだから」

 

「緑茶……私も好きだよ……?」

 

「うん。良いよな、緑茶」

 

「真、お前って奴は……」

 

 簪と一夏が、普通に会話するようになったからか、和気あいあいとした雰囲気が生徒会室を包んだ。と言うか、お互いにいろいろ忙しかったせいで、この面子が揃うのも初な気がする。

 

 これで楯無先輩と、虚先輩が揃ってしまえば、超絶レアな全員集合が見られる。と言うか、会長は一番に居るべきだろ。ここの所出席率が良かったのは楯無先輩なのに、なぜ今日と言う日に居ない。

 

 ってのは、言い過ぎか。誰が一番忙しいかと聞かれれば、間違いなく楯無先輩だろうし。今までサボりがちだったのも、根回しが3割くらいで、単に面倒だったのが7割ほどだろうな。

 

「な~んか、悪口を言われた気がするんだけど?」

 

「よう、楯無先輩」

 

 人は噂してたら出て来るとか言うが、今回はピッタリそれが当てはまる。俺が失礼な事を考えていると、楯無先輩が現れた。持っている扇子には『空耳』と書かれていた。

 

 真っ先に疑われたのは俺だが、口には出していないので適当にはぐらかしておく。恐らく俺が失礼な事を考えていたのは、バレてるのだろうけど。

 

 しかし特に追求もせず会長用のデスクに着いた。すかさず本音が、楯無先輩にも茶を淹れ、その頃にはもう俺の事も気にならなくなっているらしい。

 

「それにしても……結構狭いのね、此処も」

 

「私が復帰してから……一気に増えたからね……」

 

「俺、一夏、簪……三人も増えりゃ、狭くも感じるだろ」

 

「もともと、三人でここを使ってたのは、贅沢だと思うけどな」

 

 ふと放たれた楯無先輩の言葉に、生徒会後期メンバーは、思い思いの事を述べる。個人的には、一夏の意見に同意せざるを得ない。と言うより、俺ら参加以前は、本音も出席率が低かったようだし。

 

 つまりは、実質的に楯無先輩専用の部屋と同等だ。だが、いかんせん生徒会長もサボりがちと……。なんだ、つまるところただの資料室じゃないか。

 

「こっちの方が~、生徒会っぽいんじゃないかな~?」

 

「この人数が揃うのが……まず珍しいけど……」

 

「いっそ、ちゃんと集まる日くらい決めた方が良いのかもしれないわね」

 

「本来生徒会って、そういうものじゃないんですか?」

 

 一夏の突然のマジレスに、楯無先輩はギクッと言ったような表情を見せた。うん、生徒会ってそんなもんだと思う。ってか、顧問の先生とか居ないのか?だとしたら、生徒会に回って来てる仕事って、何処からの指示なんだよ?

 

 裏の顔は更識な訳だし、考えれるとすれば、織斑先生辺りが妥当だろう。だけど日頃の感じを見る限りでは、そう言った印象は受けない。う~む、まだまだ謎が多い物だ。

 

「でも仕事の為に集まるのって、楽しくないじゃない?」

 

「確かに、それは言えてるかも知れねぇな」

 

「じゃあ~、皆でお菓子とか持ち寄って~……」

 

「そうそう、流石は本音ちゃん!私はそれが言いたかっ……」

 

「お話は結構ですが……手、動かしましょうね?」

 

「「「スミマセンでした!!!」」」

 

 祝☆IS学園生徒会執行部、全員集合!……はい、本当にスミマセンでした。話に夢中で、完全に手が止まっていた俺、一夏、楯無先輩は、雁首揃えて虚先輩に謝罪する。

 

 やべぇよ……やべぇよ……目が笑ってねぇよ……。やっぱりあれだ、ウチのドンは虚先輩でファイナルアンサー。他にどんな選択肢があったとしても、安牌だろう。

 

「はぁ……本当、全員居ると思ったらコレですか、お嬢様」

 

「へ……私だけ!?」

 

「全てお嬢様とは言いませんが、もっと生徒会長しての自覚を……」

 

 虚先輩がターゲットを絞ったのは、会長らしいな。戦々恐々とした様子で、虚先輩の説教を聞いているが、やはりどこか反省が足りない様子だ。

 

 その間に俺と一夏はアイコンタクトを取り、仕事してます感を醸し出しつつ手元の書類に手を付け始める。チラチラ様子を窺うと、楯無先輩は助けを求めているらしい。

 

 …………無理だ!早い話が自殺行為である。ここで助けなければ後で楯無先輩が面倒臭いだろうが、俺はアンタより虚先輩が怖いぜ、コレ世界の真理なり。

 

 そんな訳で、楯無先輩はスケープゴートになって貰う。『この卑怯者!』とでも言いたそうな楯無先輩の視線を感じつつ、俺と一夏は仕事に没頭するのであった。

 

 

 

 




ラノベの類に登場する生徒会は、大抵が緩い……と思う。

アニメ、漫画等々のメディアで言うと、やっぱり個人的には『生徒会の一存』とか『生徒会役員共』が出てくるかな……?

なんかこの二つがぶっ飛び過ぎてて……。他に生徒会を題材にした作品で有名な奴、他にありましたっけ?どうにも印象に残らない……。

あそこまでは緩くないですが、やって見れば結構楽しいですよ生徒会は。今学生の方とかは、やって見る事をお勧めします!……って、今期の生徒会とかもう決まっちゃってますよね……。

次回は、ZECT回を予定!ヒャッハー!また説明ばっかりになりそうだぜぇー!

それでは皆さん、次回もよろしくお願いします。

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