禁書♂「とある」御坂♀「可能性の」上嬢「禁書目録」   作:幻想大好きっ子

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九話信じて待つ

ビルの屋上

 

相変わらず通報したくなる姿で

火傷をしないようにと無理矢理脱がされ

どちらが看病をするかで喧嘩をする禁書と御坂に

体を拭かれる上嬢を撮影するステイル

それをゴミでも見るかのような冷たい目線で、

見下ろしながら

突っ込みは入れないと心に誓う神崎。

 

その5分後神崎は口を開き自分の思いを告げる

 

神崎「ステイル、私はあの少女達を

信じてみたいと思うのです。あの子達なら、

禁書を救ってくれると何故か思えるのです」

 

ステイル「好きにすればいい。

僕はインデックスの敵を燃やすだけだ!」

 

神崎「そうですか…しかし、

あなたも心のどこかで、

信じてみたいと思っているのでは、

無いですか?」

 

ステイル「…何をバカな!」

 

神崎「では、何故あの少女が目覚めたのに

足かせの効果を見に行かないのですか?」

 

ステイル「それは…ロード=スチュアートの

命令で写真を撮るのに忙しいからさ…

ただそれだけの事…

そうそれだけの事…」

その時神崎の携帯が鳴り

神崎「はい…神崎です」

 

?「にーちん♪この前はありがとうだにゃー♪

予想以上にあの時の嬢ちゃんの写真が

売れ売れるぼろ儲けだにゃー♪」

 

神崎「話はそれだけですか?土御門…切りますよ」

 

土御門「後一つだにゃー相棒にも

伝えておくといいにゃー

信じるものが救われるほどこの世界は甘くない。

でも、いつだって真っ直ぐなバカは

信じる価値がある…プープー」

 

神崎「ステイル…土御門からです」

 

 

--

 

御坂「気になることがあるから調べてくる。

アタシを信じて待ってて

もしかしたら、神父の記憶を奪わなくても

済むかもしれない」

 

30分ほど前わたし達にそれだけ言い御坂は

アパートを後にした

 

20分前インデックスが

脳のダメージのせいか倒れ私は看病した

 

15分前神崎たちが話をしたいとアパートに来た。

3人で話をしたいと神崎たちが来た

 

10分前話をするため近くのファミレスに着く

 

5分前「真剣な話をするんだ僕は水で良い」

とステイルが言い

 

楽しそうにメニューを見ていた美形な神崎が

私の目の前で

「では、私も水で」と、

どう見ても凹んだ様子で

見ていたデザートフェアと書かれた

メニューを下ろす

その様子に耐え切れなくなりわたしは

 

「神崎さん…わたし満腹激甘ストロベリーケーキと

世界のフルーツ盛り沢山パフェを

食べたいんですけど、

一人で食べると体重が心配なので、

一緒に食べてもらえませんか?」

 

と財布の中身が薄いのにも関わらず

言ってしまった。後悔してない。

その言葉を聞いたときの

あの満面の笑顔を見れたんだ。

不幸なんかじゃない

強がりじゃない…

 

3分前

 

「不幸よぉ」

 

転倒した店員の持ってきた水を頭からかぶり

下着が透けた状態のわたしは叫んだ

 

何故かその時テーブルが傾き。

神埼が妙に真っ赤な顔でこちらを見つめていた

 

現在

 

神崎「リミットは明日の午前0時です」

やって来たパフェを緩んだ顔つきで食べながら

それでも口調は機械のように冷たく言い放つ

何故か先から、テーブルがカタカタ動いているが

気にしたら不幸になる気がする

 

上嬢「何故、それを教えるの?」

 

神崎「別れの時間は欲しいでしょう?」

 

上嬢「そういうこと…なら、わたしからも…

今わたしの友達がインデックスを

救うため頑張っている

御坂は待っててと言った。

あの子がそう言ったなら

絶対にインデックスは救われる…

だからあなたたちも信じて!待って」

 

ステイル「ふざけるな!今まで、

散々絶望してきた僕達に

希望はあるからと本当にそうかも

分からないものを待てと?

ずっと苦しみ耐えてきた少年に

助けは来るから待てと?

激痛で目すらも空けれない少年に彼と

大した関係も無い少女が助けてくれるから待てと?」

 

ステイル「そんなことは人間には出来ない!

答えろ君は人間か?

それとも人間を捨てた化け物か?」カラン

 

ステイル「これはあの子の記憶を破壊すのに

必要な道具だ

君の右手が触れるだけで、力を失うはずだ。

君が友達を信じるというなら…壊すが良い」

 

わたしは、それに触ることなく

ステイルの目を真っ直ぐ見つめた

 

ステイル「どうした?触れないのか?

友達とやらを信じてるんじゃなかったのか?」

 

上嬢「信じてる!でも…それを壊せば、

御坂が来るまでの間あなた達は不安でしょう?

それさえあれば命は助けられるのにと

思うでしょう?

わたしは、そんな風にあなたたちを

苦しめたくない!

あなた達はインデックスの仲間なんでしょう?

なら、わたし達は仲間よ!

だから、触れない壊さない」

 

ステイル「タイムリミットまで待つ。

足掻くといいヒーロー気取りの人間」

 

それだけ言うとステイルは去っていた。

何も言わず黙々とデザートを食べる神崎を残して

そして、まだカタカタテーブルは動いている


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