禁書♂「とある」御坂♀「可能性の」上嬢「禁書目録」   作:幻想大好きっ子

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四話 格好を付けるのは男の特権

上嬢の寮

 

禁書「ただいまなんだよ」

 

上嬢「あのさインデックス」

 

禁書「どうしたの?」

 

上嬢「わたし参考書をどこかに

忘れてきたみたいで、

少し行ってきて探してくるから

留守番しててくれる?」

 

禁書「うん、いいよ。いい子にしてるね。」

素敵な笑顔で頷くインデックス

素直で可愛くて抱きつきたくなる

--

 

上嬢「うん?何やってんの?」

わたしが家の外に出るとステイルが、

人の寮の壁に怪しい物を貼り付けていた。

仲間とは言ったけど、通報すべきだろうか?

 

ステイル「あの子の護衛にイノケンテウスを

置いて行こうと思ってね。

僕たちが三沢塾に感けてる間に他の魔術師が来て

あの子をさらっていかないとも限らないからね

まったく世話が焼ける子だよ。」

 

上嬢「もしかして、あなたインデックスが

好きなのね!」

 

ステイル「な!何を馬鹿なことを?

アレは保護すべき対応で」

 

上嬢「恥ずかしいからって隠さなくてもいいから、

弟みたいに思ってるんでしょう?」

 

ステイル「そちらの好きかい!」

 

--

 

三沢塾内

 

三沢塾の前で、ステイルから錬金術に

ついての説明と

捕らえられているディーブラッドが

自分が出会った巫女さん姫神だと

言うことを聞かされ

ステイルと共に中に三沢塾に入る上嬢

 

上嬢「なんか意外と普通ね」

 

ステイル「当たり前だ!

表向きは予備校として今も営業中なんだ」

 

上嬢「ふーん。あれ何かしら?」

三沢塾へと入った上嬢が周りを見渡していると、

銀色の塊を見つけ。

気になり二人は近づいていく

 

上嬢「ロボット?壊れているの?」

わたしが、それを見ているといきなりステイルが、

マントでわたしの前を遮った

 

ステイル「ここには何もない」

ステイルは、何を考えているのか、

まるで、慎重に言葉を選ぶように

口を動かしていく

 

上嬢「何もないて、ロボットがあるじゃない。

それより前を何で隠すの?」

何とか見ようとわたしは体を動かすが、

ステイルは器用にマントを動かしわたしに

それを見せてくれない

 

ステイル『彼女も女性だ。

あまりショッキングなものは

見せたくないのだが、仕方が無い』

ステイル「これはただの死体だ」

 

ステイルは答えるとマントを上嬢の前から

退かした。

血が床を赤く染めているが死体は

鎧に包まれていたため、

あまり上嬢にショックは無かったようだ

 

上嬢「死体?」

 

ステイル「恐らくローマ正教の13騎士団だろう?

この様子じゃ

全滅みたいだね」

 

上嬢「どうして?」

 

ステイル「ここは戦場だ。

死体の一つ二つ転がっていても

何の不思議がある」

 

上嬢「何で、誰も騒ぎ立てないの?」

 

女「恵みお疲れ」

何も見えず踏みつけたはず後に触れることも無く

二人の目の前を過ぎていく女

 

上嬢「何今の?」

 

ステイル「表と裏だね。ここは!

コインの表の住人である生徒たちは

コインの裏の住人僕たち外敵に

気づくことができない!

僕達も彼らに一切干渉することができない」

 

上嬢「わたしなら…」

 

ステイル「無駄だよ。魔術の核をつぶさない限り、

この結界を破ることはできない。

核そのものは結界の外に

置いてあるんだろうけどね」

 

十字を切りステイルは小さくつぶやく

ステイル「戦う理由が増えたみたいだ」

 

--

エレベーター内

ステイル「なるほど…これは考え付かなかった」

わたしたちは、エレベーターを使い移動している。

当初ここはコインの裏側だ。

表側のエレベーターなど使えるはずも無いと、

反論するステイルに

上嬢はまぁまぁとエレベーターの前で笑顔を向け。

そして、生徒がエレベーターに入ると、

自分達も入っていた

 

上嬢「難しく考えすぎよ使えないなら、

使える人が使うのを待てばいいだけ」

 

ステイル「それで、今度は何をしてるんだい?」

 

上嬢「電話…コインの裏側から表側に

電話したらどうなるのかなと?」

 

禁書『此方インデックスじゃなくて、

か!かみじょんでふ』

 

上嬢「電話に出るだけなのにどれだけ

緊張してるのよ?

