色々とメンタルとかの問題で…(>_<)
早いですが、新アームズです。
「やぁ、待たせたね。」
ユグドラシルタワー内の広間。私はそこでコーヒーを飲んでくつろいでいた。
私が戦極 凌馬と契約して、早3日が経った。あらゆる身体検査をされ、シミュレーションによる模擬戦闘、ヘルヘイムの調査のサポートなどをしていた。
「喰種の身体の構造や、君の身体能力などは分かった。あとは…喰種とヘルヘイムの植物の関係性の調査をしたい……。」
そう言うと戦極は……ヘルヘイムの果実の入ったクリアケースを取り出した。
「ドライバーを装着し、これに触ってみてくれるかい?」
パソコンの前に座る戦極。私は戦極ドライバーを装着し、その果実をケースから取り出した。その果実は……クリアブルーの機械的なロックシードになった。赤黒いチェリーのロックシードのようだ。
「やはりね。喰種の何らかの細胞が果実の変化に刺激を与え、亜種を生み出す……か。」
このロックシードも亜種なのか。試してみるか。
『ダークチェリーエナジー‼︎』
頭上に赤黒いチェリーのアームズが現れた。私はドライバーにセットし、ロックした。
「っ⁉︎」
ロックシードはドライバーから飛び出すように外れた。
「エナジーロックシードは戦極ドライバーには使えない……これを使いたまえ。」
戦極は、何かのアダプターの様なものを取り出し、テーブルに置いた。私はロックシードを拾い、彼に歩み寄る。
「喰種がロックシードに影響を及ぼすことが分かった…いいデータが取れた。感謝するよ。」
「ふん………。」
そこへ……1人のスーツの男…ユグドラシルのプロジェクトの主任、呉島 貴虎が入ってきた。彼のことは戦極 凌馬から話を聞いた。
「凌馬……何をしている?」
「そうか、ちゃんと紹介してはいなかったね……紹介するよ貴虎。彼女は紅宮 深雪くん。亜種のロックシードの保有者だ。彼女も是非、プロジェクトアークに参加して欲しいと考えているのだが……」
「何……?」
呉島 貴虎が私を見る。戦極が彼に歩み寄る。
「彼女は大いに役立ってくれるだろう。データの取り甲斐があるからね。もう既に、ヘルヘイムの調査のサポートなどもしてくれている。優秀な人材だよ、彼女は。」
「そうか……お前が言うなら間違いはない。…紅宮、と言ったな。人類の存亡のため、力を尽くしてくれ。」
そう言い残し、呉島 貴虎は去っていった。
「……さて、次はそのロックシードのデータも取らなくては………また後でお願いしよう。」
私は椅子に座った。そして、戦極に問う。
「………あなた、あの貴虎って人の計画には乗り気じゃないでしょ?」
「……何故そう思うんだい?」
「だって、あなたの顔そんな感じがするから。我慢してる…そんな表情しているもの。」
我慢してる表情は喰種をやっていると分かってくるものだ。戦極は我慢しているのがよく分かる。
「それに、あの人に隠し事もしているみたいじゃない。」
そう言うと、私は1枚の写真……ボヤけた赤い人型の何かの写った写真を取り出した。
「それを……どこで?」
「物色してたら見つけた。あの人に隠しているようにしか見えないね。これは何?」
「ククク…ハハハハハ………君、中々鋭いねぇ…ますます興味深くなったよ……‼︎」
戦極は立ち上がり、私に顔を近づける。そして、腕を上げながら話す。
「それはオーバーロードと呼んでいる、ヘルヘイムの侵食に打ち勝ち、その環境に対応することが出来たインベスだ。彼らの力を調べれば更なる力を得ることが出来るかもしれない……禁断の果実の力をね…‼︎」
「禁断の果実……。」
あらゆる神話に現れる禁断の果実。手にしたものに世界を掴む力を与えると言われる…か。
「是非君も協力して欲しい……君の力のために、私の力のために、ね。」
「ふん………。」
私はアダプターを取り、部屋を出た。
