禁書♂「とある」御坂♀「可能性の」上嬢「禁書目録」   作:幻想大好きっ子

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四話炎の巨人

上嬢の寮

 

何とか、掃除ロボを撒き疲れた足取りで、自分の部屋のある階まで来ると、

先ほどまで追いかけっこをしていた掃除ロボと

同型のマシンが清掃をしていた

 

上嬢「清掃ロボ…全く人の部屋の前で、何を掃除してるのよ?」

 

上嬢「あっ!何ていうか不幸よ…ねぇ、インデックス

こんなところで、何をやってるのよ?こんな所で寝てから…!

何よこれ?」

 

私はインデックスに触れた瞬間ぬるぬるした感触を感じ

慌てて、赤く染まった自分の手を見る

 

上嬢「えっ?しっかりして、インデックス…どこの誰にやれれたの?」

 

ステイル「はぁ?僕たち魔術師だけど?」

 

背後に降りかかった声に私は振り向いた。

そこには、自分よりも幼そうに見える

2メートル近い白人の男性が立っていた

指にはメリケンサックのように嵌められた指輪。

口にはタバコ、目の下にはバーコード普段なら確実に

通報している変態臭溢れる男だ

 

 

ステイル「これはまたずいぶん派手にやっちゃて」

 

上嬢「何で?」

 

ステイル「ここまで、戻ってきた理由?さぁね?

忘れ物でも、したんじゃないかのかな?」

 

上嬢「はっ?」

 

ステイル「昨日はネックレスがあったけど…

あれて、どこで落としたんだろうね?」

『もしかしてネックレスに残った魔力をサーチしてここに来た?

インデックスは赤の他人のわたしを巻き込まないため…

わざわざ危険を冒して戻ってきた?』

 

上嬢「バカ…」

 

ステイル「ふーんふーんふーん…やだな…

そんな目で見られても困るんだけどね?

それを切ったのは僕じゃないし神崎だって何も

血まみれにするつもりは無かったんじゃないかな?

そのスータン歩く教会は絶対防御なんだけど…何の因果で砕けたのか?」

 

上嬢「何でよ?」

 

ステイル「うん?」

 

上嬢「私は、魔術なんてメルヘンなんて信じれないし、

あなた達魔術師なんて生き物は理解できない…

でもあなた達だって正義と悪があるんでしょう?

こんな小さな男の子を追い回して血まみれにして

これだけのリアルを前に自分の正義を語れるの?」

 

ステイル「言いたいことが済んだなら退いて欲しいな…

それ、回収するから」

 

上嬢「かい…しゅう?」

 

ステイル「そう、回収…回収だよ回収…

正確にはそれが持っている十万三千冊の魔道書だけどね

あぁ、注意したまえ…君程度の人間なら

一冊でも読めば廃人コース確定だから」

 

上嬢「ふざけないで…そんなもの…何処にあるというの?」

 

ステイル「あるさ…それの頭の中に…」

 

上嬢「えっ?」

 

ステイル「一度読んだものを一瞬で覚えて

一字一句を永遠に記憶し続ける能力を持ってるんだ。

それの頭はね…世界各地に封印され、持ち出す事のできない魔道書を

その目で記憶し保管している魔道書図書館て分けさ

まぁ、それ自身は魔力を練る事が出来ないから無害だけどね

その十万三千冊は少々危険なんなんだ…

だから、魔術を使える連中に連れ去られる前に保護しにやって来たわけさ」

 

上嬢「ほ…ご?」

 

ステイル「そうだよ…そうさ保護だよ。保護…それにいくら良識と

良心が合っても拷問と薬物には耐えられない…

そんな連中にか弱い少年の体を預けるなんて考えると、

心が痛むだろう?それとも興奮かい?僕はするね…」

 

上嬢「あんたね…何様だ」

私は走り出し、変態の顔目掛けて殴りかかるが、あっさりとかわされた

 

ステイル「ステイル=マグネスと名乗りたいところだけど…ここは…

Fortis931と言っておこうか?」

 

ステイル「日本語では、強者といったところか…

語源はどうだっていい…魔法名だよ…聞きなれないかな?」

 

上嬢「あっ!」

 

ステイル「僕たち魔術師生き物は、魔術を使うときに名前を

名乗ってはいけないそうだ…古い因習だから理解できないんだけど

重要なのは魔法名を名乗り上げたことでね…僕たちの間では

魔術を使う魔法名というよりも、むしろ…殺し名かな?」ピン

 

ステイル「炎よ…」

 

上嬢「うっ」

 

燃え上がる炎に思わず私は一歩後ろに下がってしまった

 

上嬢「これが魔術?」

『魔術なんて、得体の知れないものにこの右手は通用するの?

