(Z–>)90º – (E–N²W)90ºt = 1   作:ASHIMU

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お久しぶりです。

実家に帰ってましたので遅れました。
よろしくお願いします。


三話

ガサリと音が鳴り、緊張からかまたは驚きからか体が強張る。

 

今までが余りにも警戒していなかったのだと気づく、少し回りに耳を傾ければ、音のなった方向からまるで大きな生き物が歩いているかのような低い音が鳴っていること、そして音が段々近づいてくることに気づく。

 

(まずい…か?)

 

場所は森林、大きな足音、そこから連想されるのは何らかの獣であり、凶暴か分からないがもし襲われでもしたら無事でいられるわけが無いと考える。

 

(どうする…?逃げる…?どこへ…?)

 

逃げようにも方向もわからないし、ココが何処なのか、そもそも逃げることが可能なのかすら分からない…ここで訳も分からず走り始めるのは素人ながら余りにも愚策だろう。

 

(…なら)

 

目の前に展開している画面を見る、【デッキ】を選択したことにより画面が変わっていた、新しい項目が現れていて内容は【デッキ選択】のみだった。

 

この間にも少しづつ足音は近づいてきていた、悩んでいる暇など無いと【デッキ選択】をタッチした。

 

SYSTEM

デッキは24時間に1度選択が可能です。

デッキがなくなった場合再びデッキを選択されるまで呪文を行使できません。

デッキは60枚固定です。

 

現在選択できるデッキは一つです。

 

デッキ編集が開放されました。

 

デッキを選択してください。

 

 

いくつかの説明の表示の後デッキ名が表示される、そこには馴染み深い名前が表示されていた。

 

腐れ縁だなと思いつつもそのデッキはタッチする、するとまた説明が表示された。

 

SYSTEM

呪文【Draw】を習得しました。

呪文【Untap】を習得しました。

呪文【Open】を習得しました。

 

詳細は【呪文リスト】を参照してください。

 

(おいおい、説明が多すぎるぞ…!)

 

大きくなる音に焦りつつ、今度は【呪文リスト】を開く。

 

【呪文リスト】

 

【Planeswalk】

次元の移動を可能とする呪文、Lvが低いため現在使用不可能

 

【Draw】

展開されているデッキからランダムに呪文を手札に移動する。 クールタイム3分

 

【Untap】

タップされている土地をアンタップする。 クールタイム30分

 

【Open】

選択されているデッキを展開し、デッキから【手札】のステータス分だけデッキから手札へランダムに移動する。  クールタイム24時間

 

 

「…【Open】」

 

説明を読み、即座に【Open】を唱える。

すると、もう一つウィンドウが現れる、ウィンドウには【手札】と書かれており、三枚のカードが表示されていた…が、そこに土地カードは無かった。

 

 

土地

MTGにおける、最重要カードであり、あらゆる基本のカードである。

土地が無ければどんな強力なカードも使えず。

土地だけでは戦うことは出来ない。

デッキの土地配分はMTG全プレイヤーの悩みの種である。

 

 

土地カードが無いと言う事はどんな呪文も唱えることは出来ないという事になる。

…が先ほどメニューを開いた時に【土地セット】と言う項目があったはずだ。

 

(ってことは…)

 

土地セットを開いてみると予想通りいくつかの土地カードと説明が表示されていた。

 

 

SYSTEM

土地は2時間に1枚セットすることが出来ます。

土地をタップすることで、マナを生み出せます。

 

セットする土地を選択してください。

 

(予想通り!)

 

迷うことなく【山】を選択しセットする、これで呪文を唱えられる…はずだ。

 

やることをやり、ゆっくりと立ち上がる、取り越し苦労で終わるにしろ、争いになるにしろ、座っている理由は無い。

 

立ち上がりゆっくりと呼吸をする、緊張をほぐし強張らないようにするためだ。

 

「…怖ぇ」

 

ポツリと呟く

どんなモノが近づいてくるか分からない、これからどうなるか分からない、未知は恐怖だと、何かの漫画で読んだ気がする。

怖い、が、ココが始まりだ、これからどうなるかはわからない、だがもう始まってしまったのだ。

 

「…お前か。」

 

ついに音の主を視認する。

 

それは熊だった、立ち上がれば3メートルになりそうな巨大な熊。

動物園で見たような野生を失った姿ではなく、牙を見せ、涎を垂らしながら鋭い眼光を向けてきている。

丸腰の人間のかなう相手ではない、武装していても勝てるかは分からないだろう。

逃げることも出来ない、抵抗しなければ殺される、故に抵抗すると決めた。

 

先ほどの説明が本当なら今の状況で呪文を使えば最低でも30分は次の呪文を唱えられない、3枚の手札から1枚でこの熊を撃退しなければならない。

 

熊は油断無く周りを回りながら様子を見ている。

ただの一般人だった自分にはそれだけで恐怖だ、冷や汗や脂汗がにじみ出る。

 

(これでどうにかなってくれ!!)

 

脳内で必死に祈りながら呪文を選択し、セットした土地からマナを引き出す。

引き出されたマナは、先ほど集めたものとは比べ物にならないほどの力を感じた。

 

そしてマナを引き出した途端、熊がこちらへとうなり声を上げながら突っ込んできた。

 

もう、唱えるしかない。

 

どうなるかなど分からず全力でその呪文を唱える。

 

赤い力が手のひらへと集まっていくのを感じる、激しい衝動の力だ。

 

 

 

「くらいやがれ!!【ショック】!!」

 

 

 

 




ステータス
プレインズウォーカー Lv1

ライフ 5
マナ出力 1
維持可能マナ 5
クリーチャー使役数 1
手札 3

PP 0

スキル
プレインズウォーカーの灯 Lv1
マナ操作
呪文詠唱

【呪文リスト】

【Planeswalk】
次元の移動を可能とする呪文、Lvが低いため現在使用不可能

【Draw】
展開されているデッキからランダムに呪文を手札に移動する。 クールタイム3分

【Untap】
タップされている土地をアンタップする。 クールタイム30分

【Open】
選択されているデッキを展開し、デッキから【手札】のステータス分だけデッキから手札へランダムに移動する。  クールタイム24時間



ようやく説明&設定終わったーーー!!!!

次回からようやく話が動くぜーーーー!

設定考えるのは好きなんだけど、説明するのって難しいな・・・

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