Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ EXTRA   作:白狐

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4話

飛行機で到着した場所は日本。そこからタクシーで移動したのは冬木という町。その町の住宅街にある一軒家の前に到着した。家はおそらく建ててからまだ間もないのだろう、ほぼ新築に見える。

 

 

「ここが今日から君が暮らしていく家だ。ただいま、今帰ったよ。」

「あら、おかえりなさいあなた。その子が例の?」

「ああ、そうだ紹介するよ、僕の妻のアイリだ。」

 

 

 

そう紹介された女性は、腰のあたりまで伸ばしたプラチナブロンドの髪に紅い瞳を持つかなりの美人だ

 

 

 

「どーも、切嗣の妻のアイリスフィール・フォン・アインツベルンです。長いから呼ぶ時はアイリさんでもお母さんでも、なんならお姉ちゃんでも良いのよー。」

「それじゃあアイリさんで、岸波白野です。これからお世話になります。」

「はい、よろしくね~。それにしてもいきなり子供が増えるだなんて言いだして、びっくりしちゃったわ。」

「その件に関してはちゃんと謝ったじゃないか、相談しなかった僕が悪かった。それより、セラとリズはどうしたんだい?」

「セラはお買いもの、リズは」

「騒がしいと思ったら帰ってきてたんだ。おかえりなさい・・・その子誰?」

「おや?アイリ、リズには伝えてなかったのかい?」

「ええ、セラにも。当日に伝えた方が面白いと思って。」

「まったく君はそういうことばかり、それじゃセラが帰ってきたら紹介を「ただいま帰りました」おや、調度帰ってきたみたいだね。」

「旦那様!帰っていらしたんですね。その子供は一体?」

「おかえり、そしてただいまセラ。この子に関しては今から説明するよ。」

 

 

そう言うと切嗣さんは全員リビングのソファに座らせ、座ったのを確認すると自分について話し始めた。

 

 

「この子の名前は岸波白野。僕が旅先で拾ってね、どうやらこの子には記憶が無いらしくそのことを不憫に感じた僕はこれからこの子えを育て上げようと思い、こうやって連れてきたんだ。これからはこの子を養子にして、家族の一員にしようと思う。」

「い、いきなりそんな事おっしゃられても困ります。大体、奥様はよろしいんですか?」

「私この間伝えられてもう知ってるし。相談もなしに言われて驚いたけど、そのことに関してはもう切嗣とも話し合ったわ。それに、この子結構気に入ったし、私は賛成よ。」

「リ、リズあなたは。」

「二人が決めた事なら私は別に構わない。」

「セラは反対なのかい?身寄りも記憶もない少年を見捨てようだなんて、セラは冷たいなあ。」

「そうなの?セラがそんなに冷たい子だったなんて私悲しいわ。」

「やーい、セラの鬼畜ー。」

「誰が鬼畜ですか!私とて何も反対しているわけではありません。ただ、そう簡単に決めるのはいかがなものかと・・・」

「あら、反対していないのなら問題はないわね。それじゃあ今日からこの子は私たちの家族の一員ということで。」

「話を聞いてください!奥様。」

「大丈夫なんですか?なんかすごい怒ってるみたいですけど。」

「大丈夫よ。セラはなんだかんだ優しいから、今は話が急すぎるだけ。それじゃあ二人に自己紹介してちょうだい。」

「あ、はい。岸波白野です。これからよろしくおねがいします。」

「よろしく、私はリーゼリット。リズと呼んでもらって構わない。」

「はあ、奥様にはもう何を言っても無駄でしょう。私はセラです、よろしく。」

「そうだ、娘のイリヤの顔も見ておきなさい。アイリ、今イリヤは?」

「二階で寝ているわ。顔を見るなら起こさないでね。」

「心配ですし、私も一緒に行きましょう。」

 

 

切嗣さんとセラさんと一緒に二階の一室に入ると、中にはアイリさんと同じプラチナブロンドの髪をしたの赤ん坊がベビーベットの中で眠っていた。

 

 

「この子がイリヤ、君の妹だ。」

 

 

切嗣さんがそうやってイリヤを紹介すると

 

 

「うえーーーーーーん!!!!」

「どうなさったんですかイリヤ様。」

「どうしたんだいイリヤ。」

 

 

いきなりイリヤが泣き始めたのだ。イリヤの泣き声を聞いてアイリさんが二階に上がってきた

 

 

「もう、切嗣!イリヤを起こさないでって言ったでしょ。」

「い、いや、僕は特に何もしていないよ。イリヤがいきなり泣き始めたんだ。」

「いきなり?セラ、イリヤは?」

「分かりません。オムツも汚れていませんし、お腹が空いているようでもありません。」

「だったら多分寝ぐずりね。そうだ、白野君イリヤをあやしてくれないかしら?」

「奥様!?なんでこの子に。」

「セラは黙ってて。この子のお兄ちゃんになったんだし。ね、やってみない?」

 

 

そう言ってこちらを見てくるアイリさん。自分は少し考え込み

 

「分かりました。やってみます。」

「それじゃあお願いね。」

 

 

アイリさんはそう言うとイリヤを自分にそっと抱かせ、正しい抱き方を教えてくれる、すると

 

 

「うー?おー、きゃっきゃ。」

「あら?あっという間に泣きやんだわね。これ、セラや私があやすよりも早いんじゃないの?」

「なっ、そんなことはありません。きっと、たまたまです。」

「イリヤも君の事が気に入ったみたいだ。それじゃあ隣の部屋を君の部屋にしようか。家具は後日階に行こう、今日は白野の歓迎会という事で。」

「あら、それならこの間おいしいお店が出来たって聞いたからそこに行きましょう。」

 

 

 

 

 

 

歓迎会が終わり部屋に戻ったら一気に気が抜けた

 

 

「お疲れですね~、センパイ。」

「ああ、・・・ここの人達はなんで自分にここまでしてくれるんだろう?」

「さあ?でも、センパイの他に見ず知らずの人物にここまでする人達がいるのは、BBちゃん驚きました。」

「でも、そんな人達に嘘ついてるんだよね、俺。」

「別に良いんじゃないですか?切嗣さんもですけど、あのアイリさんって言う人もセンパイが記憶が無いなんて嘘ついているの分かってるみたいでしたし。分かっててなお保護するってことはなにかしら考えているんでしょ。」

「そっか、まあここまでしてくれるているんだから、少しくらいはその考えに応えなくちゃ。それじゃあ、おやすみ。」

「まったく、そんなんだからお人好しとか、底抜けのバカとか言われるんですよ?まあ、そこがセンパイらしいところですけど。おやすみなさい、センパイ。」

 

 

 

 

 

-切嗣視点-

 

 

「イリヤの様子はどうだい?」

「大丈夫、問題ないわ。封印の後遺症も今のところは見られないわ。」

「そうか、それは良かった。」

 

 

そう、封印した記憶には悪いが、この子が平和に暮らすためには仕方のないことだ。

 

 

「ところで白野はどうだった?随分気に入ってたみたいだけど。」

「ええ、あなたの言うとおり良い子そうね。イリヤも気にってくれたみたいだし。それにあの子の右手の魔術礼装、あそこまで強力な物は見たことないわね。」

「やはり気付いたか。それにしても、君でも見たことが無い程の強力な魔術礼装。一体どこで手に入れたのやら。」

「今はそんなこと良いじゃない。今は大切な家族が増えたことを喜びましょう。」

「…そうだね。今こんなことを考えていても仕方がない。それじゃあお休み、アイリ。」

「ええ、おやすみ、切嗣。」

 




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