禁書♂「とある」御坂♀「可能性の」上嬢「禁書目録」   作:幻想大好きっ子

8 / 29
八話友情

「び…ビリビリ…なんで?」

 

御坂「びりびりて言うなぁ」

 

上嬢は何とか電撃を右手で防ぐとここにいない筈の少女を見つめた

 

御坂「何でて、アンタの様子がおかしかったから…

また何かに巻き込まれたのかもて…

心配になったのよ…

だから…探してたら、

ここには近づきたくない気がして…

逆に怪しいと思ってきたわけよ…」

 

上嬢「心配だからて…こんな危ないところに…」

 

御坂「アンタがそれを言うな…それに…

あ…アンタがアタシを

友達だって言ったんでしょう?

友達のピンチを助けるのは当たり前でしょう?」

 

上嬢「…」

私はこんな危ないところにきてくれた

友人が嬉しくなり何もいえなくなった

 

 

神崎「いきなり出てきて…

何も知らないくせに友情ごっこだぁ?

ふざけるなぁ…私達は駄目だったんですよ…

彼との友情のために

1から思い出を作り直しても…

彼との友情をしんじて

それを何度繰り返しても

家族も親友も…全てが0に帰る…

私は耐えれません…

これ以上インデックスの笑顔を見続けるなんて」

 

神崎はそう言うと、

今までの不満をぶつけるように

上嬢に殺す気で切りかかる。それを御坂が、

取り出したビンに入っていた砂鉄で

ナイフを作りそれをもって軌道を変える

首を落とす気だった神崎の刃は

上嬢のほほを切り裂き

邪魔者を先に始末するため構える

 

上嬢・御坂「「ふざけないで」」

 

御坂は叫ぶと同時に砂鉄のナイフを振るが、

神崎はかわし刀を振るう

 

上嬢「そんなのあなた達の勝手な理屈でしょう?」

 

上嬢は気力を振り絞り何とか立ち上がる

その上嬢に襲い掛かる神崎のワイヤーを

自分の体を盾にし受け止める

体を浅く切り裂かれるが上嬢の前から

離れることは無く

 

御坂「そうよ!アタシはそのインデックスて

子が誰か知らないけど

そんな私にだって分かる

その子の事なんて一瞬も考えてないじゃない?

友達ならどんなに絶望しようが

支えてあげなさいよ

自分の臆病の付けを友達に

押し付けてんじゃないわよ…」

 

上嬢「一年の記憶を失うことが怖ければ…

その次の一年に

もっと幸せな記憶で埋めてあげれば…

記憶を失うのが怖くないて、分かるなら…」

 

上嬢・御坂「もう誰も逃げ出されなくて良い…

たったそれだけの事(よ)…」

 

上嬢「あなたは力があるから誰かを守るの?

違うでしょう…」

 

御坂「アタシはハッキリいえる…

守りたいものがあるから力を求める」

 

上嬢「あなたは何でその力つけた…

あなたはその手で誰を守りたかった?」

 

 

 

上嬢「それだけ力があって

これだけ万能の力があって…

何で、そんなに無能なの…」

 

それだけ言うと上条は力尽き崩れ落ちていく、

その体を支え御坂は肩を貸し神崎を見つめ

自分の思いを言葉にする

 

御坂「アタシ桃摩にも勝てないくらい弱い…

でもどんな時も友達の横にいて

力を貸すぐらいは出来る…」

 

ステイル「これ以上はもういいかな?」

神崎は力無く静かにうなづき。

魔術師達はその場を後にする

 

--

二日後小萌えアパート

 

上嬢「ここは?…」

 

禁書「とうまとうまぁ…起きてくれた…

あっ、まだ動いちゃ駄目だよ」

 

上嬢「日が空けてる…

ということは一晩たったの?」

 

御坂「二日よ…大体の話は

二日前のことと神父に聞いて知ってる…

あと1日しかないわよ…記憶を消すまで…」

 

体を拭こうとタオルをぬらしに行っていた

御坂が帰ってきて呟き

 

上条「そうだ…記憶…記憶をどうにかして

消さないようにしないと…

でも、まだ記憶は消えてないみたいね…良かった」

 

御坂・禁書「良くない(んだよ)」

 

御坂「アタシが、もう少し早く来れたら、

顔にそんな大きな傷を負ったりすることは

無かった…」

 

禁書「僕は何も知らなかった…

とうまを担いだ短髪が

偶然会った小萌えとここに戻ってくるまで

僕は何も気づけなかった…

とうまが他の魔術師と戦ってることなんて

気づくことも考えることも出来ず

僕は…僕は…男なのにとうまを助けられなかった」

 

 

上嬢「何よ?二人ともこのぐるぐる巻きの包帯

大げさすぎなんじゃないの?」

その場を占めるシリアスな空気を吹き飛ばすべく

包帯を指で摘まんで尋ね

 

御坂「体直すためにはそれくらいしないと

本当は病院に連れて行きたいところだけど

困るんじゃない?」

 

禁書「そうだよ…直すためには

そうしておかないと

魔術みたいにはいか無いけどね」

 

上嬢「そうよね…魔術なんて使わなくても

大丈夫よね…」

 

禁書「とうま…魔術のこと

まだ信じて無いんだね?

片思いちゃんみたいに頑ななんだよ」

 

 

 

上嬢「そういうのじゃないの…あなたが

魔術を語ってるときの顔て…

あまり見たくないの」

 

禁書「そうか…僕また目覚めてたんだ?」

 

上嬢「目覚めた?」

 

禁書「けど、その時の事は

あまり突っ込んで欲しくないかも…

何だかドンドン冷たい機械に

なっていくようで…怖いんだよ…」

 

上嬢「…ごめん」

 

禁書「いいんだよ。バカ♪それより何か食べる?」

 

 

上嬢「あの!インデックス君。後御坂さん」

彼女が生きてきた中で自然に磨かれてきた

不幸レーダーが嫌なくらいに

反応している気がして恐る恐る声をかける

 

禁書「僕は神父さんだから

看病くらい出来るんだよ」

 

御坂「もう!良いから神父

看病は友達のあたしがするから!」

 

上嬢「いえ、取り合えず

深く考える時間をください…神様」

 

禁書「何で?食欲ない?」

 

御坂「なによ!あたしの看病が

受けられないて言うの?

ほら、神父貸しなさいよ」

 

禁書「あっ」

 

二人が取り合ってこぼした熱々のおかゆが

妙にスローモーションで私の顔へと迫った

 

上嬢「熱い…不幸よぉ」

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。