マグノリア病院。
フェアリーテイルのギルドホームから少し東へ進んだ所にある、この街で一番大きな病院だ。
そこに怪我をしているレビィ達『シャドウ・ギア』を入院させて、俺は今回の襲撃の件をジジイに念話で報告した。
連絡をすると、ものの数分で駆けつけてくる。
かなり心配したのだろう、息も絶え絶えの様子だ。
怪我は酷いが、命に問題は無いって言ったんだがな・・・。
レビィ達の様子が見たいと、ジジイはシャドウ・ギアが入院してる病室へと入室した。
俺は外で待つことにする。
病院の外へ出ると、そこには良く知った顔が並んでいた。
祐一「ああ、お前らも来たのか」
ナツ「来たのかじゃねーよっ‼」
グレイ「ジェット達は大丈夫なのかっ!?」
暑苦しい顔で迫って来る二人に、俺は大丈夫だと告げ、二人はようやく落ち着いた。
つーか、何でお前らがいるんだ?
俺はまだ連絡入れてないはずだが・・・・?
エルザ「お前の帰りが遅いから、皆で様子を見に出たんだ。そこで、マスターが慌てて飛んで行くのが見えた」
ハッピー「マスターから事情を聴いたんだよ」
なるほど、そゆことね。
レッド「なぁ、祐一。敵は? 倒したのか?」
ルーシィ「ファントムがやったの!?」
祐一「・・・・とにかく落ち着け、順に話す」
俺は、レビィ達が襲撃を受けた時の状況を話した。
襲撃者は、ファントムロードの魔導士。
鉄のガジル。
だが、ガジルは俺が倒して捕縛しようとしたら、ガジルが誰かに連れて行かれた。
エルザ「誰かとは?」
祐一「後ろ姿しか見えなかったから誰かまでは分からねーが、ガジルを助けたとこを見る限り、ファントムの一員だと思うぜ?」
革ジャンにダメージジーンズに、何かいかにも不良やってますと強調してそうな逆立った赤髪。
顔とかにもピアスとか付けてそうだな。
顔見えなかったから人相は分からんが・・・。
ガチャリと、病院の出入り口の扉を開けて、ジジイが出てきた。
まだ夜中で、この場を照らすモノは月明かりしかなく、辺りは暗い。
そのせいか、ジジイの顔は良く見えない。
だが、何を言いたいのかは分かる。
言葉を発しなくとも、その身から放たれている膨大な魔力が圧力となって、辺りに無意識に放っているからだ。
怒っている。
それも相当に。
それは、此処にいる全員が感じ取っていた。
―――――いつの間にか集った、妖精の尻尾全員に。
マカロフ「ボロ酒場までなら我慢出来たんじゃがな・・・ガキの血を見て黙ってる親はいねぇんだよ・・・・」
想いは同じ。
俺達の目的はただ一つ。
マカロフ「戦争じゃ・・・行くぞおおおおおぉぉぉぉ‼ クソガキ共おおおおおぉぉぉぉ‼」
「「「「おおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ‼‼‼」」」」
幽鬼の支配者・・・ファントムロード。
アイツらをぶっ潰す!
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