沢芽市は変わり切ってしまった。ビートライダーズのパフォーマンスは無くなり、人が植物化するという奇病が蔓延……これもユグドラシルの計画の範疇、か……。
「……?」
先の方から激しい音が。物陰から音の方を覗くと……
「はっ‼︎ うぉらぁっ‼︎」
鎧武がインベスと交戦していた。
「お前らに構ってる暇はないんだよ‼︎」
鎧武は…クリアブルーのロックシードを取り出した。そして、アダプターを戦極ドライバーのフェイスプレートと取り替えた。
「あれは……」
『レモンエナジー‼︎』
鎧武の頭上にレモンが現れる。アダプターにレモンエナジーロックシードをセットし、ブレードを倒す。
『ソイヤッ‼︎ミックス‼︎』
『オレンジアームズ‼︎花道・オンステージ‼︎』
『ジンバーレモン‼︎ハハーッ‼︎』
鎧武が黒い陣羽織のようなアームズに変わる。武器のアローでインベスを一掃した。
「ハァ…ハァ……」
私は鎧武に歩み寄る。
「あんたも持ってたんだ、それ。」
鎧武は私の方を向いた。
「あんた……あの時の…‼︎」
「町の人々からは嫌われても、尚戦う…か。健気なものね。」
「何だと……っ‼︎」
鎧武は身構える。
「やる?丁度良かった。頼まれてることもあるし、ね。」
私は戦極ドライバーを装着し、ロックシードを解錠する。
『ワイルドストロベリー‼︎』
ロックシードをドライバーにセットし、ロック。ブレードを倒す。
『ロック、オン‼︎ソイヤッ‼︎』
『ワイルドストロベリーアームズ‼︎惨劇・バーサーク‼︎』
私は櫻音に変身し、鎧武に斬りかかる。鎧武は無双セイバーで受け止める。
「うぉらっ‼︎」
無双セイバーを振り払って距離を離し、ソニックアローを放つ。私は避けきれず、矢をくらう。
「くあっ⁉︎」
私は吹っ飛び、地面に叩きつけられた。エナジーロックシードの力か…かなり強い。
私は立ち上がった。
「今は俺たちが戦ってる場合じゃねぇ‼︎この町をインベスから守るため……手を取り合うべきだろ⁉︎」
「ククク……何それ。そんな綺麗事、通じると思ってるわけ?」
私はアダプターを取り出した。そして、戦極ドライバーに取り付ける。
「お、お前、何でそれを⁉︎」
「あんたはそうやって綺麗事ばかり並べてれば、いつかは信用してくれるとでも?」
ダークチェリーエナジーロックシードを取り出し、解錠。
『ダークチェリーエナジー‼︎』
頭上にダークチェリーが現れ、ワイルドストロベリーが外れ、それと融合する。エナジーロックシードをドライバーにセットしてロック。ブレードを倒す。
『ソイヤッ‼︎ミックス‼︎』
『ワイルドストロベリーアームズ‼︎惨劇・バーサーク‼︎』
『ジンバーダークチェリー‼︎ハハーッ‼︎』
陣羽織のようなアームズが装着され、ソニックアローが右手に現れる。
「このっ‼︎」
鎧武はソニックアローの矢を放つ。私は無双セイバーを引き抜き、弾き落とす。そしてすかさず、ソニックアローの矢を放った。
「ぐああっ‼︎」
鎧武は矢をくらい、跪く。私はそこへ駆け出し、ソニックアローを振るう。鎧武はソニックアローで受け止める。私はそのまま押し込む。
「あんたは分かっていても、他の連中が何も分かってないの。あんたらが駒にされていることなんてね。あんたらが調子に乗るから、信用されないのっ‼︎」
鎧武を蹴り飛ばす。
「ぐはっ‼︎」
「私はあんたらとは違う。私は私自身の力を見せつけ、頂点に立つ。存在意義のために‼︎」
「そんなの……ただのエゴだろ‼︎」
ダークチェリーエナジーロックシードを外し、ソニックアローにセットして、ロック。
鎧武もレモンエナジーロックシードをソニックアローにセットし、ロック。
『ロック、オン…‼︎』
『ワイルドストロベリースカッシュ‼︎』
『オレンジスカッシュ‼︎』
戦極ドライバーのブレードを一回倒し、ソニックアローを引き絞る。
「弱いも強いも関係ない…‼︎守りたいものがそこにあるなら…俺は守るだけだっ‼︎」
『レモンエナジー‼︎』
「セイハーッ‼︎」
