こういう投稿小説とかって漫画のキャラのような名前が多いから、なんか探したら何処かにいそうな感じの普通の名字と名前を考えた結果、この名前になった。
「………………知らない天井だ」
なんて、テンプレな言葉を吐いてから気づいた。
……………天井が無ぇ。
どうやら俺は今、どこぞの森のなかにいるらしい。
陽射しは高く、時間は昼過ぎといったところか。
だが気温は高くもなく低くもない。
季節は春か?
辺りの状況の確認を終えたら、次に今の自分の状態を確認する。
見た目に変化はない。
服装も、死ぬ前のものと同じだ。
黒色のシャツに、紺色のジャケット、焦茶色のジーパンと。
まぁ、フツーの格好だ。
持ち物の類いは無し。
「ん?」
ポケットを漁っていたら、一枚の紙切れが出てきた。
そして、その紙には文字が書かれていた。
『これは私からの旅立ち祝いの選別だ。受けとるといい。by.女神』
どうやら、あの適当な女神様からのようだ。
旅立ち祝いか…………いったい何だろうな?
ポケットを再び漁ってみると、何かが入っていたから手で掴む。
取り出す。
ポケットから出てきたそれは…………
フーセンガム ソーダ味 税込110円
「……………………………」
風船でも膨らませてろってか?
◆◆◆
「さて、どーすっかなぁ」
選別のフーセンガムを口で膨らませながら、取り敢えず森のなかを歩いてみる。
じっとしてても何も始まらないからな。
まず行動あるのみだ。
とはいえ、特に目的も無いわけだから、このまま歩いていても仕方がない。
まずは当面の目的を決めなければな。
「………まずは住む場所だな」
何をするにしても、これからこの世界で生活していく訳だから、寝泊まりする場所は必要だ。
しかし、金はない。
宿屋にしろ、家を借りるにしろ、やっぱり金はいるだろう。
しかし俺には金はない。
特典は全て能力に当てたからな。
「取り敢えず、女を引っ掻けるか」
特典の1つ、魅惑の究極美貌‐アルティメット・チャーム‐。
この能力で女を落として、夜を凌げばいい。
我ながらゲスな発想だなぁと思いつつ、まず森を出ることにする。
◆◆◆
「………いや、おかしくね?」
結構長い時間を歩き回ったが、いっこうに森を抜ける気配がない。
だいたい真っ直ぐに歩いているハズだから、そろそろ景色くらい変わってくれても良いんじゃないだろうか?
「暗くなって来やがったなぁ………」
既に日が落ちかけてる。
クソ、女がいれば能力で寝床なり金なり、どうにでも出来るというのに、まず近くに人すらいないってのはどういうことだ!?
あー、メンドクセェ、予定がパーだコノヤロウ。
「………………お?」
内心で悪態をつきながら歩いていたら、不意に水の流れる音が聴こえてきた。
近くに川があるのか。
「取り敢えず、そこに行くか」
喉渇いたし、水が飲みたい。
つーか、川の水って飲めんのか?
飲んだら腹壊さないか?
「……………ま、大丈夫だろ」
ステータスをMAXにしてるんだ。
腹の耐久力もMAXのハズだ。
……………多分。
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亀更新だから、そんなに頻繁に更新する予定はない。
けど、取り敢えず第1話。
しかし話は全然進んでいない。