FANTASY☆ADVENTURE   作:神爪 勇人

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第3話 到着!

 

 

 

 

なんかとんでもない事があったが、それは記憶から消し去ることにした。

いや、消えたわけじゃないが、もうさっさと忘れたい。

まずは自己紹介をして、素性を確認する。

この爺さんの名は、マカロフ・ドレアー。

その名を聞いた瞬間、俺はここがどんな世界なのか悟った。

 

『FAIRY TAIL』

 

それが俺が今いる世界だ。

・・・・・そうか、フェアリーテイルに来たか。

ファンタジー全開な世界で、魔法が主体の世界だ。

あの神様が言った通り、もし俺が特典で魔法無効化を得ていたら、この世界で俺にダメージを与える手段など物理攻撃しか無くなってしまう。

完全にチートだ。

いや、まぁ、幻想殺しも充分チートなんだろうが・・・・・。

 

 

マカロフ「それで、お前さんは誰じゃ?」

 

「・・・・・祐一。上田祐一だ。あ、祐一が名前な」

 

 

俺の返事にマカロフは「珍しい名前じゃのー」と、顎鬚を掻きながら言った。

 

 

マカロフ「東の大陸から来たのかね?」

 

「ま、そんなところだ」

 

 

異世界から来ました、などとは言えず適当にごまかす。

まぁ、日本を極東の地と言うし、嘘は言ってないだろう。

・・・・・この世界の東とは何の関係もないが。

しかし、マカロフと出会ったのは好都合だ。

 

 

「マカロフと言えば、フェアリーテイルのギルドマスターだよな? 聖十大魔導の一人の」

 

マカロフ「おう、よく知っとるの」

 

「有名だからな」

 

 

白々しく思われない程度の演技。

事前知識があるのは嘘ではないし、変には思われないだろう。

 

 

「じつはフェアリーテイルに入りたいんだが・・・・」

 

マカロフ「よいぞ」

 

「早いなっ!?」

 

 

少しは説得が必要かと考えたが、どうやらそんな必要はなかったらしい。

まぁ、手間が省けて助かるが。

「じゃあ、行くかのー」と歩き出すマカロフの後に、俺も付いていく。

 

 

「そーいや、爺さんは何でこんな森にいんだ?」

 

 

自分の事を完全に無視した質問だったが、マカロフは特に疑問に思わなかったようだ。

 

 

マカロフ「定例会の帰りじゃよ。近道でここを通ってたんじゃ」

 

 

定例会ってのは、アレか。

地方のギルドマスター同士が会って話をするやつだ。

それでこんなところを通ってるという事は、少なくともまだ原作は始まってはいないようだ。

原作からどれくらい前なのかは知らないが。

・・・・今、何年か聞いた方がいいか?

いや、聞かなくてもフェアリーテイルに着けば大体分かるか。

 

 

 

◆◆◆

 

 

3時間程だろうか。

ようやく森を抜け歩き続け、マグノリアという街に到着する。

 

 

マカロフ「着いたぞ」

 

 

そして、俺は妖精たちがいる、このギルドにやって来たのだ。

 

 

 

.


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