物凄い地響きの後、建物内部の形状が変わった。
おそらく、エルザがアリアを倒したのだろう。
エレメント4が全員敗れて『煉獄砕破‐アビス・ブレイク‐』が消滅し、超魔導巨人ファントムMkⅡが崩れたのだ。
コレで後はマスタージョゼ、鉄のガジル、そして鮫島篤の三人のみ。
ガジルはナツが相手をするだろうから、俺は当初の予定通り鮫島篤をぶっ倒す。
この廊下の先にある扉の向こうに、奴がいる。
気配がもうその扉の向こうから漂ってきているからな、本人も気配を隠す気が無いのだろう。
闘気が剥き出しだ。
アイツの攻撃や能力は面倒だ。
特に、グルメ細胞の悪魔は。
戦う前に準備を進めておく。
俺はまず『鉄竜の滅竜魔法』と『最強の盾』による炭素硬化を合わせて、全身の皮膚を鋼の鱗へと変化させる。
そして更に全身を武装色の覇気で硬化。
身に付けている衣服も、普段のシャツ等から『換装』で『金剛の鎧』へと変えて装備する。
エルザの武具は俺の『無限の剣製‐アンリミテッド・ブレイド・ワークス‐』で模倣+改造済みだ。
『最強の眼』と『超スピード』も常時発動型にしておく。
武器を持とうかと思ったが、俺の力をフルに使うのなら素手のままの方が良いか。
次は目だな。
俺は両の眼を『写輪眼』に変える。
ただの写輪眼ではない。
右目は『万華鏡写輪眼』、そして左目は『輪廻写輪眼』だ。
これで瞳術を余すことなく使用できる。
そして『六道仙人』の力をフルに使う『六道仙人モード』。
俺の身を包む『金剛の鎧』の関節部分や隙間から、橙色のエネルギーが溢れ出る。
本来なら『尾獣の衣』がコートの様な形状を取るのだが、上に鎧を装備している為に鎧の隙間からエネルギーが溢れ出ているようだ。
そして背中には黒い玉が浮かんでいる。
五行陰陽の力全てを内包する『求道玉』だ。
最後に、『須佐能乎』。
全身を包む黒いエネルギーは闘神の姿をして実体化しているが、俺はソレを縮小させて身に纏う。
『威装・須佐能乎』。
原作では九尾に鎧装が如く須佐能乎を纏わせる術。
完成体須佐能乎を縮小し、その形で鎧のように身に纏っていると言えばイメージしやすいか。
鎧の上に更に鎧というのが少し間抜けな絵面のようだが、この防御を抜けれる奴はそうはいないはず。
これが、俺が今使える最強形態といった所だ。
祐一「・・・・・・あ?」
俺の記憶に新しい情報が追加された。
コレは・・・・俺の影分身が消えたのか?
ルーシィを避難させようとリーダスが運んでくれていたが、ガジル達にやられたようだ。
ロキと一緒に俺の分身体が向かったが、俺の影分身が一発攻撃を食らってしまったらしい。
分かるのはそこまでだ。
影分身が見聞きし経験した事は、分身体が消滅すればオリジナルである本体にその情報や経験が還元される。
故に、分身体が得た情報が俺の頭に入って来たのだ。
祐一「ま、大丈夫だろ」
原作通り、ナツがガジルをぶっ倒すはずだ。
俺の相手は・・・・・
祐一「お前だ、鮫島篤‼」
ドゴオォッと扉を蹴破り、部屋へ侵入する。
其処にいるのは、予想した通りだ。
篤「待ってたぜぇ・・・上田祐一‼」
さぁて・・・リターンマッチといこうか‼
.