電話使うの初めて?それより、

咬んだようだけど、大丈夫?」

 

禁書『あぁ!大丈夫なんだよ!

あれ?この声とうまだ

とうま電話なんて、仰々しくて、

心臓に悪いもの使って

どうしたの?僕の声が聞きたかったの?』

気のせいだろうか何だか凄く嬉しそうだ

電話の向こうで犬の尻尾を勢いよく降っている

ワンちゃん神父が見えた気がする

 

上嬢「いや、別に」

 

禁書「あっ!冷蔵庫の中にとうまの作った

ラザニアが4つあったけど…

もしかして?」

 

上嬢「全部食べたの?」

 

禁書「冷蔵庫の奥にバケツプリンあったけど?」

 

上嬢「まさか!食べたの!二人で食べようと楽しみにしてたのに…」

 

禁書「とうまごめんなんだよ」

 

上嬢「怒ってないからいいわ。

それより、電話がつながるなら切るから」

 

禁書「えっ、うん」

 

上嬢「そうそう、電話て1分話すと

身長が1センチ縮…ガチャッ」

 

上嬢「どうかした?」

 

ステイル「別に仲がいいなとね」

 

上嬢「妬いてる?」

 

ステイル「お…弟として見てるだけだ。

だが、忘れるなよ

彼女は、これまで、1年周期で、

記憶を消去してきた

今君がいる位置には様々な人がいた。

父親や兄弟や親友や先生。

皆様々なものになろうとしたんだ。

かつて僕は失敗し君は成功した…

それだけさ、僕達の違いはたったそれだけだ」

 

上嬢『そう、インデックスを助けたのは、

今のわたしじゃない…

インデックスが、会いたいのは記憶を失う前のわたしなんだ…』

 

--

食堂

 

ステイル「科学宗教てのは初めてだけど

いたって普通だね?

てっきり教祖様の顔写真でも飾ってると

思ったんだけど」

 

上嬢「たしかに危険はなさそうだけど」

 

ステイル「まずいかな?」

気づけば生徒達が一斉にこちらを見ていた

 

上嬢「えっ?なに?」

 

ステイル「呆けるなよ!コインの表の住人に

コインの裏の僕らが見えるはずが無い」

 

生徒「翼は輝く光」

 

ステイル「自動の警報か?

本来コインの表側にいる生徒達を

コインの裏側にも立たせているんだろう」

 

生徒達すべての声が重なり立ち上がった

生徒達の目の前に光が生まれる

 

ステイル「逃げるぞ!上嬢」

 

上嬢「待って!」

 

逃げるステイルの背中に続くと、

背後から無数の光が襲ってきた

 

ステイル「君の右手でもあの数は

さすがに消しきれないだろう?

今は逃げるぞ!」

 

上嬢「賛成!」

 

ステイル「あれはグレゴリオの聖歌隊の

レプリカだ。

どこかにある核さえ破壊できれば無効化できる」

 

上嬢「分かったわ。なら、わたしが囮になる」

 

ステイル「了解だ。なら、僕は隠れている。

君は後ろを見ずに走り続けろ」

私は頷くとそのまま全速で走り続けた

 

ステイル「流石に…僕も女の子を本気で

囮に使えるほど

格好悪いつもりは無くてね」

上嬢が離れたのを確認すると

隠れていた場所から、

炎剣を構え出てきたステイルは、光を切り裂き。

 

自ら囮を買ってでた。

それを上嬢が知っても知らなくても関係ない

守りたい者を手段を選ばずにただ守るだけ

 

--

 

上嬢「多分これが核よね?」

 

少し前後ろを確認すると光はまったく

来ていなかったため

そのまま核を探しそれらしき記号が

壁に描かれていたのを見つけた。

 

だが、ここは錬金術師アレアの魔力で満ちている。

その魔力を消すイマジンブレイカーは、

発信機のようなものだ。

イマジンブレイカーに手招きされた

無数の生徒に囲まれ

その全員が、呪文を唱えだす。

そのうちの一人の体が、

次々に傷ついていく

 

上嬢「止めて自分の体が

やばくなってることくらい分かるでしょう?」

声を聞き届けず呪文を唱える生徒。

上嬢はあわてて壁の記号に触れるが

時は遅く糸の切れた操り人形のように

倒れた生徒は全身から

血が流れ出ていた。

 

姫神「大丈夫…手当てすれば、平気。

だから、落ち着いて」

部屋に現れた姫神が静かにつぶやく

 

上嬢「けど…」

 

姫神「血の流れについてなら、

私は医者より詳しい。手伝って」

服を脱がし姫神は治療を始めた


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