FANTASY☆ADVENTURE   作:神爪 勇人

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ソロモン⇒メディアに変更。
やっぱまだこのお方を出すべきでは無かったか。


第75話 やっぱ転生者ってチートだわ

イスカンダルの固有結界から抜け出した俺は、まず周囲の状況を把握する。

六魔将軍にやられて倒れているナツ達。

転生者であるクリスが、その指から伸びる鎖で黒い騎士を束縛し、何か森の奥からヒトデみたいな化け物がワラワラと群がってきている。

そして、ウェンディの姿が見えない。

・・・・・・原作通りに連れてかれたのか?

そーいや、あの憑依転生者、楽園の塔でもジェラールと同じことしてたな。

何かしら目的でもあるのか、能力のルールによるモノなのか。

 

「ま、今はいいか」

 

現状を如何にかするのが先だろう。

【白眼】と【解析‐アナリシス‐】で周囲の状況を把握し、解析する。

クリスの能力、黒騎士、ヒトデの化け物、そして森の奥にも2体サーヴァントの存在を感知した。

森にいる2体の内の1体がヒトデを召喚して操っており、もう1体が黒い短刀を構えて此方に攻撃する機を窺っている。

あの黒騎士と合わせて、3体ともサーヴァントだ。

クラスはセイバー、キャスター、アサシン。

さっきまで俺等が戦ったのを合わせると計7体。

基本的なクラスが全部出たな。

コレで打ち止めかな、たぶん。

そして残りの3体の正体も看破している。

 

セイバー:アルトリア・ペンドラゴン。

キャスター:ジル・ド・レェ。

アサシン:ハサン・サッバーハ。

 

それがコイツ等の正体だ。

セイバーが黒いのはオルタってるからか?

 

「おお?」

 

解析をしていたら急に地面が揺れた。

地響きが鳴り、森の奥に、突然巨大な怪奇生物が姿を現す。

その異形な姿、正に巨大モンスターだが、何処となく蛸にも見える。

ジル・ド・レェが召喚したのか。

ま、何にせよ役割は決まったな。

 

「悟空、あのデカいの任せていいか?」

「おう! 丁度腹減ってた所だ‼」

 

食う気かよッ!

 

「食っても良いけど、本体はちゃんと消滅させとけよ。アレ、確か斬っても斬っても再生するはずだから」

「ホントかぁっ!? だったら沢山食えるな‼」

 

着眼点そこか!?

俺のツッコミを聞くことも無く、悟空は舞空術で空から蛸怪獣を倒しに行った。

 

「ルーチェはあのヒトデの群れの奥にいる召喚士ぶっ倒してきてくれ。エリザベスは中に居るアサシンな」

「・・・・・・ああ、だからアタシがいくのね」

 

俺の指示にエリザが納得というように頷き、2人は敵を倒しに行った。

あのアサシンだからな、真の方の。

俺かエリザベスじゃないと死ぬ可能性がある。

そして俺の相手が・・・・・・

 

「・・・・ま、消去法でこうなるわな」

 

セイバー・オルタナティブ。

普通なら倒すのに手こずるのかも知れないが、アレなら問題は無さそうだ。

 

「クリス。鎖、そのまま繋いでろよ」

 

あの鎖が束縛した者の魔力だの気力だのを封じるのは既に分かってる。

鎖で剣を握る腕ごと身体が束縛されており、抵抗することが出来ない様子。

早めにケリを付けるとしよう。

確実に一息で始末する為、俺は【直死の魔眼】を使い、セイバーオルタの死の点を見切り、【最強の矛】で伸ばした指先の槍で、眉間にある死の点を突いた。

抵抗できる状態では無かったからだろう、セイバーは呆気なく消滅した。

俺がセイバーを始末したのとほぼ同時に、他の奴等も倒したようだ。

化け物蛸の引き千切った足を喰いながら、悟空は蛸を上空へとジャイアントスイングで投げ飛ばして【かめはめ波】で蛸を消滅させる。

ルーチェはヒトデを【ベクトル操作】で蹴散らしながら召喚師であるジル・ド・レェに接近し、彼に触れてその5体を内側から爆散させた。

エリザベスはアサシンの【妄想心音‐ザバーニーヤ‐】で心臓を潰されたが、【賢者の石】による再生能力で復活し、即座にアサシンの首をサーベルで斬り落として始末した。

・・・・・例えサーヴァントで戦力を増強させても、やはりこちらの過剰戦力っぷりが崩れる事は無かった。

 

 

◆◆◆

 

 

かつて古代人が村の神事の際に、巫女が篭ったとされる洞窟に、六魔将軍は集っていた。

ウェンディを捕らえ、レーサーに荷物を取りに行かせ、他の六魔将軍にニルヴァーナの探索を続けさせる中、ブレインは再戦の準備を進めている。

 

「さっき咄嗟に呼び出した奴等とは違うぞ。今度は魔力を練り上げ、時間を掛けて召喚したからな」

 

【憑依】の力のルールの中には、本体との一定の距離までしか離れられないというルールが有り、何体かは本体の護りに就かせようかと考えたが、その考えは切って捨てる。

 

「不要だな。此処で始末すればいいだけの事。万が一また全員やられたとしても、まだ俺がいる」

 

仮に負けても、楽園の塔の時と同じく、また退けばいい。

本体と憑依体が一定の距離まで離れられないと言っても、早々捕まる事など無いのだから。

 

「連合は六魔の任せるとして、お前達には転生者達を始末してもらうぞ」

 

召喚が完了したサーヴァント達。

その数は、先程召喚した数と同じく7体。

 

セイバー:ジークフリート

アーチャー:ケイローン

ランサー:カルナ

ライダー:アキレウス

キャスター:メディア

アサシン:李書文

バーサーカー:ヘラクレス

 

やはりと言うべきか、全員に【狂化】を掛けており、性能よりも御しやすさを優先している。

だが、それでもこの戦力なら問題無い。

 

「行け、サーヴァント‼ 転生者達を始末しろ‼‼」

 

ブレインの声を合図に、7体のサーヴァントは命令に従い、外にいる転生者達を殺しに向かった。

 

 

.




キャスターとアサシンに迷った・・・・・・。

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