戦いの神(笑)ですが何か?   作:マスクドライダー

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どうも、マスクドライダーです。

今回でようやく臨海学校編が終わりです。次は夏休み編……だと言うのにネタが思いつかない!

簪、本音とのデート回は予定してるんですけどねぇ……それ以外が全く思い浮かばない状況ですわ……。

……まぁいつも通り勢いで何とかなるでしょう!私の小説は見切り発車が命だ!

それでは皆さん、今回もよろしくお願いします。


家に帰るまでが臨海学校(お約束)ですが何か?

「あ~……スマンが、誰か飲み物とか持ってないか?」

 

 非常にくたびれた様子で一夏はバスに乗り込んだ。無理も無い、昨晩はかれこれ一時間近く逃げ回った挙句に千冬の説教……ロクに睡眠すら取れていない状態からのISによる運用作業……鬼の所業としか言いようがない。

 

「唾でも飲んでろ」

 

「知りませんわ」

 

「あるけどあげない」

 

 一夏ラバーズは昨晩の事を未だに怒っているようで、冷たい態度で返す。頼みの綱と言わんばかりに箒を見てみるが、何を見ているかとチョップが繰り出された。

 

 しかし、各々あくまでお互いを牽制し合っての事。腹の中では飲み物を差し出すタイミングをうかがっていたのだ。さて、一番にペットボトルを差し出したのは……。

 

「水で良いならやるよ、まだ飲んでねぇから安心しな」

 

「ああ、真!サンキュー!」

 

 一夏の隣、窓際の席に座る真であった。これには思わず四人は席からズルッと崩れ落ちる。一夏は嬉しそうに真から飲料水を受け取ると、ゴクゴクと喉に通していく。

 

「プハッ、はぁ……生き返るなぁ」

 

「一夏、お前……そのナチュラルに爺クサイの止めた方が良いぞ」

 

「そ、そうか……?別にそんなつもりじゃ無いんだけど……」

 

「なるほど、もう手遅れだったか。一夏お爺ちゃん」

 

「なっ!?誰がお爺ちゃんだ!」

 

「ハハハ、怒んなって。冗談だよ、冗談」

 

 四人は一夏と真のやり取りをじーっと眺めていた。すると突然目を合わせ顔を近づける。そのままコソコソと会議を始めることに。

 

(なぁ?どう思う?)

 

(ど、どう思うって……うん……正直気味が悪いよ、僕は夢でも見てる?)

 

(真さんが一夏さんとのやり取りで「ハハハ」と笑ったのですよ?異常事態に他ありませんわ……)

 

(何気に失礼だな、お前達)

 

 再び一夏と真に視線を戻す。二人は今までと違い、いたって普通の男子高校生と言った風なやり取りを続けている。基本的に一夏が弄られているだけのようだが。

 

(何か……軽く危機感を覚えてしまいますわね……)

 

(戦友は、いわゆるデレ期という奴に入ったのか?)

 

(表情からして違うもんね、福音の一件で思う所でもあったのかなぁ?)

 

(真が丸くなったのなら喜ばしい事だが……)

 

 更にもう一度だけ真を眺める。真の心境の変化……それに関しては四人とも本気で良かったと思っているが、まさかこうなるとは予想していなかったらしい。

 

(で、でも……真にとって一夏はあくまで友達でしょう?一夏もそうだろうし……)

 

(当たり前だ、むしろそれ以外だと困る)

 

(だがもし仮に戦友が女だとしたら、勝ち目がない気がするのは私だけか?)

