申し訳ないです。
「不味い……‼︎」
白鳩がゆっくり近づいてくる。
「とどめだ‼︎」
クインケを振り上げる。私は目を瞑った。
『ジンバーレモン‼︎ハハーッ‼︎』
「⁉︎」
クインケが弾かれ、地面に突き刺さる。鎧武がソニックアローの矢を放ち、クインケを弾いたのだ。
「大丈夫か⁉︎」
「わ、私は大丈夫……なんとか。」
「アーマードライダー……やはり喰種の味方だったか…‼︎」
白鳩の男はクインケを収め、その場から走り去った。
「あいつ……新しい捜査官か…。」
ナックルが起き上がり、こちらに歩み寄る。二人は変身を解除。
「アーマードライダーと互角に戦うとは……かなりヤバいかもしれないな。」
「……それより、あの銃撃……。」
どこからともなく飛来してきた銃撃。あれは一体どこから………。
「とにかく、またいつ襲ってくるかわからねぇ。警戒しておこう。」
紘汰の言葉に、私とザックは頷いた。
「まさか、あそこまで仲間をつけていたとはな……。」
ビルの影に潜む亜門。そこへ……アーマードライダーが変身を解除し、彼に歩み寄る。その正体は……碧神 千秋。
「次は必ず仕留めましょう。次も罠を張って、奴らをおびき出します。」
「あぁ。」
二人はその場から移動した。
「遠くの音が聞こえるようになるロックシード?」
私は戦極 凌馬の元を訪ねていた。ロックシードをもらうためだ。
「うん。そういうのってない?」
「うーむ……ゲネシスコアにピーチエナジーを装着すればそれらしい能力にはなるかな?」
そう言うと戦極はクリアケースからピーチエナジーロックシードを取り出し、私に差し出した。
「ま、君の役に立てば嬉しいよ。」
私はそれを受け取る。
「どーも。」
私はその場を後にした。
「……彼女も葛葉 紘汰のようになるか…?いや、考え過ぎか………。」
「さて………」
ドルーパーズに1人やって来た私は考えていた。あの捜査官は明らかに援護を付けている。その援護の正体と捜査官をどう突き放すか……。
「あれ、深雪。」
店にやって来たのは……紘汰と舞、ザックとペコだった。
「紘汰……。」
「どうしたんだよ、考え事か?」
「あぁ、うん。捜査官のやつ。どうやってこっから追い払おうかなって。」
「あいつらもしつこいからな……アーマードライダーも敵と見なしただろうし、俺たちにも襲い掛かってくるだろうからな。」
ザックが頭を掻きながら言う。
「メインの狙いは私だからね。あいつら、私さえ殺しておけば、ここには用無し……とでもいった感じだろうね。」
私は立ち上がり、レジにお金を置いた。
「お、おい、何処行くんだよ?」
ザックが問う。
「ちょっとね。」
私は店を出た。
「ここにもいないな………。」
路地裏を歩き、通りに出てきた亜門と千秋。
「死体なども無かったですね……。他のビートライダースが匿っているのでしょうか?」
「可能性はあるな…。」
ドルーパーズの前にやってくる2人。そこから出てきたのは……一人の少女。
「‼︎」
「? あれは……」
少女は足早にその場を去った。
「追うぞ、碧神。」
「は、はい‼︎」
二人はその少女……深雪の尾行を開始した。
「不味いな……。」
門を曲がりに曲がって何とか撒き、物陰に隠れる。最悪な状況かもしれない。ここでバレたら……
「………ここで何をしている?」
「⁉︎」
嘘………いつ背後に……⁉︎
白鳩の男が背後に立っていた。
「君は……喰種だな?」
「………何のこと?」
背中を向いたまま立ち上がる。
「あくまでシラをきるか……っ‼︎」
クインケを展開した。私は壁を蹴って飛び上がり、クインケを躱した。
「危ないわね……一般人にもそうするわけ⁉︎」
「お前が喰種という事実は分かっている。だから躊躇い無く行動したまでだ。」
「腐ったマネして……恥ずかしく無いわけ⁉︎」
「黙っていろ、化け物っ‼︎」
クインケを振るう。私は後ろに跳んで躱す。
「あんたのような奴がいるから……罪のない人が死ぬ‼︎ いい加減それを分かれ‼︎変身‼︎」
『ワイルドストロベリー‼︎』
『ロック、オン‼︎ ソイヤッ‼︎』
『ワイルドストロベリーアームズ‼︎惨劇・バーサーク‼︎』
私は櫻音に変身。
「私は理想を叶える……死ぬわけにはいかない‼︎」
「ほざけぇっ‼︎」
白鳩がクインケを振るう。やはりモーションがデカイ……所詮パワーだけ‼︎
「はっ‼︎」
私はクインケを弾き落とす。
「しまっ……‼︎」
「悪いけど…眠ってもら……っ⁉︎」
背後に銃撃。私はその場に跪く。その間に白鳩がクインケを拾う。
「はぁっ‼︎」
クインケを喰らい、私は吹っ飛び地面に叩きつけられる。
