FANTASY☆ADVENTURE   作:神爪 勇人

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第4話 転生者との遭遇

 

 

俺はめでたくフェアリーテイルに入ることになったのだが、ここで一つの誤算があった。

・・・・・マカオとワカバがめっちゃ若ぇ。

最初は誰だこいつらと思ったほどだ。

そして俺は、ギルドに置いてあった新聞から今がいつなのかを知った。

 

『X771年』

 

つまりは、原作開始の約13年前ということだ。

フェアリーテイルの主人公であるナツは勿論、グレイもエルザもいない。

古株のカナの姿も見当たらないが、多分近い内に入るのだろう。

ラクサスの姿もないし、俺の知ってる奴はマカロフを除けば、マカオとワカバとギルダーツくらいなんじゃないだろうか?

いや、ラクサスは10歳くらいのはずだから、探せばいるのか。

つーか、原作からこんなに離れた時間軸に転生してどうすんだコレ。

 

 

マカロフ「おーい、祐一」

 

 

あれこれ思考を逡巡していたが、爺さんに呼ばれたため思考を中断する。

 

 

「なんだ、爺さん」

 

マカロフ「いやなに、ギルドのマークをお前さんの身体の何処かに入れなきゃならんのでな。ホレ、何処に入れるんじゃ?」

 

 

フェアリーテイルのマークが彫られたスタンプを持って、爺さんが言った。

そういや、そんなのもあったな。

色も好きに選べるんだったな。

 

 

「んじゃ、ここにしてくれ」

 

 

俺は爺さんに右手の甲を差し出した。

そこに、ポンとスタンプを押す。

俺の右手の甲に、フェアリーテイルのギルドマークが現れる。

その色は、赤。

なんか、刺青みたいだな。

スタンプでポンだから手軽だけど。

 

 

マカロフ「で、じゃ。さっそくじゃが、仕事をやってみるかの?」

 

「・・・・そうだな、やってみるか」

 

 

俺は今、無一文だ。

何処かに住むにしても、金は必要だしな。

 

 

マカロフ「簡単な仕事で、誰かを付き添いに付けようと思うのじゃが・・・・」

 

「いや、大丈夫だ。一人で行ける」

 

 

言って、マカロフがその手に持っている依頼書を取る。

依頼の内容は・・・・迷子の猫の捜索。

・・・・・・まぁ、最初は軽めのやつがいいか。

俺は一人、ギルドを出て仕事に向かう。

 

 

◆◆◆

 

 

「・・・・・・簡単すぎたな」

 

 

街中で、迷子の猫をたまたま見つけて、そのままひっ捕らえた。

特典で得た力を試そうと思ったのだが、特にそんな必要もなく、ただ走っただけで捕まえられた。

ステータスがMAXのおかげか、凄い速いし息切れも起こさない。

試すほどの事をしてないな。

 

 

「・・・・・帰るか」

 

 

既に依頼者に猫を渡して、依頼金は貰ってる。

その額、5000J。

・・・・・まぁ、こんなものだろう。

もう用はないし、とっとと帰ろう。

俺がギルドへ歩を進めたその時、

 

 

女「あら? あらあらあらあらあらあら?」

 

「あ?」

 

 

不意に奇妙な声を此方に向ける奴が現れて、訝しげに視線を向けた。

そいつは、女だった。

見たことのない女だ。

この女がどこの誰かなんて知らない。

だが、俺はこの女が何なのか、その姿を視界に入れた瞬間理解した。

そしてそれは、どうやら向こうも同じようである。

 

 

女「あなた、転生者ね?」

 

「ご同類か」

 

 

 

 

 

.




初の転生者と遭遇。

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