 

(あぁ……同感ですわ。真さん、なんだかんだでハイスペックですもの)

 

 勉強良し、運動良し、案外気は回る方で、ついでに言えば家事もできる……。見た目きっと織斑先生タイプの美人なんだろうなぁ……などと四人は共通の思考で真を眺め……。

 

((((真が男で良かった……))))

 

 割と本気でそう思いながら、大きな溜息を同時につくのだった。とりあえずこれ以上は何も言わないことにして、四人は大人しく席にしっかりと座る。

 

「……加賀美は居るか?」

 

「あっ、はい。ここです」

 

「……少し顔を貸せ」

 

 バスの出入り口に現れた千冬に少しだけ静かにとなったが、真を呼ぶとすぐ出て行ったため数秒で騒がしくなる。呼ばれた本人は、怪訝な表情で立ち上がった。

 

「……俺、何かしたっけか?」

 

「良く分からないけど……まぁ頑張れよ」

 

「励ますな、不安が増すだろうが。……ったく、ちょっと道開けろ」

 

 一夏が座ったままでは通りにくい、真は一夏の足をペシペシ叩くと、慌てて一夏も立ち上がって道を開ける。バスを出ていく真の足取りは、ノッシノッシと乱暴そのものだった……。

**********

 織斑先生に呼ばれた俺は、朝起きてからあった行動を思い返していた。……大丈夫、今日は本当に何も悪い事をしていない。自信を持て、怖くない怖くない……。

 

「加賀美」

 

 バスの調度死角になっている所から、スッと織斑先生は現れた。少しビクッとなりながらも、ゴホンと一度咳払い。改めて、織斑先生に向きなおった。

 

「何の用事ですか、織斑先生」

 

「忘れ物だ……」

 

 そう言って織斑先生が差し出してきたのは、ZECTのロゴが入ったノートPC……?…………って忘れてた!もしかして昨日の朝からずっと放置したままだったか!?

 

「ありがとうございます……」

 

「ああ」

 

 とりあえず受け取りはしたが、このPC壊れてないだろうな?不安だ……とりあえずバスに戻ったら立ち上げてみることにしよう。

 

 しかし、アレだな……この程度の用事だったらバスの中でも事足りるだろうに、なんで外で……?と言う事は、織斑先生はまだ何か用事がある可能性が高い。

 

「あの……まだ何かあるんですよね?」

 

「……分かるか?」

 

「ええ、なんとなく」

 

「そうか……。少し、質問がしたくてな……。内容が内容だ……答えたくなかったら、答えなくても良い。その時は黙っていろ、いいな?」

 

 何かただ事では無い雰囲気を出している織斑先生に、俺は黙って頷く事しかできなかった。先生も小さくそうかと呟くだけだし……どうしたのだろうか?

 

「お前の父親だが……ZECTとは縁深いのか?」

 

「いや、そうでも無いです。長い事……疎遠だったみたいで。俺がIS動かしたのがきっかけで、最近は良好って言えますね」

 

 いきなりなんの質問かと思ったが、これくらいなら別に答えても構わない……よな?しかし、織斑先生の意図が読めないな……。もう少し、質問を聞いてみなければ。

 

「つまり、お前と祖父の関係も最近なのだな?」

 

「ですね、爺ちゃんとはこの春に初めて会いました」

 

 そもそも俺は爺ちゃんは居ないものだと思ってたし……。それにしては、家にはお袋の遺影しかない。爺ちゃんはまだピンピンしてるんだから当たり前だよなぁ?

 

「お前の祖父は……こう、何か……隠し事をしてないだろうか?」

 

「あ~……そりゃぁもう隠し事だらけでしょうね……。どこまで本気で、どこまでそうじゃないか分かり辛いですよ、ウチの爺ちゃんは」

 

「何……!?」

 

「あの……もしかして爺ちゃんが何かしました?」

 

 あくまで勘繰りを入れてくる織斑先生に、俺は苦笑いをしながら聞いてみた。だって、なんかやけに爺ちゃんの事を聞いて来るし……もしかして弱みを握られてるとか?