ソニックアローから矢を放つ鎧武。
「戯言を……っ‼︎」
『ダークチェリーエナジー‼︎』
私はソニックアローから矢を放ち、鎧武の放った矢と相打ちになった。爆風が起きる。
「ぐはああああっ‼︎」
鎧武は吹っ飛び、変身が解除された。
「この……っ‼︎」
葛葉は立ち上がり、私を睨みつける。
「終わり……ね。」
私は葛葉の顔にソニックアローの刃を突きつける。
ソニックアローを振り上げた…その時だった。
『カモン‼︎ バナナスカッシュ‼︎』
「せいっ‼︎」
背後から飛びかかってきたのは……アーマードライダーバロン。生きていたか。
私は振り向き、バロンのバナスピアーをソニックアローで受け止める。
「いつかの借りを返しにきたぞ…‼︎」
「へぇ、生きてたん…だっ‼︎」
そのまま弾き、突き放す。バロンは怯むことなく立ちはだかる。
「貴様……どうやら俺のチームのメンバーにも手を出したらしいな……‼︎」
「……何のこと?」
「ふざけるなっ‼︎俺のチームのメンバーが血塗れで死んでいたのが路地裏で見つかった。路地裏で噂になっているのは貴様だ‼︎」
「お、おい戒斗‼︎どういうことだ⁉︎ こいつが、あの惨い死体と関係が…⁉︎」
やれやれ……言い逃れは無理か。やはり無駄な殺生するもんじゃないか。
私はソニックアローの弓を地面に無数に放ち、視界を眩ませる。その隙にその場から離脱した。
「しまった……‼︎」
バロンは変身を解除した。
「戒斗、お前の言ったこと…本当なのか……?」
紘汰は戒斗に問う。
「あぁ、間違いない……奴は強者でありながら、手を血で汚している……そんな奴の強さなど、俺は認めん。」
戒斗はそう言い残し、立ち去った。
「戒斗………。」
『私はあんたらとは違う。』
深雪の言葉が頭に浮かび上がる紘汰。
「今はそんなこと、言ってる場合じゃねぇってのに…。」
「やれやれ……駆紋 戒斗……やつも片付けないと………」
私は路地裏に入り、フラフラと歩いていた。コーヒーに例の角砂糖を入れただけじゃそろそろ限界か。
「肉……肉、食べなきゃ………」
その時だった。私の目の前にクラックが現れる。そこから……
「キェーッ‼︎」
インベスが襲いかかってきた。私は避け、戦極ドライバーを取り出す。
……ダァン‼︎
「っ⁉︎」
どこからともなく銃撃が飛んで来た。銃撃は私の右肩を貫く。私は戦極ドライバーを落とし、肩を抑えた。
「ぐああ……っ‼︎」
「キェーッ‼︎」
インベスが私に蹴りを入れた。私は地面を転がり躱す。そして、尾赫を出す。
「この……ゴミがっ‼︎」
私は尾赫をインベスに突き刺し、地面に叩きつけ、動かなくなるまでインベスに尾赫を突き刺した。
そして、インベスが動かなくなり、消滅したところで、私は力尽きた。尾赫が消える。激しい空腹が私を苦しめる。
「肉………っ‼︎肉ぅ…っ‼︎」
私は地面を這いずりながら、路地裏を進んだ。
インベスが消えた路地裏に現れたのは…アーマードライダー龍玄。
龍玄は変身を解除した。
「噂には聞いていたけど、まさかこの街にも現れるとは……喰種。」
光実は櫻音に銃撃を放った張本人だったのだ。彼の端末に連絡が入る。
『手荒な真似はやめたまえ光実くん……彼女も一応、君と同じプロジェクトのメンバーだよ?』
戦極 凌馬からだった。
「彼女は怪物だ。インベスとなんら変わりないのでは?」
『侮ってはいけない。もしかすると、君よりも鋭いかもしれないからね彼女は……。まぁ、喰種のデータが欲しいっていうのが本音だがね。』
「喰種のこと、知ってたんですか。」
『彼女自身から聞いて私も色々調べた。実に興味深いよ……彼女は重要な人材だ。手荒な真似は、控えめにね。』
「……わかりましたよ。」
光実は通信を切り、その場を後にした。
文字数長くなった…(>_<)
鎧武もクライマックスですね。
来週のヨモツヘグリアームズ、楽しみです。
ミッチ死んでしまうのかな…(~_~;)