「またか……だけど‼︎」
私はピーチエナジーロックシードとゲネシスコアを取り出した。ロックシードを解錠。
『ピーチエナジー‼︎』
ゲネシスコアをドライバーに装着し、ロックシードをセットし、ロック。
『ロック、オン…‼︎』
『ソイヤッ‼︎ ミックス‼︎』
『ワイルドストロベリーアームズ‼︎惨劇・バーサーク‼︎』
『ジンバーピーチ‼︎ハハーッ‼︎』
私は集中する。辺りの音がよく聞こえる。集中しろ、もっとだ。遠くから私を狙っている。だとすれば……かなり変わった呼吸が聞こえるはず。
「…………‼︎」
『スゥー………ハァー………っ‼︎』
4時方向‼︎
「そこかっ‼︎」
ソニックアローを放つ。矢は……物陰に隠れていた何かに命中した。
「きゃあっ‼︎」
足場から地面に叩きつけられたのは……アーマードライダーだった。
「‼︎ 白鳩もアーマードライダーを……⁉︎」
「あ、碧神っ‼︎」
男の白鳩がクインケを振るう。私は即座に躱し、男の腹部に拳を叩き込み、気絶させた。
「よくもまぁ……汚い戦いしてくれたじゃん、ん?」
「ひっ⁉︎ いっ、嫌ぁああああっ‼︎」
アーマードライダーはライフルを乱射する。私はソニックアローで弾く。
「あんたらがいるから……あんたらがいるから私はァッ‼︎」
『アボカドスカッシュ‼︎』
エネルギー弾が放たれる。私は避け、アーマードライダーに接近し、その首元にソニックアローを突きつける。
「ひぃっ⁉︎」
「………私さぁ…あんたみたいにコソコソしながら卑怯に生き延びるやつって、許せないのよね…‼︎」
「……あんたに、何がわかるっ‼︎」
アーマードライダーは私を蹴りで突き放す。
「あんたらみたいなやつがいたから……喰種なんてやつが出て来たから……対策局なんてあったから、私はっ‼︎」
ライフルを放つ。私は後ろに跳んで躱し、ロックシードを解錠。
『赫子‼︎』
『ロック、オン‼︎』
『ソイヤッ‼︎』
『赫子アームズ‼︎血華乱舞・オン・サヴァイバル‼︎』
赫子アームズにチェンジ。ちょっと黙らせないといけないみたいね、こいつは。
「さぁ、宴を始めましょうか‼︎」
『鱗赫‼︎』
腰から鱗赫を展開。アーマードライダーに叩きつける。
「きゃあっ‼︎」
アーマードライダーは地面に叩きつけられる。
『赫子オーレ‼︎』
鱗赫をアーマードライダーに巻きつかせ拘束し、こちらに引き寄せる。私は同時に駆け出し、キックの体制をとる。
「サァアアアアアイッ‼︎」
キックはアーマードライダーに炸裂。アーマードライダーは吹っ飛び、強制的に変身解除。
「きゃああああっ‼︎」
ドラム缶の山に突っ込む。その正体は…眼鏡の少女。
「っ‼︎ ひぃ……っ‼︎」
私はゆっくり彼女に歩み寄る。
「やだ……っ‼︎やだやだっ‼︎ 死にたくないっ‼︎」
「……同じ言葉を、あんたらが葬った喰種も言ったはずなんじゃ?」
『甲赫‼︎』
「ぐ……っ⁉︎」
男の白鳩が目覚めた。
「逃げろ、碧神っ‼︎」
「ふんっ‼︎」
私は甲赫を突き刺した………倒れている眼鏡の白鳩の、顔の真横の地面に。
「……っ。」
少女は気を失った。私は甲赫を地面から引き抜き、変身解除。
「……何故、殺さない……?」
男の白鳩が立ち上がる。私は彼の方を向いた。
「………私は、人殺しはしない。」
そして、彼に歩み寄る。腕から血が出ていた。止血の手当てを施す。
「そして、あんたらを恨んだりもしない。それが、私の……大切な友達だったやつの願いだから。」
「……………」
疑いの眼差し。まぁ、無理もないか。
「……別に、信じたくないなら信じなくていい。ただ、その疑いが、命を奪うことになる。」
手当てを終え、私は彼に背を向け歩き出した。
「それだけは……覚えておいて。」
「おい、碧神。」
亜門は千秋に駆け寄り、彼女を揺さぶる。その瞼が開く。
「亜門さん……ごめんなさい……。」
「気にするな。それより、怪我は?」
「大丈夫、です。」
二人は立ち上がる。
「……あのアーマードライダー…櫻音は何故私を殺さなかったのでしょうか…?」
「……奴は人殺しはしないと言っていた。人を恨むことも、な。」
「え?」
その言葉に、千秋は目を見開く。
「………碧神。この件は手を引こう。本部には、逃げられた上に、沢芽市に対策局が無い以上、追跡は不可能と報告しよう。」
「そんな⁉︎ 」
「……とりあえず、この街を出よう。」
「嫌です‼︎ 私は認めませんっ‼︎」
千秋は首を横に振る。そして、走り去った。
「…………」
亜門は何も言わず、沢芽市を出た。
車校が終わればペース上がると思いますが、今はまだ…orz
とりま、頑張りますよ、えぇ。