 

「いや……決してそうでは無いのだが……」

 

「そうですか、なら良いんですけど……。」

 

「お前は、祖父の真意を知りたいとは……」

 

「もちろん、話してほしいですよ。何か背負ってるならなおさらね。でも……俺は爺ちゃんを信じてるんで、信じて待ってたら……いつか話してくれるって、そう思っていますよ」

 

「ッ!?」

 

 な、何……何ですか、その悲しそうな顔は。俺は何か悪い事を言ったのだろうか?な、なんか大丈夫か……織斑先生……だんだん心配になって来たぞ……。

 

「織斑先生……なんか変ですよ?その……ハッキリ言って貰わないと分かりませんし……」

 

「…………」

 

 俺がそう言っても織斑先生は額に手を当ててあっちに行ったりこっちに行ったり……こんなの普通じゃ考えられない!絶対にこれはいつもの織斑先生ではないだろ……。

 

「話し難い事ですか?それとも……話せないんですか?」

 

「…………」

 

「……責めるつもりは全くありませんけど、ずっとこのままって訳にも……」

 

 何か俺に話したくても話せない事でもある……これはまず確定した。そして、それは爺ちゃんに関係ある話か、俺に関係ある話……またはその両方だろう。

 

 織斑先生はバスに背中を預けると、空を見上げながらフーッ……と息を吐く。……今の俺にはとにかく待つ事しかできない。織斑先生が話すと決めようと、その逆でも。

 

 決心がついたのか、織斑先生は非常に険しい顔つきで俺の事を見た。それでも躊躇うように口を開きつつ、ゆっくりと言葉を放つ。

 

「加賀美……お前は、これ以上ISに……」

 

「あぁ……こんな所に……って取り込み中でした?」

 

 後ろから話しかけられた織斑先生は、よほど集中していたのか驚いたように振り返る。そこに居るのは金髪で、二十歳ほどの女性……って福音のパイロットだった人だ。もう起きても平気なのだろうか?

 

「……もう動いても平気なのか?」

 

「ご心配なく、私はあの子に守られていたので」

 

「…………福音」

 

 二人に聞こえないくらいにボソリと呟いてしまう。福音は、確かにこういっていた。「この人を傷つけるな」「私が守る」……と。それを思うと、福音はただこの人を守ろうとしていただけなのに……そう思ってしまう俺がいる。

 

 だが、そんなのは綺麗事だ。撃墜してなければ、俺達がやられていたのだから……。少しジレンマを感じてしまうが、この人が無事だったのならこれ以上に最良な事は無い。

 

「それで、そっちの子は……」

 

「私の弟では無い方だ」

 

 俺に視線をやると、福音のパイロットは何か値踏みするようなというか、悪戯っぽい表情と言うか……とにかく妖しさを醸し出しながら近づいてくる。

 

「私はナターシャ・ファイルスよ。名前を聞いてもいいかしら」

 

「あ……っと、そうか……情報規制が……。加賀美 真です……」

 

 男性IS操縦者の情報など、とっくに出回っているものだと思っていたせいで少し混乱したが思い出した。ZECTのおかげで、俺の基本的な情報は表に出ていないんだったっけ……。

 

「そう、素敵な名前ね。昨晩は、どうもありがとう……あの子を止めてくれて」

 

「いえ……俺はただ……。自分のやりたいようにやっただけですから」

 

 俺がそう言うと、ナターシャさんは一瞬だけ目をパチクリさせ、すぐにまた目元を楽しそうに歪めた。な、なんか……やけに距離感が近いような……。

 

「あの……近いです」

 

「そうかしら?アメリカではこのくらい普通よ」

 

「へ、へぇ~……カルチャーショックですねぇ……」

 

「もしかして、照れてる?フフッ可愛いのね」

 

 ダメだ……嫌いではないが、苦手なタイプだよこの人……。照れてるってところは否定はしないが、可愛いは止めてほしい……余計に照れる。

 

「そんな貴方に助けてくれたお礼を……」

 

「いや、そういうの本当に良いんで……!」

 

「もぅ……つれないわね」

 

 あろうことかナターシャさんは俺の頬にキスをしようとしたらしい。俺は慌てて後ろに飛びのいて回避した。いやね……ナターシャさん美人だし、俺だって満更でも無いんだよ?でもさぁ……

 

 見てるっぽいんだよねぇ……バスの窓から本音がさぁ……。織斑先生の時は全く視線は感じなかったのだが、ナターシャさんが現れてから痛いほどの視線を俺に送っている。……気がする、振り向いていないから定かじゃない。と言うか怖くて振り向けない。

 

