FANTASY☆ADVENTURE   作:神爪 勇人

57 / 130
第47話 闇からの刺客

 

 

 

上を目指し、俺は塔の階段を登っていく。

偶に振動で塔が揺れるのは、ナツ達が戦っているからだろう。

其々が原作通りの敵を相手にしているようだ。

なら、何も問題は無いだろ。

俺は、俺の敵を倒す。

 

「・・・・・・・・・この先だな」

 

結構上まで登って来たのだが、天辺まではまだ先だな。

まぁ、ジェラール以外の敵を倒したら、外から飛んでいけばいいか。

目の前にある扉を足で押し破る。

結構な大きさの広間に出た。

もしかしたらこの階は、ほぼこの広間が占めているのかもしれない。

辺りは暗く、視界は悪い。

まぁ、俺の【完成‐ジ・エンド‐】して獲た視力なら問題は無い。

暗い広間を歩く。

この大広間の真ん中に、そいつは居た。

 

「よお、アンタが4人の戦士の1人か?」

 

背は俺より少し下だろうか。

背中まで伸びた赤茶色の髪。

細身で華奢だが、性別が男だと言うのは体格で分かる。

タキシード姿も目を引くが、それ以上に目立つのは奴の顔。

仮面を付けている。

髑髏を思わせるその仮面。

アレは・・・・・・・虚の仮面か?

 

「お前、転生者か?」

 

この世界には無い能力。

そこから導かれる正体は、一つだけだ。

 

「―――――――――――――――――――――」

 

けど、なんだかなぁ・・・・・・。

下でエコーロケーションした時も感じたんだが、転生者にしては気配が妙だ。

ルーチェ・クライン。

孫悟空。

エリザベス・マスタング。

鮫島篤。

俺が今まで出会った転生者4人は、出会った瞬間、自分と同じ転生者だという事が直感で感じ取れた。

だが、この仮面の男は、転生者の気配を醸し出しているが、何か違う。

転生者だが、根本的に何かが違う、暗い何かを感じる。

 

「―――――――――――――――――――――」

「・・・・・・おい、黙ってないで何か言ったらどうだ?」

 

さっきからだんまりだよコイツ。

一護の虚の仮面を付けてるから転生者の類だとは思うんだが、何か喋ってくれねぇと何も情報が得られねぇぜ。

喋らない所か、ピクリとも動きやがらねぇし。

・・・・・・・もういっそ素通りしてやろうか。

 

「足止めする気がねぇんなら、先に行かせてもらうぜ?」

 

足を一歩前に進めた、その時だった。

 

「ッ!?」

 

ザワァッ・・・・・・・・と、背筋が凍った。

嫌な予感・・・・いや、コレは悪寒だ。

圧倒的な死をイメージさせられる、黒い気配。

 

「・・・・・・・殺さねぇと、先には行けない、か?」

 

そうか・・・・・・・コイツが。

ファントム戦で鮫島篤に戦闘不能に追い遣られた時、俺を転生させた女神が言っていた。

殺さなきゃヤバい転生者。

それがコイツか。

 

「なら、初っ端から飛ばしてくぜ!」

 

右目を万華鏡写輪眼、左目を輪廻写輪眼に変える。

更にモード雷炎竜‼+六道仙人モード‼+威装・須佐能乎‼

 

「多重影分身の術‼」

 

100人の影分身を造り出す。

 

「一気に片付けてやるよぉ‼」

 

 

 

 

.


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。