沢芽喰種〜ザワメグール〜   作:神武音ミィタ

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恐らく、あと2話で終わりです。
一ヶ月ぶりの更新ですみません。色々と多忙でした。

鎧武面白かったですね。Movie大戦楽しみです。



第14話 狂気

 

「ガバリャデェエフェンデュショ、デョミョ ロシュオ?」

 

ヘルへイムの森の奥……インベスを越えた生物である、オーバーロードの一人、緑色の身体をし、杖を持ったレデュエが、白きオーバーロードの王……ロシュオに訪ねる。

 

「フォムファン、レデュエ。」

 

「ダジャファラウフェ フォフェゴボリャシェメガウフォゴジュションエブリョガウフェンデュ。シャファミャベリャファショデェンジュファディエデェジュカショイブリョジェショボリャカミャジュジョデョブリョション……。」

 

「ルミュ……?……ラウアウ。」

 

ロシュオが呼んだのは……赤い羽を背に生やしたオーバーロード……ラウアウ。

 

「ダジャフェエブリョ ショデェンジュカリムデェジュデョディブリョミャファ……デョションデェジシェジロシュビリェフォエショ?」

 

「シェンガエ。」

 

ラウアウはロシュオに頭を下げ、その場を後にした。

 

 

沢芽市とその隣町の境目にあるバリケード。軍の車両が停まっていたが、人はいない。恐らくインベスに襲撃され、撤退したのだろう。

先日、沢芽市にオーバーロードと呼ばれるインベスが現れた。私たちが駆けつけた頃には、新たな力を手にした葛葉がそのインベスを倒したとのことだ。

 

 

「ここ?」

 

「うん。たまにインベスがここを潜り抜けることがあるみたいだからね……」

 

視線の先に現れたクラック。そこから2、3体の初級インベス。

 

「と、噂をすれば……だね。」

 

私と千秋はドライバーを装着した。

 

「あんたらの好きにはさせないっ‼︎」

 

私たちはそれぞれ変身し、インベスに攻撃。

 

『カモン‼︎ アボカドスカッシュ‼︎』

 

「はっ‼︎ よっ‼︎ はいっ‼︎」

 

一体ずつ確実に打ち倒すエグゼス。

 

「そらそらっ‼︎」

 

エグゼスの銃撃に怯んでいるところに斬り込む。

 

『ソイヤッ‼︎ ワイルドストロベリースカッシュ‼︎』

 

「サァァアアイッ‼︎」

 

インベスを一掃した。

 

「よっし、こんなもんみたいね……?」

 

インカムから通信……?

 

『深雪か⁉︎ 海岸の方にオーバーロードが出た‼︎』

 

通信はザックからだった。

 

「オーバーロードが⁉︎」

 

葛葉から聞いた……ヘルヘイムの侵略を生き抜いて進化したインベス…オーバーロード。

 

「分かった、すぐ行く‼︎」

 

私はヴァイオレットチェイサーを展開。それに跨り、エグゼスに…先日ヘルヘイムにて拾ったローズアタッカーを投げ渡した。

 

「急ぐよ、千秋‼︎」

 

「う、うん‼︎」

 

私たちはロックビークルを駆り、急行した。

 

 

 

海岸では、ナックルとグリドン、ブラーボの3人のアーマードライダーが戦っていた。

 

「遅いな……‼︎」

 

赤き羽を纏ったオーバーロード……ラウアウが、3人に羽を飛ばす。

 

「うわぁあああっ‼︎」

 

「ぬぅううんっ‼︎ ふんっ‼︎」

 

ブラーボは負けじと突進し、ドリノコを振るうも弾かれる。

 

「ハァッ‼︎」

 

「あああっ‼︎」

 

ブラーボは地面に叩きつけられる。

 

「お前達に用はない。私は果実を変質させる者を探している……。」

 

「果実を変質……だと⁉︎」

 

ナックルは立ち上がる。

 

「貴様らの仲間に、ヘルヘイムの果実を変質させる力を持つ者がいるようではないか……どうなのだ?」

 

ナックル達に心当たりは無かった。

 

「そんなの知るかよっ‼︎」

 

ナックルは拳を叩きつけるも、ラウアウはそれを受け止める。

 

「血の気の多いだけのサルどもが……‼︎」

 

ラウアウはナックルを突き放し、右手から火炎を放つ。

 

「うああああっ‼︎」

 

ナックルは吹っ飛ぶ。

そこへ駆けつけたのは…葛葉 紘汰。

 

「ザック‼︎ オッさん、城之内‼︎」

 

ラウアウは紘汰に視線を向ける。

 

「確か貴様はデェムシュを倒した……そうか、貴様が知恵の実の加護を受けた者か……。」

 