 どっちにしろそんな状態でキスされてみ?何か命の危険を感じる出来事が起きるに決まっているじゃん。いつもの一夏を見ている限りはそうだ。

 

「もう一人の方にしてやって下さいよ、バスの中にいるんで」

 

「残念だけど、真君はまた今度にしましょうか。それじゃ、行ってくるわ」

 

 諦めては無いんですか……?まぁ別にいいけど。……なーんかすっげー楽しそうにバスの中に入っていったな、ナターシャさん……イタズラ好きと言うかなんというか……。

 

「おい」

 

「あ……ヤバッ」

 

 織斑先生に呼ばれて自分の失態に気が付いた。堂々と姉の前で弟にキスして来いって言っているようなモンじゃないか。……大丈夫か、コレ?

 

「火種を増やすようなことをするな……後が面倒だろう」

 

「そっちか……。いや、スミマセン。ナターシャさんを避けようと思って」

 

 確かに、目の前で頬とは言えキスをされたら専用機持ち四人が黙ってるハズがない。そう思ってふとバスの方を見ると、ちょうどナターシャさんが降りてきた。

 

 それとほぼ同じタイミングで、バスの中がドタバタと騒がしくなった。…………一夏には、謝っておく必要がありそうだ。でも……黙ってたら分からないか……?

 

「はぁ……全く……。加賀美……お前も戻れ」

 

「え……?でも、まだ話が……」

 

「もう良いんだ……手間を取らせて済まなかった」

 

 ……釈然としないが、織斑先生はシッシッと俺を払いのけるような仕草を取る。なんかこう……モヤモヤするなぁ。でも帰れって言ってるんだから、そうした方が良いか。

 

「またね」

 

「ええ、また」

 

 ナターシャさんとすれ違いざまに、そんな事を言われた。笑顔で手をヒラヒラさせるナターシャさんに、俺も笑顔で軽く片手をあげて答えバスへ乗り込んだ。

**********

「彼とは、何を話していたんです?」

 

「……他愛も無い話だ」

 

 千冬と二人になったナターシャは、開口一番にこの言葉を放った。本来は他に千冬と話したい事があったのだが、どうにも千冬の表情が芳しくないため、この話題を振ったのだ。

 

「そのような表情には見えませんがね」

 

「顔に出ているか……フッ、私としては隠していたつもりなのだが」

 

「天下のブリュンヒルデが、らしくないですね」

 

 ナターシャの言葉に千冬はその通りだなと、自嘲めいた表情を浮かべた。これは相当な重症だ……ナターシャはそう思う。あのブリュンヒルデに、ここまでの表情をさせる出来事とは……。

 

「彼は、確かZECTの人間でしたね。その事と何か関係が?」

 

「ん……関係あると言えばあるが、無いと言えばない」

 

 その辺りも千冬の知る所ではない。そのため、こう言った意味深な発言しかできなかった。言葉を濁したように感じたのか、ナターシャはストレートに聞きたい事を口にする。

 

「……あの子の暴走に、ZECTは……?」

 

「残念ながら、完全に関与していないとは言えん。言えんが……無関係だろうとは思う」

 

「…………」

 

「もし仮にZECTが関係していたとしても、加賀美の事は恨んでやるなよ」

 

「分かっていますよ……」

 

 ナターシャとしては真の印象は良いものであった。例えZECTの関係者であろうと、糾弾する気は全くない。もっとも、ZECTが福音の暴走に関与していた場合の話だが……。

 

「彼にその事を尋ねていたのでは?」

 

「そうでは無い……もっと、複雑な事情だ」

 

 てっきりナターシャは、その事を真に問い詰めているものだと思っていた。となると、それ以外に真を問い詰める事情は見当たらない。

 

「話しては、いただけませんよね」

 

「無論だ」

 

 即答……と言うよりも食い気味に言う千冬に、思わずナターシャは苦笑いを浮かべた。それならば、もうこの場を去ろうとナターシャは歩き出そうとする。

 

「……が、私の独り言くらいは聞いていけ」

 

「…………それなら、ぜひ」

 