異能の力なら、一撃で打ち消せるけど…

私は超能力以外の異能の力なんてまだ知らない』

 

ステイル「巨人に苦痛の贈り物を…はぁ」ゴォォォオ

 

ステイル「ふぅ…やり過ぎたかな…残念だったね?

まぁ、そんな程度じゃ、何回やったところで、何回やったところで、

勝てないてことだよ」

 

上嬢「誰が、何階やっても勝てないて?」ボコッ

 

ステイル「グゥ…バカな…」

 

上嬢「何をビビッテンの…わたし…そうよ…

あのカソックを壊したのだってこの右手だったじゃない…壊したの…」

私は壊したときに見た年相応の象さんを思い出し赤くなってしまった

 

ステイル「このぉ」ゴォォオ…パリン

ステイル「そうか?やっと分かったよ…歩く境界が誰に壊されたか…

世界を構築する五大元素の一つ、偉大なる始まりの炎よ≪省略≫

わが身を食らいて力となせ」ギャオォ

ステイル「魔女狩りの王イノケンティウスその意味は必ず殺す」

 

上嬢「邪魔だ」パリン、ゴォォ

 

上嬢「元に戻った?…くっ!何で右手が通用しない?違う…

この炎消してもすぐに復活してる…」

 

禁書「ルーン…秘密を指し示す24の文字でゲルマン民族により

2世紀から使われる魔術言語で古代語のルーツとされています」

 

禁書「イノケンティウスを攻撃しても意味はありません

壁床辺りに刻んだ≪ルーンの刻印≫

を消さない限り何度でもよみがえります」

 

ステイル「ちっ」

 

上嬢「あなた…インデックスよね?」

 

禁書「はい…私はイギリス聖教内、第0聖堂区ネセサリウス所属の

魔道書図書館です。正式名はイン≪省略≫

呼び名は略称のインデックスでかまいません…

現在自動書記ヨハネのペン」ゲシッ

 

ステイル「君には無理だ…絶対に出来ない。この建物に刻んだルーンを

完全に消滅させるなんて…君には絶対無理だ…吸血殺しの紅十字」ボォオ

 

上嬢「くっ」ドゴォン

 

上嬢「はぁはぁ死ぬ…本当に死ぬ」

 

何とかあそこから逃げてきた私は床に寝転がり息を整えた。

そして私は、廊下中に張られた紙に気づく

 

上嬢「もしかして、これが…ルーンの刻印?あっ…追ってきた…

しまった…」

 

イノケンテウス「ギャオォ」

 

上嬢「どうして追ってこないの?あっ、ルーンを貼り付けてるのは

この寮だけね?はぁ」

 

上嬢「どこかに通報…無理…私はあの子に言ったはずでしょう?…

一緒に地獄に落ちてあげるて…あの子は私のことを思って

はぐらしたけど…」

 

 

ステイル「インデックス」

ステイルが恋人に触れるかのようにインデックスへと

手を伸ばしたときに火災報知器の音が鳴り響く

 

ステイル「まさか…イノケンテウスの炎を消すために…

そんなツマラナイ理由で、ずぶ濡れにされたのか…彼までぬれて、

風邪でも引いたらどうするんだ?…しかしこれはこれで…」チン

 

エレベーターが登ってきてそこから出てきたずぶ濡れの少女

ステイル『それと白か…ずぶ濡れになったかいがあった気がするよ』

 

ステイル「イノケンテウスは、どうしたんだ?」

 

上嬢「アンタ…正直凄いよ…ナイフか何かで、ルーンを

刻み込まれてたなら、勝ち目は0よ」

 

ステイル「まさかイノケンテウスは

三千度の炎の固まりこんな程度で、鎮火する物か…」

 

上嬢「バーカ…炎じゃないよ…アンタは人のうちに何を

ベタベタ貼り付けてた?」

 

ステイル「凄いよ…だけど経験が足りないかな?

コピー用紙はトイレットパーパーじゃないんだ…

水ぐらいで破れたはしないよ…殺せ」ゴォオパリン

 

ステイル「バ…バカな…僕のルーンはまだ死んでないのに」

 

上嬢「コピー用紙は確かに破れないけど…水に濡れたら、

インクは落ちるんじゃない?」

 

ステイル「イノケンテウス…イノケンテウス…くっ…灰は灰に」

 

上嬢「そうよね…一緒に落ちるのを断られるなら、手をつかんで、

無理やりにでも平和な世界に引き上げればいいだけ…

そうでしょう」ドカン

 


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