紘汰は警戒し、戦極ドライバーを装着、カチドキロックシードを開錠する。

 

『カチドキ‼︎』

 

「待て。私は今、お前たちと戦いに来たわけではない……そこのサルどもは、勝手に襲い掛かってきたまで……。」

 

「⁉︎ どういうことだ⁉︎」

 

「私はただ、果実を変質させる力を持つ者を探している………」

 

紘汰は警戒を止めない。

 

「大人しく教えてもらおう。さすれば危害は加えない。私は他の奴よりは平和的だ。」

 

「………果実を変質させる力…俺たちは聞いたことがない。」

 

紘汰はロックシードを下ろす。

 

「そうか、すまないな………ん?」

 

ラウアウは振り返る。遠くの方から向かってくる2つの影……。

 

「あれは……」

 

その影は……櫻音とエグゼスだった。

 

 

「あれが………オーバーロード……。」

 

私はヴァイオレットチェイサーから降りる。

 

「深雪待て‼︎こいつは果実を変質させる力とかいうのを持っているやつを探しているみたいだ‼︎」

 

葛葉が遠くから言う。

 

「果実を変質……?」

 

エグゼスも降りる。すると……そのオーバーロードが脚を進める。

 

「見つけたぞ……お前か‼︎」

 

オーバーロードは剣を持ち、私に向かって走り出した。

 

「っ⁉︎」

 

私は乱丸で剣を受け止める。

 

「貴様が、果実を変質させる者‼︎ 貴様は脅威だ…始末する‼︎」

 

オーバーロードは私を斬りつける。

 

「くあっ⁉︎」

 

強い⁉︎ こいつ、そこらのインベスとは訳が違う‼︎

 

「深雪‼︎」

 

エグゼスがライフルを放つ。しかし、オーバーロードはビクともしない。

 

「⁉︎ 効かない……⁉︎」

 

「私の身体には、純粋な果実の力は効かぬ。お前の攻撃など、無意味‼︎」

 

なるほど、喰種がヘルヘイムの果実を採ると亜種が生まれる……彼らにとってそれは変質って訳か。

 

『ダークチェリーエナジー‼︎』

 

「だったら、変質した果実の力は効くってこと⁉︎」

 

「させん‼︎」

 

オーバーロードは火炎球を放つ。

 

「ぐあっ⁉︎」

 

私は怯む。

 

「排除する‼︎」

 

「うおおおっ‼︎」

 

オーバーロードに突っ込んだのは……鎧武だった。

 

「⁉︎」

 

オーバーロードは鎧武の無双セイバーを受け止める。

 

「……何をする。邪魔をするな……命が惜しくないのか?」

 

「何が何だか知らねぇが、俺たちの仲間に手を出すな‼︎」

 

オーバーロードを突き放し、DJ銃を放つ。オーバーロードは弾丸を食らうも、ビクともしない。

 

「効かねぇ⁉︎」

 

「純粋な力は……私には無意味‼︎」

 

鎧武に火炎球が放たれる。

 

「ぐはぁあああっ‼︎」

 

鎧武は吹っ飛ぶ。

 

「ふん、他愛もない………サルどもが。」

 

「はぁっ‼︎」

 

余裕を見せたその隙に、私はオーバーロードに斬り込む。

 

「ぐおおおおっ⁉︎」

 

オーバーロードは斬られた部分を抑える。

 

「お、おのれ……っ‼︎ この借りは必ず……っ‼︎」

 

どうやら深い傷のようだ。オーバーロードはクラックを開けて逃げて行った。

私は変身を解く。

 

「退いたか………っ⁉︎」

 

私は頭を抑えた。

この感じ…………何で⁉︎

こないだ……食べたばっかり………なのに……っ‼︎

 

 

 

「お、おい、深雪⁉︎」

 

紘汰たちが深雪に駆け寄る。

 

「来ないでっ‼︎」

 

深雪の瞳は……赤く染まっていた。

 

「⁉︎ 深雪、落ち着けっ‼︎」

 

「うぅっ⁉︎ ううぅっ⁉︎」

 

深雪は頭を抑え、地面に頭を擦り付ける。

 

「深雪っ‼︎ しっかりして‼︎」

 

千秋が深雪の肩を支える。

その時だった。

深雪は……千秋の腕を掴んだ。

 

「え………っ⁉︎」

 

「喰ウ………食イタイ………腹減ッタ……ァッ‼︎」

 

深雪は赤い瞳で、狂ったように口を開ける。

 

「食ワセ……ロォッ‼︎」




特撮の二次創作は今後も続けたいと思います。
現在、応募用のオリジナルも執筆していて多忙ですが……頑張ります。

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