 背中を向けたままナターシャは動かない。お互いに表情を悟らないようにするためなのだろう。ナターシャは千冬がどんな表情をしているかを想像しながら独り言に耳を傾けた。

 

「例えば、私の教え子に……世界を破滅させる可能性と、救う可能性を持った生徒が居るとしよう」

 

「…………」

 

「だがその生徒がISに乗りさえしなければ、世界が破滅するような事態は消える。その生徒が、世界を救おうとするような危機も訪れなくなる……」

 

「…………」

 

「そんな重い運命を背負った生徒に、私がしてやれる事は……なんなのだろうか……」

 

 千冬にとって、コレはあくまで独り言だ。ナターシャにもそう伝えたし、初めから返答をしてもらおうなどとは思っていなかった。千冬はそれだけ言うと、バスに乗り込もうとする。

 

「……信じる事……ではないでしょうか」

 

「…………」

 

「その生徒に、ISに乗るなと言うのは簡単です。ですが、それではその生徒の翼をもぎ取るのも同然……」

 

「…………」

 

「だったら、信じてみたら良いです。貴女の言う通り、世界を救う……と言うのは、結局世界が危機に陥っていると言う事でもあります。だから、信じるんです……その生徒が世界を救うと、信じて疑わない……それが、貴女のしてあげられる事……ではないでしょうか」

 

 ナターシャに言われ、千冬は確かにそうだと感じた。その生徒にISに乗るなと言う事は、その生徒を信頼していない裏付けを意味する。

 

 教師と言う立場にあるも関わらず、生徒を信頼すると言う基本的な事を見失ってしまっていた。千冬は、この言葉で決心する。とある生徒に希望を託し……信じぬくことを。

 

「……済まない」

 

「さて、何の事ですか?私は独り言を言っていただけですよ」

 

「そうか。…………無茶はするなよ」

 

「フフッ……お互い様に……ね?」

 

 かなり多くの意味が込められた千冬の無茶はするなと言う言葉に、ナターシャは少しだけ笑って見せた。余裕のあるような声色ではないが、返事が聞けたのでとりあえず千冬は安心しておくことにする。

 

「ではな」

 

「またいずれ」

 

 非常に短い別れの言葉だ。だが、二人にとってはこれで十分すぎるくらいである。千冬はバスへ乗り込み、ナターシャも振り向くことなく去って行った。

 

「お前達、大人しく座れ」

 

 千冬は早速一組の面子に命令を下した。それまでは多少席を移動していた生徒たちもすぐさま指定された席へと戻ってゆく。真がいつか言っていたが、本当によく訓練されたものだ。

 

「…………」

 

 少しだけ振り返って、千冬は一夏達に囲まれている真を眺めた。そこに居るのは紛れも無く、ただの男子高校生で……変に悩んでいた千冬は少しだけ馬鹿らしくなる。

 

(信じる……か、悪くない言葉だ)

 

「どうかしましか?織斑先生」

 

「ん……?いえ、なんでもありませんよ」

 

 千冬が真を見て頬を緩ませている事に気が付いた真耶は、その事を問いかける。しかし、なんでもないと言う千冬の返答に、ますます頭の上にクエスチョンマークが浮かんだ。

 

 良くは分からないが、とにかく真耶は千冬が笑顔なので気にしない事にした。

 

 こうして、それぞれに様々な出来事が起きた臨海学校は終わりを迎える。真は遠のいて行く景色をバスから眺め、一夏達に軽い皮肉を返すのであった。

 

 

 




知らない所でメチャクチャ失礼な事を言われる真。今までが今までだったから仕方が無いですけども……作者的にも真のギャップに困惑しています……。

今後の真はずっとこの調子だと思います。それでも相手をからかったり、皮肉を言ったりは変えない予定です。今までと比べて冷たい感じが無くなってフレンドリーになった……とでも言えばいいのかな……?

次回は夏休み編に入る前にもう一話ほど挟みたいと思ってます。因縁の「あの人」が再登場!少し丸くなった真はどう対応するのでしょうか。

それでは皆さん、次回もまたよろしくお願いします。

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